サンフランシスコの賃貸事情と7つのおすすめエリア

サンフランシスコは、全米で最も家賃が高い場所として有名です。

アメリカの経済・金融の中心とも呼ばれるニューヨークではなく、エンタメの中心地ロサンゼルスでもなく、サンフランシスコが最も高い、というのは少し意外かもしれません。

賃貸市場を調査するZumper社の調べによると、2017年9月現在の全米家賃ランキングでは、1位がサンフランシスコで1ベッドルーム(日本でいう1LDK)の月平均家賃が$3390 (1ドル=100円だと考えると、日本円で約33万9000円)。2位のニューヨーク: $2850を大きく引き離しています。

2017年9月の全米家賃ランキング(1ベッドルーム): Zumper社調べ
TOP10 1BEDROOM MEDIAN RENT PRICES

2ベッドルームともなるとさらにその差は開き、2位のニューヨーク:$3200に対して1位のサンフランシスコは$4560。

一体誰が月々こんな家賃を払えるのでしょうか。

サンフランシスコの家賃は年々高騰しており、まさに天井知らず。私も周りの友達から「今月から$300値上がりした」などという声をよく聞きます。

その背景には、シリコンバレーに本社をかまえるGoogle、Appleなどの世界的IT企業による賃料・人経費の高騰があります

そうした現状にも関わらず、未だにサンフランシスコはその治安の良さと住みやすさで留学先・就職先として非常に人気があります。

ですので、多くの留学生・駐在者がこの街で経済的に余裕を持って生活していく為には、家賃を安く抑えるということがもの凄く重要なポイントになってくるのです

今回はそんなサンフランシスコ・及びその周辺エリアの家賃を徹底比較し、さらに具体的な家探しの方法についても紹介していきたいと思います。

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7つのエリアを紹介!サンフランシスコの賃貸事情

全米一家賃が高いサンフランシスコですが、実はいくつもの細かいエリアに分けられており、どのエリアに住むかによってだいぶ値段が変わってきます。

その中のオススメの場所をいくつか紹介します。

Russian Hill

1ベッドルームの平均家賃:月$3,650

ダウンタウンから北へ登った小高い丘の上にあるエリアです。

ここはサンフランシスコ市内で最も家賃の高い場所の一つとして知られており、Zumper社が今年3月に行ったサンフランシスコ市内のエリア別家賃調査では、1ベッドルームの平均家賃が月$3650。

多くのお金持ちが住むリッチで上品な住宅街で、歴史ある豪華な邸宅がいくつも立ち並んでいます。

お洒落なカフェやレストランも多く、丘から眺める海沿い、そしてサンフランシスコの街並みは格別です。

ダウンタウンにうじゃうじゃいるホームレスもここまではわざわざ登ってこないので、治安はとても良いです。

また、世界で一番曲がりくねった道「ロンバード ストリート」があるのもこのエリアです。

お金に十分余裕のある方は、こんな素敵な場所でサンフランシスコを楽しむのもオススメです。

Lower Pacific Heights (ジャパンタウン周辺)

1ベッドルームの平均家賃:月$3,300

ここは市内唯一のジャパンタウンがあるエリアです。

日本食レストランやお土産品店のほか、日系スーパー「Nijiya」、紀伊国屋書店、ダイソーなど多くの日本のお店があるので、日本人留学生や駐在者にとても人気があります

1ベッドルームの平均家賃が月$3300と若干高めですが、ダウンタウンから比較的近く治安も良いので、お金に余裕があれば考えてみてもいいかもしれません。

・注意点

しかし、ギアリーストリートから南へ行くと一気に治安が悪くなります

低所得者向けの住宅が立ち並んでおり、ホームレスや麻薬中毒者が徘徊していてたまに銃撃事件なども起こっています。「サンフランシスコは1ブロック先へ行くだけで治安がガラリと変わる」ということを、しっかり頭に留めておいて下さい。

Outer Sunset

1ベッドルームの平均家賃:月$2,450

ダウンタウンの西に位置する海岸に面したこのエリアは、その名の通りサンフランシスコの美しい日没が見られるスポットとして人気があります。

海沿いならではの穏やかでのんびりとした雰囲気に包まれると、市内にいることをつい忘れてしまいます。

家賃が月平均$2,450と比較的安めでなおかつ治安も良いので、ダウンタウンから少し離れてもいいから家賃を節約したい人にはオススメです

また中国系のレストランやスーパーが数多くあり、アジア系の食材が簡単に手に入るのも魅力の一つです。

Lakeshore (Parkmerced)

1ベッドルームの平均家賃:月$2,800

Lake Mercedと呼ばれる湖を中心とした自然豊かで静かなエリアです。

またここにはサンフランシスコ州立大学のキャンパスもあるので、そちらへ通う学生にも非常に人気があります。

筆者も、このエリアのParkmercedと呼ばれる住宅街に3年以上住んでいるのですが、とても気に入っています。

家賃は月平均$2800と比較的低めで治安もとても良いです。

ダウンタウンへはMuniメトロと呼ばれる市運営の地下鉄で約40分ぐらいですが、近くにStonestownと呼ばれるショッピングモールがあるので、ダウンタウンへ行かなくても買い物はだいたいそこで済んでしまいます。

サンフランシスコ市内エリア別家賃マップ: Zumper社調べ (2017年3月)

Daly City

1ベッドルームの平均家賃:月$2,560

サンフランシスコのすぐ南に位置するこの街は、一年中霧に包まれた“霧の街”として知られています。

サンフランシスコのダウンタウンからかなり離れているだけあって家賃は月平均$2560と安めですが、実はバート(高速鉄道)を使えば20分ほどで市内に着いてしまいます。

アジア系特にフィリピン系の移民が多く住んでおり、エスニックなレストランやスーパーが数多く見られます。

治安も良いです。霧が多い分気温も下がるので、寒い気候に慣れていて家賃を節約したい人にはオススメです。

デイリーシティの家賃データ: Rent Jungle調べ (2017年8月)

Berkeley

1ベッドルームの平均家賃:月$2,636

サンフランシスコからベイブリッジを渡った北東に位置するバークレーは、世界屈指の公立名門校「UCバークレー」を有するアカデミックな街として知られています。

家賃は月平均$2636と、サンフランシスコ郊外(SunsetやLakeshore)と大体同じくらいの値段となっています。

治安はサンフランシスコ市内に比べれば良いものの、フリーウェイ沿いなど南側エリアには危ない地域もあるので注意が必要です。

1960年代にブームになったヒッピー文化発祥の地としても有名で、アート系のお店やオーガニックを扱ったお洒落なレストランなどが数多くあります。

日系スーパーがいくつかあるので、日本食も簡単に手に入れることができます。

バークレーの家賃データ: Rent Jungle調べ (2017年8月)

San Jose

1ベッドルームの平均家賃:月$2,495

サンノゼは、言わずと知れたIT企業の聖地「シリコンバレー」の中心にある街です。

アメリカの他の都市に比べて所得水準が高いため、全米で最も治安の良い都市の一つとしても知られています。

家賃は月平均$2495とサンフランシスコに比べると安めです。

シリコンバレーには日系企業も多く存在し、またサンノゼ南側にはジャパンタウンもあることから、ここには多くの日本人が住んでいます。

カルトレインを使えば1時間半(快速列車であれば1時間)でサンフランシスコ市内へ着きます。

サンノゼの家賃データ: Rent Jungle調べ (2017年8月)

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サンフランシスコで安く住むには?賃貸物件の探し方

ここまで見てきた通り、サンフランシスコ及びその周辺のいわゆるベイエリアと呼ばれる一帯では、どんなに安くても1ベッドルームを借りるのに月$2,000はかかってしまいます。

よほどの高給取りでもない限り、この金額を一人で毎月払っていくのは無理です。

ということで、ここではルームシェア、もしくはハウスシェアをして家賃を安く抑えるのが一般的です。

ルームシェアの方がハウスシェアよりも家賃を安く抑えられますが、他人と部屋をシェアするためプライベートはあまりありません。

しかしこれがサンフランシスコに住む上での宿命なのです。

家を探すといっても日本のように不動産業者に頼むのはあまりポピュラーではなく(仲介手数料もバカ高い)、自分でインターネットサイトなどを使って探すのが一般的です。

ここでは、家・部屋を探すのに使える便利な方法をいくつか紹介します。

日系スーパーの掲示板

Nijiyaなどの日系スーパーの掲示板には、「家空いてます」「ルームメイト募集してます」などの空き家情報が貼られていることがよくあります。

後述するCraiglistなどよりも詐欺率が低く安全な為、もし日本人同士で住みたいのであればこうした掲示板をチェックすることをお勧めします。

びびナビ

日本人向けの海外コミュニティサイトです。

日本人とのみ家または部屋をシェアしたい場合にはうってつけです。

サイト内の「不動産情報」または「ルームシェア」で探すことができます。家探しの他にも、友達を増やしたり、各種イベントに関する情報をシェアしたり、所有物をお互いに売買したり、仕事を探す時などにも使えます。

https://sanfrancisco.vivinavi.com/

Craiglist

アメリカで家を探す際の一番ポピュラーな広告サイトです。

筆者もこのサイトを使って今住んでいる家を探しました。

こちらも家探しの他に、友達を増やしたり、各種イベントに関する情報をシェアしたり、所有物をお互いに売買したり、仕事を探す時などにも使えます。家・部屋を探す場合は、「housing」の下にある「room/shared」に入ります。

左側のボックスを使って、プライベートルームがあるのか無いのか、家具付きなのかどうか、喫煙OKなのかどうか、洗濯機や駐車場はあるか、などの条件を指定することができます。

しかしこのサイト、契約金を振り込んでおかせながら実は偽の住所だった、鍵を送ってこない、などの詐欺が横行しているため、十分な注意が必要です

相場よりも極端に安い物件や、大家がその家の住所ではなく、家族の不幸などで現在別の州・国にいるなどという場合(実はニセ物件で住所が無というケースあり)、詐欺である可能性があるのでまず疑ってみてください。

連絡が取れて良さそうな物件だった場合、すぐにアポを取って見に行くことをお勧めします。良い物件はすぐに埋まってしまうので、まさに先手必勝です。

https://sfbay.craigslist.org/

Padmapper

Craigslistなどの物件サイトに投稿された物件を、Google Map上にマッピングしてくれるサイトです。

地図上でどこにどの物件があるか見れることで、より直感的かつ簡単に物件を探すことができます。

右側にある画面で家賃の範囲、ベッドルームの数などを指定して検索を絞り込むことができます。
https://www.padmapper.com/

WalkScore

こちらもPadmapperと同様に、物件サイトの投稿をGoogle Map上にまとめて表示してくれるサイトです。

「車社会をやめよう」という環境保護系の色が強いサイトで、その物件がいかに徒歩・または自転車だけで住める場所なのか、というのを100点満点で評価しています。

また地域別の犯罪率なども表示してくれるので、治安を考慮に入れながら物件を探す際にも便利です。

https://www.walkscore.com/

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サンフランシスコで賃貸物件を探す際のポイント

家・部屋を探す際のポイントをいくつか押さえておきましょう。

1. 契約金はいくらか

大抵の場合契約時に支払うのは、

  • 入居月の家賃
  • 最終月(退去する月)の家賃
  • 保証金(Security Deposit)

の3つです。

保証金の金額は物件のオーナーによってマチマチですが、良心的なオーナーの場合$100~200ほど。

それ以外は大体、1ヶ月分の家賃です。退去する際、自分が使った部屋に特に傷などダメージが無ければ、保証金は帰ってきます。

2. 契約の期間はどれくらいか

1年契約が基本です。また、契約満了前に家を出る場合のペナルティー等についても事前に聞いておきましょう。

3. 家賃の支払い方法(現金、クレジット、またはチェック支払いかどうか)

4. 家具付きかどうか(だいたい家具付きですが念のため)

5. WiFiはいくらか

6. 公共料金はいくらか

サンフランシスコでは PG&E という会社が電気・ガス市場を独占しているため、「家賃に PG&E が入っているか」が一つの重要なチェック項目です。

水道は家賃に含まれている、という物件が多いです。

7. キッチン・浴室はいくつあるのか

8. 洗濯機・乾燥機はついているか

家の中についていたり、また近くにコインランドリーがあるのでそこでやってくれ、と言われる場合もあります。

9. 最寄りの駅までどれくらいか

10. その他、ルーム・ハウスシェアに関してのルール

掃除はどのように分担しているか、Quite Hours(静かにしないといけない時間帯)は何時から何時なのか、友達を連れてきてもいいのか、家の中でパーティーをしてもいいのか、喫煙はOKなのか、等。

サンフランシスコの賃貸事情まとめ

いかがでしたか。サンフランシスコは全米で最も家賃が高いため、安くて安全な住処を確保することは至難の技です。

しかし地域によってその相場はまちまちで、なおかつルームシェアをすることによって家賃を安く抑えることができます。

「教育と安全はお金で買え」というのがアメリカの常識です

ですので、どんなに安くても危険な地域だけはやめて下さい。

この記事で書かれた情報を使ってちゃんとリサーチをすれば、きっとサンフランシスコでお目当ての物件が見つかるはずです。

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