昨今の子供達は塾や習い事で忙しい日々を送っていますね。
アメリカも同様で、家庭によっては毎日異なる習い事でスケジュールが埋まっている…なんてこともよく聞きます。
今回はアメリカで人気の習い事10個の紹介、そして習い事への取り組み方や探し方を紹介します。
アメリカの習い事・4つの特徴
子供の可能性を広げ、得意分野を見つけるための取り組み
アメリカでは幼少期の習い事は子供の可能性を広げることと本人が楽しむことに重点を置いています。
様々な経験をし、その中から自分の興味のあることや得意なことを見つけるという考え方が軸になっていると言えます。
そのため幼少期に通うクラスはお試し感覚のゆるく楽しい雰囲気になっています。色々試した結果、自分に合うものが見つかれば、そこから本格的に取り組んでいくのです。
今は少し変わってきているかもしれませんが、日本では習い事を始める前に熟考して選び、一度始めたら継続するという考え方が根付いてきたように感じます。
子供の頃にしていた習い事は「嫌だったけれど、親の意向で続けていた。」という方もいるのではないでしょうか?
アメリカでは向いてない、興味がなくなってしまった、指導者やチームと合わないと感じた場合はあっさり辞めて別の道を探します。
何事も継続していくには日々努力の積み重ねが必要です。
本人が好なものに自ら取り組む姿勢があってこそ上達し、困難に直面したときに乗り越えられると言えます。アメリカでは根底になる情熱と楽しいと思う気持ちを子供に持たせるように心がけているのですね。
- 基本は楽しく通えること
- 興味のあることに取り組む
- 幅広く色んな種類を経験させ、可能性を広げる
- 短い期間でもいいからやり遂げた達成感で自信をつけて成功体験を重ねる
- 多くのことに挑戦して得意なもの、秘められた才能を見つけたらそれを磨く
料金はシーズン単位で支払い
料金の支払いは月払いのところもありますが、多くは期間と回数を決めてシーズンごとに支払います。
例えば、春のシーズンは3月から5月の10回でいくら、1月から5月の15回でいくらという具合です。
シーズンごとに申し込みをするので、合わないときに辞めるタイミングがつかみやすいです。
そして入会金も必要ないというところがほとんどで、短期間だけレッスンを受けて入会金が無駄になってしまうという心配も避けられます。しかし、その都度申し込みが必要ですから人気のクラスやコーチの指導を受けたければ早期に手続きをしなければならないという点は注意が必要です。
スポーツは1つに絞らず複数通う
チームスポーツで特徴的なのが各種目にシーズンがあり、季節ごとに種目を変えて楽しむ、というスタイルが定着しています。
基本的にはアメリカのプロチームと同じシーズンに練習や試合を行うということになります。
代表的なものは春がサッカーや野球、秋がアメフト、冬がバスケットやアイスホッケーというパターンです。もちろん、一年中同じスポーツを続ける子供もいるのですが、シーズン外には練習量が少なくなるので他のスポーツと両方通っている場合が多いです。
複数の種類のスポーツを経験することは成長途中の体にも良いと言われています。異なる筋肉を使うことや体の動きをすることはバランスを取り、安定感のある体作りに繋がるからです。
長期休暇のキャンプや短期クラスを活用
アメリカの夏休みは6~8月ととても長いです。
年度の変わり目で宿題もないこの3ヶ月間、子供達はどのように過ごすか疑問に感じますよね。
地域のあちこちでサマーキャンプが開催され、それらに参加して過ごします。
キャンプは実に多くのプログラムを実施していて、各種スポーツや音楽、アート体験に始まり、科学館や動物園が主催するキャンプもあります。数日から数週間単位で申し込みできるので、休みの間に複数のキャンプに参加する子供も珍しくありません。
そしてクリスマスと正月を挟んだ2~3週間程のウィンターブレイク、3月にある1週間のスプリングブレイクにもこうしたキャンプは開催されます。
新たな習い事に挑戦する際にはキャンププログラムに参加してお試しし、好感触であればレギュラーシーズンでも通ってみるという方法はよく見られます。
アメリカの人気の習い事・10選
それではアメリカの子供たちは、実際にどのような習い事をしているのか見ていきましょう。
・水泳
アメリカの学校では体育の授業で水泳は扱っていません。そのため各自で習って泳げるようにしている家庭が多いようです。
自宅やコミュニティにプールが付いていることが多く、小さいうちから泳ぐ練習をして水難事故が起きないように気を付けているとも言えますね。
・音楽(ピアノ、バイオリンなど)
生後2ヶ月頃から始められるファミリークラスやリトミックでは様々な楽器や曲に触れてリズム感や音楽の感性を養うことができます。そして専門の楽器を始められる年齢になるとピアノやバイオリンを習う場合が多いです。
・体操
年齢別に細かくクラスが分かれており、5歳頃までは遊びながら基本の体の動かし方を学んでいきます。日本でも知名度の高いジンボリーは生後半年頃から始められ、親子で楽しめるのでベビー期に通う人々が多いです。
・球技(サッカー、野球、バスケット、アメフト、テニス、ゴルフ)
チームスポーツはハウスリーグと呼ばれる地元の初心者向けチームから始めます。
特にサッカーは低年齢の子供でも取り組みやすいということで人気の競技です。テニスやゴルフなどはジュニア大会の実績がわかりやすくランキングに表れるので、大会に出場するようになれば個人レッスンを受けることが増えてきます。
・ダンス(チア、バレエ、タップ)
定番のチアダンスやバレエ以外にもタップ、ハワイアン、フラメンコなど種類が豊富です。マナーの一環として幼い頃から男女ペアで踊る社交ダンスを身に着けさせる家庭もあります。
・武術(テコンドー、空手、柔道、合気道)
意外かもしれませんが武術系の競技人口は多いです。
特にテコンドーと空手の人気は飛びぬけて高く、日本のアニメや漫画の影響があるようです。柔道は本家の日本柔道から発展したブラジリアン柔術が普及しています。
・スケート、アイスホッケー
アメリカではスケート場が多く、室内スケートリンクが併設されている大型ショッピングモールをよく見かけます。プロのアイスホッケーチームがある地域は環境が整っていることもあって特に盛んです。
・アート
幼少期から芸術の感性を磨くために通っています。絵画、粘土、工作がメインで様々な材料や道具を使って自由に作品づくりを行います。子供の自主性と独創性を育てるという面でもアートクラスは一役買っているようです。
・乗馬
広大な国土を持つだけあって乗馬ができる農場や乗馬クラブが数多くあります。馬と触れ合い、自然を楽しめる気軽なスポーツとしてサマーキャンプでも人気です。
・ボーイスカウト・ガールスカウト
小学生から加入できる教育活動のグループです。野外活動やボランティアを通して学ぶことを目的としています。
年齢ごとにグループが区分されていて活動内容も少しずつ違います。有名なのは募金活動を兼ねたガールスカウトのクッキー販売ですね。
・番外編:くもん
日本のような学習塾はめったになく、家庭教師を依頼することが多いアメリカですが、近年普及しているのが「kumon」です。
現地に合わせて教科は英語(国語)と数学となっていますが、勉強の進め方は日本と同じ指導方針です。
習い事を探す3つの方法と申込先
習い事を探すには大きく3つの方法があります。
・レクレーションセンターやYMCAをチェック
まず、住んでいる地域のレクレーションセンターやYMCAでどんな子供向けの習い事が開催されているか探します。
スポーツやアートプログラムなど子供の年齢やレベルに応じたクラスを選択できます。とは言っても主に入門から初心者レベルを対象としています。教会でも似たようなプログラムを行っていることもありますよ。
・フリーペーパーなど
次に、子育て雑誌や地域のフリーペーパーに掲載されている情報から探す方法です。
「Family Fun」「Parenting」「Parents」等の雑誌では年齢に応じた習い事や全国展開の有名どころの教室が紹介されています。
より地域に密着した情報を得るならば地元のフリーペーパーがいいでしょう。
スーパー、図書館、学校、小児科などに家族向けのフリーペーパーが置いてあります。
・知り合いの口コミ
そして何より有力なのは知り合いの口コミです。
教室の雰囲気や先生の人柄など文字や写真からは読み取れない情報も得ることができます。明確に習いたいものが決まっていれば、直接知り合いに尋ねるのもひとつの方法です。
これらの方法以外でてっとり早く情報収集したいという場合はインターネットを頼ります。「地域 習い事 near me kids」などの検索ワードを入力すればいくつか候補がみつかるはずです。
また学校で放課後に開催される有料のアフタースクールプログラムも人気です。同じ学校の友達と通えるし、送迎の手間がないので共働きの多いアメリカでは活用している人が多いのです。主にスポーツや読書、科学系のプログラムがありますが、内容は学校によって多種多様です。
まずは体験レッスンに参加してみる
通い始める前に一度はその教室や開催場所の見学に行きますよね。
レッスンの体験参加を受け入れていれば一緒にクラスに参加して子供の反応を伺います。通っている知り合いのゲストで同行可能のところは友達の紹介という形で参加できます。体験は無料であることが多いのですが、中には1回分のレッスン料を支払いが必要のところもあるので事前の確認が大切です。
レッスンの料金
レッスンにかかる費用は地域や教室によりけりでしょうが…平均的に1回あたりの金額が$20~30といったところで若干日本よりも高いと感じます。
しかし、ダンスや演劇などは衣装や発表会の費用が日本よりも低コストですし、スポーツの道具や施設費に関しても総合的にみればアメリカの方が安く習えるものもあります。
本格的に取り組みたいと思ったら…
楽しい雰囲気で広く浅く経験することから始まる習い事も、より高みを目指すというなら状況は大きく変化します。
ある程度のレベルに到達し、さらに本格的にやりたいとなれば専門的に教えてくれる先生を探し、レベルの高いチームに加入します。
それまで週1~2回だった練習も毎日行い、週末には試合や発表会、コンクールと親子共に忙しい毎日を送ることになるのです。そして費用も基本の料金以外に個人レッスンや遠征費、衣装・道具代と出費が増え、経済的負担も大きいです。
もちろん学校の成績も良くないといけないので勉強との両立に苦労します。それでも秀でた才能があれば将来の進路や奨学金獲得に有利になるので親も子も必死です。
大学進学、プロを意識した判断基準
アメリカの大学進学は学校の成績以外にスポーツや課外活動の実績も含めて総合的に審査します。
進学に少しでも有利になるように中学生から課外活動やボランティアに勤しんで実績を積み上げる訳ですが、特にスポーツと芸術関係に秀でていることは大きなポイントになります。
始めは子供の興味や熱意を優先して選んだ習い事であっても、実績を残せる可能性が低ければ進学や奨学金獲得のために競争相手の少ない競技に転向することがしばしばあります。
人気のスポーツほど競争率が高く狭き門ですから、生き残れる道を探してシビアになるのですね。
習い事ひとつで自由と競争社会のアメリカらしい考え方
習い事ひとつでも自分でやりたいことを見つけて将来に繋がる道を探すというのは、自由と競争社会のアメリカらしい考え方ですね。それぞれ親としての理想や期待はあると思いますが、アメリカの取り組み方を知れば習い事に対する考え方に柔軟性を持てるのではないでしょうか。
子供は実に可能性に満ち溢れています。是非、小さいうちには色々な経験をさせてあげて下さい。
そして子供がやりたいものを見つけた時は、応援してあげることが大切だと思います。
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