留学や移住でカナダに住むことになったら、ぜひ持っておきたいのが運転免許。
免許があると行動範囲が大きく広がり、より一層滞在を楽しむことが出来ますよね。
日本の運転免許証を持っていて、なおかつ滞在が短期の場合は、日本であらかじめ「国際運転免許証」を作成するのがおすすめです。
一方、留学や移民などで長期滞在する場合には、
- 日本の免許証を現地の免許証へ書き換え
- 現地での新規取得
により、現地での運転が可能になります。
カナダでは、州ごとに運転免許の取得方法や交通ルールが異なってきます。
ここではは、トロントのあるオンタリオ州と、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州(以下BC州と記載)の運転免許取得についてまとめてみました。
カナダの運転免許取得の条件と仕組み
年齢
オンタリオ州、BC州ではそれぞれ、16歳から運転免許の取得が可能です。
ただし19歳以下の場合は、親の許可と書類へのサインが必要となります。
運転免許の仕組み
オンタリオ州とBC州の運転免許証には、3段階のレベルがあります。
- オンタリオ州では「G1,G2,G」
- BC州では「L,N,Full Licence」
と異なる名称ですが、それぞれのレベル内容はほぼ似ています。
オンタリオ州
G1
日本でいう仮免許のような状態。ペーパーテストのみで取得が可能です。
ただし運転には、4年以上の運転経験があるG免許保持者の同乗が義務付けられています。
また、深夜(0時~朝5時まで)の運転や高速道路の運転は出来ません。
G1免許取得後12か月を過ぎると、G2免許取得のための路上実技試験(G1 Road Test)の受験資格が発生します。
なおG1を取得している状態で、ドライバーズスクールにて教習を受けた場合、この12か月の期間を8か月に短縮することが出来ます。
(G1有効期限は5年間で、期限内にG2に昇格する必要があります。)
G2
路上実技試験(G1 Road Test)に合格すると、G2免許が取得できます。
G2免許では単独での運転が可能になりますが、以下のような条件がついています。
- G2取得から最初の6か月間の間、深夜に運転をする場合には、19歳以下の同乗者は1人だけしか乗せることが出来ません。
- 取得から6か月以降は、深夜であっても19歳以下の同乗者を3人まで乗せることが可能です。
(有効期限はG1免許取得日から5年間で、期限内にGに昇格する必要があります。)
G
深夜の運転や同乗者などに関する制限がない、完全な運転免許取得レベルです。
G2免許を取得した後12か月を過ぎると、路上実技試験(G2 Road Test)の受験が可能になります。(通常5年ごとの更新が必要です)
BC州
L
BC州では3つのレベルが色分けされています。
LはLearnerの頭文字で、カラーは赤。
オンタリオ州のG1同様に実技試験はなく、運転に関するオンラインテストに合格すれば取得できます。
ただし運転には、25歳以上のFull Licence保持者の同乗が必要です。
また深夜(0時〜朝5時)の運転や高速道路の運転は禁止されています。
L取得から1年以上の経験を積んだのち、N取得のための路上実技試験の受験資格が得られます。
(有効期限は2年間で、期限内にNを取得する必要があります)
N
NはNew Driverの頭文字で、カラーは緑。
路上実技試験(Class7 Road test)に合格すれば取得できます。
Nではまだ条件が少しつくものの、単独での運転や、深夜や高速道路の運転が可能になります。
N取得からFull Licence取得までには、2年間の練習期間が必要です。
ただし、州で認定を受けているドライビングスクールに通うと、この期間を6か月まで短縮することができます。
(有効期限は5年間で、期限内にFull Licenceを取得する必要があります)
Full Licence
Nで2年間(最短で6か月)の練習期間を経たのち、路上実技試験(Class5 Road test)に合格すれば取得できます。
(通常5年ごとの更新が必要です)
免許取得の必要書類と費用
オンタリオ州:A. 日本の運転免許からの書き換え
日本での運転経験が2年以上あり、かつ有効な日本の運転免許証がある場合には、実技と筆記試験が免除され、即G免許へ書き換えることが可能です。(視力検査は必要です)
日本での運転経験が2年未満の場合には、路上実技試験(G2 Road Test)を受ける必要があります。
なお日本の免許証からの書き換え申請に必要なものは、以下の通りです。
- パスポート
- 日本の運転免許証
※免許証翻訳証明 - 申請費用 $90
※「免許証翻訳証明」は、トロントにある日本大使館または日本総領事館で申請できます。申請には下記のものが必要になります。
- 日本の運転免許証
- パスポート
- 申請費用 $20~30
オンタリオ州:B. 現地での新規取得
- パスポートまたはPRカードまたは市民カード
- 申請費用 $90
BC州:A. 日本の運転免許からの書き換え
BC州では免許書の切り替えの際に、日本の免許証は没収されてしまいます。
必ず事前にコピーをとっておくのを忘れないようにしましょう。
それがあれば、日本へ帰国する際には「日本の免許証の再取得」手続きをスムーズにすることが出来ます。
日本の免許証からの書き換え申請に必要なものは、以下の通りです。
- 日本の運転免許証
- 免許証翻訳証明
- パスポート
- 6ヶ月以上有効期限のあるビザ
※ビザの残りが6ヶ月未満の場合は、写真のない仮の免許書の発行のみとなります - 免許証翻訳証明取得 $20〜30
- 免許証取得手数料 $25~30
BC州:B. 現地での新規取得
- パスポートやPRカードなどのID(身分証明)2種類
- 申請料金 $75
主な試験内容
オンタリオ州のG1、BC州のLともに、最初のレベルでは実技試験の実施はありません。
運転に関する基本的なマークテストに答える形式です。
問題内容は、道路標識についてが20問程度、法律や対処法などについてが20問程度です。
カナダは州によって交通ルールが異なりますので、住んでいるエリアのルールをしっかりと把握するようにしましょう。
G2、Nからは路上実技試験が実施されます。
G、Full Licenceの取得に際しては、路上実技試験で高速道路を運転します。
免許の更新について
免許更新の流れと費用は下記の通りです。
オンタリオ州
更新の通知書面が届いたら、手順に従いオンライン上で手続きをします。
または近くのサービスオンタリオに出向いて、手続きをすることも可能です。
- 更新費用 $90
通常は5年ごとの更新ですが、オンタリオヘルスカード(OHIP)の期限との関係で、場合によっては短期間のものが発行されることがあります。
BC州
運転免許証の有効期限の6か月前までに、ドライバーライセンスオフィスに出向き更新をします。
その際、身分を証明できるIDを2つ持参する必要があります。
- 更新費用 $75
ドライビングスクール(教習所)について
日本では免許取得のため教習所に通うのが一般的で、費用も20万円~とかなり高額です。
一方カナダではドライビングスクールの利用は自由で、費用も2~5万円程度で通える場所が多くあります。
ドライビングスクールに通うメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 自動車保険代金の割引が適用される場合がある
- ドライビングスクールに通うことで、次のレベルの試験までの練習期間を短縮することができる
カナダの運転免許まとめ
長期間の滞在でカナダで運転をするためには、現地の免許証を取得することが必須になります。
ただし、日本の運転免許証を持っているかどうかによって、「書き換え」か「新規取得」という2つの手続き方法があるということを覚えておきましょう!
カナダでは州によって交通ルールが異なるため、引っ越しなどで居住エリアが変わる場合には注意が必要です。
必ずルールや必要手続きを適宜確認し、安全にドライブを楽しむようにしてください。
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