海外で暮らす際に不安になるのが心身共に弱っているとき。
健康第一なのは日本だろうと海外だろうと同じですが、言葉の問題やシステムの違いから病院へ行くのを先延ばしにしているうちに大変なことに!なんていうこともありえないことではありません。また、持病を抱えながらの海外生活は可能なのかどうか…。
今回はバンコクの病院事情についてまとめました。
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知らないと大変!日本とタイの医療制度の違い
タイにある公的保険は社会保険のみです。
月々の負担額は750バーツと安価ですが、指定病院でしか受診できず、最新の設備や外国人向けのサービスは望めません。
(タイの社会保険証)
一方、タイは医療ツーリズムが盛んで、政府が奨励していることもあり、高級私立病院を利用すれば一流ホテル並の個室で24時間完全看護を受けることも可能です。
ただし、その際は全額利用者負担となるので、現地の医療保険や海外旅行保険、国民健康保険の海外療養制度を利用するなどの工夫が必要です。
現地の医療保険を利用する
個人で医療保険に加入するか、福利厚生の一環として勤務先が医療保険に加入している場合はそれを利用するか、もしくは海外旅行保険に加入しておくか、選択肢は限られています。
個人で加入する場合は、タイにある保険会社で加入できます。
資料は英語での取り寄せが可能。一部、日本語窓口や日本語で相談できる代理店もあるので、いくつか資料を取り寄せて検討するのが良いでしょう。
AIA
https://www.aia.co.th/th/index.html (タイ語)
大手の保険会社です。英語で資料請求可。ただし、英語を話すエージェントからかなりアグレッシブな営業があるので覚悟が必要。
大手だけあって色々なプランをそろえているので、医療保険だけでなく生命保険や事故用の保険なども相談してみるといいでしょう。
AIA
(邦人医療共済保険) http://www.aia-kyosai.com/index.html (日本語)
上記のAIAの代理店の一つ、といえるでしょう。
日本語で問い合わせができるので安心。年齢による加入制限がありますが、家族そろっての加入ができ、評判も悪くありません。
Bangkok Insurance
http://www.bangkokinsurance.com/index.php (英語)
英語での資料請求が可能。プランはそう多くないですが、親身に相談にのってもらえるという印象。
ほけんの110番
http://www.hoken110intl.com/ (日本語)
日本語で保険の相談ができる代理店です。各種保険の取り扱いをしており、どこかの保険会社との窓口、というよりは最適なプランを一緒に考えたうえで、それにあった最適な保険会社を紹介してくれます。
日本で加入している保険の見直し相談なども受け付けてくれるようです。
日本人が安心して行ける病院は?
バンコクに暮らす日本人が利用する病院は下記4つに限られているといっていいでしょう。
その理由は日本語通訳の存在と、保険請求の手続きが手馴れていることです。 医療保険もしくは海外旅行保険に加入していればキャッシュレスで受診できるのでわずらわしさがありません。
①バムルンラード病院
33, Sukhumvit 3 (Soi Nana Nua), Wattana, Bangkok
電話: 02-667-1000 (代表) 02-667-1501 (日本人顧客サービス課)
バンコク随一の高級私立病院。その分サービスも設備もよいので、在住者の中でも社長さんなどがよく使うイメージ。
アラブ人街の中にあるので、中東からの医療ツーリストが多いのも特徴。
②バンコク病院
2 Soi Soonvijai 7, New Petchburi Road, Bangkapi, Huay Khwang, Bangkok
http://www.bangkokhospital.com/index.php/en
電話: 02-310-3000 (代表) 02-310-3257 (日本人専用外来)
近年最も勢いがあり、サービスも規模も最先端を行く病院。小児科の評判がよく、ここの産科では水中出産ができるという話も。
バンコクエアウェイズと同族企業。
③サミティベート病院
133 Sukhumvit 49, Klongtan Nua, Vadhana, Bangkok 10110
http://www.samitivejhospitals-jp.com/hospital-introduction/index.php
電話:020-222-222(代表、タイ語/英語、24時間対応)
電話: 020-222-122、020-222-123、020-222-124(日本語、毎日7時から20時)
ここの医師やサービスについては賛否両論あるようですが、日本人の多く住むエリアにあり、その立地から日本人利用者が多い。
バンコク病院と同一系列。
④ラマ9世病院
99 Soi Praram 9 Hospital, Huaykwang, Bangkok
https://www.praram9.com
電話: 02-202-9999 (代表)
上記3つに比べるとローカル色が強いが、大規模改装を行っておりイメージ刷新中。
日本医科歯科大卒の歯科医がいる。不妊治療も行っており、日本人の受診者も多い。
⑤そのほか日本人専門のクリニックもあります。
カード決済可、日本の社会保険対応など、旅行者でも利用しやすいクリニックです。
『バンコク医療情報』という無料の医療情報誌を発行しており、情報発信基地としての利用価値も高いです。
DYMインターナショナルクリニック
44/7-8 1st floor, Soi Akapat (Thonglor 13), Sukhumvit Rd., Klongton Nua, Wattana, Bangkok
http://dymclinic.com/
電話:02-107-1039(日本語窓口)
(ラマ9世病院の受診カード)
受診のながれ
電話で受診の希望を伝えます。この際、日本語受付があるところは専用電話番号へ、ない場合は英語で「ジャパニーズプリーズ」で通訳さんへ繋いでもらいます。
このとき男性医師・女性医師、英語可能・日本語可能など医師についての希望も伝えておくとよいでしょう。
受付でパスポートのコピーと予約の有無を伝える。
保険を利用する場合はその旨も伝え、保険証を提示する。
初診の場合はカルテ作成のために写真撮影と既往歴について簡単な聞き取りあり。
指示された場所に行き、身長・体重・血圧・体温を測定。場合によっては血液検査やレントゲンも。検査結果を待つ間は、館内のカフェやレストランに行くか、待合室にある飲み物(コーヒー、紅茶、水、ミロなど)を飲んで過ごすことができます。
呼ばれたら診察室に入り、必要があれば通訳を介してやりとりします。日本語を話せる医師も多いので、通訳の必要がないこともあります。
診察後、追加の検査があれば指示に従ってください。診察終了後看護婦さんの指示に従い、整理番号を受け取って会計へ。その際、必要があれば次回の予約票を受け取ってから会計へ、という流れになります。
タイで加入している医療保険を利用する場合は、請求書にサインをして終了。
お薬が出ている場合はすぐ隣のカウンターで受け取ります。
※日本の国民健康保険に加入していて「海外療養費扱い」にする場合は、受付でその旨を伝えてください。請求に必要な書類(英文の診断書、英文の請求書)を病院が用意してくれます。それをもって日本の区役所もしくは市役所(それぞれの自治体に確認してください)で申請書と一緒に申請します。自治体にもよりますが、審査を通って入金されるまで約1ヶ月ほど見ておくと良いでしょう。この申請は出産の場合でも適用されます。
※持病や治療のために服用してるお薬がある場合、受け入れ先の病院さえ決まっていれば病院側でその薬を輸入して処方してくれることもあります。その際は実費請求になりますので、主治医と受け入れ側の病院の先生とよく相談して決めてください。
緊急のときはどうすればいい?
かかりつけの病院へすぐに電話して、タクシーを呼んで救急受付へ。
ただ、深夜の緊急外来は研修医が多く、あまり思ったような処置をしてもらえない可能性も。とはいえ、深夜でも超音波などの簡易検査は可能ですからご安心を。
また、日本語通訳が不在の時間帯の場合は、英語での応対になる可能性もあります。医療機関で指さすだけで使えるような冊子を常備しておくと安心です。
こんなに違う!バンコクの病院
タイは医療ツーリズムにも積極的な上、バンコクがコスモポリタンな街であるため、病院の中も非常に国際色豊かといえます。
ムスリム専用カウンターや日本人専用受付、各国語対応の通訳者や宗教に即した食事サービスなどもあります。また、併設されたレストランやカフェも充実しており、中にはマクドナルドがある病院も!スターバックスも上記4つの私立病院には入っています。
基本的にバンコクではお金を出せばそれに見合ったサービス・医療を受けられます。
上記4つの大手高級私立病院は、医療水準のみならずそのサービスの良さを売りにしています。日本語通訳がついてくれることもサービスの一つ。
また、事前予約を受け付けているので待ち時間を短縮したり、気に入った医師に診てもらうことが可能です。入院は手ぶらでよし、お部屋には日本語の新聞が届けられ、日本語放送が見られたり。
「ひとり暮らしで心細いまま自宅で寝ているよりはいっそ入院したほうがいいわ!」という人もいるほど。とにかく「至れり尽くせり」という言葉がぴったりなのがバンコクの病院です。
また、医師の質も世界的に見ても高水準にあります。
前述のとおり、欧米日の医学部を卒業して経験を積んでいる医師も多いです。そのためか、投薬の際のガイドラインや子供の予防接種については欧米と同様の基準を使用しており、日本よりも進んでいる、といっても過言ではありません。
言葉の問題は多少残りますが、バンコクにいる限りは最先端の医療を手軽に受けられると思って、安心してください。
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