西欧のみながらず、今はアジアへの大学留学も視野にいれている学生さんも多くいらっしゃるでしょう。
今回は、タイへの大学留学を検討している方へ、留学費用はどのくらいかかるのか、現地バンコクで駐在員として働いている在住者からの情報をご提供いたします。
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タイは人気留学先ランキング第7位
私はかつて、チェンマイにあるチェンマイ大学に1年間語学留学をしていました。
当時は、タイへ留学する人もそれほど多くなく現地生活に関する情報は限られていました。ましてや地方都市の情報なんてほぼ皆無でしたので、現地に到着してから、予想もしていない出費にがっくりしたこともありました。
あれから10数年、タイは人気の留学先の一つになりはじめています。
「価値ある大学2016年度版就職力ランキング」(日経HR編集部・著/日経HR・刊)でも、タイは7位にランクインしています。
しかしながら、留学生が増えているにもかかわらず、留学に関する情報は、まだまだ少なく、地方大学への留学情報も依然として限られています。
ということで、タイへ私費留学を考えてらっしゃる方々に向けて、私の経験も交えながら、バンコクに留学する場合の費用と地方大学のそれとについて、比較検証していきたいと思います。
タイ語コースを実施している大学はどのくらいある?
2017年2月時点で、外国人向けにタイ語集中講座を実施している大学は、バンコク首都圏では、
- チュラロンコン大学
- タマサート大学
- シーナカリン大学
- マヒドン大学
地方大学では
- 北部のチェンマイ大学、パヤップ大学(チェンマイ)
- 東北部のコンケン大学(コンケン)
- 南部のソンクラー大学(ハジャイ)
など多数存在しています。(詳細は各大学のホームページを参照ください)
今回は、一番厳しいと言われているチュラロンコン大学のタイ語集中講座に留学した場合の費用と、私が卒業したチェンマイ大学のタイ語集中講座に留学した場合のそれとを比較検証してみたいと思います。
そもそも学費は年間どのくらいかかるのか?
バンコク・チュラロンコン大学の場合
まず、バンコク・チュラロンコン大学のタイ語集中講座の内容と費用についてです。
この大学の講座は、初級(3講座)、中級(3講座)、上級(3講座)の合計9つの講座で構成されています。
それぞれの講座は、1日3時間、期間は6週間、講座と講座の間は、1〜2週間の休みがあります。
次の講座に行くためには、テストに合格しなければなりません。
このコースを卒業した私の友人は、体系的にレベル分けされていること、また宿題の量とテストの回数が多いので大変だけれども、確実に身に付くと太鼓判でした。
気になるお値段ですが、1講座あたり27,000バーツ(2017年2月時点)9講座受講すると、243、000バーツ(約73万円)になります。
チェンマイ・チェンマイ大学の場合
次に、チェンマイ・チェンマイ大学のタイ語集中講座の内容と費用についてです。
チェンマイ大学では、人文学部と教育学部で講座がひらかれています。
今回は、1年コースのある教育学部を例にあげたいと思います。
この学部の講座は、2セメスター(1セメスター5ヶ月)に分かれています。
タイ語学習の成熟度合いによってクラスは振り分けられます。講座は1日2時間〜3時間、読み、書き、話す、聴くだけでなく、音楽、芸術、料理などの文化的なワークショップタイ語を学んでいきます。
この大学の場合、講義によっては聴講することも可能ですので、タイ人の友人もできやすく、生活に根ざしたタイ語を身につけることができます。
お値段ですが、1セメスターあたり70,000バーツ。2セメスターで140,000バーツになります
*情報は2017年2月時点です。詳細は各大学にお問い合わせください
大学での生活費はどのくらいかかる?
下記に食費、家賃、交通費、医療費の例をあげてみました。数字は全てタイバーツです。
食費
まず、食費(1食あたり)から比較してみたいと思います。
タイは食が豊かな国です。1杯150円くらいのタイ風ビーフンから1食3000円程度の日本人経営の居酒屋までなんでもそろっています。
日本のチェーン店もバンコクのみならず、チェンマイにも進出していますので、手頃に日本食も食べられるようになりました。
私の経験から、タイ料理のレストランや屋台で若干の差はあるものの、普段の食事代は、バンコクもチェンマイもそこまで変わらないと感じています。
以下に比較表をのせています
内容 | バンコク | チェンマイ | 備考 |
---|---|---|---|
朝食(屋台) | 30 | 30 | 豚の炭火焼2本と餅米 |
昼食(学食) | 25 | 25 | ぶっかけご飯+目玉焼 |
昼食(和食) | 300 | 300 | 大戸屋定食 |
夕食(屋台) | 45 | 45 | タイ風ビーフン |
夕食(レストラン) | 400〜600 | 300〜500 | 3品+瓶ビール |
夕食(和食) | 800〜1200 | 800〜1200 | 3品+瓶ビール |
缶ビール | 45 | 45 | シンハービール |
ミネラルウォーター | 12 | 12 | シンハーウオーター |
家賃
次に家賃(1ヶ月あたり)です。
こちらは、バンコクとチェンマイでは大きくことなります。
やはり、日本と同じで地方都市の方が安いです。
エリアによりますが、バンコクで留学生が多く住んでいる地域(オンヌットやクルントンブリエリア)の相場は大体8,000〜12,000バーツです。
一方、チェンマイの場合、大学の周辺のアパートを借りれば、大体3,000〜5,000バーツで済みます
家賃 | バンコク | チェンマイ | 備考 |
---|---|---|---|
スタジオ | 6000〜 | 3000〜 | オンヌット(バンコク) |
1ベッド | 8000〜 | 5000〜 | ぶオンヌット(バンコク) |
交通費
次に、交通費(1日あたり)です。
バンコクは、
- スカイトレイン(BTS)
- 地下鉄(MRT)
- バス
- タクシー・バイクタクシー
等の交通機関が発達しているので、それらを利用すればことたります。
チェンマイにも
- ソンテオ(乗り合いバス)
- タクシー
もありますが、通学や普段の行動にバイクの運転ができた方が便利です。
以下に比較表をのせています。
私の場合は、タイ人の友人から中古バイクを買いましたが、街中にも中古バイク屋は結構ありますし、留学生の間でも、中古バイクの売買情報がなされているので、現地で情報収集しましょう
交通費 | バンコク | チェンマイ | 備考 |
---|---|---|---|
スカイトレイン | 84 | オンヌット⇄国立競技場 | |
バイクタクシー | 40 | 国立競技場⇄大学 | |
中古バイク | 20000〜 | ホンダ・110CC | |
ガソリン代 | 150〜 | 満タン5リットリ |
医療費
最後に医療費です。
外国人は、タイの社会保険に加入することができませんので、医療費は実費か保険でまかなうことになります。
外国人が安心して通える病院は、両都市にそれぞれあります。(通訳も在籍)
ただし、金額はそれなりにします。
例えば、食中毒で問診と薬代で約3,000バーツ、仮に盲腸等で入院することになると20,0000バーツを現金で支払う必要があります。
これは、バンコクもチェンマイも変わりません。
医療費 | バンコク | チェンマイ | 備考 |
---|---|---|---|
食中毒 | 2,000〜 | 2,000〜 | 診断・処方箋 |
盲腸 | 200,000〜 | 200,000〜 | 診断・入院 |
このような事態に備えて、日本で留学生用の保険に加入(10万〜30万円)するとよいでしょう。
※現地での保険加入にはワークパーミットが必要なので加入できません。
クレジットカード(だいたい3ヶ月有効)もしくは制度を活用しましょう。(現金先払い。後に請求。ただし、全額保証とはかぎらない)
私の場合、クレジットカードと留学生用の保険(当時はありませんでしたので海外旅行保険を1年)に加入していました。
食中毒や怪我で通院したことがあったので、加入しておいてよかったと思います
その他
その他ですが、通信は
- ポケットWiFi(10GB)で約600バーツ(AIS, True Move等)
- 携帯電話プリペイドがだいたい200〜500バーツ(AIS, True Move)
くらいかかります。
また、遊ぶ場所がたくさんあるバンコクでは、おのずと交際の出費が高くなります。
チェンマイの場合は、友人の家で飲んだり食べたり、野外でスポーツをすることも多いので、バンコクより交際費は少なくて済みます
さいごに
みなさん、タイへの留学にかかる費用のイメージがわいたでしょうか。
費用ももちろん大切ですが、自分の目的にあった勉強ができるかどうかも大切です。
ご自身の予算と目的を照らし合わせてみて、よい留学プランがたてられるといいですね。
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