海外で暮らすとなると、衣食住はもちろんのこと病気やけがをしたときも現地でなんとか対処しなくてはなりません。
慣れない異国で、しかも体が弱っているときとなれば、その不安は大きく膨らんでしまうもの。
しかし日本と縁の深いタイでは、病院でも日本人向けの手厚いサービスが充実しています。そのうちのひとつが、タイに3軒展開している有名病院であるサミティベート病院です。
今回は海辺の町シラチャーのサミティベート病院の日本人向けのサービスについて、実体験を元にまとめてみました。
※まずはじめに大事なこと!
どの病院でも同じですが、必ずパスポートと(持っていれば)保険証を持参しましょう。診察の前に必ず提出を求められます。
病気やけがなどでつらいでしょうが、症状などの説明を頭の中でシミュレーションしてから受付に申し出るとスムーズです。
通訳もいますが、病院の職員(医療スタッフ)のほとんどが英語ができます。一応そのことを念頭に置いておくといいでしょう。ちなみにサミティベート病院シラチャーの日本人窓口は新館の12階です。
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1.日本語の流暢な医療通訳が診療をサポート
異国で診療を受ける際に一番心配なのは、やはり言葉の問題ではないでしょうか。
サミティベート病院は特に昨今増加の一途をたどる在タイ日本人の診療・入院などに力を入れており、日本人相談窓口を設けています。
そこには常時10名ほどの医療通訳が在籍していて、症状などを聞き取り適切な科へ誘導してくれるのはもちろんのこと、保険の申請手続きなども案内してくれるので、病院を訪れたらまずはこの窓口へ申し出てください。
もちろん医療通訳の人たちは診察の際も付き添ってくれて、医師と患者のやりとりをサポートしてくれます。
人員に限りはありますがうまく連携をとり、さあ診察というときに通訳不在ということはありません。
また、女性が内科を受診する際は可能な限り女性通訳を派遣するなど、細やかな心配りも見られます。
2.まるで高級ホテル!入院も清潔な環境の日本人病棟で
シラチャーのサミティベート病院では、2015年頃から病院全体の改装が進んでおり、中でも日本人病棟は受付から待合室、そして病室に至るまでホテルのようなきれいさです。
広くてきれいで快適な病室は、全室ユニットバス完備。シャワーや浴槽、トイレはバリアフリーでした。さらに備品も充実しており、大型テレビに電話にリクライニングチェアにミニバー(冷蔵庫に数種類のドリンク)と、まるで高級ホテル並のラグジュアリー感。
さらに無料Wi-Fiも提供されているので、スマホやパソコンを持ち込めば退屈することもないし、仕事の連絡も自由にとれます。
また海辺の町シラチャーならではというべきか、病室は全室オーシャンビューをひとつの売りにしています。
実際のところ、私の住んでいるペット可のコンドミニアムよりはるかに快適で、具合が悪くて入院したはずなのに、結局贅沢気分を満喫して病院を後にしました。
3.異常があればすぐ受診!年中無休の24時間診療
タイに来た日本人の多くが経験するのが、ひどい食あたりです。
香辛料などが体になじまず嘔吐や下痢、ひいては発熱などの症状を起こすのは、もはやタイを訪れた日本人の洗礼のようなもの。しかもその症状は原因となる食事の数時間後、ちょうど夜中に最もひどくなることが多いのです。
しかし、そんなときもサミティベート病院なら大丈夫。
年中無休の24時間営業なので、体に異常を感じたらいつでもすぐに診察を受けることができます。特殊な科は医師が不在の場合もありますが、急患であれば夜中でもちゃんと通訳や当直の医師・看護師が受け入れてくれるので、心配はいりません。
とはいえ、22時以降は一応救急外来の扱いなので、症状がひどい場合でなければ朝7時以降の一般外来を受診しましょう。
また、救急外来は受付が昼間とは違うので、夜間に訪れた際は総合受付に申し出てください。
4.外来患者さんのためのトゥクトゥクチケットサービス
サミティベート病院シラチャーでは、現在外来患者のために、帰りのトゥクトゥクチケットのサービスを行っています。
このチケットで40バーツ分の支払いができ、超過分のみが自己負担となります。ただしこのチケットが有効なのは、病院前に停まっているトゥクトゥクのみなので、お気を付けください。
しかし残念ながらシラチャー以外のサミティベート病院では現在送迎に関するサービスはなく、すべて自己負担となっているようです。
5.院内にはカフェに日本食レストラン、コンビニも
日本の病院にも喫茶店や売店や花屋さんくらいはありますが、サミティベート病院内のカフェやレストランの充実度は日本の常識からすると驚くほどです。
大手カフェチェーンのスターバックやタイではおなじみの日本食チェーンの大戸屋、そしてタイ料理とベーカリーのチェーン店S&Pとよりどりみどり。
長い待ち時間を、優雅にお茶しながら過ごす人もいます。
他にもシラチャーのサミティベートにはファストフードチェーンや日本の有名コンビニであるファミリーマートがあり、バンコクのサミティベートには本屋さんもありました。
院内にはあちこちにソファや椅子が備えられているので、買ってきた本を読んだり軽食をとったりすることも可能です。
また、サミティベートではカップ入りの飲料水も無料で提供しています。
通路や待合室のワゴンにストローと一緒に置かれているので、ちょっとのどが渇いたときなどにはその場ですぐに水分補給できるのもありがたいです。もちろん薬を飲むときにも便利ですね。
診療の流れ(外来)
あくまでも時と場合、どの病院かで変わってきますが、窓口での受付からのおおまかな流れを書いておくので参考にしてください。
日本人窓口での受付
・簡単な症状の聞き取り(何科へ案内するかの判断のため)
・保険の手続き・書類の記入(パスポートと保険証の提示が求められます)
↓
待合室で待機
・途中で身長・体重・体温・血圧などの測定
↓
各科へ案内
(日本語通訳の人が付き添う場合とその他のスタッフの場合があります)
↓
診察
(医療通訳に名前を呼ばれ、書類確認のうえいっしょに診察室へ)
↓
会計・調剤
・支払い・書類へのサイン
・トゥクトゥクチケットが必要な場合は会計で伝えてください
・会計で受け取った調剤票を薬局に提出し、薬を受け取ってサイン
以上で診療は終了となります。
日本人窓口や診察の前後など医療通訳の人が付き添ってくれているうちにわからないことは質問しておくといいでしょう。
サミティベート病院まとめ
サミティベート病院は大阪府の社会医療法人愛仁会高槻病院と小児科・新生児科で連携協定を結んでいるほどに日本人とは縁の深い病院です。
そんな背景もあってか、かなり日本人に寄り添ったサービスを提供しているという印象を受けます。
通訳以外のスタッフも日本人患者に慣れているようで、業務に必要な日本語を積極的に覚えようとしていました。
私は外来診療のほかに右手の腱の手術とウィルス性の腹痛での入院、右手とヘルニアのリハビリでサミティベート病院にはお世話になりましたが、医療スタッフの方々が丁寧かつ朗らかに対応してくださったおかげで、不安やストレスがかなり軽減されました。
特にリハビリでは簡単な会話をするうちにこちらもタイ語を覚えたりと、結果的にタイの生活に慣れるいい経験になりました。
サミティベート病院についての良くない評判も聞くので一概には言えませんが、日本人の診療に力を入れた総合病院のひとつとして、選択肢に入れていいのではないでしょうか。
なお、予約など詳しいことは公式サイト(日本語)を参照してみてください。
サミティベート病院HP : http://www.samitivejhospitals-jp.com/
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