今回は、アメリカの大学留学について学校選び、渡米直前までの英語の勉強方法など、留学準備について、米大学院卒業の筆者からお伝えします。
私は高校を卒業後に単身でアメリカのアイオワ州へ留学生として渡米しました。
一般的にいう語学学校には通わず、現地にある2年制大学(コミュニティーカレッジ)へ入学をし、およそ2年間半在学した後に4年制大学へ編入し、卒業をしました。
心理学を専攻し、大学院では犯罪心理学を専攻しました。
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アメリカ留学のきっかけ
私が留学に興味をもったのは、中学生2年生の秋でした。
通っていた中学校で短期留学生受入制度が始まった頃、アメリカのテキサス州から2つ年上の女の子が私のクラスに配属されたのです。
たまたま席が隣になり私達は仲が良くなりました。
しかし、会話が全く成り立たず意思の疎通が難しかったことを今でも覚えています。
ジェスチャーをしたり、お互いに辞書を引きあったりしていました。私はこの頃から“英語が喋れるようになりたいな”という思いを持ち始めました。
中学と高校前半、英語は私の一番苦手な科目であり、一番勉強することが嫌な科目でもありました。
今でも私の記憶に鮮明に残っているのが、中学生時代に受けた英語テストの追試です。正直何回受けたか覚えていないくらい本当に英語ができませんでした。
それではなぜ、ここまで英語ができなかった私が大学院卒業まで漕ぎ着けられたの?と、みなさん不思議だと思います。
あくまでも私の体験談ですが、参考になれば幸いです。
私が実際に渡米直前までにしていた2つの英語勉強方法(自作の勉強法です)
実際にアメリカの大学へ正規の留学をする際(私がした、高校卒業後に単身で現地の大学へ入学すること)、TOEFL(トイフル)という試験を受けました。
このテストは英語を母国語としない人々の英語コミュニケーション能力を測るためのものです。
TOEFLは120点満点で4つのセクションにテストが分かれていて、
- リスニング
- スピーキング
- ライティング
- リーディング
とあり、試験時間は約4時間です。
このテストで獲得した点数を希望大学へと願書と一緒に送ることになります。
4つのこのセクションを満遍なく勉強するのに、私は約1年半から2年ほど時間を費やしました。
高校卒業直後に留学を希望していたため、TOEFLの試験勉強は高校1年生から始めました。
TOEFLについて詳しく知りたい方は、こちらのサイトを参考にしてみてください。
私が一番力を入れたのは、リスニングとスピーキングでした。
英語を勉強したい、興味があると思いはじめてから、私は洋楽を聴き始めたり、洋画を見ることが多くなりました。
映画を見る、聞くことが1つめの勉強法
数ある映画の中からお気に入りの洋画を自分のiPodへ移し、映画を流しっぱなしにし、他のことをやりながら耳で映画を(英語で)ひたすら聞くということをしていました。
たまに寝ながら映画を聴き、そのまま寝てしまったことなども。英語を始める方でよく、相手がなにを言っているか聞き取れないという方が多いですよね。
私はその聞き取れない英語の単語を耳で拾い聞き取れるようにしていく努力をコツコツしていました。
英語の教育は若い頃からのほうが良い、耳を英語に慣らさせるのは若ければ若いほうが良い、とよく聞きますよね。
確かにそれはあっていると思います。
ですが、私がこの耳を英語に慣れさせるトレーニングを始めたのは16歳前後です。
ここでみなさんにわかってほしいことがあります。英語と年齢はあまり関係がないということです。
若いうちはやっぱり自然と、物事を理解して勉強をして、という思考回路がまだ出来上がっていない分、耳から入ってきた英語はそのまま身についてしまうのでしょう。
しかし、歳をとればそういったことが自然に身につくということは出来ません。
英語のリスニングとスピーキング力をあげたかった16歳の私は、コツコツ努力をつみあげました。
その点では、確かに若いうちから耳を英語に慣らすということは大事ですが、どんなに歳をとっていても勉強したい意欲や確実な勉強量、練習を重ねれば英語の勉強を始めるのに遅いなんてことはないのです。
リスニングが伸びれば今度はスピーキングも同時に伸びていきます。
実際の体験談ですが、渡米して4年〜5年経った頃、私のリスニングとスピーキングはとても伸び、アメリカ人からよく“君の英語にはアクセントが全くない”と言われたことが多々あります。
耳を慣れさせるということは、言語を習う際にとても大切なことだと思います。
オススメしたい英語学習法は『音声講座』
英会話を上達させるためにおすすめできるものは、Amazonオーディブルで英語を勉強する方法です。(月額1,500円)
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2つめの勉強法 ライティングとリーディング
2つめの勉強法は、トイフルでも出題されるライティングとリーディングに主に重点を置いた勉強方法です。
“ライティングとリーディング”=「読み書き」を伸ばすのに一番必要なことは、日本の学校で習う文法ではありません。
重要なのは、英語に目をどれくらい通し、それを書くかということです。
英語に目を通す=読む、ということで、書くというのは意味そのままの英語を書くということです。
この勉強法に一番適しているのは、市販されている英語の教材でリスニングを勉強できるCDが付いているものです。
これらの教材にはCDで流されるリスニングのスクリプトが教材の中に書かれているため、このリスニングを聞く際に聞いた文、または会話を書くということを同時進行させていきます。
事前にわからない単語や言い回しを調べて別途、ノートに書くこともおすすめします。
この聞きながら書くという練習を繰り返しながら教材のスクリプトと自分が書いたものを照らし合わせ、完璧にかけるまで繰り返します。
これをすることにより、日本人特有な英語の勉強は文法から入る、ということを妨げられるからなのです。
なぜ?文法を理解しなければ英語は読めない!と思っていますか?
ですが、実際に日本の学校で行われている英語の勉強法、つまり文法を勉強するということをしてしまうと、英語を見たときに文章の中の単語、単語、と区切りをつけて内容を理解しようとしてしまうのです。
この単語は過去形だから、次はこれであれで、などと英語の文章を1つとして見られなくなってしまいます。
しかし、教材などに含まれているCDでリスニングをしながら聞いていることを書くということをすれば、
- 書いている英語(文章の1文や会話の1フレーズ)自体を丸々1つのものとして私たちは認識することができます。
- それを書き、内容を理解した上で書くことにより正しい英語の文を書くことができます。
- 完璧に書けるようになる頃には英語を書くスタイルというものが自然と身についてきます。
英語は文法を中心に考えてしまうととても難しいと思います。
さまざまな英語の会話やフレーズを聞いたり書いていくうちに、いろいろな文の構成を勉強できます。
文法を勉強するより、英語の形から入るほうが有効的だと思います。
単語単体で英語の文を理解しようとするよりも、文とスタイル、構成単位で勉強したほうが、一度にプロセスする単語数が増え、もちろん読む速さも伸びていきます。
・CD付きの教材
・TOEFLの教材
これらの写真は私が実際に使用したCD付きの教材、TOEFLの教科書です。
アメリカの大学選びで大事なことは「日本人が少ないこと」
留学をするにあたって、学校選びはとても重要になりますよね。人それぞれ選ぶ基準が異なってくると思います。
学費、興味のある専攻があるか、 滞在施設の設備、現地の治安、現地の交通面がどれだけ整っているか、留学生の数、留学生に対してのサポート、、、などなど、考え出すときりがないです。
みなさんは何を基準にして学校選びをしていますか?
私が学校選びの際に基準に置いたのは、上記のありふれたリストには入っていません。
私の基準は“日本人の数”でした。とにかく日本人が在籍していない大学へ留学をしたかったのです。
どうして?と思う方いらっしゃると思います。見知らぬ土地に、しかもその国の言語も分からないまま行く際、日本人の留学生が在籍している大学の方が安心だ、と思う方が多いと思います。
ですが、私の場合は、逆の考え方をしていました。英語を学びにいく留学では、日本語の使用を出来るだけ抑えるために、わざと日本人が全くいない大学へ1人で行くことを決めたのです。
英語だけしか使えない環境をわざと作り、強制的に英語の勉強をした方が自分のためになると思っていたのです。
留学の際、(語学留学)自分を置く環境はとても大事です。いわゆる留学の成功と失敗の分かれ目を決めるようなものだと私は思っています。
アイオワ州の田舎町へ。私の学校選びの体験談
渡米後、私は生徒数2000人にも満たないアイオワ州にある田舎の小さな短大へと入学しました。
アイオワ州は農業が盛んな場所です。
その田舎の短大は、もちろん田んぼや畑に囲まれています。
通った短大はほぼ地元の人間しか通わないようなところであり、留学生の数は10人以下だったと思います。
短大の全生徒、約98パーセントは白人で、残りの2パーセントは少数派の黒人であったり、留学生でもっとも多かった南米(ペルー、コロンビア、ブラジル)の学生でした。アジア人は学校内で私1人でした。
渡米前、私は計り知れないほどの気合と自信に満ちていましたが、実際に自分で自分を置いた状況を目の当たりにすると、すぐに全ての自信を喪失したのは噓ではありません。
短大では学生寮に住んでおり、2人のルームメートがいました。校内や学生寮どこを歩いても、周りから興味本位で見られている視線や、指をさされていたのを今でも覚えています。
通りすがりに差別用語を言われたりと、嫌なことが多かったかもしれません。この学校に来たのは間違えだったのかな?と何度も自分に問いただしていました。
渡米前にやった勉強法が役に立ったなと思った場面もありましたが、やはり本場は違うなと思うことも多々ありました。
私は日本から持ってきた電子辞書をどこへ行くのでもいつも片手に持ち歩き、ひたすら英語の勉強に励んだことを覚えています。
留学を始めてから3ヶ月後、私は学校にも慣れ、友達もたくさん出来ていました。
この頃リスニングの力がぐっと上がりました。アメリカ人同士の会話も聞き取りがよりできるようになり、大きな成果を感じられたのは初めて夢を英語で見たときです。
日本にいる友達や家族が皆、英語で会話をしているのを聞いていた夢でした。リスニングの力が伸びたのはこの3ヶ月間、英語しか耳に入れなかったからだと思います。
リスニングが伸びると同時に、私のスピーキングもどんどん伸びていきました。英語しか通じない環境にいると、強制的に英語を喋るという状況に陥るため、喋って、間違いをして、そこから学び、正しく喋る、という繰り返しでした。
努力が実ったせいか、自分でもびっくりしましたが、私は渡米後3ヶ月で現地の学生と一緒に生物学のクラスに座って勉強をしていました。
授業はところどころ何を言っているか分からないところや単語があり、その際は辞書を引いたり、レクチャーを録音したりして、1つ1つ確認をしていました。
やはり渡米前に勉強していた英文のレベルと、実際に大学で使用されるような教材には大きな差があります。
ここで一番必要なのは、コツコツと努力を重ねて勉強をしていくことを心がけるということです。
余談ですが、留学中に知り合いの方をつたい、何度か他の学校に通う日本人留学生と交流するきっかけがありました。
短期留学生の方、長期留学生の方、どちらも在学校に日本人が多数いるということを聞き、私は少し興味深くお話を聞かせてもらったことがあります。
これはあくまで私自身の見解ですが、やはり日本人の留学生が多数いる大学にいる方は、自然と日本人とグループで固まってしまい、アメリカにいてもベースが日本語だったり、積極的に自分か英語を話す機会を減らしてしまっている気がしました。
もちろん、強い意志をもち、日本人に囲まれながらも英語を上達できる方はいるでしょう。
しかし英語が母国語ではない私たちにとって、日本語を使うというのはかなりの誘惑であり、物事を理解しようとする際も日本語なら簡単ですよね。
しかし、彼らの発音や単語力、積極性を観察すると欠けているものがあると私には見えました。
留学をするにあたって
私が実践した勉強法はあくまでも私にあった勉強法であり、必ずしも全員が英語力を伸ばせるという保証はありません。
勉強法が違ったり、似ていたとしても、一番大事なことは諦めないということです。
コツコツ努力を積めば誰だって英語を勉強することができます。
冒頭にも書きましたが、英語の勉強を始めるのに遅い年齢などないと私は思っています。勉強したいという意欲さえあればそれが成功への道へと繋がるはずです。
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