フランスに住んでいると、今まで日本では当たり前だと思っていたことがまったくそうではないと気づくことがたくさんあります。
場合によってはそのことで周囲の人と隔たりを感じてしまい、落ち込んでしまうことも。
楽しく有意義な海外生活をおくるために、その国の文化を予備知識として知っておくことは大切な準備過程のひとつです。
今回は10個ご紹介したいと思います。
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1.まず何よりも挨拶が肝心!
挨拶なんてと見くびることなかれ、これをするかしないかでフランス人の態度は大きく変わるといっても過言ではありません。
フランスではお店やレストランに入ったとき、”Bonjour”(ボンジュール)「こんにちは」
店を出るときには、”Au revoir”(オーヴォワ)「さようなら」もしくは、”Merci”(メルシー)「ありがとう」。
これが必須です。
スーパーや大型デパートでは出入り口で誰かに挨拶する必要はありませんが、スーパーのレジ係の人には必ず上記の挨拶をし、カフェやレストランで自分の注文した品が運ばれてきたときも、サービス係の人へ”Merci”と言います。
フランスではお店に入ることは、何かを購入するしないに関わらず、人のおうちにお邪魔するという感覚です。
日本のように無言で入っていると無作法な人、もしくは変な人だと思われて煙たがれます。
レストランやカフェで日本のように無言でお店に入って勝手に座っていたりすると、そのままずーっと注文をとりに来てくれない、なんてこわ~いこともなきにしもあらず。
2. 自分の意見ははっきり伝える!
フランス人は話し出したら止まらないほどお喋り好きで、議論好きです。会話をすることが人間関係を作る上での最大のツールなのです。
自分の意見や考えを相手に伝えること、もしくは相手の意見を聞くことでお互いを理解しようとします。
日本では相手に合わせることがよいとされる風潮がありますが、フランスにはそれがありません。
相手が自分と同じ意見か反対意見かが問題なのではなく、いかに自分の考えを論理的に相手に伝えることができるかが重要視されます。
はっきりと意見を伝えないことは、面白みのない人と思われるか、もしくは「この人はわたしと会話をする気がないのだな」と思われてしまいます。好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、そしてなぜ好きなのか、なぜ嫌いなのかを論理的に主張することが重要です。
3. 時間の感覚
プライベートでフランス人と約束をした場合はたいてい「じゃあ2時頃ね」「夕方7時頃に待ち合わせしよう!」というように待ち合わせの時間を事細かに決めないことが多く、だいたいの時間「〜頃」となります。
この場合、例えば2時頃の約束の場合は2時10〜15分が目安です。人によっては2時45分ってことも...。
もしくは「午前中に会おう!」や、「午後の遅めの時間に行くよ!」というのも少なくありません。
フランス人によっても前後はありますが、フランスにおける時間帯の目安を覚えておくと便利です。
”La matinée”(午前中)8時〜12h
”Vers midi”(正午頃)12時〜13h
”L’après-midi”(午後)14時〜19時
”Le début d’après-midi”(午後の始まり)14時〜15時
”La fin d’après-midi”(午後の終わり)17時〜19時
”La soirée”(晩):19時〜23時
ただし、仕事の場合は時間を守ることは鉄則です。
4. 公共の交通手段
公共の乗り物を利用する際、出発時刻や到着時刻を目安にしますが、フランスのメトロや電車、バスなどの乗り物は時間がとてもアバウトです。
予定よりも早く出発することはよっぽどのことがない限りありませんが、予定よりもかなり大幅に遅れることは少なくありません。
フランスで公共の乗り物を利用する際は余裕を持って時間を計算しましょう。
5. 手続きにかかる時間
役所の手続き、健康保険の手続き、ビザの申請、滞在許可書の更新等、外国人のわたしたちは何かとフランスでのお役所手続きが多くなります。
日本での感覚だと、2、3日で終わることもフランスでは1、2ヶ月かかることがほとんどです。
そして提出書類の多さで有名なフランスの手続き。日本から取り寄せないといけない書類もよく発生します。
フランスがバカンス時期にかかるといつもの倍以上の時間がかかることもあるので、余裕を持って提出期日の半年前から準備にとりかかる癖をつけましょう。
さて、フランスというと食文化で有名ですが、フランス人は食べることがとても大好き。食に関する文化も日本との違いがたくさんあります。
6. 食事の時間
先ほどの時間帯に続いて、知っておいたほうがいいのがフランスで食事の一般的な時間です。
日本と違ってフランスは遅めの食事時間が一般的。
朝食:人によってまちまち
昼食:13時
夕食:20時
7. アペロ??
”Apéritif”(アペリティフ)というのはフランス語で「食前酒」のこと。
そして多くの場合、食前酒を飲みながら軽くおつまみを食べお喋りをすることを指します。
略して”Apéro”(アペロ)。フランス人にとっては美味しいお酒と一緒に会話を楽しむ大切な時間とされています。
フランス人から家でのアペリティフに招待された場合、30分から1時間ほど食前酒を楽しんだあとそのまま夕食をともにするのが一般的です。
時間帯は18時半〜19時半。お昼時の場合は11時〜12時半。
ただし...食事前にちょっと飲むって言ったって、そこはフランス人!2、3時間、おいしいおつまみいただきながらグラス片手にお喋りすることもしばしば。
夜8時すぎ、夕食が始まる頃には、お腹がいっぱい!ってことにもなりかねませんので食べ過ぎないように注意しましょう。
8. フランス人の家に招待された場合
10分から15分ほど遅れていくことがフランスのマナー。
理由は「パーティーの準備が終わっていないかもしれないのに相手を慌てさせてしまったらいけないから」が主な理由。
日本では”時間ぴったりにピンポーン!”なんてこともおおいにありますが、
フランスでは...とんでもない。
ましてや”5分前集合”なんて、マナー違反もいいところ。ただし、15分以上遅れるのは、遅刻!失礼にあたります。
9. 取り分け禁止?
日本では食事の際、大皿料理をみんなでシェアしたり注文した料理をわけ合ったりすることは日常茶飯事ですが、フランスでこれはマナー的にとても失礼なこととされています。
個人個人が自分の料理を注文し、ちょっと味見をさせてもらうということもしません。
とはいえ、気軽なカフェやビストロではサービス係の人へシェアすることを伝えてお皿をもらうこともできます。ただし、高級レストランでは周りの人も嫌がるので、控えましょう。
最後に...
10. フランス語を話そう
フランスで円満にそして快適に暮らす最大の秘訣は「フランス語を話すこと」。
パリやその他の観光地は今やフランス人でも英語を話す人がたくさんいるので、旅行をするのにはフランス語を話せなくてもさほど問題にはなりません。
ただし、これが「生活する」となると話しは別。
あなたが一歩フランス語を話し出すと、フランス生活の世界はいいっきに広がるでしょう。
お喋り好きのフランス人は美味しいレストラン、お得な情報、生活の知恵など話したいことがいっぱい。フランス語を話せると知ると突然態度が変わる人も少なくありません。
何が問題が起きた時もきちんとフランス語で毅然とした態度を見せるということも助けになります。
まとめ
いかがでしたか?
フランス生活を送る上で日本との文化の違いに驚くことはこれ以外にも日々たくさんあります。
郷に入れば郷に従えとはよく言ったものですが、何はともあれ、小さなことはあまり気にせずに気持ちをおおらかにしてフランス生活を楽しんでください。
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