オーストラリアのワーホリビザ申請・取得までを徹底解説(自分で申請する方法付き)

日本を飛び出して初めての長期海外生活、人生のうちに決断する大きなものの一つがワーキングホリデーではないでしょうか。

移民国家であるオーストラリアは他国からの訪問者が非常に多く、気候が良いだけでなく治安も良いところが多いので、比較的安心して異国での生活を始めることができます。

ここでは、オーストラリアのワーキングホリデービザの申請や取得方法について、豪州移民書士が丁寧に解説します。

オーストラリアのワーキングホリデービザで絶対抑えておくべきこと

オーストラリアのワーキングホリデービザは2018年時点で1種類のみとなっており、すべて「sc417」と呼ばれるビザに統一されています。

ワーキングホリデービザを取得できるのは18歳から30歳までで、人生で一度だけ、ワーキングホリデービザを利用して滞在することができます。

一度ワーキングホリデービザで入国するとビザが有効となり、入国日から12ヶ月を過ぎるとその効力は失われます。

その後はワーキングホリデーをもう一度取得することはできません。

ワーキングホリデービザのアドバンテージ!

オーストラリアへ長期滞在できて、滞在時の制約が最も少ないのがワーキングホリデービザです。

そのアドバンテージを紹介すると、

  • 同一雇用主で最大6ヶ月と条件がありますが、その他の労働条件については正規雇用者と同じで、学生ビザでは2週間で40時間以内と制限されている就労時間にも特に規定が設けられていませんので、自由にお仕事をすることができます。
  • 観光ビザ・学生ビザなどと比べ、滞在する上で満たさなければいけない条件が少ないのが特徴です。
    観光ビザでは就労ができず、学生ビザの場合は就学が義務付けられていますが、ワーキングホリデーは比較的自由に生活のリズムを立てることができます。
  • 1年間、又は2年間の滞在中に、自分のペースで長期スケジュールを決めることができます。
    学校に通っていると国内を転々と移動しながら過ごすことは難しくなりますが、比較的時間に自由を得られるので各所でのんびりと過ごしながらオーストラリアを一周することもできます。

ワーキングホリデービザの取得料金と必要書類

申請料金:$440

必要書類:パスポート

認可までにかかる日数の目安

移民局ではビザ全種類について標準審査日数を定期的に公表しています。

全ビザの標準審査日数は移民局ウェブページで確認できますが、2018年7月時点では以下のように発表されています。

全申請書の70%の結果が出るまでの標準日数 21日
全申請書の90%の結果が出るまでの標準日数 35日

 

申請から認可までの日数は個々の状況を含めて様々な要因により前後しますのであくまでも参考程度にしておくと良いでしょう。

場合によっては申請したその日や次の日には認可されるケースも多々見受けられていますが、渡航のぎりぎりまで待ってから申請して渡航日までにビザが認可されなかった!ということにならないように余裕をもって申請しましょう。

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ワーホリビザは延長できる!ファーストビザとセカンドビザとは

人生で一度だけ取得できるワーキングホリデービザですが、初年度の滞在期間中に地方での約3か月の労働をすることでオーストラリアの経済に貢献すると、更に滞在を12ヶ月延長できる権利を得られます。

  • 初めの12か月有効のビザをファーストビザ
  • 滞在延長の12ヶ月をカバーするのがセカンドビザ

と呼ばれたりもします。

約3か月間の労働についてですが、政府によって指定された地域で、特定の仕事でなければなりません。

代表的なお仕事として有名なのが地方の農場での労働ですが、その他にもこのような選択肢がありますので、ご自身の興味がある分野での仕事ができると良いですね。

  • 農業(植物・動物)
  • 漁業・真珠の培養
  • 林業
  • 鉱業(天然資源)
  • 建築業
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ワーホリビザ申請から取得までの流れ

1.必要な書類の準備

申請にはパスポートが必要です。

少なくても今後6ヶ月以上有効なパスポートが必要なので、有効期限が迫っている場合は新たにパスポートを更新してから申請しましょう。

その他、以下の情報も必要となりますので、申請がスムーズに済むように準備しておきましょう。

  • 現住所
  • おおよその渡航予定日
  • 現在のお仕事内容
  • 渡航後に就労を考えている職種
  • 最終学歴

2.申請提出

申請の提出はインターネット上のImmiAccountというシステムを使って行います。

当記事の下部分に実際の申請画面を記載していますが、入力内容を事前に纏めておき、一つ一つの質問について正しい回答を入力していきましょう。

申請内容が全て入力出来たら送信し、申請書を提出します。

<申請状況はどのように把握できる?>

申請するとすぐに受領証明レターがメールアドレス宛に届きますが、申請後に状況を確認したい場合にはImmiAccountにログインすることで申請の状況を都度確認することができます。また、申請自体に問題があり、認可する上で追加情報を必要とする場合には登録したメールアドレス宛に移民局から連絡がきますので、指示に沿って情報の提供を行います。

3. 料金の支払い

申請書の提出をすると、申請料金の支払い画面に移行します。

ここで支払いを行わないと申請が受領されず審査が始まらないので、申請料金に不足が無いように支払を行います。

4. 申請受領レターの受取

申請書の提出および料金の支払いが完了すると、登録したメールアドレス向けに申請書を受領した旨のレターが届きます。

このレター送付はシステムによる自動処理のため、申請が完了すると間もなく到着します。

5. 申請内容の修正

申請書の提出後に万が一、入力した情報の間違いに気が付いたり引っ越しなどで住所の変更があった場合には、ImmiAccoutn上で情報の更新をすることができます。

6. ビザ認可から渡航まで

審査には

  1. 「自動認可」
  2. 「条件付き自動認可」
  3. 「追加査定」

と3通りのパターンがあります。

日本のパスポート保持者の申請のほとんどの場合は「自動認可」で扱われ、この場合はシステムが自動的に認可するために審査の時間はほとんどかかりません。

健康診断を必要とする申請者の場合は「条件付き自動認可」となり、健康診断の結果が問題なければ認可に進むことになります。

過去オーストラリア国内で犯罪歴があったり、これまでのビザの付帯条件を満たさずにビザのキャンセル等の履歴が移民局のデータベースに記録されている場合については「追加査定」の審査に回ります。

この場合は移民局によって必要な書類の請求が求められ、ビザ認可のリスクを慎重に判断することになります。

<合否はどういった通知方法でくる?>

ビザが認可されると認可証明のレターが登録したメールアドレスに届きます。

レターには認可日と入国期限、ビザに付帯する条件が定められているため、ビザ有効期間中は付帯条件を必ず守るようにしましょう。

オーストラリアへの渡航は認可から12ヶ月以内と規定されていますので、この期間内に入国をしなければ入国の猶予期間が終了してしまい、改めてビザを取得しなければ入国できなくなりますので注意しましょう。

ワーホリビザが却下されることがある!?それはどんな場合?

ワーキングホリデーは人生で一度(セカンド取得の場合は2度)のみ有効となりますので、既にワーキングホリデーでオーストラリアに滞在している場合はビザを申請しても却下されてしまいます。

健康上の問題がある場合、犯罪歴などオーストラリア滞在が国への不利益につながるリスクがある場合は申請の却下が考えられます。

セカンドビザの申請にはファーストビザ申請よりも条件が多くあり、必要な書類を含めて不足している場合は却下されてしまう可能性がありますので注意しましょう。

補足:ビザ発給の定員について

ワーキングホリデー制度がある他の国では一年間に発給されるビザの定員が決められていますが、オーストラリアでは現在のところ年間の制限数はありません。

今後ワーキングホリデーの数が増えてくると制限を書ける可能性もあります。

ワーホリビザから他のビザへの切り替えは可能なのか?

ワーキングホリデービザを含むすべてのビザには、認可の際に条件が付帯されます。

ビザの認可時に以下の条件が付帯されている場合はオーストラリア国内からビザの延長や切り替えができない可能性があります。

8503:

ビザが認可され、オーストラリアへ入国後、国内から保護ビザを除くビザの申請をすることはできない

8534:

ビザが認可され、オーストラリアへ入国後、国内から保護ビザ・卒業生ビザ・保護者ビザを除くすべてのビザを取得することができない

但し、特例としてビザの延長や切り替えが認められる場合もありますので、上記の条件が付帯されている場合でビザ延長や切り替えを考えている方は専門家へ相談してみると良いでしょう。

ワーホリビザ申請のよくある質問あれこれ

健康診断は必要?

ビザ申請から遡って5年間の内、WHOが指定する結核への感染リスクが高い国に連続して3か月を超えて滞在していた場合、健康診断を受診する必要があります。

日本は感染リスクが高い国として指定されていません。

  • 入国後に医療関係に従事する、または就学する予定がある場合には健康診断を受診する必要があります。
  • 入国後にチャイルドケア関連の仕事に従事する予定がある場合には健康診断を受診する必要があります。

海外からも申請できる?できるならその方法は?

初回ワーキングホリデービザの場合はオーストラリア国外にいることが申請の条件となっています。

このため、日本を含むオーストラリア以外の国からであれば、インターネット上で申請することができます。

セカンドの申請の場合にはオーストラリア国内・国外どちらからでも申請することができますが、国内申請の場合は認可時に国内に滞在していることが条件となり、国外からの申請の場合は認可時に国外に滞在している必要があります。

オーストラリア国内からの申請の場合は認可されると自動的に有効化され、その日から12ヶ月の滞在期限がスタートします。

認可時に国外にいる場合、有効期限は入国から12か月間となりますので、ご自身のプランに合わせて国外申請または国内申請を選択すると良いでしょう。

ビザを取得したけれど入国をしなかった場合は?

ワーキングホリデービザは取得日から12ヶ月以内に入国する必要がありますが、この入国期限までに入国をしない場合、取得したビザは消滅します。

ただし、再度ワーキングホリデービザを申請することで改めてビザを取得し、新たなビザで入国することは可能です。

(番外編)ワーキングホリデービザを自分で申請する場合の申請の流れを解説!

ワーキングホリデービザをはじめとするオーストラリアのビザはほとんどの場合オンラインで申請することができます。

もちろんすべて英語でのやり取りになるので、辞書を片手にチャレンジしてみましょう。

以下、申請の流れについて簡単に画面を追ってみましょう。
(それぞれの設問への回答は個人個人で異なるためここでは割愛しています)

ステップ1:

まずは移民局のウェブページから自身のimmiaccount(イミアカウント)を作成しましょう。

URL:https://online.immi.gov.au/lusc/register

オーストラリアのワーホリ申請ステップ1

ステップ2:

イミアカウントへのログイン後、「My application」ページから「New application」へ遷移します。

ステップ3:

New application」ページではオンライン上で申請できるすべてのビザが選択できます。

この中でWork & Holiday – First Working Holiday Visa (417)を選択し、ビザ申請書を有効にします。

オーストラリアのワーホリ申請ステップ3

ステップ4:

始めに氏名・パスポートを含む個人情報などの情報についての項目を入力し、ページが進むと住所や健康面・犯罪面の申告欄などもありますので、ご自身で準備した内容を入力していきます。

オーストラリアのワーホリ申請ステップ4

ステップ5:

全ての項目への入力が完了すると、これまで入力してきた情報をもう一度確認し、「Submit Now」をクリックして申請書を提出します。

オーストラリアのワーホリ申請ステップ5

申請書を提出後はビザ申請料の支払いに進みます。

申請料金の支払いが済むと移民局による審査プロセスが開始されます。支払いは忘れずに!

いかがでしたか?

ワーキングホリデーを始める上で必要なビザの申請。

この申請を渡航の第一段階としてご自身でチャレンジしてみるのも良いでしょう。

質問の項目も多く、正しい回答が何なのか悩むこともあると思いますが、自分の力だけで頑張ってビザが取れれば出発へ向けてより一層モチベーションが上がることは間違いありません。

ビザの申請は準備にも申請そのものには時間や労力がかかりますし、確実に取得されたいという方は、専門家のアドバイスや取得サポートを利用しましょう。

ワーホリビザは時間に余裕を持って申請しましょう

オーストラリアのワーキングホリデーは比較的短時間で取得できるビザですが、出発ギリギリになってからの申請とならないよう注意しましょう。

ビザの取得から初回入国までは12ヶ月間の猶予があります。出発日が固まった時点で、出発日から12ヶ月まえから申請をすることができます。

ビザはパスポートと同じくらい入国には必須のものになりますので、早めの準備をお勧めいたします。

役に立つリンク集

在日オーストラリア大使館や移民局ウェブページなどには学生ビザを含むすべてのビザに関する情報が公表されていますので参考にしてみてください。

在日オーストラリア大使館
http://japan.embassy.gov.au/tkyojapanese/visas_and_citiz_jp.html

移民局ウェブページ
https://www.homeaffairs.gov.au/trav

この記事は、WIDAUS Pty Ltdにより提供されています。

WIDAUSはオーストラリアのクイーンズランド州ブリスベンにオフィスを構え、オーストラリアへのワーキングホリデーや留学のサポートを行っております。滞在を100%楽しみ満足できるようにサポートしています。

また、渡航の際に必ず必要となるビザのサポートも充実しております。

WIDAUSは正規豪州登録移民書士(MARN登録番号 1794585)として政府に認定された機関への登録をしており、移民法に精通し常に最新の情報を提供できる日本人の専門家が責任をもってビザの申請をサポートし、納得するまで母国語で話し合うことができます。

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