スペインの税金3種類(付加価値税・所得税・固定資産税)をカンタン解説

スペインの税金3種類(付加価値税・所得税・固定資産税)をカンタン解説

その昔、ベンジャミン・フランクリンが「この世で確実だといえるのは、死と税金だけである。」と言っていましたが、確かにどこの国で暮らすにしても、避けて通れないものが税金です。

ここではスペインの「付加価値税」、「所得税」そして「固定資産税」について、簡単にレポートします。

なお、詳しい個別事項は、この記事に記載したスペインの専門機関にご相談ください。

スペイン語で「付加価値税」・「所得税」・「固定資産税」って何て言うの?

まずスペイン語で付加価値税はImpuesto aobre el Valor Añadido(インプエスト・ソブレ・バロール・アニャディード)と言います。

しかし、一般的にはIVA(イ・バ)という省略形で呼ばれています。

そして、所得税はスペイン語で、Impuesto sobre la Renta de las Personas Físicas(インプエスト・ソブレ・ラ・レンタ・デ・ラス・ペルソナス・フィジカス)

しかし、通常は各単語の頭文字をとったIRPF(イー・エレ・ペー・エフェ)と呼ばれています。日本語に直訳すると「人物の収入に対する課税」いう意味です。

最後に、固定資産税はスペイン語で、Impuesto sobre Bienes Inmobiliaria(インプエスト・ソブレ・ビエネス・インモビリダリア)と呼ばれます。

こちらの通称はIBI(イ・ビ)

日本語に翻訳すると「不動産に対する課税」という意味になります。

世界中の日本人と繋がるコミュニティ

人生が世界へ広がるコミュニティ「せかいじゅうサロン(無料)」へ招待します

人脈ネットワークの構築、情報収集、新しいことへのチャレンジと出会いが待っています

スペインの付加価値税(IVA)。税率は3種類ある

スペインの付加価値税とは、日本の「消費税」に相当します。

つまり、何らかの商品やサービスを購入すると、自動的に支払うことになる税金です。国税のひとつであるため、スペイン国家がこの税金を徴収します。

スペインのIVAの税率は、21%・10%・4%の3種類です。

それぞれの税率で、代表的な該当商品を見ていきましょう。

 IVA 21%の商品

  • アルコール類
  • タバコ
  • 歯医者を含む医療費
  • 美容院・床屋
  • 化粧品

もっとも高い税率の21%の税率が適用される代表的な商品は上記のものとなります。(参照URL

一般的にはワインやビールが安いことで知られるスペインですが、それでも価格の21%は税金なのです。また、医療費や化粧品の税率が高いことに驚かれる方も多いのではないでしょうか。

IVA 10%の商品

  • 食料品や飲料水
  • 眼鏡やコンタクトレンズ
  • 交通費(バス・列車・飛行機・タクシー等)
  • 美術館・博物館などの入場料
  • レストランやバル等での飲食代

通常の生活で利用する商品の大半は、IVAの税率が10%のものになるでしょう。つまり、価格の1割が税金ということになります。(参照URL

日本で最近消費税が改正されたときに、レストランやファースト・フード等でのお持ち帰り(テイクアウト)への課税が議論の的になりました。

しかし、スペインではレストランで飲食した場合は、その場で食べても、あるいはテイクアウトにしても、IVAは一律10%です。

IVA 4%の商品

  • パン・牛乳・果物・野菜・卵・チーズ等の食料品
  • 新聞・雑誌
  • 医薬品

日常生活に不可欠な商品には、最も低い4%の税率が課税されています。(参照URL

スペインのIVAは内税方式

スペインのIVAは基本的にはすべて内税方式です。

そのため、請求された金額を支払えば、IVAも同時に支払うことになります。

しかし、レストランやホテルの中には、IVAを含めない価格をメニューなどに提示していることがあります。価格にIVAが含まれているかどうか、きちんと確認しましょう。

自営業者はIVA納税は、3か月ごと

スペインで自営業(AUTONOMO:アウトノモ)として居住している人は、毎年、4月・7月・10月・12月の4回、IVAを納税することになります。

基本的には、

自分の収入として受け取ったIVA-自分が支払ったIVA=納税分のIVA

となるため、スペインで領収書を発行するときには、必要なIVAの%を加算した価格を、領収書に記載することになります。

IVAでわからないことがあれは、各地のスペイン財務省(Hacienda)へ問い合わせを

IVAの税率などに関して、わからないことがあったときには、地元のスペイン財務省(Hacienda)を訪ねて、問い合わせてみましょう。

参考ページ:スペイン財務省

また、Autonomoの人の場合、各地の商工会議所でもIVAについて相談を受け付けていることがあります。

スペインの所得税(IRPF)。2種類を紹介

スペインで所得税が課税されるのは、次の5つの経済活動に対してです。

  • 労働に対する報酬
  • 資源の運用に対する報酬
  • 経済活動に対する報酬
  • 何らかの財産を得たり失ったりした場合の経済活動
  • 別途、法律によって定められた経済活動

スペイン在住の日本人にとって重要となるのは、

  • 「労働に対する報酬」への課税
  • 「経済活動に対する報酬」への課税

と思われますので、ここではその2点に絞って解説したいと思います。

「労働に対する報酬(Rendimientos del trabajo)」への課税

スペインに住んで、企業等に勤めている人が受け取る賃金に対する課税がこの分野になります。

なおスペインでは、一定以上の収入があると、企業等に勤めている人も年末に確定申告することになりますので、ご注意ください。

また、スペインの所得税も累進課税方式であるため、年収により税率が変わります。

その上で、注意しなくてはいけないのは、以下の2点です。

  • 2019年の税率は2018年の収入に対して課税されるます。つまり、前年の年収に対して課税されます。
  • スペインの所得税は国と地方の両方の収入となります。そのため、国税用の税率と地方税用の税率の両方があり、両税率の合計が個人の収入に対して課税される税率となります。

参考までに、国税分の2019年の年収と税率の対応表は以下の通りです。

年収(ユーロ) 国税分の税率(%)
0~12449 9.5
12450~20199 12
20200~35199 15
35200~59999 18.5
60000~ 20

参照:http://www.irpf.com.es/

上記の理由により、スペインの各地方により、地方税分の所得税の税率に違いがあります。例として、マドリードとカタルーニャの所得税率を比較します。

年収/ユーロ マドリードの税率(%) カタルーニャの税率(%)
0~12449 9 12
12450~17706 11 14
17177~33006 13.3 14
33007~53406 17.9 18.5
53407~119999 21 21.5
120000~174999 21 23.5
175000~ 21 25.5

参照 http://www.irpf.com.es/

上記のように地方によって、地方税率が異なりますので、お住まいの地域の税務署(Hacienda:アシエンダ)で、地方所得税の税率を確認されたほうが良いでしょう。

「経済活動に対する報酬 (Rendimientos de actividades económicas)」への課税(自営業)

こちらに該当するのは、主にスペインでAutónomo:アウトノモ(自営業)として生活している人となります。

課税対象となるのは、過去1年間で得た利益に対して。つまり、

収入-コスト=利益

となり、この利益に対して課税されることになります。

上記の条件で気になるのが、「どのような項目がコストとして計算されるのか」、言い換えると「経済活動の経費として領収書を切ることができるのは、どのようなものか」ということではないでしょうか。

例として、次のようなものが、「領収書で落ちる経費」となります。

  • 配偶者や未成年の子供と一緒に働いている場合は、その人たちの社会保障費
  • 自宅で仕事をしている人は、その自宅で支払う電気代などの公共料金のうち、30%までなら、経費として申請可能。
  • 出張の場合、交通費と宿泊費を合わせて1日約60ユーロの支出は必要経費として、申請可能。

そして、自営業者の収入への税率は、活動年数によって異なります。

自営業者として活動した最初の年の税率は7%、2年目以降は15%の税率となります。

そして、スペインで自営業をする人は、基本的には3か月に自分の活動による利益を税務署に申告し、税金を支払うことになります。

よって、スペインで自営業者が税金を納めるのは、毎年4月・7月・10月・12月の4回です。

そして、前年の年収が22000ユーロ以上の自営業者が、毎年1月に確定申告をする義務があります。

所得税でわからないことがあったら、地元のHacienda(スペイン財務省)に相談を

上記のように、住んでいる場所によって所得税の金額や税率が変わるのが、スペイン税制の特徴です。

そのため、所得税についてわからないことがあれば、地元のHaciendaを訪ねて、質問するのが最も確かな情報を得ることができます。

次のWEBサイトから各都市のHaciendaの所在地を調べることができます。

https://www.agenciatributaria.gob.es/AEAT.sede/Inicio/_otros_/_Direcciones_y_telefonos_/_Buscador_de_oficinas_/_Buscador_de_oficinas_.shtml

また、自営業の人の場合は、地元の商工会議所(Cámara de Comercio)が税金対策も含めた相談窓口を持っていることが多いので、そちらに相談することも有効な手段となるでしょう。

せかいじゅうで大人のホームステイをしよう

海外在住日本人宅へホームステイしませんか?

旅行ではできない現地生活・文化を体験できます。「人生一度きり。日本しか知らないのは勿体ない」ワクワクする事、心が穏やかになる国・街がある。世界中のホストがお待ちしています♪旅行ではなく、世界の日常を経験したい方はこちら

スペインの固定資産税(IBI)

前述のとおり、スペイン語で「固定資産税」は、Impuesto Sobre Bienes Inmobiliaria(インプエスト・ソブレ・ビエネ・インモビリダリア:通称IBI)と呼ばれます。

日本語に直訳すると、「不動産に対する課税」という意味になります。

基本的に、スペインに何らかの不動産(土地、あるいは建物)を所有している人に課税される税金です。

そのため、外国人でもあっても、スペインに何らかの不動産を所有していれば、課税されることになります。

また、この税金は地方税です。

そのため、該当の不動産が所在各市町村が、税金を徴収することになります。

Valor Catastral (バロール・カタストラル)で調査を

税率は以上のように各市町村によって異なりますが、固定資産税を算出するときに、基準として使われる指標(日本で言うところの課税標準額)は、スペイン語でValor Catastral(バロール・カタストラル)といいます。

このバロール・カタストラルは各都市によって異なりますし、また同じ都市の中でも中心地と郊外では価格が異なります。

そのためスペインで不動産を購入し、固定資産税を支払うときには、その不動産の所在地のバロール・カタストラルを調べる必要があります。

スペイン財務省には、このValor Catastral(バロール・カタストラル)を管轄している機関があり、以下のページに購入した(あるいは購入予定の)不動産の住所を入力すると、おおよそのバロール・カタストラルの金額を知ることができます。

https://www1.sedecatastro.gob.es/Cartografia/mapa.aspx?buscar=S

市町村によって異なる税率

IBIは地方税のため、課税される条件や税率は、市町村によって異なります。

参考までに、スペインのマドリードとサンタンデール、そしてサラマンカの3都市のIBIの税率を比較してみましょう。

スペインで、IBIの税率を比較するときによく利用される指標が2つあります。

  • ひとつは市街地での不動産ㇸの課税率(Bien inmueble de naturaleza urbana)
  • もう一つは郊外にある不動産への課税率(Bien inmueble de naturaleza rústica)

といいます。

次の表をご覧ください。都市によって、税率がかなり異なることがわかります。

マドリード サンタンデール サラマンカ
市街地にある不動産への課税率 (Bien inmueble de naturaleza urbana) 0.51% 0.46% 0.5%
郊外にある不動産への課税率 (Bien inmueble de naturaleza rústica) 0.567% 0.87% 0.6%

参照資料:

なお、各都市のIBIを知る方法は2つあります。

  • ひとつは、その街の税理士・弁護士に確認する方法
  • もう一つはその街にあるCatastro(カタストロ)で質問する方法

です。

Catastroとは、スペイン財務省の管轄下にある機関で、前述したValor Catastralを調査・管理しています。

各地のCatastroの所在地は以下のWEBで確認することができます。
http://www.sedecatastro.gob.es/

IBIの支払いはいつ?

地方税であるため、IBIの支払期限も、該当不動産の所在地によって異なります。

そのため、各都市のCatastroで支払期限も確認することをお勧めします。

スペイン3種の税金まとめ

スペインで暮らしたり、仕事をする以上、避けることのできない税金。

一番確かな情報を得る方法は、専門家である弁護士や税理士に相談することでしょう。

そして、固定資産税でカギになるのは、各地のCatastroです。

固定資産税のことはここの事務所に質問すると、一番確かな回答が得られます。スペインに不動産を持つ方は、地元のCatastroを味方につけましょう。

参考WEBサイト:

Agencia Tributaria(スペイン財務省WEBサイト)
https://www.agenciatributaria.es/

Ayutamiento de Madrid (マドリード市WEBサイト)
https://www.madrid.es/

Centro Estudio Financieros (会計士・弁護士向けの私立大学院のWEBサイト。スペインの税金に関する情報が豊富)
https://www.fiscal-impuestos.coms

Diputación de Salamanca (サラマンカ市議会WEBサイト)
https://sede.diputaciondesalamanca.gob.es/

Emprendedores.es (スペインで起業したい人向けの情報サイト)
https://www.emprendedores.es

ICANE: Instituto Cántabro Estadistica (カンタブリア統計局WEBサイト)
https://www.icane.es/

IRPF(スペイン所得税に関する情報サイト)
http://www.irpf.com.es/

Sede Electronica del Catastro (スペイン国内にあるCatastroに関するWEBサイト。スペイン財務省が管轄。)
https://www.sedecatastro.gob.es/

世界中の日本人が参加する「せかいじゅうサロン」

海外移住コミュニティ

世界へ広がる海外移住コミュニティ

世界中の日本人同士が繋がり、情報提供したり、チャレンジしたり、互助できるコミュニティ「せかいじゅうサロン」

参加無料。気軽に繋がってください。(2021年2月時点:参加者1400名超えました)

世界中を目指すメンバー集まれ!

海外在住の方もぜひ参加ください。こちらからご応募ください。