ドイツで子育てをしていて心配になるのは、やはり病気ですよね。
特に子どもはすぐ熱が出たり、流行りの風邪をもらってしまったり・・・。
今回はドイツの小児科の掛かり方、薬局(アポテケ)でのやりとりをお伝えしましょう。事前予習で病院も怖くありませんよ♪
ドイツの医療の基本知識を抑えよう
まず、ドイツでは保険が2種類に分かれます。
1.公的保険
公的保険はドイツ国民の9割が加入していると言われ、所得に応じた保険料を支払い、基本的には医療費は掛かりません。
2.プライベート保険
一方、プライベート保険は高い保険料を支払う代わりに、より手厚い医療を受けることができます。
多くの駐在家族は会社がプライベート保険に加入しており、加入先の保険内容によっても変わりますが、一例として入院時の個室優先案内や、歯のクリーニング、コンタクトレンズまたはメガネ制作の費用、東洋医学(針きゅうマッサージなど)の費用、そして人間ドックを受ける費用が保険で賄われます。
ドイツの病院の受診方法
病院へのかかり方は、事前に電話で予約を取り、指定された日時に伺います。
日本のように開院と同時に受付に並ぶという事はありません。
また、ドイツの医療の内容に関しては、日本と同様またはそれ以上の医療が受けられます。大幅に日本の医療を下回るということはありませんのでご安心ください。
ドイツに着いたら、かかりつけ医を決めよう
ドイツにはかかりつけ医(ホームドクター)制度があります。
軽い風邪や予防接種は家の近くの小規模な小児科や内科で診てもらい、より専門性の高い診察が必要な場合、大病院や専門病院へ紹介してもらうという流れになっています。
その為、ドイツに着いたら、とくに風邪を引いていなくてもまずは小児科を訪問し、かかりつけ医(ホームドクター)を決めましょう。
- 病院の雰囲気
- 家からの近さ
- 前任の方のオススメ等
各家庭に合ったホームドクターをあらかじめ決めておくと、いざ熱が出た時に予約もすぐに取れて安心です。
小児科病院がキッズカフェ?
いざ、小児科へ入ると目に飛び込んでくるのはまるでキッズカフェのような空間。
筆者のかかりつけ医では、受付の横にレトロで可愛い木馬が飾られ、10畳以上ある広い待合室は壁一面が大きなアクアリウム。
優雅に熱帯魚が泳ぎ、その下には多数の木製のおもちゃや、ブロック、のりもの、知育玩具など種類豊富に揃っています。
また絵本や、日本の雑誌、カプセル式高級コーヒーマシンも置いてあり、何時間でも過ごせそうな空間です。
何軒か他の小児科や、小児歯科にも行きましたが、どこも同じように沢山のおもちゃがあり、病院内はかわいらしいステッカーで装飾され、素敵なキッズコーナーに仕上がっていました。
もちろん診察室にはこれでもかと用意されたおもちゃの数々。
おかげで我が子は沢山のおもちゃで遊べる為、病院に行くのが好きになりました。
そして何より嬉しいのはプライベート保険の場合、待ち時間なく診察をしてくれることです。待合室が子どもで溢れかえる日本の小児科とは違い、完全予約制の為、時間通りに受診できます。
親は助かる診察後のご褒美おもちゃ
診察後にはご褒美として、
- 男の子には車や電車、どうぶつのおもちゃ
- 女の子には髪飾りやシール、塗り絵など
を用意しているところが多いです。(日本でもファミレスで配っているおもちゃのイメージに近いレベルのものです。)
そしてドクターから処方箋(Rezept)を貰い、プライベート保険の場合は後払い方式なのでその場で支払いはせずに終了。
治療費の請求は後日郵送で請求書が届きますので、請求書を保険会社に提出します。
また、毎回ドイツならではと思うのが、最後にグミを貰うこと。ドイツ定番土産のグミですが、病院だけでなくレストラン、スーパー、ホテル等至る所で子供に配っています。
アポテケ(薬局)へ
処方箋を貰ったら、次は近くの薬局(apotheke=アポテケまたはアポテーケと読みます)へ行き、薬をもらい、支払いをします。
この辺りの流れは日本と同じです。
アポテケはどのアポテケでも大丈夫ですが、病院のドクターによってはこのアポテケにはこの薬がないから、向こうのアポテケに行くといいわよ、とアドバイスをくれる所もあります。
また希望の薬がない場合、取り寄せも可能です。
この取り寄せがとても早く、注文後最短2時間半で受け取ったことがあります。とは言え、再度アポテケへ行くのは面倒なこと。
アポテケ選びは薬の取り扱い種類が豊富そうな大きめの店舗をオススメします。
尚、処方箋はお会計時に金額とアポテケの店名を打ち込まれて返却されますので、その用紙を保険会社に提出してください。
後日保険会社より振込処理がなされます。
尚、公的保険の場合、基本アポテケでの支払いはありませんが、薬によっては一定額を支払う必要があります。
ドイツの予防接種について
予防接種は流れが少し日本と異なります。
- 小児科でワクチンの処方箋を貰い
- アポテケでワクチンを購入後
- 再度病院へ行きワクチンを打ってもらいます。
ワクチンによっては冷暗所(冷蔵庫)で保存するよう薬剤師から指導されますので、購入時に確認するとよいでしょう。
また、ドイツでは予防接種の種類も異なります。
例えば日本脳炎やBCGはなく、ヨーロッパ脳炎・髄膜炎、さらに日本ではあまり聞かない胃腸炎の予防接種が勧められます。
反対に、インフルエンザワクチンはあまり流行しない為、こちらから言わなければ接種することはないようです。
また、費用ですがプライベート保険、公的保険共に、スタンダートの予防接種であれば保険で賄えます。
ドイツのスタンダートな予防接種は大まかに以下の通りです。
- ジフテリア
- 破傷風
- 百日咳
- B型肝炎
- ポリオ
- ヒブ
- 肺炎球菌
- 麻疹
- おたふくかぜ
- 風疹
- 水ぼうそう
- 髄膜炎
- 子宮頸がん等
定期健診について
子どもが小さいうちは日本でも頻繁に定期健診がありますが、ドイツでも同じように定期健診(Untgersuchungh)があります。
この健診は
- 誕生時(U1)
- 生後1週間目(U2)
- 4~6週間目(U3)
- 3~4ヶ月目(U4)
- 6~7ヶ月目(U5)
- 10~12ヶ月目(U6)
- 21~24ヶ月目(U7)
- 43~48ヶ月目(U8)
- 60~64ヶ月目(U9)
にそれぞれかかりつけの小児科で実施されます。
検査項目は日本とほぼ同様です。
ドクターのアドバイスもTHEドイツ
2歳検診で体重が平均より少なめだった友人の子どもは、生クリームや、じゃが芋にバターを沢山摂取するよう指導されたり、子どもが風邪を引いたから病院に来たのに、薬の一つ出されず、沢山寝て、一日に一度は外をお散歩させてくださいと指導されたりと、様々。
冬場で外気温が一桁でも、太陽の光を浴びて新鮮な空気を吸う。
そしてよく眠り、よく食べる。
人間の持つ免疫で自然に治すというのがドイツスタンダードな風邪の治し方だそうです。
筆者は風邪を引いたとき、カモミールのエキスを凝縮したシロップと、喉を加湿するためのスチーム吸入器を処方されたことがありますが、そのスチーム吸入器にカモミールエキスを少し垂らし、しばらく吸入していると喉の通りや体のだるさが和らぎ、自然成分で治すのも悪くないなと思いました。
ドイツの小児科についてのまとめ
最後にドイツで救急車を呼ぶときは119番ではなく112番!です。
これだけ覚えておけば、あとはなんとかなるほど、ドイツでは医療が充実しています。
子どもに優しい国ドイツでは小児科にも子どもを飽きさせない工夫が様々!
みなさんも我が子にあった素敵なホームドクターを見つけられるといいですね。
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