最近では海外への移住がより身近になり、実際、海外へ移住する日本人の数も増えています。
ここでは、オーストラリア在住歴10年超の筆者が実体験やオーストラリア人が自国で誇りに思うことを交えて、オーストラリア移住がおすすめな20の理由を
- 日常生活編
- 食べ物編
- お仕事編
の3つカテゴリーに分けてご紹介します。
オーストラリア移住を考えている方はお役立てください。
オーストラリア移住の魅力 〜日常生活編〜
1.日本との時差が少ない
日本との時差がサマータイム時期も含め1~2時間なので日本の家族やお友達との連絡をするのに好都合です。
また、日本への一時帰国のときも時差ボケの心配がありません。
たかが時差ボケ、されど時差ボケ、侮ってはいけません。
サマータイム(daylight savingとも言う)導入は州によって異なり、毎年10月第一日曜日から翌年4月第一日曜日までとなっています。
各主要都市の時差は以下のとおりです。
通常 | サマータイム時 | |
---|---|---|
ケアンズ | 日本時間+1時間 | なし |
ゴールドコースト | なし | |
ブリスベン | なし | |
シドニー | 日本+2時間 | |
メルボルン | ||
パース | 日本時間-1時間 | なし |
日本で朝7時のとき、シドニーなどの東海岸側は朝8時、パースで朝6時です。
サマータイム時はシドニー、メルボルンでは朝9時となります。
2. 公用語が英語
オーストラリアの公用語は英語です。
日本では学校での英語の授業がありますし、日本であっても映画や日常生活で英語を見かけることが多いと思うので、他の外国語よりはなじみ深いのではないでしょうか。
オーストラリア移住ですので、ある程度英語の勉強をしてから来られる方が多いと思いますが、自信のない方、AMEP(Adult Migrant English Program)というのがあります。
オーストラリア政府が大人用の無料英語プログラムのサポートをしているんです。
対象となる人は510時間の授業を無料で受けることができます。
3.車が運転しやすい
オーストラリアは日本と同じ、右ハンドル左側通行です。
道路も広いので、在豪日本人の中には「日本は道路が狭くて運転するのが怖い」と言う人も多いんですよ。
日本の免許をすでにお持ちの場合、いちから免許を取り直す必要がありません。
ルールが州によって異なりますが、短期間であればほとんどの州で日本の免許+州により免許を英訳した公式書類で運転可能です。
また数か月以内にオーストラリアの免許へ切り替えすることでそのまま運転できます。
こちら「Driving with an overseas licence」から各州の運転免許のルールについてアクセスすることが可能です。
4. すでに日本人が住んでいる
移住はその国で“生活していく”わけですから、「英語を上達させたいから、日本人とはつるみたくない」なんて言っていられません。
日本語で会話できるというだけで心強いですし、ストレス解消にもなります。
また「代用品を使って日本食を作る方法」や、「〇〇保育園には日本人スタッフがいる」などという日本がらみの情報は日本人からでないと入りにくいものです。
さらに日本人がすでにいるからこそ、日本の食材を買うことができる店も存在するわけですね。
5.日本語教育の機会がある
オーストラリアで子育てをする予定がある方は、特に子供の日本語教育が気になるはず。
小さいお子さんがいる場合、先にも述べました既にいる日本人でプレイグループを作っていることが多いので、子供同士で日本語を話す機会ができます。
また、大きな都市では日本政府認可の日本語の補習校などがあり、週末を使って国語や算数・数学、日本文化などの授業があります。
政府認可でなくとも、私的機関で日本語の勉強をしたり、こどものための移動図書館なども都市によってはあります。
小学校高学年になると外国語の勉強が始まりますが、日本語を教えている学校や、中にはオーストラリア人の学校なのに‘授業を日本語でやる‘という学校まで存在します。
6. 世間体を気にしなくていい
日本に比べて「今どき大学ぐらい出ておかないといけない」「いい歳だから結婚しなくてはいけない」という世間の目を気にする必要がありません。
- 子供がいるけど結婚はしていない
- 中学卒業後に専門学校で資格を取って専門職に就く
- 同性カップルも堂々と手をつないで歩く
- 若くなくても海やプールで水着で泳ぐ
そんな人たちがたくさんいます。
それに対して、「結婚しなくちゃ」とすすめてくる人や「大学を出ていないから」と見下す人はいません。
「男同士/女同士で手をつないているわ」とヒソヒソ話す人もいません。
「いい歳して」なんて言う人もいません。
オーストラリアに来た多くの日本人がこの‘世間体がない‘ことに感激します。
7. 大きな街でも自然が身近
少し高台から街を見渡すと「緑が多いな」と感じるはずです。
公園の数も多いのですが、家や通り、道路沿いなどに木や花が沢山植えられています。
また、大きい街といっても街の中心地は日本のそれに比べて小さいので、少し運転すると牧草地や海、山、国立公園などに行くことができます。
そのせいか、自然を使ったスポーツも身近です。
- パラセーリング
- ウィンドサーフィン
- カヌー・カヤック
- 乗馬
- ロッククライミング
当たり前のように見かけます。
8. 納得できる税金の使われ方
筆者の個人的な意見かも知れませんが、日本で悪名高い‘箱もの’に税金を使うことにくらべ、国民がほんとうに利用する、または必要なものに使っているように思います。
公園や海辺を例のとってみると、
- 無料のBBQ施設
- ピクニックエリア
- 無料プール
- たくさんのベンチ
こういったものは、よく使われているのを見かけます。
移民に関しては前述のAMEPや、Qualification Recognitionという海外での資格・学歴をオーストラリア版に認識してくれる政府のサポートもあります。
また、シングルマザーや低所得者への最低限の生活の保証サポートも日本に比べ充実しているように感じます。
もちろん年度末だからと言って、あちこちの道路が堀りかえされることもありません。
みんなが普段使える・必要なもののほうが「いい税金の使い方だな」と思いませんか?
9. 移民に対する対応
オーストラリアは移民の国なので、「差別されるのでは」と心配する必要はありません。
中には差別をする人もいますが、少数です。
大多数のオーストラリア人は「1つの国なのに色んな文化があってすばらしい」と思っています。
見た目が西洋人でなくても、母国の民族衣装で街をうろついていても、頭にターバンを巻いていても、誰も気にしません。
また、既述のように政府の移民へのサポートも充実しているので安心できます。
10. マイホームが日本より身近
オーストラリアではマイホームを購入する人が多いです。
最近では中心地ちかくの一戸建ては高額でなかなか手が出せない物件も多いですが、アパートもしくは中心地から少しはなれるとマイホームも夢ではありません。
こちらで一戸建てを買う場合、土地も家も含まれているので、大きい敷地の場合2つに分けて売るなんてこともできます。
下火ではありますが、都市によれば不動産ブームはまだまだ継続中です。
家を買い、数年後に売ると購入時より値段が高く売れるという現象が発生するため、投資として家を数件持つ人もいます。
古い家を安く買い、リノベーションをし、高く売るというわけです。
オーストラリア移住の魅力 〜食べ物編〜
11. 多国籍の食べ物を楽しめる
移民の国ゆえに、オーストラリア人も自慢する“色んな国の料理”を手軽な値段で食べることができます。
タイやインド、中華のレストランは至る所にあり、ベトナム人が多く住むエリアでは本場ベトナム料理を、アフリカ人が多く住むエリアではアフリカ料理を楽しむことができます。
フルーツショップと呼ばれる、野菜とフルーツを売る店はなぜか地中海エリア出身や中近東出身のオーナーが多いので、野菜やフルーツ以外にも
- 塩漬けオリーブ
- オリーブオイルに漬けたチーズ
- ハイジに出てきそうなソーセージ
など、日本ではお目にかかれないような食べ物を売っていたりします。
ヨーロッパから来たサワード―という酸っぱいパンやライ麦パン、ヨーロッパ系のチーズは専門店に行かなくてもスーパーやマーケットで買うことができるんですよ。
12. コーヒーがおいしい
オーストラリア人はコーヒーが大好き。
いたるところにカフェやコーヒーを売るバンを見かけ、人気のあるお店ではランチや休憩時間には行列ができるほどです。
オーストラリアはエスプレッソ方式が主流で、スターバックスで買うコーヒーを想像していただくと、わかりやすいと思います。
筆者が日本に一時帰国するときもオーストラリアのコーヒーを恋しく思うことがあります。
13. 乳製品がおいしい
オーストラリアは酪農も盛んです。
スーパーにはヨーロッパのチーズが買えるエリアもあるのですが、わざわざヨーロッパの高いチーズを買わなくともオーストラリア産のチーズもおいしいです。
種類もたくさんあり、日常的に使うようなチーズから、お酒のお供に食べるようなものなど。
また、日本ではあまり見ない、もしくは高額なヤギのチーズや青カビのチーズも、普通に手に入ります。
チーズもヨーグルトもそうなんですが、乳製品は日本のものに比べて濃厚です。
帰国する留学生やワーキングホリデーの子が「お土産にチーズ買いたい」と言うのをよく聞きますが、保存の関係でみんな断念してしまいます。
「日本のチーズはもう食べられない」と言っていた子もいましたよ。
14.ビールとワインの種類が豊富
オーストラリア人はアルコールも大好きです。中でも人気はビールとワイン。
リカーショップやパブなどでお酒の購入はできます。
地方特有のビールの他、最近はクラフトビールも盛んで、クラフトビールだけを集めたパブも増えてきています。
専門店やスーパーで材料を買って、自分でビールを作ることもできるんですよ。
ワインは、日本でも「オーストラリアワイン」として知られていますね。
リカーショップで買う以外にも、オーストラリアにはワイナリーがたくさんあるので、旅行がてら普段お店では買えないワインを味わってみてもよいでしょう。
15. 安全な食べ物
スーパーやマーケットなどで食品を買うとき、ある表示が多いことに気づきます。
- No MSG(うまみ調味料不使用 味の素の主成分)
- No added sugar (砂糖を加えていません)
- No additives and preservatives (無添加、防腐剤不使用)
- No artificial colour or flavours (香料、着色料不使用)
などなど。
オーストラリアでは健康意識が高い人も多いので、余計なものが入っていないものを買う傾向にあり、必然的にそういう商品が多いんです。
そのため、専門店やネットで購入しなくても近所で買うことができます。
また、オーストラリアはオーガニック先進国なのをご存知でしたか?
週末にはオーガニックのマーケットが開かれたり、スーパーや専門店などでもオーガニック製品をあつかうお店がどんどん増えています。
オーストラリア移住の魅力 〜お仕事編〜
16. 給料が高い
嬉しいことに、日本に比べて高いです。
州や職業、勤務形態や年数ににより異なってきますが、‘オーストラリア全体‘としての最低賃金は税込み時給$18.93、週$719.20(38時間)とされています。(オーストラリア・フェアワークス 2019年5月時点)
オーストラリアは物価が高い国ですが、その分給料も高いので、よほどの贅沢をしない限り生活に困りません。
17. フルタイム以外の待遇もきちんとしている
オーストラリアでは大きく分けると正社員(フルタイム・パートタイム)とカジュアル(日本のアルバイト的なもの)という勤務形態に分かれます。
パートタイムでも有給や病欠、その他福利厚生が受けれますし、カジュアルは有給や病欠がない代わりに時給が高くなります。
カジュアルでも会社からの年金の支払いはあるんですよ。
18. 仕事とプライベートのバランスがいい
オーストラリアでは、仕事は‘生活のための収入を得る方法‘であり、‘仕事のために生きている’わけではありません。
定時になったら帰る人が殆どですし、中には定時前に帰る人も多くいます。
仕事が終わったら家に帰り、家族と過ごす。週末やクリスマス、イースターなども家族で過ごすことが当たり前です。
フルタイムの正社員は1年で4週間の有給休暇がつくのですが、有給を取ることに対して、同僚や上司が冷たい目で見ることもありません。
なぜなら、有給をとることが当たり前だからです。
19. 年金制度がよくできている
オーストラリアの年金制度はオーストラリア人も「よくできた制度だ」と褒めます。
彼らが政府のすることをほめるのはとても珍しいということも付け加えておきましょう。
年金はSuperannuationといい、年金会社に年金を預け、自分がリタイアするまで運用してもらいます。
日本と大きく違うところは雇用主が年金を払うところです。
あなたが就職したときに、給料の金額と一緒に年金が給料の何パーセントかも契約書に書かれています。
正社員、非正社員でももらえますが、コントラクトという請負するタイプの仕事は自分が雇用主となるため、自分(雇い主)で自分(雇人)の年金を払わなくてはいけないことになります。
年金会社はいくつも存在し、自分が指定する口座へ雇用主が3か月に一度まとめて振り込みます。
預けっぱなしでもいいのですが、ハイリスクハイリターン/コツコツ型などの選択や、何に何パーセント投資するかの設定など、自分で細かく操作することも可能です。
年金会社と自分の共同作業で年金を増やすといった感じでしょうか。
20. 男女平等であり、男女平等でない
これは女性だけにお得感があるかも知れません。
日本のように「女だから」「女のくせに」という理由で出世ができなかったり、管理職につけなかったりということはありません。
女性であっても能力があれば、出世も管理職も首相にもなれます。
ですが、仕事以外ではレディーファーストであったり、重いものを持っていたら手伝ってくれたりなど「女性」として扱われます。
オーストラリアでは「男と女は違うけど、能力があるのに女性と言う理由ではチャンスを妨げない」ということです。
最後に
オーストラリアでの生活は世間体を気にしなくてよかったり、仕事とプライベートとのバランスがとれていたりと、生活自体を楽しむことができるように思いませんか?
オーストラリア人の多くは「一度しかない人生、たのしまなくちゃ」と考えます。
もし殆どの時間を仕事に費やしていたり、未来の心配ばかりしているようなら、オーストラリアで生活することで全く違う人生がおくれます。
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