今ではそれほどめずらしくなくなった社会人留学。
休暇を利用した短期留学や、転職のタイミングに長期で留学する人も年々増えています。
しかし、大人の留学を考えているあなたも、
「30代で留学しても大丈夫か不安・・・」
「40代の社会人留学はもう遅いかもしれない・・・」
こんな悩みを抱え、留学を迷っているのではないでしょうか。
この記事では、39歳から約4年間のハワイカレッジ留学をした筆者が、アラフォー留学するに至った経緯や留学の目的、帰国後の就職などについてお伝えします。
これからご紹介する筆者の体験が、30代、40代で留学を考えている方や、留学を期に人生を変えたいと思っている方の参考になれば幸いです。
アラフォーでハワイ留学するに至った経緯
留学しようと決めてから6か月後、転職のタイミングとあきらめ切れない英語習得への想いから、ハワイカレッジ留学をスタートさせました。
留学前の仕事
留学直前の3年間は、官公庁で非常勤の事務職員をしていました。
当時の学歴は高卒で、これといった資格もない。英語を活かした就職をしたくても、英語力に自信もありませんでした。
「このままで終わりたくない、もっと変わりたい!」そう思いながらの日々。
そして3年の契約期間も残すところあと半年ほどにせまり、一般事務職で次の仕事を探していました。
当時の英語力
留学前、10年以上勉強しているわりに英語力は伸びておらず、TOEICでは受験テクニックを駆使しても、700点をすこし上回るのがやっと。
中・高生の頃から英語の授業は苦手で、やり直し勉強を始めた25歳頃は、単語も文法もすっかり忘れている状態でした。
そのため、まずは英検3級の勉強からスタート。
20代で2度、アメリカに4週間と6か月の語学留学をしています。
旅行や日常会話ではそれほど困らなくなってはいましたが、通訳や翻訳で生きていくには程遠いレベルでした。
ハワイ留学の目的
留学の目的はズバリ、人生を変えるため。
英語力と学歴を上げて、帰国後の再就職に活かしたいとの想いからです。
具体的には、以下のように目標を設定しました。
- カレッジ(2年制大学)卒業
- TOEIC900
- 2年間の海外経験
帰国時の年齢と経済面からも、4年制大学への編入予定はナシ(予算的にムリだった、というのが本音ですが)。
「2年しかない!」と思えば、自然とモチベーションも維持できると考えていました。
留学先にハワイを選んだ理由
旅して周ったことがあり、安全で寒くないところ、それがハワイ島のヒロ(アメリカ合衆国 ハワイ州)でした。
旅行で行きたいところはたくさんありましたが、この時ばかりは行ってみたい場所はグッと我慢。
到着したらすぐ勉強に集中できるよう、滞在歴があったり旅行である程度知っていたり、そんな場所から候補を絞りました。
あらためて挙げると、自分にとって「勉強するために最適なところ」の条件は、
- 土地勘がある
- 治安が比較的よい
- 気候がよい(寒くない)
- 自転車でも大丈夫
- 通いやすい立地の大学がある
偶然ですが、この条件に合ったハワイ島ヒロには、ハワイ大学ヒロ校とハワイコミュニティカレッジがあり、案外あっさりと留学先が決まりました。
自分で手続きするかエージェントに依頼するか
私は迷わずエージェントを利用しました。
メリットは時間を大幅に削減できることで、誰かに相談しながら準備できることも、とても心強かったですね。
留学先をほぼ決めていた時期に、都内でタイミングよくハワイ留学説明会が開催されるのを知り、すぐに参加を申し込みました。
たしかに、エージェントに依頼すると安くても十数万円、多くの場合で数十万円はかかるでしょう。
留学してからの生活を考えると、少しでも出費は抑えておきたいところ。
とはいえ、大人の留学は仕事をしながら準備を進めることになるため、すべてを自分ひとりで進めるのはかなり大変です。
どうしても自分でやらなければならないことに貴重な時間を使い、利用できるサービスは積極的に使うことをおすすめします。
無料相談を設けているエージェントも多いので、時間的な余裕があればいくつか相談してみましょう。相性のよい会社が見つかるはずです。
留学中に計画を変更
留学当初の計画を大幅に変更し、カレッジ卒業後はすぐに帰国せず、OPT(Optional Practical Training)という制度を利用して1年間働くことにしました。
参考:OPTとは?アメリカ留学からインターンシップ・就職を実現する方法
無事就職できれば、経済的な負担なく「海外経験」を2年から3年に延長できると考えたためです。
さらに、海外での就業経験も得られますよね。
実際には、ESL(English as a Second Language:非英語圏の学生を対象とした大学付属の英語コース)に3か月、その後カレッジ卒業までに2年半ほどかかったので、約1年間の就労期間を合わせて3年8か月の滞在になりました。
帰国後の就職
帰国後は、国立研究開発法人の広報で英語を活かして働きました。
30代前半に1年半ほど広報で働いた経験があり、もう一度やってみたかったからです。
派遣での就労でしたが、職場や上司、同僚にも恵まれ、留学前にくらべ年収も大幅にUPしました。
英語を使った仕事に就かなかった理由
一番大きな理由は、そもそも英語だけで勝負してもまったく勝てないとわかったからです。
留学中あらためて感じたのは、バイリンガルやトライリンガルはいくらでもいる、というごく当たり前のことでした。
膨大な時間と努力を費やし、これから英語のエキスパートを目指すよりも、ある程度高い英語力が身に付けばそれでよし。そんなふうに気持ちを切り替えたら、よい意味で英語への執着がなくなりました。
それからは、肩の力を抜いて楽しく生きられるように。私の人生の中で、とても大きな気持ちの変化でした。
私にとって英語とは
英語を第一の武器にするのではなく、英語はあくまでも自分の強みのひとつ。
昔の私なら、自分の英語力でできるのはこれが限界か、と悲観することしかできなかったでしょう。
しかし今では、英語以外のよさもしっかりと再認識することで、他者との差別化ができています。
できること・できないことをはっきりと分け、自分の価値を正しく評価して最大限引き出せばよい。そこに英語を添えることで、同じポジションの人よりもひとつ上に行けるようになるかな、と今ではそう考えています。
留学すると決めてから10年後の現在
現在は、アラフォー留学したハワイ島で夫と猫と暮らしています。
留学後、帰国して6年ほど日本に住んでいましたが、OPTの就職先で友達になった現在の夫と、ご縁があって国際結婚しました。
留学する前は、まさか10年後もハワイで暮らしているとは思ってもみませんでしたね。
ちなみにですが、夫は元日本人の海外移住者で、永住権から市民権を取得しています。
入念な計画と覚悟を
「失敗は何一つない」
そう思える留学にするには、しっかりとした計画と、ある程度覚悟をもって出発することが大切になるでしょう。
覚悟も計画もないままで留学してしまうと、人生の貴重な時間を無駄にしてしまいます。
特に大人の留学では、
- 体力的にきつい
- 周囲からのネガティブな反応
- 再就職が難しくなる
など、若いころとは違ってデメリットが多いように感じます。
簡単にやり直しができない年齢での社会人留学は、どんな出来事も「失敗」ではなく「いい経験」にしたいですね。
さいごに
不安も期待も大きかったアラフォー留学でしたが、結果として私の人生は大きく変わりました。
勉強面でも生活面でも、大変だったことは数え切れません。しかし、大人になって一日中勉強できる機会を海外でもてたことは、本当に素晴らしく貴重な時間でした。
これから留学を考えている方へ。まずはしっかりと計画を立てて、あなたにぴったりの留学先を探してくださいね。
そしてそのあとは、10代20代では味わえない素敵な留学生活を、思いっきり楽しみましょう。
参照サイト
日本人の留学生数は社会人を含めると 20 万人超も視野に~『一般社団法人海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査 2017』調査レポート~
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