私がニュージーランド永住権を選んだ理由(イギリス永住権2年ルールとの比較)

筆者は英国人の夫と結婚し、イギリスの永住権、ニュージーランドの永住権を取得しました。

それぞれの永住権取得の経緯、そしてイギリス、ニュージーランドそれぞれの「永住権2年ルール」をご紹介させていただきながら、なぜ私たちがニュージーランド永住権を取得が好ましいかを実体験を交えながら、ご紹介したいと思います。

これから海外で永住権を取得されたい方は、参考にしてみてください。

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イギリス永住権取得の経緯。

私がイギリスの永住権を取ったのは、2006年9月。

1999年ごろから毎年、学生として数ヶ月~1年単位で滞在し、その間に夫となる男性と出会い、イギリスの永住権取得に至りました。

イギリスで永住権を取得するには

  1. 就労ビザで5年以上イギリスに滞在
  2. 配偶者ビザを取得後、婚姻が5年以上継続
  3. 合法的に10年継続してイギリスに滞在

のいずれかになります。

私の場合、英国籍の夫と結婚したので、②でした。

学生ビザが切れたあと、すぐに結婚とはならなかったので、まずは半年の婚約ビザを取得しました。

そしてその半年の間に結婚し、配偶者ビザを取得。

配偶者ビザを取得後、2年間その婚姻関係が続いていれば、イギリス永住権に切り替えられます。(※2012年より、5年間に変更になったようです)

それまでのビザ取得にも相当な証明書類が必要でしたが、2年間婚姻関係が続いていることの証明のために、2年分の光熱費などの請求書、2人が一緒にいる事を証明する2年分の写真などが必要でした。

私の場合、結婚してすぐに妊娠・出産をしたので、妊娠中の写真や、子供が一緒に写っているものなどがたくさんあり、何も疑われることはないだろうと思っていたのですが、なんと移民局から極秘チェックらしきものが入ったのです。

ある日の買い物からの帰り道、我が家が見えてきて、ちょうどベランダに出ていた夫と手を振り合っていたところ、1人の女性が私に近づいてきました。

そして、「あなた、ここに住んでるの?」「家族として滞在しているの?」と突然、質問をされました。

何の疑いもなく、「家族として住んでいます。あれが夫です」と私が素直に答えると、彼女は、「あぁ、そうなの」と微笑んで去っていったのです。

彼女が名乗ったわけでも何でもないので100%の確信は持てないのですが、あれはおそらくそうだったのだろうと思います。

新たな要件

私が永住権を取得した2006年の翌年2007年から、書類審査だけでなく、「Life in the UK」というテストが追加されるようになりました。

英国についての一般常識を問うテストです。

当時は、英国王室のことや、イギリス国歌の内容などもテストに出ると噂になっていましたが、私は実際に受けたわけではないので内容は詳しくわかりません。

詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
Life In The UK Test 2017

それから、永住権申請には英語力を証明する書類も必要です。

私が取得した当時は、TOEICやTOEFL、ケンブリッジ英検(私はこのテストに合格していたので、こちらを証明として提出しました)でよかったのですが、現在は厳しくなっていて、

  • 英語で大学の学位を取っているか
  • または英国内務省が指定する英語能力証明テストに合格すること

が条件になっているようです。

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イギリス永住権の2年ルール

イギリスの永住権は、イギリスを2年間離れると失効になります。

私は、永住権を取得した2年後に家族で日本に住むことになり、結果的にイギリスの永住権を手放すことになりました

現在は、もしかしたらより厳しくなっているのかもしれませんが、当時は、イギリスを離れて他の国に住んでいたとしても、数週間程度の旅行でも2年ごとにイギリスに入国していれば、永住権が保持できました。

私は、イギリスを離れた翌年、家族で里帰りをしたのですが、その後は2年ごとにこれを繰り返さなければならないと思うとなんだか重荷になり、手放すことに決めました。

またイギリスに住むことになれば、再申請をすればいいかなと思ったからです。

結果、今のところイギリスに住む予定は全くないので、すぐに手放して正解だったと思っています。

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ニュージーランドの永住権取得の経緯

日本に8年間住んだあと、今度は家族でニュージーランドに移住することになりました。

ニュージーランドで永住権を取得するには

  1. 技術移民部門
  2. 投資家部門
  3. 起業家部門
  4. 家族部門

の4つの道があります。

大金を持っている人は、「投資家部門」。

何か起業したい人は「起業家部門」。

中国人に多いのですが、すでに家族がこちらに住んでいる人は「家族部門」。

そして日本人は「技術移民部門」で永住権を取得する人が多いのではないかと思います。「技術移民部門」とは、就労ベースの永住権です。

私の場合、夫が仕事を見つけてまず就労ビザを取得し、その後、永住権を申請しました。

技術移民部門について

この部門での永住権の申請には2通りあり、

  1. 1つは取得後2年半経過すると自動的に永住権の申請ができる就労ビザを取得して、2年半待つ。
    (ただし、会社縛りのビザなので、転職して他の会社に移ったり辞めてしまうと、その就労ビザも無効になります)
  2. もう1つは、ポイント制での申請。
    ある一定以上のポイントがあれば、2年半を待たずに申請ができます。ポイントの項目内容は、年齢、学歴、申請する職業部門の経験年数、ニュージーランド国内での仕事のオファ-、英語力など。

夫の場合、こちらに来てすぐに永住権を申請するにはあと数ポイント足りなかったので、まずは仕事をゲットし、仕事のオファーでポイントを稼いでから申請をしました。

家族も同時に永住権の申請ができたので、今回、私自身は1つを除いて書類集めをする必要はありませんでした。

その1つとは、英語力の証明です。

ニュージーランドで英語力の証明をするには、IELTSが必要になります。が、私には今さらテストの勉強をする気力も体力もなかったので、何とかならないかと考えました。

日本に住んでいた時に、映像翻訳の学校に通い、その後お仕事をしていたので、会社の方にお願いをして、私が学校に通っていたこと、その後お仕事をさせていただいていたことを証明するレターを書いてもらい、それを証明にしました。

問題はなかったようです。

・ニュージーランド永住権に関連する記事

ニュージーランド永住権を取得するための5つのポイント

ニュージーランド永住権の2年ルール

さて、ニュージーランドにも永住権に関しての2年ルールがありますが、イギリスのものとは異なります

ニュージーランドで永住権を申請して承認されると、まずは2年間の「居住権」のビザが与えられます。

2年後に永住権となるわけですが、そこにルールがあるのです。

それは、その2年間の半分(最初の1年の半年、次の1年間の半年)はニュージーランドに住んでいないといけない、というルールです

普通に暮らしていれば、何ら問題ありません。

それをクリアすると、晴れて永住権に切り替えができます。

ニュージーランドの法改正

英語圏の中では、まだ永住権が取れやすいと言われているニュージーランドですが、ここ数年の法改正で、少し厳しくなりつつあります。

まずは2016年に、永住権取得に必要なポイント数が上がり、そして2017年には、「技術移民部門」において、最低年収が設定されました。

現在、この部門として申請できる職業では、年収$48,859(日本円にしておよそ380万円)、その他の職業では、年収$73,299(日本円でおよそ570万円)以上ないと申請ができないことになったのです。

イギリス vs ニュージーランド永住権、どっちの2年ルールがお得?

イギリスのような2年ルールがある国では、せっかく永住権を取得しても、日本に帰らないといけなくなった、または他の国に住むことになったりしたら、そこに注ぎ込んだ莫大な労力とお金は無駄にってしまいます。

2年ごとにイギリスに帰ってビザを継続できれば別ですが、それにもまたお金がかかりますよね。

一方、ニュージーランド永住権は、2年ルールをクリアして取得してしまえば、その後はどこに住もうが自由です。いつでも永住権で戻ってくることができます。

実際、永住権に切り替わったから、子供のためにしばらく日本に住む、いつでも戻って来られるからね。

と言って帰国した日本人家族も身近にいました。

ただ、これも法改正でいつどのように変るかは分からないので、注意は必要だと思っています。

今のところ、軍配が上がるのはニュージーランドなのではないでしょうか。

・それぞれの永住権最新情報(移民局)のサイト

Residence forms and guides | Immigration New Zealand
Settle in the UK|GOV.UK

海外で永住権を取るということ。タイミングは早い方がいい?

どの国も、どんどん移民法は厳しくなってきているようです。

ゆるいゆるいと言われていたニュージーランドでも毎年何らかの法改正があり、厳しくなってきています。

また、首相が去年変わったことで、今後さらに厳しくなる可能性も出てきました。

でも、厳しくなる一方なら、1日でも早い方が良いのではないかと思います。

これから他の国の永住権取得を考えているみなさん、早めの情報収集と行動が吉になるかもしれませんよ。

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