グローバル化が進む現代では、世界中での人と人との繋がりがより深くなり、現在では日本だけでなく、国際結婚をされる方が非常に多くなったのを実感しているのは私だけではないと思います。
オーストラリアでも国籍が異なるパートナーを持つ方はたくさんいますが、このようにオーストラリア国籍または永住権を持つ方とパートナー関係を持つ場合、パートナービザと呼ばれるオーストラリアの永住権を取得することができます。
パートナービザについては
- オーストラリア国外から申請する場合
- オーストラリア国内から申請する場合
で申請するべきビザの種類が若干変わりますので、それぞれの状況に応じて最も適したビザを申請することが必要となってきます。
また、現在オーストラリア国外に住んでいて、かつパートナーとは事実婚を含めて婚姻関係が成立してはいないものの、近い将来オーストラリア国内でパートナーと結婚する予定がある場合、結婚するために渡航するという目的を果たすための別のビザを申請することができます。
今回はパートナービザの種類および申請の条件などについて、オーストラリア移民エージェントWIDAUSから、細かく解説していきたいと思います。
※本記事において、婚姻関係又は事実婚関係にあるカップルのことを「パートナー」や「パートナー関係」と定義しています。
まず、これから見ていくビザ申請のパターンは以下のような➂種類に分かれます
- オーストラリア国外在住でパートナー関係にあるカップル
- オーストラリア国外在住でパートナー関係に無いものの、今後オーストラリア渡航後に婚姻関係を結ぶ予定があるカップル
- 既にオーストラリア在住でパートナー関係にあるカップル
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オーストラリア国外在住でパートナー関係にあるカップル:サブクラス309/100ビザ
日本を含むオーストラリア国外に居住していて、結婚相手やパートナーとこれからオーストラリアで生活を始めようと計画している場合です。
パートナーのみオーストラリアに住んでいて、遠距離結婚生活をしているカップルなどはこのケースに当てはまります。
この場合、該当するパートナービザは「サブクラス309/100ビザ」になります。
このパートナービザは、2段階に分かれた申請となっており、
- まずサブクラス309を申請し
- その認可から2年後にサブクラス100を申請することができるようになります。
サブクラス309ビザには有効期限があり、サブクラス100が認可されるまでとなっているため、つまりサブクラス309が認可されると実質的にはサブクラス100の認可まで永続的にオーストラリアの滞在が許されることになります。
申請における注意点
注意すべき点として、オーストラリア国外からの申請になるため、永住を含め長期滞在を目的とした渡航はビザが認可されるまでできないことになります。
現在時点でビザ申請から認可までは1年〜2年を要するため、一時的にパートナーとは別々の生活を強いられることになります。
ビザの審査期間中に一時的にオーストラリアへ渡航したい場合、観光ビザ等の別のビザを取得して入国することになります。
申請料
7,000豪ドルとなっています。
オーストラリア国外在住でパートナー関係に無し。今後オーストラリア渡航後に婚姻関係を結ぶ予定のカップル:サブクラス300ビザ
オーストラリア国外に在住で、パートナー関係にはないカップルがオーストラリア渡航後に結婚を予定している場合です。
この場合に該当するビザは「サブクラス300ビザ」になります。
Prospective Marriage visaと呼ばれるこのビザの有効期限は9ヵ月で、この有効期間内に婚姻関係を結ぶ必要があります。
現在はオーストラリアと日本などの別々の国で暮らしていて、今後結婚を考えているカップルなどは一度サブクラス300を取得してオーストラリアに入国し、婚姻関係を結んだその後に、パートナービザ(サブクラス820/801)を申請して永住権を取得するのが主流となっております。
申請料
7,000豪ドルとなっています。
既にオーストラリア在住でパートナー関係にあるカップル:サブクラス820/801ビザ
既にオーストラリア在住で、パートナー関係を持つカップルがオーストラリア国内から申請するには「サブクラス820/801」を申請すると良いでしょう。
このビザも2段階に分かれた申請となっており、
- まずサブクラス820ビザを申請し
- 認可から2年後にサブクラス801を申請することができるようになります。
サブクラス820ビザには有効期限が設けられており、サブクラス801が認可されるまでと定義されています。
つまりサブクラス820が認可されると実質的にはサブクラス801の認可まで永続的にオーストラリアの滞在が許されることになります。
申請料
7,000豪ドルですが、既にサブクラス300ビザを保持して入国している場合は1,170豪ドルとなります。
パートナービザ申請に関する共通条件
i. パートナー関係または将来的なパートナー関係
パートナーがオーストラリア国籍・永住権を保持している、または移民法により認定された特定のニュージーランド国籍保有者であることが必要です。
サブクラス300の場合には、ビザ認可後にパートナー関係を結ぶ事実があることを証明する必要があります。
また、こうしたパートナーがビザ申請のためのスポンサーとなることも必要です。
近年の移民法の変更により、ビザ申請の流れの中でスポンサーの申請書を提出することが求められており、この部分は過去のパートナービザ申請の方法とは異なっています。
ii. カップルの関係性
パートナーであっても、将来的なパートナーであっても、二人の関係性を示す書類を提出する必要があります。
婚姻関係があるパートナーの場合は戸籍謄本などの公的な書類を提出し、事実婚関係の場合はその証拠となる文書や写真などを提出する必要があります。
サブクラス300の場合は将来的な結婚の調整をしている証拠なども提出することになります。
ii. 年齢
18歳以上であることが条件となります
iii. 健康状態・犯罪履歴
健康条件を満たしていること(持病がないこと)や、犯罪条件を満たしていること(オーストラリアが不利益を被るような犯罪履歴がないこと)が条件になります。ビザの申請が進むと、担当者から健康診断を受診するように指示を受けたり、無犯罪証明書の提出を求められることがあります。
iv. 負債
オーストラリア政府に対する負債が無いこともビザ申請において非常に大切な条件となっています。
パートナービザの審査期間
全てのビザに関して内務省(Department of Home Affairs)ではビザ申請から認可までにかかる標準時間を掲載しています。
パートナービザの審査にかかる標準時間は以下の通りです(2018年1月現在)。
・サブクラス300
12ヵ月(申請者の7割が審査に要する期間)
16ヵ月(申請者の9割が審査に要する期間)
・サブクラス309
11ヵ月(申請者の7割が審査に要する期間)
16ヵ月(申請者の9割が審査に要する期間)
・サブクラス100
17ヵ月(申請者の7割が審査に要する期間)
25ヵ月(申請者の9割が審査に要する期間)
・サブクラス820
20ヵ月(申請者の7割が審査に要する期間)
25ヵ月(申請者の9割が審査に要する期間)
・サブクラス801
15ヵ月(申請者の7割が審査に要する期間)
22ヵ月(申請者の9割が審査に要する期間)
ビザ審査機関については様々な状況により変動することがありますが、こうして見て頂くと審査にある程度の期間を要することが分かると思います。
パートナービザを含め、オーストラリア永住権の取得は「待つ時間」との戦いであり、どれだけ時間がかかっても辛抱強く待ち続けることも必要になってきます。
ただ、いずれ必ずやってくる審査結果を心に余裕を持って迎えられるといいですね!
パートナービザのまとめ
将来的にパートナーとオーストラリア移住を考えている方はこの記事を参考にしていただければと思っています。
当記事が永住権申請で困っている方の手助けに少しでもなっていれば幸いです。
本記事は、2018年1月時点での情報を基にしております。移民法は頻繁に更新されるため、常に新しい情報を得ることが永住権取得への確実な道となるのは間違いありません。
今回ここに記載されているもの以外でも永住権のプログラムは多岐にわたります。
ご自身にとって最適な方法で永住権を取得できるよう、専門家へ相談することをお勧めいたします。
記事提供:
WIDAUSはオーストラリアのクイーンズランド州ブリスベンにオフィスを持つ正規豪州登録移民書士(MARN登録番号 1794585)です。
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