サンセバスチャンの1ヶ月の生活費は900ユーロ。現地の物価事情

サンセバスチャンの1ヶ月の生活費は900ユーロ。現地の物価事情

サンセバスチャンはスペインの中でマドリード、バルセロナと同様に物価が高い街として知られています。

特に不動産ともなるとスペインの中でも指折りの高いエリアに入るので、他のスペインの地域よりも出費がかさんでしまいます。

しかし、サンセバスチャンでの生活スタイルには個人差があります。

  • 日本の留学会社を通して語学留学できている方
  • オーペアシステムを使って住み込みでホームステイと生活している方
  • 就労ビザで働いている方

などなどジャンルは様々です。

ここでは、サンセバスチャンへ大学院へ個人留学した場合の一か月の生活費をご紹介します。

アパート代金、食費、交際費、交通費、日用品、携帯代金、美容代(女子向け)の項目についてお伝えします。

1. 家賃。サンセバスチャンは高いためシェアがおすすめ

サンセバスチャンの物件はとても高いです。

ですから学生やお金を節約したい人はアパートをシェアする方法をお勧めします。

スペイン語ではアパートをシェアすることを Compartir piso(アパートをスペイン語ではPiso’ピソ’と呼ぶ)なんて言ったりします。

ここで一例を紹介すると、おおよその家賃は500ユーロ(日本円で約6万円弱)といえるでしょう。しかしこの500€には一か月分の賃貸料金に光熱費(水道、ガス、電気代)も含まれています

一か月の家賃と光熱費が別のところもあるので、物件を見る際には注意して見てみましょう。

仮に家賃だけで350~400€だったとしても、50ユーロ光熱費やWi-Fi代も上乗せでよろしくなんてこともあります。だからこそ、光熱費込みのピソを選ぶとよいと思います。

家賃はロケーション(大学に近いか、中心街やビーチなど高くなる地域に面しているか)あるいは、シェアする人の人数などにより変わったりします。しかし、サンセバスチャンには500ユーロ以外のもっと安い物件もたくさんあります。

例えば賃貸、そして光熱費込みで1か月300€~450€なんてところも探せば見つけられます。

しかし、外国人だと賃貸主に住民票登録(Empadronamiento)をしてもらう必要があります。

そのため、安いところ(ものすごく人によるし、その日の運やシーズンにもよる)ですと…
「あなた外国人でしょ?しかも住民票登録しないといけないの?面倒くさいわ」
なんて言う人もいて断られることもあります。

安いからと言って安易に物件に飛びつくのはお勧めしません。

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2. 食費

最初にお話ししたアパート代に必ずついてくるのが食費です。

これはどのような食の好みを持っているかにもよりますが、肉をあまり食べず、魚をたまにご褒美で買って食べている人だと120〜180ユーロの間くらいかかると考えるとよいかもしれません。

サンセバスチャンのスーパー

スーパーの様子

サンセバスチャンは魚の値段は少しお高めですが、サーモンのパックやエビだと地元のスーパーにて4€くらいで売られているときがあります。ましてや一人暮らしともなるとあまり買わないのでそこまでお金はかかりません。

しかも野菜と果物が安いです。

スペインの他地域と比べると若干高いかもしれませんが、苺(大きくてたくさん入っているパック)が2€で売られていたり、4個トマトを買っても日本円に換算すると120円くらいになったり、日本と比べるとかなり安いです。

そして、なんといってもパン!スペインのバゲット(フランスパンのような形のパン)はとても安いです。1本30セントなので1€にもいかずかなりお買い得です。

お肉については、鶏肉など安く売られているお肉もあるのでバランスよく買うと節約できます。ただし、レトルトは避けたほうが無難です。ものすごく高くなってしまう場合もあります。

スペインにもレトルトはあり、作るのが面倒な時は買うのがおすすめです。しかし、調子に乗って買いすぎると後に見たときに物凄い値段になっているということもあるので気を付けましょう。

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3. 交際費

交際費ですが、これは個人差があるので2つに分けて説明させてもらいます。

パターン1…あまり出かけない(お酒も飲まない派)

友達と出かけるのが週に2、3回いくかいかないかという人でレストランにも高い頻度で行かない人はあまりお金はかかりません。なぜなら安く済ませる方法があるからです。

スペインだとカフェテリアで話したりクラブに行ったりというのが若者の休日の過ごし方ですが、そこまでお金はかかりません。例えばものによりますが、ピンチョスは安いところに行けば、だいたい1個3€程です。それ以下もあるかもしれません。

さすがにお茶をするためにスターバックスに行くと日本と同じくらいの値段はしますが、普通のカフェテリアに行けばミルク入りコーヒーで1€から2€程で楽しめます。お酒はものによっては高くなりますが、そこまで飲まなければうっかり大金を使うということもありません。

クラブですが、入場料を取られないところに入ってドリンクを1杯だけ頼んであとはひたすら踊っていれば、朝の4時まで居座ることもできます。スペインのクラブ内で「おい。もっとドリンクを買え!」とせがまれることはあまりありません。

高いところや高級志向のところは別かもしれませんが、地元の若者も行くようなところではせがまれるということはまずありませんから安心してください。

それにサンセバスチャンはコンチャビーチなどお散歩コースが豊富なので、自宅からお菓子やドリンクを持ち寄って散歩して話したりすると本当に節約できます。

このパターンの人は多くても100〜150€の間でしょう。

パターン2…週に何回も友達と出かける。お酒も大好きだしレストランにも結構行く。

このタイプは下手をしたら200€を超えてしまうかもしれません…なぜかというとサンセバスチャンのレストラン(たとえアジア系の安そうなお店)でも1つ目印を頼んだだけで10€(1000円以上)必要です。

お店にもよりますが、日本のガストやサイゼリアなどでご飯をたらふく食べたほうが安くつくかもしれません。

そして何よりも手ごわいのがお酒です。

確かにスペインのお酒は安いですが、クラブや友達とバルをはしごしまくって何も気にせず飲んでいると、気が付いたらお財布の現金がかなり減っていたなんてこともあります。

特にスペインだと、友達同士で気が付いたらおごられてたり逆におごったりなど酒の席ではよく起きてしまうので、調子に乗るのは禁物です。

4. 交通費。mugiカードで節約できる!

これお人によりますが、mugi(ムギ)というバスク州内で使えるカードを持っているのでしたらかなり節約できます。

サンセバスチャン内での使用でしたら月に15〜30€程で足ります。

ムギの申請はカードを発行しているお店で申請をすれば2~3週間以内にカードをゲットできます。発行代金が5€と少しかかりますが、その後普段の値段よりも安くバスに乗ることができるのでお勧めです。

参考:mugiのウェブサイト

ただし、自分の住んでいる場所が大学など毎日行く場所に近ければお金をかなり節約することができます。

Centro(中心街)のブーレバード方面やパルテ・ビエハ(旧市街)にいくまでMUGIカードを使えば1回0.8€ですので往復使わずどちらか歩くようにすると節約できたりもします。

5. 日用品

これはサンセバスチャンに定住するまで払わなくてはならないお金です。というのも住み始めて1年は出費が多いからです。

大体安定すると月に20€程度で済みますが、住み始めは300€くらい支払わなくてはならない時もあります。スペインだとピソによっては自分で個人用のシーツを買わなくてはならない時もあるので、かなり出費がかさんでしまいます。

自分が毎日使う消耗品のシャンプーやリンス―なども意外と高く、2つ合わせて10€以上したりもします。

また生活に必要なゴミ袋、洗剤や柔軟剤、毛布(人による)、筆記用具、ハンガー…

これらをまとめて買うとかなり高くなるので、最初のうちはお金が地味にかさむと覚悟をしましょう!

ちなみに、日用品を買うのでしたら、中国系の人がやっているお店などに行くと安く手に入ったりします。

しかし、IKEAのセールで500円くらいで売っていそうなバスタオルが10€したりするので、日本からある程度使えるものを持ってくることをお勧めします。

もしくはZara Homeなどのセール品を買い集めるという手もあります。

5. 携帯代金。月10ユーロ以下

これが現代っ子にとっては一番気になるのではないでしょうか?これは個人差がありますが、もし本当に節約したいのであれば、月10€以下で済ませることもできます。

オススメの会社はPepephone「ペペフォン」です。

この会社はスペインの他の携帯会社と異なり使った分だけ払うというシステムです。ですので、Wi-Fiを極力使って一番安いプランにすれば節約できます。スペイン人が言うには

「いままでオランジやモビステルなどのスペインで主流の携帯電話会社で契約をしてきたけど、Pepephoneが一番安い!」とのことです。

スペインのピソにはWi-Fiがついているところが多く、また大学にも作業ができるようにWi-Fiが設備されています。

ですから、大学のWi-Fiを使ってネットフリックスとかみたり、極力SMSではなくLineやWhatappをWi-Fiがある環境で使って長電話したりメッセージを交換し合っていれば問題ありません。

しかし、このPepephoneと契約するのに相当な労力が必要です。

なぜかというとNIE(在留カード)の提示、公共用品の支払いの証明、銀行口座の証明などなど沢山の書類を請求されるからなんです。

特に、スペインについてからだと、警察署が混んでいる時期に当たると大変です。NIEの発行には必ず警察署での予約が必要なので、NIEのカードをもらえるのが遅くなります。

もちろん、NIEの所有はスペインで外国人として生きるうえで必須項目です。そのためNIEのカードの発行期間は警察署から「この人物のNIEは警察署にて発行の手続き中です」という証明書がもらえるのです。

で・す・が、Pepephoneの場合NIEの原本をよこせといってくるのでかなり骨が折れます。

外国人として外国に生きるということは自国で当たり前のように受けていたサービスや安い価格のものが当たり前のように受けられなくなるということです。

安さを辛抱して手に入れるか、それとも高さでカバーするかはその人のスペイン語能力や周りにとよれる人がどれほどいるのかにもよります。ですからこれは何とも言えないところです。

6.美容代(女子向け)

これは難しいですが、あまりこだわりがない場合は一か月100€以下でしょう。

ただ、The body shopやキールズなどは日本と比べると少し安くなります。

ですから、そういった安いスペインで販売されているブランドの商品を買って無駄使いをしなければ、出費を抑えることは可能です。

洋服に関しては、セールの時にまとめて買うとよいでしょう。

というのも、スペインのセール(Rebaja/レバハ)の値段の下げ方は尋常じゃありません。ものすごく安くなります。

例えば、Bershkaで60€のダッフルコートが30€と半額になったりします。

しかし、セールとなると日本人にとってネックなのがサイズです。日本と同様、セールで売れ残っているものは極端にサイズがデカかったり小さかったりします。

ですから本当に必要なものはその場でお買い上げしたほうが無難です。

スペインでアルバイトはできるの?

最後に、アルバイトができるのかどうかについてお話します。

結論から申し上げるとできません。

大学院留学だと長期学生ビザを申請しなくてはいけません。学生ビザでは週に20時間以内でしたら働けるということにはなっているのですが、働くためには雇用主が労働許可を申請しなくてはならず、かなりの値段と手間がかかります。

そのため、面接までこぎつけて、相手側の会社に気に入られたとしても、「こんな面倒くさいことできないからごめんね…」と流されてしまいます。

なかには「契約書なしで働かないか」と持ち掛ける人も中にはいますが、これは不法労働になります。いわゆるスペイン語で言われるNegro(ネグロ)、日本語で言うとブラックに当たります。

といっても稼ぐ方法はあります。

例えば、個人で日本語を教えたり、インターネットでできるお仕事(バイヤー業や日本語教師、あるいはブログ記事の製作)をして稼いだほうが無難です。もしくは留学前にある程度アルバイトなどでお金をある程度貯めるのもいいでしょう。

サンセバスチャンの1か月の生活費は900ユーロ程かかる

個人の努力によっては収入や節約によりいくらでも節約可能です!

自分の利器用などをみて無理をせず、自分に合った節約方法を見つけていきましょう!

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