英紙エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」が発表している「世界で最も住みやすい都市ランキング」で昨年まで7年連続1位をとるなど、常に高い評価を得ているメルボルン。
オーストラリアは物価が高いことで有名ですが、その中でも2番目に大きい都市であるメルボルンも例外ではありません。
しかし、細かく見ていくと、実は日本での生活費と変わらないもの、むしろ工夫すれば安く抑えられるものもあります。
ここでは、現地の物価事情も交えながらメルボルン郊外在住の2人夫婦での生活費がどれくらいになるのかご紹介しますが、まず生活費合計を先にお伝えすると、おおよそA$2200〜2800となりました。
内訳を見ていきましょう!
メルボルンの家賃事情と光熱費
住居形態は、大きくわけて以下の2種類があります。
- シェアハウス
- 一軒家またはアパートを丸ごと借りる
シェアハウス
寝室はオウンルーム、もしくはダブルルームがメインで、キッチンやバスルーム、リビングルームなどは共有です。
学生やワーキングホリデーをされている方はシェアハウスが主流です。
シティ内やシティ付近の郊外でも数多く募集があるので、容易に見つけることができます。
シティ内のコンドミニアムでは、共有スペースにプールやジムがついている場所もあります。
一軒家またはアパートを丸ごと借りる
家族での生活となると、こちらが多くなると思います。
また、郊外に住んでいる場合、シェアハウスを探すのは非常に難しくなります。
そのため、1年以上滞在する予定の場合は家を丸ごと一軒借りてしまうのも手です。
だいたいが1〜2年の中・長期滞在の契約です。
家賃の相場としては、
- シェアハウスの家賃
オウンルーム A$180〜230
ダブルルーム A$120〜180
- 一軒家、アパートのレンタル相場
A$1200〜1600
あくまで相場のため、場所によって変わります。メルボルン郊外の中でも、かなり差があります。
治安や職場・学校までの距離、アクセスの良さなどを考慮して選ぶ必要があるでしょう。
光熱費
電気代 3ヶ月:A$300〜400
ガス代 2ヶ月:A$30〜50
オーストラリアの電気代は非常に高いです。
とにかく節電を心がけて生活する必要があります。
水道代に関しては、賃貸の場合、だいたい家賃に含まれています。
メルボルンの食費(外食費含む)
各国のスーパーマーケットがそれぞれお国柄が出るように、オーストラリアのスーパーマーケットも様々な特徴があります。
今回は、大手のスーパーマーケットを基準にした価格を出しています。
野菜
多くの野菜は1kg単位での価格表示がされており、秤が設置されているのでそちらで重さを量り、g単位で買うことができます。
オーストラリアは食料自給率200%近いということもあって、野菜は安く買うことができます。
品目 | 量 | 値段 |
---|---|---|
じゃがいも | 2kg | A$4〜5 |
ブロッコリー | 1kg | A$4〜6 |
なす | 1kg | A$5〜8 |
レタス | 1玉 | A$3 |
にんじん | 1kg | A$3 |
お肉
お肉もkg単位での価格表示で、だいたい500gから1kg、2kg単位のパックで販売されています。
オージービーフが有名であるように、お肉は特産品です。
大きめのパックでの購入にはなりますが、比較的安く手に入ります。
品目 | 量 | 値段 |
---|---|---|
ビーフステーキ | 1kg | A$18〜30 |
ビーフひき肉 | 1kg | A$10〜13 |
鶏むね肉 | 1kg | A$10〜13 |
その他
品目 | 量 | 値段 |
---|---|---|
お米 | 2kg | A$5 |
食パン | 1斤 | A$2〜5 |
卵 | 12個 | A$4〜7 |
外食について
外食は一般的にとても高いです。
ランチでも一人あたり、A$15〜18ほどの値段になります。ディナーになると倍以上です。
そのため、日本のように手軽に外食できる環境とはいえません。
家でバーベキューをしたり、手作りの食事でパーティーをしたりして食事を楽しむのが、オーストラリアでは主流です。
スーパーで大量に買うことで、食料品の買い物を節約する工夫ができます。
オーストラリアでは、野菜もお肉もしっかりとれ、工夫次第でバランスのいい食事がしやすいところが利点です。
食費まとめ
二人夫婦での1ヶ月の食費はA$300ほどです。
日用品
こちらの項目に関しては、日本と比べても大して差はないように感じます。
頻繁にセールなども開催されていますし、うまく節約できる部分です。
以下、一例をあげています。
品目 | 値段 |
---|---|
食器用洗剤 | A$2〜4 |
洗濯用洗剤・柔軟剤 | A$4〜6 |
トイレットペーパー(12〜18ロール) | A$6〜7 |
シャンプー・トリートメント | A$3〜5 |
日焼け止め | A$5〜12 |
コンタクトレンズ洗浄液 | A$10〜18 |
目薬 | A$8〜10 |
オーストラリアでは、日焼け止めがかかせません。そのため、種類も豊富です。大きめのボトルで安く売られています。
また、コンタクトレンズ関連のものは日本と比べて非常に高く感じます。
空気が乾燥していることもあり、目薬はとても有効です。
特にハードコンタクトレンズを使用されている方は、洗浄液も日本からもってくることをおすすめします。
日本の1.5倍以上の値段であり、種類も少ないため、日本のものは重宝します。
1ヶ月の日用品にかける費用は、およそA$10〜30です。
メルボルンの交通費・移動費(車の保険、ガソリン、バス)
移動費に関しては、住んでいる場所で変わってきます。
車のガソリン代は月A$160
郊外に住んでいる場合は、車での移動が圧倒的に多いです。
そのため、必要な費用は車に関するものです。
具体的には、
ガソリン代 レギュラー 1リットル A$1.3〜1.6
が必要となります。
どれほど長い距離を日常運転するかによりますが、職場から家まで15kmほどで、スーパーもその圏内にある場合、平均1週間に1回、A$40〜50ぶんほど補給します。
そのためガソリン代は、1ヶ月A$160〜200ほどです。
車の保険料は年間A$700
また、車を所持するために必要なものとして、必ず入らなければならない保険があります。
Vic Roadという道路関係を取り締まるヴィクトリア州の機関があり、そこで、レージョRego (Registration) をする必要があります。
これは、事故を起こした際に、相手の命や怪我に関わる事柄に対する保険で、ヴィクトリア州が定めた強制加入のものです。
保険料は車種によって変わり、年間 A$700〜1000です。
加入がおすすめのロードサービス・RAVCとは:
また、この保険とは別に、RACV(Royal Automobile Club Victoria)に加入することをおすすめします。
ロードサービスの役割で Road Side Assistanceといい、車が故障して動けなくなってしまった場合に作業スタッフが駆けつけてくれます。
RACV 年間 A$180
さらに、総合自動車保険に入ることが推奨されています。
上記のものでは、自身の怪我や物を壊してしまった場合はカバーされません。
数多くの保険会社が存在するため、見積もりをとってどの会社が自身の合うのか選ぶとよいでしょう。
保険料は車種、ドライバーの年齢、収入、車の保管場所など、さまざまな要素を考慮して算定されます。
そのため、保険料は各々で変わってきます。車を所持するために必要なものがとても多いですね。
かなりハードルが高く感じますが、住んでいる場所によっては避けて通れません。
公共交通機関は月A$160程度
シティやシティ付近に住んでいる場合、または車を持っていない場合は、公共交通機関を利用することとなります。
メルボルンは、電車、バス、トラムと交通機関が充実しており、とても便利です。
市内に限っては、トラムは利用が無料のため、移動しやすく快適です。
全ての公共交通機関は共通のパスであるmykiカードを利用して乗車します。
カードにあらかじめお金をチャージして、乗り降りの際にタッチして利用します。
チケットの種類には大きくわけて3種類あります。
- 2時間券 A$4.4
- 1日券 A$8.8
- 定期券 (期間により変動)
定期券に関しては、28日間から365日間まで購入が可能で、1日換算でA$5.3です。
仮に1ヶ月分を購入すると、およそA$159です。
日本のように、どこからどこまでと駅の指定をすることがないため、この金額以上はかかることがありません。
交通費は比較的日本よりも安いと言えるでしょう。
通信費(インターネットと携帯)はA$100ほど
通信費として挙げられるのは以下の2つです。
- インターネット代 1ヶ月 A$60〜90
- 携帯電話代(1台) 1ヶ月 A$30〜40
インターネットに関しては、さまざまな会社が提供しており、1〜2年契約での利用という形が多いです。
会社によっては、いつでも契約解除可能のところもありますが、注意しなければいけないのはカスタマーサービスの悪さが目立っていたり、電話が簡単につながらないなどの可能性があります。
金額の安さには理由がある、ということが大いにありますので、レビューなどを見るなどして、慎重に選ぶ必要があるでしょう。
携帯電話に関しては、大手の通信会社が数社ありますが、オプタスという会社がメジャーで、特にワーキングホリデーメーカーには人気です。
場所によっては電波状況が悪いといったこともききますが、実際はシティ付近の郊外に住んでいても、ほぼ問題なく使えます。
オーストラリアの健康保険料。1ヶ月 A$250〜
学生やワーキングホリデーなどで滞在する方は、日本の会社の海外旅行保険を使うことが多いと思います。
日本の会社の海外旅行保険は、キャッシュレスでの通院ができたり、治療費は1000万円までなど至れり尽せりです。
滞在期間が決まっているのであればとても良いと思いますが、保険料は高めです。
1年以上の滞在を予定している、または現地で収入を得ていて支払いも現地通貨の方が好ましいなど、中・長期滞在の方にとっては、現地の保険に入ることも一つの選択肢です。
現地の保険に加入すると、どれほどの保険料なのでしょうか。
豪大手の保険会社の数社を参考に、だいたいの平均値を出してみました。
20代夫婦の保険料 1ヶ月 A$250〜
旅行保険との大きな違いは、Wating Periodというもので、治療内容によっては、加入より数ヶ月から1年後からのみ保険料が受け取れるというものです。
その治療内容には、持病の治療や、妊娠にかかる費用など多岐にわたります。
日本の国民健康保険のようには使えませんが、長期滞在する方には加入は必須だと思います。
永住権をお持ちの方やある特定の国からの移住者はMedicareという国の保険制度を利用することが可能ですが、今回は中・長期滞在の日本人夫婦、プライベート保険加入という前提で計算しています。
メルボルンのシティ内と郊外では、生活費がどのくらい違う?
以上、メルボルン郊外に住んだ場合のおおまかな生活費をお伝えしましたが、具体的にシティ内に住む場合、郊外に住む場合で、大きな違いが出てくるのはどの部分なのでしょうか。
何点かピックアップしてみました。
食費・日用品
シティから5km圏内に住んでいた時期もありますが、食費や日用品に関しては、大手スーパーマーケットが必ず近くにあるため、シティの方に住んでいても、郊外に住んでていても値段は変わりません。
家賃
家賃に関しては、該当項目でもふれましたが、シティ周辺も少し離れた郊外もエリアによってまちまちです。
貧困層エリア、もしくは治安が悪いと言われているエリアのすぐ数km先に全く雰囲気の違うおしゃれのエリアがあったりと、入り混じっている印象です。
家賃相場も一定ではないので、シティ周辺は高く、郊外は安いとも一概にいえません。
移動費
唯一大きな差があるものとして、移動費があげられます。
郊外に住んでいる場合、公共交通機関は少なく、車での移動がメインとなります。
主な費用としては、上記の通り、ガソリン代、保険料です。
シティ付近に住んでいる場合は、電車、バス、トラムと公共交通機関は充実しており、全て定額で乗れるため、1ヶ月に換算すると、200ドルほどは少なくとも安く抑えることができます。
以上のことから、大きく違ってくる点としてあげられるのは移動費であり、その他の項目に関しては、住むエリアの選び方次第ということになります。
まとめ
上記の内容から、メルボルンの二人夫婦での1ヶ月の生活費を算定すると、およそA$2200〜2800となりました。
今回はメルボルン郊外在住の一例をお伝えしましたが、シティ近郊に住むのか郊外に住むのかでライフスタイルも大きく変わります。
大都会での暮らし、または大自然での暮らし、両方を経験できるメルボルンはとても魅力的な街だと思います。
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