海外にいると、病気になった時の医療事情や病院のことが気になりますね。
ここでは、
- マレーシアの医療費や受診事情などの医療事情
- 病院の使い方
についてご紹介します。
※筆者はクアラルンプール在住です。
※1リンギット(RM)=27円で算出
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マレーシアの医療費は「高額」
日本人会の入会時のオリエンテーションで教えられますが、マレーシアの医療費は『高額』です。
日本人は健康保険のイメージが強く、医療費なんて大したことないとあまり気にしませんが、これは世界の非常識で、医療費が高額なのは当たり前のことです。
例えば、筆者は成人病の薬を定期的に購入しています。
日本では保険適用で購入していました。月額6,000円ほどでした。
では、マレーシアではどうかと言うと、ジェネリック薬品を使っても月額390RM(日本円で10,700円くらい)。
日本の医者に薬を見せると『結構品質の良い薬を使っていますね』とは言われますが、やはり高額です。
一般的な医療費でも、風邪をひいたとき、町の診療所だと薬込みで150RM(4,110円)、大きな私立病院に行くと同じレベルで250RM(6,850円)です。
もちろん、マレーシアには公立病院があり、そこで受診すると30RM(822円)とかなり低額になります。
以上はマレーシアでの医療費用の話ですが、次に実際の通院はどうやっているのかを説明しましょう。
マレーシアの一般受診事情
まずマレーシアでは風邪や食あたり等の軽度の病気や怪我は、近くのクリニック(診療所)に行きます。
一般に、ほとんどの医者は中華系マレーシア人なので、英語や中国語が可能です。
英語が流暢な人は、このレベルの病気や怪我は心配ありません。診察と薬代で150RM位(4,050円)でしょう。
では、英語力が劣っている場合は、どうなるでしょうか。
①通訳さんを呼んで同行してもらう。
でも通訳費用と出張費で200RM位(5,400円)ですから、診察・薬代を加えると350RM(9,590円)かなり高額です。
②日本語が使用可能か、日本人の通訳さんの常駐している私立病院に行く。
これだと通訳さん費用は無料なので診察・薬代併せて250RM位(6,750円)でしょう。
上の写真は自宅近くのクリニックで、日曜以外の朝8:00~夜8:00位は開いています。
医師が1名と、看護婦さん2名、調剤師さん1名です。
診療科目はほとんど全てです。レントゲン機器はあります。
上の写真のクリニックは大型の私立病院の中にある、日本人向けのクリニックです。
診察受付の通訳さんがいて、彼女は「看護師」さんでもあるので、体調が悪い時にはとても心強い味方です。
診療科目はほとんど全てですが、内科はこの医師のブース、皮膚科はこの医師のブースと、必ず専門科目の先生が検診します。
調剤もしますが、保管していない薬は処方箋をもらって、近くの薬局で購入します。受診・薬代で250RM(6,750円)くらい。
耳鼻科など、この私立病院にない科目の時は、また別の私立病院に行きます。
そこは病院に駐在する日本人通訳さんに連絡し、診療を予約し、受診時はその通訳さんが同行して通訳してくれます。
上の写真がその私立病院です。
マレーシアでの救急搬送
まず、救急搬送は日本とは全く異なっています。
①私立病院の救急車派遣依頼の電話番号が分からない場合
119番通報します。
その場合、救急車は来てくれるそうですが、119番通報では救急車は必ず、国立病院に連れて行くそうです。
ところが、国立病院ではマレー語以外は全く通じないので、英語が流暢でも全く役に立たないということだそうです。
しかも、救急車は有料です。(その後どうなってしまうかは、怖くて聞きたくもありません。)
②私立病院の救急車派遣依頼の電話番号を知っている場合
電話すれば来てくれるということですが、なかなか来ないだろうから、タクシーを呼んで行くのが一番早いと言うのが正直な話のようです。
この場合の救急車も有料ですから、タクシーで行っても同じでしょう。
ただし、私立病院は皆英語が通じますから、後々何かするにしても、事後の行動はかなり安心感が持てます。私立病院は必須です。
マレーシアで入院してしまったらどうなる??
一般的な治療は別として、手術を伴ったり、高度な検査機器を使うような費用がかかる事が予想されるような場合は、『預託金』を請求されます。
これを払わない限り何もしてくれません。大抵はクレジットカードが使えるようです。
私はほとんどクレジットカードを使いませんが、こういった緊急のために何枚か常に確保しています。
金額は2,000RM〜3,000RM(54,000円〜81,000円)だったと記憶しています。
手術費用は脳卒中、心筋梗塞、等の難病は約20,000RM(540,000円)です。
この他に、投薬費、病室(2名部屋で一日250RM位(6,750円))、食費などで50,000RMくらいは考えておきなさいといわれました。
150万円位ですから、そうそう簡単な金額ではありません。
日本ならば、健康保険があるので3割負担で済みそうですが、マレーシアではそうはいきません。
やはりマレーシアでは『医療保険』に入っておこう
私の保険会社だと、高齢者は12,000RM/年(32万円)、息子のような10歳前後だと1,300RM/年(35,000円)くらいです。
ただし、この料金は加入後、一生涯変わりません。(確か90歳まで適用可能だったと思います。)
しかも、生命保険と連動しているので、死亡した場合は相当な金額が出て、埋葬費用や後処理費用に充てることが可能です。
地元保険会社、日系保険会社など、いろいろとあたりました。
私の加入した日系の保険会社が一番でした。
担当者の方も中華系マレーシア人でしたが、日本語がそこそこ通じるので、私一人で契約しています。
保険使用にあたっての注意点
私のような高齢者で考えた場合、契約金額は海外傷害保険も、マレーシアの医療カードもほぼ同額です。
海外傷害保険は「国民健康保険」並みに風邪や下痢でも使うことが出来ます。
ただし、毎年あるいは二年に一度再契約が必要で、その都度保険契約費がアップしていくはずです。
さらに、契約期間中全く使わなければ掛け捨てです。
一方、私の生命保険付き医療保険はそこそこ払戻保険金が増加してくるので、掛捨てではありません。
ところで、この医療カードは、私のものも、その他の保険会社のものも、その使い勝手はかなり違います。
医療カードは「入院を伴う医療行為」が支払の大前提です。
これはお医者さんに聞いた話ですが、風邪で治療にきた患者に『医療カードで支払いたいなら、入院1日の手配をしますよ』と話したことがあるそうです。
家族が世話をする!?マレーシアの病院での看護方法
マレーシアの病院に入院した場合の看護の仕方です。
日本では看護は『完全看護』で看護師さんが食事の上げ下ろし、排泄時の同行など、何でもやってくれます。
ところがマレーシアは『非完全看護』。
つまり、食事の手配・食事介護、排泄時の付き添いなど全て家族が行う方式だそうです。
ですから、旦那さんが倒れた時、奥さんが付き添ってくれるのでしょうが、奥さんが英語が話せないと、看護師さん、お医者さんと意思疎通が出来ません。
だからと言って、通訳さんを頼んで付き添ってもらうと、通訳さんは1時間100RM(2,740円)。
これは通訳だけですから、介護を行うとなると、それ専門の方となり別の費用が発生します。
10日も入院しようものなら、40〜50万円くらいが治療費、入院費などとは別に必要です。
大病になったら日本に帰るのが懸命
私も知人から『諭されました』。
結局、大病になったら緊急突発を除き、とにかく日本に帰りましょう!が結論です。
基本的に、日本に帰ると、日本での所得はないのが普通ですから、日本の健康保険料は帰国した年は、最低限の料金で済みます。
また、入院しても基本は完全看護ですから、家族に必要以上の負担が掛かりません。
海外にいるときは、常に健康に気を付けること、これが一番でしょう。
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