ニュージーランドは、
- 英語圏
- 移民を多く受け入れている
- 比較的治安が良い
- 気候が年間を通して比較的温暖で四季がある
- 欧米と比べて比較的物価が安い
- オークランドの都市部を中心日本人も多く住んでいるためいざというとき日本語で頼れる
- 原発がない
- 自然が多い
- 基本的に残業はなく、長期休暇もとりやすい環境
などの理由から都市部を中心に世界中からのアジアを中心とした移住者が多く住んでいます。
筆者は2015年からニュージーランドのオークランドに住み、学生として2年間そして現在は社会人として働いています。
合計3年程住んでおり、また旅行で他の地域にも訪れました。
私自身のニュージーランド生活での経験を通して、
- ニュージーランド移住地として外国人移住者から人気の場所
- 主に小学生の子どもと一緒に移住した場合の教育事情
- 移住に失敗しないためのアドバイス
- 移住後に必要な費用
の点に絞って、ニュージーランド移住情報をお伝えいたします。
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ニュージーランド移住したらどこに住む?都市選びのための情報
ニュージーランド生活を左右するといってもよいくらい移住地としての場所選びは重要です。
ニュージーランドは北島と南島に分かれており、それぞれ特徴や気候が異なります。
現在移住地として、日本人移住者及び外国人移住者に人気の高い場所に絞って、その地域の特徴をお伝えします。
ここでは、
- オークランド
- ハミルトン
- ウェリントン
- クライストチャーチ
- クィーンズタウン
の5つの都市を紹介したいと思います。
オークランド
何と言ってもオークランド最大の特徴はニュージーランド最大の都市であることです。
日本からも直行便があり、約10-12時間で着きます。
気温は年間を通して国内で最も過ごしやすい地域のひとつです。
春と秋は過ごしやすく、夏は暑くても30度を超すことはありません。
冬は寒いですが10度を下がることはほとんどないため、昼間は軽い上着だけで過ごせる日もあります。
最大都市のため、観光業や飲食業を中心に仕事量も多く、語学学校や大学等が街中を中心にたくさんあります。
日本食レストランも多く、比較的英語力やスキルが低くても仕事をスタートしやすい環境です。
そのため、アジア人を中心として世界中からの移民者や留学生が多く暮らしています。
最大都市ですが、市内には海や日帰りで訪れることのできる島もあるため、「都市と自然が調合している街」です。
オークランドの家賃と生活費:
平均的な家賃:個室1週間200~250ドル
生活費:食費とお小遣いを含めて1週間100~150ドルくらい
ハミルトン
ハミルトンは日本人にとってほとんど聞いたことのない場所ですが、近年移住地として注目されている場所です。
その理由は、
- オークランドから車で約1時間半~2時間と近い
- 地方都市として近年栄えている
- 飲食産業などを中心に外国人向け求人が多くある
からです。
また、2018年7月時点、オークランドの地域以外から永住権を申請する際プラス30ポイント加算されるため、そのために移住する人も多くいます。
地方都市のため市内にショッピング街や飲食店も多く、オークランドよりは狭い地域ですが普段の生活には困りません。
しかし、外国人が通えそうな語学学校や専門学校はほとんどないため、仕事を見つけてからハミルトンへ引っ越す人が多い傾向にあります。
気候は年間を通してオークランドとほとんど変わりません。
ハミルトンの家賃と生活費
平均的な家賃:個室で1週間200ドルくらい
生活費:食費とお小遣いを含めて1週間100ドルくらい
ウェリントン
ウェリントンはニュージーランドの首都です。
首都のため、国の行政機関が集まっています。
街は観光地としても有名で博物館、公園、ウォーターフロント、ショッピング街、飲食店などが市内に多くあります。
大学や語学学校もあり留学生の姿も多くみかけます。
観光地のため観光産業を中心とした外国人向け求人が多く、市内で働いている外国人の姿もいます。
日本食レストランやテイクアウトできるお寿司屋さんも数店舗あるためそこで働いている日本人もいます。
ウェリントンは年間を通して風が強く特に冬は風が強い日を中心に気温も10度以下になる日もあります。
街中に坂が多い街としても有名です。
ウェリントンの家賃と生活費
平均的な家賃:個室1週間150~200ドルくらい
生活費:食費とお小遣いを含めて1週間100ドルくらい
クライストチャーチ
クライストチャーチは南島最大の都市です。
別名、「ガーデンシティ」とも呼ばれており市内には公園やスポーツができる場所が多くあり、春には桜を含めたきれいな花がたくさん咲きます。
日本人にとってクライストチャーチは2011年2月に起きた大地震を思わせる場所かもしれません。
その後、特に留学生や、ワーキングホリデーの若者、外国人労働者が一気に減り大きな働き手不足となりました。
しかし現在は復興も進んでおり、徐々に留学生の姿も戻ってきています。
先日クライストチャーチを訪れた際には街中の多くの場所が復興のため工事中でした。また復興の一環として新しい商店街ができており、そこを中心に外国人向け求人があります。
クライストチャーチの家賃と生活費
平均的な家賃:個室1週間100~150ドルくらい
生活費:食費とお小遣いを含めて1週間80~100ドルくらい
クイーンズタウン
クイーンズタウンはニュージーランド最大の観光地です。
冬はスキーやスノーボードのウィンタースポーツの場所として有名です。
夏はバンジージャンプやジェットボート、スカイダイビングなどのアクティビティが楽しめます。
1年を通して世界中から観光客が集まるため、ホテルや飲食店の観光業を中心に多くの外国人が働いています。
街には小さい語学学校もあり、そこで数カ月英語を勉強しその後街で働く日本人を含めた若者の姿が多いです。
クイーンズタウンの家賃と生活費
平均的な家賃:個室1週間200~250ドルくらい
生活費:食費とお小遣いを含めて1週間100~150ドルくらい
※観光地のため外国人向けのフラットが少なく、家賃もオークランド並みに高いです。
ニュージーランドの子ども教育事情
ニュージーランドに移住を目指して家族で引っ越してくるほとんどが小学生くらいの年齢の子どもと一緒に移住します。
ニュージーランドの義務教育期間は6歳の誕生日から16歳の誕生日までの10年間です。
国内のほとんどが公立小学校ですが、大学まで一貫教育の私立学園、男子校、女子高、田舎の地域には全寮制の学校もあります。
- ニュージーランド人
- 親が永住権を持っている外国人の子ども
- ワークビザや学生ビザで一定以上のレベルがある外国人の子ども
は高校まで授業料は基本的に無料です。
小学校を除き、中学と高校は制服の学校が多いです。
各学校によって多少異なりますが、午前9時~午後3時まで授業がある学校が多く週末は休みです。
スクールバスもありますが、両親が送り迎えをするのが一般的です。
日本と同じく長期休暇があり、一番長い長期休暇はニュージーランドの夏の季節に当たる12月上旬~2月上旬まで夏休みです。
ニュージーランド小学校の様子
日本人の移住家族から聞いた話によると、小学校はひとクラス15~20人以下のところが多く、個人の机はなくテーブルを複数の生徒で使用します。
教科は算数や社会など日本と同じような授業もありますが、クラスの前での発言やグループディスカッションなど意見を求められる機会が日本より多いようです。外国人留学生用に英語の補修クラスもあります。
ニュージーランドは移民が多いため、特に都市部の学校を中心にインターナショナルスクールのような雰囲気です。
留学生の場合は、公立校で年間10,000~15,000ドルが目安で私立校の場合はこの約2倍料金が必要です。
この金額は授業料だけの金額で別途子どもの生活費が必要です。
ニュージーランド移住後の費用はどのくらいみておくべき?
よく日本に住んでいる友人から移住費用について質問されることがあります。
海外へ移住し暮らしていくためには、数百万円単位での資金が必要です。
ぎりぎりの資金で移住し、アルバイトの時間数を増やし、学校ではいつも眠そうにしているクラスメイトがたくさんいました。
また遊びすぎて途中で資金が無くなり帰国したクラスメイトもいました。
移住費用は特に生活費の使い方と語学力で大きな差がでてきます。
私の経験とクラスメイトなどの平均的な移住費用を記載します。
学校費用
語学学校:1週間250~350ドルくらい
日本人は3カ月から半年ほど通う人が多く、長い人は1年以上通っていました。
私は日本から専門学校の試験はパスしていたため、約1カ月間、専門学校入学前のスタートとして語学学校に通いました。
専門学校:1年10,000~15,000ドル
日本人移住者には調理師コース、日本で社会人経験がある人にはビジネスコースが人気です。
経験者は1年、専門分野の未経験者は2年通う人が多いです。
生活費
生活費:1年あたり15,000~18,000ドル前後
1人で移住した場合の一般的な生活費です。
ニュージーランドは島国のため食料品など日本よりも少し高い位が目安です。
外食も1回につき20~30ドルくらい使います。
都市部を中心に物価が年々上がっていることから今後も生活費は上昇し続けると予想されています。
海外保険の費用
ニュージーランド国内で加入した場合1年500ドル~の安いプランがあります。
これは海外留学生向けのプランで専門学校入学時に学校側に伝えれば申し込みしてもらえます。
学生ビザを所持している留学生は海外保険加入が義務付けられています。
日本国内で加入してきた場合は1年間日本円で約10~20万円くらいのプランに加入している人が多かったです。
ちょっと残念ニュージーランド移住で失敗する人の特徴
移住を目指してニュージーランドに来ても、実際に永住権をとれたひとはごくわずかです。
また、途中で家族の事情や本人の体調不調などやむ負えない事情で帰国する人も多くいます、
この3年間私がニュージーランドで過ごしてきた中で、途中で帰国した人に共通することがいくつかあったのでその代表例を紹介します。
極端に英語力が低い
ニュージーランドは英語圏であるため英語での会話が基本です。
移住の場合、最低でも日常会話レベル以上の英語力が求められます。
日本人は英語の特に会話が苦手な人が多く、ニュージーランドで長く暮らしている日本人にもこの傾向があります。
私は現在飲食店のウェイトレスとしてオークランドで働いているため日常会話レベル以上の英語力が求められます。
私は3年以上海外で暮らしていますが、今でも英語力上達のため毎日英語の勉強を続けています。
極端に外国人の友人が少ない
特にオークランドを中心に日本人が多く住んでおり、日本人コミュニティもあります。
またオークランド市内に日本食レストランなどの日本企業も多くあるため、日本語環境だけで暮らしていくことも可能です。
しかし、極端に外国人や地元の友人が少ないと、英語力の低下、海外で暮らしていくうえでの情報量不足が大きな問題です。
またニュージーランド移住前に日本人コミュニティだけで海外で生活できると考えていた人はほとんどいないと思います。
たまには日本人同士で日本語を話し合うこともつかの間の休息ですが何のために移住したのかを考えて行動することも必要です。
私は日本人環境で働いておりスタッフ間では外国人スタッフを除いて日本語が通じます。近くに住んでいる日本人の友人もいます。
しかし英語力をさらに伸ばし、今以上に海外での生活に慣れたいことから、あまり日本人同士で固まらず、積極的に外国人の友人と自分から話すようにしています。
結局やってみないと分からない
移住ともなれば結局やってみないと分からないというのが本音です。
どんなに英語力や仕事におけるスキルが高くても、職場環境があわない、気候の環境があわないなどの理由から途中で帰国する人もいました。
また移住という大きな目標を通して、新たな夢を持ち、日本の英語環境の職場や別の海外で働いている友人もいます。
さいごに
ニュージーランド移住は理想の部分だけみればうらやましい海外生活です。
しかし現実は理想の部分ばかりではありません。
私は来たばかりのころ英語もほとんど話せず友人もあまりいませんでした。クラスメイトが次々とアルバイトをみつけていくのに自分だけは英語もできず仕事もない日々が半年ほど続きました。
しかしクラスメイトを中心としていつも英語を教えてくれ、私自身もこのままではいけないと思い積極的に外へ出るようになってからは少しずつ英語も上達しました。
3年たった今では日常会話のほとんどにおいて困ることはありません。
特に苦手だった英語での電話もスムーズにできるようになりました。
それでもネイティブの友人と比べたらまだまだ英語力が劣っているため暇さえあれば洋楽を聴くことや、積極的に外国人の友人と会話をしています。
また日本からも世界中からも毎年のように移住を目指して多くの外国人がニュージーランドにきます。
ここ1〜2年くらいでニュージーランド人及び既に永住権を持っている外国人がより豊かに暮らせるようさまざまな施策がなされているため、永住権のハードルは年々厳しくなっています。
クラスメイトや職場の人が皆ライバルの状態です。
近年移民に関する法律上の変更が多くさまざまな情報や憶測が流れています。
そのため特に移住に関するビザなどについては信頼できるエージェントや移民アドバイザーなどの専門家へ聞くことをおすすめします。
最後になりますが、私自身の海外生活経験が少しでもこれからニュージーランドを含めた海外での移住や留学を考えている人の参考になればという思いからこの記事を書かせていただいています。
特に英語面や日本とは異なる環境面からニュージーランドでの暮らしがストレスに感じる日々もありましたが、私はひとつの国に滞在しながらニュージーランドを含めた世界中の文化が経験でき、世界中の友人がいるオークランドでの生活がとても気に入っています。
ニュージーランドへ訪れた際は、ぜひ日本では経験できないこの環境を実感してみてください。
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