アメリカは広大な国土に豊かな自然を持ち、アウトドア大国として知られています。
そのことはキャンプ場の多さやアウトドア用品の充実度からも伺えます。
週末や休暇の過ごし方を尋ねると、キャンプに行って釣りをしたり、RV(キャンピングカー)で旅行したり、自然を楽しみながら過ごすという人が多くて驚いたものです。
近年、日本でもアウトドアブームが再燃し、テレビや雑誌でも特集が組まれるほど人気が上昇していますね。
ファッションとしての地位の確立やSNSの投稿共有で話題となり、アウトドアへのイメージが変化していったからでしょう。
それに比べるとアメリカのアウトドアスタイルはもっとシンプルで幅広い年齢層に親しまれています。
この記事ではアメリカでのアウトドアの魅力と共に、キャンプスタイルやキャンプ場の設備、利用方法を現地在住者から紹介します。
アウトドアをおすすめする理由は野生動物と出会う機会
実は筆者はアメリカ生活を始めた当初、アウトドアにまったく興味がありませんでした。
キャンプと聞くと食事や宿泊の準備が大変で、難易度が高いイメージを持っていました。
しかし、周りの知人・友人の話を聞き、参加してから印象が変わりました。
私が想像していたよりもはるかに簡単で初心者でも手軽にできることがわかったのです。
その点も踏まえておすすめする理由を6つ挙げます。
1、私営キャンプ場やキャンプ場併設の国立公園や州立公園が多い
まず私営キャンプ場の選択肢が広いです。
大小設備の様々なキャンプ場が各地で運営しているので目的や予算に合わせて利用することができます。
そしてご存知の通り、雄大な自然に恵まれているので広い敷地内に数か所のキャンプ場を持つ国立公園や州立公園が多いのです。
複数の見どころやトレッキングコースがある公園はキャンプ場に長期滞在してゆっくり観光する人もいます。
観光をしながらキャンプも楽しめるなら一石二鳥ですね。
2、キャンプ場の利用料金が安い
アメリカの利用料金は全体的に安く、テント1張りのスペースなら$5-30程度。
キャンピングカー用のエリアでも$20-60程の予算で収まります。
中には設備は何もなく、場所だけを提供していて無料で利用できるキャンプ場もあります。
国立公園や州立公園での長期滞在や、何泊もする長旅の場合はお財布に優しいです。
また1ユニットごとの料金なので家族やグループの複数で滞在するとよりお得ですね。
3、キャンプ場の設備が充実している
トイレやシャワー、電気などの設備面も利用者のニーズに合わせて整えられています。
さらには乗馬やカヤックなどのアクティビティができるキャンプ場もあります。
初心者や子連れにも敷居が低いと言えます。
4、野生動物と出会う機会が多い
野生動物を身近に見ることができるのもアメリカのアウトドアの醍醐味です。
リスやウサギなどの小動物を始め、シカやクマの大動物、場所によってはバイソンやエルクに出会うこともあります。
自然の中で動物と出会うのは危険とも隣り合わせですが、貴重な体験になることは確かです。
5、RV(キャンピングカー)での旅ができる
アメリカ国内を旅行していると各地で見かけるのがキャンピングカーです。
郊外や観光地のみならず、都市部の高速道路でもよく走っています。
車内で寝泊まりしながら移動できる、効率的かつ経済的な旅のスタイルはアメリカの定番でもあります。
日本では珍しいタイプのキャンピングカーの旅を経験するのも面白いでしょう。
6、アウトドア用品が豊富で日本よりもリーズナブルに入手できる
上記の理由に加えてもうひとつ、日本と比較してアウトドア用品が安く、どこでも手に入りやすいことも注目すべき点です。
日本でも人気が高いColemanやThe North Face等、アメリカ発のアウトドアブランドがリーズナブルな価格で購入できるのです。
また専用ブランドの直営店やアウトドア用品店に行かずとも、WalmartやTargetのような全米チェーンスーパーでも揃えることができます。
3つのアメリカのキャンプ滞在スタイル
次はアメリカのキャンプの様子を紹介していきます。
キャンプ場の滞在方法は大きく分けて3つあります。
① テント
まずはキャンプといえば頭に思い描くのがテントですね。
1人用テントから家族で寝泊まりできる巨大サイズのテントまで実に種類が豊富です。
キャンプ場の利用コストは低く、コンパクトに収納して車に積めるので自家用車で身軽に移動できます。
② キャビン、コテージ
次は木造の小屋に泊まるキャビンとコテージです。
建物の中にベッドや最低限の設備がついています。
一般的にキャビンの方がコテージより質素で、建物にトイレやシャワーは付いておらず、共用することが多いです。
コテージによっては、トイレ、シャワーを始め、電子レンジやキッチン、Wi-fiまで整っているところもあります。
この2つの違いや設備はキャンプ場によるので、利用する前によく確認する必要があります。
③ RV、トレーラー
RVは運転席と生活スペースが一体となった車、トレーラーは生活スペースの部分を車で牽引して移動するタイプです。
キッチン、トイレ、シャワー、ベッドなど生活に必要なものが全て揃っているのでまさに移動する家のようです。
グレードが高いものであれば冷蔵庫や食洗機、洗濯機まで付いているから驚くばかりです。
個人で所有している人もいますが、多くは専用のレンタル会社から借りて利用します。
車体が大きいので運転に不安を感じる方はAir-bnbですでにキャンプ場に設置されているRVやトレーラーに泊まることも可能です。
これはキャンプ場の中に土地を買った会員や私有地を持っている人がAir-bnbに登録し、自分が利用しないときに他人に貸し出しているシステムです。
アウトドア慣れしてない人でも②や③の方法であれば挑戦しやすいですね。
キャンプ場での過ごし方は自然を楽しむアクティビティ
目的や設備の違いに関わらず、定番なのはバーベキューです。
肉や野菜を焼き、そのまま食べられる食材と一緒に並べて家族や仲間と自然の中での食事を満喫します。
デザートにはマシュマロを串に刺して炙り、グラハムクラッカーとチョコレートに挟んで食べるのがアメリカ流。
S’More(スモア)と呼ばれるこの食べ物はバーベキューの締めには欠かせません。
トレッキングや乗馬も自然を楽しむアクティビティとして老若男女問わず人気です。
水辺が近いキャンプ場であれば遊泳、ボート、カヤック、釣りをして過ごすこともできます。
さらには設備が整ったところであればテニスコートやプールまであり、リゾート気分を感じるでしょう。
昼はアクティビティや観光に出かけ、皆思い思いに過ごしているのですが、日が暮れると火を炊いた炉の周りに集まって談笑します。
時々星空を眺めながら、お酒を酌み交わし、リラックスするのです。
キャンプ場の設備や守るべき規則を事前に確認
アメリカのキャンプ場の設備はAmenitiesと呼ばれ、一般的にはバーベキューグリル、ピクニックテーブル、トイレ、ゴミ箱、飲み水、電気ケーブル、排水設備は揃っているところが多いです。
もう少し整ったキャンプ場であればWi-Fi、コインランドリー、シャワー室、プレイグラウンドなどが利用でき、さらには温水プール、売店、レストラン、ゴルフ場まであるリゾートのような場所もあります。
また国立公園、州立公園のキャンプ場にはパークレンジャー、私営のキャンプ場はホストと呼ばれる管理人が常駐しています。
質問やお願い、困ったことがあれば彼らに相談すれば対応してもらえます。
キャンプ場でできるActivitiesは立地によりますが、野生生物を見たり、ハイキング、トレッキングが一般的です。
前述したキャンプ場での過ごし方に加えて、自転車を持ち込んでサイクリングしている人もよく見かけます。
注意したいのが釣りとハンティング。
この2つは許可制ですので事前に問い合わせが必要です。
各自規則を守って楽しむ
上記のように楽しく過ごすためにもキャンプ場のルールに従うことは重要です。
それぞれ利用時のルールが定められていて、入口や場内に案内板が掲示してあります。
例えば、ペット同伴の可否や飲酒の規制、瓶容器の持ち込み禁止などがあります。
またどのキャンプ場でも共通のルールがQuiet Timeです。
決められた時間帯は屋外での会話、音楽などが禁止されています。
守るべき規則を事前に確認しておけば快適なキャンプを楽しめますね。
キャンプ場の探し方、予約方法、費用など
最後に実際にキャンプをする場合、どのように計画を立てて手配すればよいのか紹介します。
キャンプ場の探し方
目的のキャンプ場が国立公園や州立公園と決まっている場合は下記のウェブサイトから検索し、予約も可能です。
・Recreation Gov(国立公園の予約サイト)
URL:https://www.recreation.gov/
・Reserve America(州立公園の予約サイト)
URL:https://www.reserveamerica.com/
また大手キャンプ場KAOのように私営や個人経営のキャンプ場を探す場合は以下のウェブサイトを参考にできます。
検索欄に行きたいエリアの地名を入力すると周辺のキャンプ場情報を見ることができます。
その中から立地や設備の条件が合うキャンプ場を探します。
候補のキャンプ場を見つけたら、口コミサイトで利用者の評価を確認すればより詳しい情報が入手でいます。
施設はもちろん携帯の電波状況といった細かいところまでわかるので便利です。
・Freecampsites(アメリカ全土のキャンプサイトを掲載しているウェブサイト)
URL:https://freecampsites.net/
・Hipcamp(Airbnbのキャンプバーションサイト)
※私有地をキャンプサイトとして提供したり、会員であるキャンプ場にRVやモバイルホームを設置して貸し出したりしています。
中には農場や自宅の庭など思いがけない場所もあります。
・Campendium(キャンプ場の口コミサイト)
URL:https://www.campendium.com/
キャンプ場の予約方法
ほとんどのキャンプ場は電話やウェブサイトから事前予約が可能です。
国立公園や州立公園は利用日の6ヶ月前から予約を受け付けているので、会員登録を済ませてから予約します。
(ヨセミテ公園は独自の予約スケジュールがあるので要注意。)
予約時に利用したいタイプ(水や電気設備の有無)を選び、当日キャンプサイトを割り当ててもらいます。
中には予約段階で細かな場所を指定できるキャンプ場もあります。
利用日の前日・当日はウェブサイトに空きがあったとしても予約できないため、直接現地に行く必要があります。
この場合、「First come First serve=早い者勝ち」になるので人気の場所は早朝から向かわないとすぐになくなってしまいます。
また、ウェブサイトでは予約が埋まっていても当日用のWalk-inと呼ばれるスペースを数か所空けていることもあります。
行きたいキャンプ場の予約が取れそうにないときは電話で問い合わせた上で、当日の場所確保にチャレンジする方法もあります。
一方、予約が必要ないキャンプ場もあります。この場合、上記で述べた「First come,First served」方式であることが多いです。
費用
前述したようにキャンプ場の費用は安く、高くても1ユニットが数十ドル程度です。
金額は利用するユニットタイプによって価格設定があります。
ここで注意しておきたい点がひとつ。
国立公園や州立公園内のキャンプ場は、公園の入場料の支払いも別途必要です。
各地の国立公園や州立公園を頻繁に訪れるというのでしたら年パス購入がお得です。
支払い方法はオンライン決済と現地での支払いの2通りあります。
現地での支払いは現金のみという場所もあるので、必ず現金を準備していきましょう。
レンジャーや管理人が不在のときはインフォメーションに行けば支払い用の箱(Pay box)と封筒があるはずです。
封筒に現金を入れて投函すれば支払い完了です。
アメリカでの初心者でも楽しめるキャンプの魅力と基本情報のまとめ
アメリカでのアウトドアをすすめる理由、キャンプスタイルやキャンプ場の設備、利用方法を紹介お伝えしました。
アメリカで生活や留学する際には一度経験してみてはいかがでしょうか。
また旅行で訪れる場合でも、キャンプをしながら旅できる方法を知っておけば選択肢が広がり、楽しみ方も変わってくるでしょう。
この記事をきっかけに興味を持っていただけると嬉しいです。
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