プロテスタント文化圏にあるオランダの食文化は質素といわれていますが、北東部のソーセージやジビエ、北海で獲れる魚介類、チーズを含む多くの乳製品、リキュールなど食材は豊富です。
高級料理が発達した南部では伝統的オランダ料理が形成され、アムステルダムなどの国際都市では多彩な食文化が発達しました。
NGOオックスファムの「健康な食事」ランキングでは、最も栄養価が高く、豊かで健康的な食事を取っている国として、オランダが一位を獲得しています。オランダの人気料理とおすすめのレストランをご紹介します。
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1. ハーリング Harling
オランダ人がこよなく愛するハーリングとは、北海で獲れるニシンのこと。
生のニシンを塩漬けにする調理法は中世のオランダで生み出されました。
毎年6月の解禁日直後には、ホ-ランツェ・ニューウェ(Hollandse Nieuwe)と呼ばれる一番脂ののった最高のハーリングが食べられます。
プリプリして甘味のあるハーリングは、シャキシャキの玉ねぎやピクルスとの相性も抜群!
尻尾を持ち上げて食べるデン・ハーグ風、一口大にカットするアムステルダム風、コッペパンにはさむ南部風ハーリングブローチェ(Haring broodje)など、色々な食べ方を楽しんでみてください。
2. パンネクーケン Pannenkoeken
少し厚めのクレープのように生地を焼くオランダのパンケーキ。フルーツやクリームをのせたスイーツ系と、ベーコンや野菜をトッピングした食事系があります。
直径約25cmで食べ応えも十分。そば粉とイースト菌を入れて柔らかく焼き上げる、たこ焼きサイズのポッフェルチェス(Poffertjes)や、フローニンゲン州で新年に食されるベーコン入りのスペックディック(Spekdik)などの種類もあります。
苦味の利いたシロップ、パンネクーケン・ストロープ(pannenkoekenstroop)はお土産にもおススメ。
3. エルテンスープ Erwtensoep
乾燥グリンピースで作る伝統的な家庭料理でスネルトゥ(Snert)とも呼ばれます。
ヘルダーラント州の薫製ソーセージロークウォルスト (Rookworst)やベーコンを、ジャガイモ、ニンジン、根セロリなどの野菜と一緒に煮込みます。スープの中にスプーンが立つくらい濃厚に仕上げるのがオランダ流。体が温まり、お腹にしっかりたまる冬の定番メニューです。
4. キベリン Kibbeling
アムステルダムやデン・ハーグ、ユトレヒトのある西部では、魚介類が広く食されています。
なかでも白身魚を小さく切って衣で揚げたキベリンは地域名物。現在ではシーフードレストランはもちろん、市場の屋台や魚屋さんでも揚げたてを注文できる全国的なファーストフードになりました。
マヨネーズベースのガーリックソースをつけていただきます。
5. フリッツ Friets
フリッツはオランダ人の大好物で街中に専門店があります。
ポテト大国オランダでは、フリッツに使われるジャガイモも新鮮で良質なもの。
内側はホクホク、表面はカリカリに揚げられたフリッツは、マヨネーズやソテーソースなどお好みのソースをつけていただきます。
マヨネーズとピーナッツソースに玉ねぎのみじん切りをかけたオーロッホソース(Oorlogsaus)もお試しあれ。
6. ムール貝 Mosselen
北海に面するゼーラント州ではムール貝や牡蠣の養殖が盛んです。
ベルギーの有名レストランで食べられているムール貝も実はオランダ産。秋になるとレストランのメニューには、ムール貝の白ワイン蒸しや、バターで玉ねぎと一緒にソテーした焼ムール貝が登場します。
海沿いの漁村まで足を伸ばせば、新鮮な生ムール貝や生牡蠣も食べられます。
7. スタムポット Stamppot
ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを茹でてマッシュにし、肉の煮込みやソーセージ、ピクルスと一緒に食べるヒュッツポット(Hutspot)は16世紀末から続く伝統料理です。
これに似たスタムポットは、ジュールコール(ザワークラウト)などを混ぜたマッシュポテトに燻製ソーセージやベーコンを添えたもの。
なかでも、カーリーケールを混ぜたマッシュポテトに、燻製ソーセージ、グレービー、マスタードを添えたブーレンコール・スタムポット(Boerenkoolstamppot)は、1661年の料理本に登場する、最も古く最も人気があるオランダ料理のひとつです。
8. プディング Pudding
酪農王国オランダではミルク系スイーツが豊富。フルーツを添えた水切りヨーグルトハングオップ(Hangop)や、セモリナ粉入りのフリースメール・プディング(Griesmeelpudding)などが伝統的なコース料理のデザートです。
ビターアーモンドエッセンスを使ったババロアのようなプリンに、ビターアーモンド入りのビタークッキェ(クッキー)を添えたビタークッキェ・プディング(Bitterkoekjespudding)はオススメの逸品。
9. ビターバレン Bitterballen
表面はカリカリ、中はアツアツのホワイトソースがとろけるビターバレン。
直径約4cmの球状のクリームコロッケで、揚げたてにマスタードをつけて食します。ビターバレンの名前はビターズ(薬草系リキュール)に由来し、おつまみの盛り合わせビターガルニトゥール(Bittergarnituur)には必ず含まれる人気スナックです。
10. アップルタルト Appeltaart
オランダで一番人気のスイーツは、家庭でもカフェでも楽しめるアップルタルト。
サクサクの生地、たっぷり詰められたリンゴとレーズン、シナモンの風味が魅力です。各家庭には代々伝わるレシピがあり、カフェやレストランでもオリジナリティが問われる一品。アップルタルトの食べ歩きもオススメです。
Noordermarkt 43, 1015 NA Amsterdam
サクサクの生地と上品な甘さが人気のアップルタルト
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