町並みが美しくリーズナブルで温暖なスペインは、シニアライフを健康で楽しく過ごせるロングステイ先としておすすめの国です。
平均寿命が2040年までに日本を越して『世界第1位の85.8歳になるであろう』と言われている長寿の国でもあります。
長生きの秘訣として食生活が注目されている一方で、飲酒や喫煙をする割合も大きく、ヨーロッパの中で『なぜ、スペインが一番長生きなのか?』と話題になっています。
今回は、心身ともに健康なシニア層に注目をして、スペイン人が老後に元気に暮らす7つのライフスタイルをご紹介します!
1. 理想的な食生活
スペインの伝統的な食事は地中海料理といい、アヒージョやパエリア、ガスパチョなどが有名です。
フランス料理・イタリア料理・ギリシャ料理などの地中海地方と共通していて、主に4つ特徴があります。
- 魚や豆類がメインで肉の消費が少ない
- 野菜とフルーツを多く食べる
- バターではなく、オリーブオイルを使う
- 適量の乳製品とナッツを摂る
この食習慣は脳と心臓の働きを若く保ち、太りにくく理想的だと言われいます。
スペインの家庭では、前菜・メイン・デザートの3コースで食べることが一般的ですが、健康志向の人は、カロリーを取りすぎないようにメインディッシュは軽めに済ませ、食後にお皿いっぱいのフルーツやヨーグルトをデザートとして食べています。
関連記事:スペイン人はどんなものを食べる?食生活や主食・おやつを紹介
レタスやルッコラと一緒にオリーブやゆで卵、ツナ、生ハムなどのカラフルなサラダはいつも食卓にならび、EVオリーブオイル・ビネガー・塩でドレッシングを作るのでとてもヘルシーです。
昔と比べて肉の消費は増えましたが、オメガ3が豊富な魚介類をアンチエイジングと健康のために選ぶ人が多くいます。
2. ゆっくりとした生活
日本では、お年寄りは早寝早起きであると一般的に言われています。
スペインでは日が昇るのが遅いこともあり、真っ暗な朝5時や6時に起きているシニア層はほとんどいません。
たっぷり睡眠をとって朝8時ごろに起床し、ゆっくり朝の支度をして一日を始めます。
日向ぼっこをしながらシエスタ(仮眠)をしている人や飼い犬と一緒にベンチに座ってひと休憩をしている姿はよく見る光景です。
また、『お昼ごはんは14時〜15時』『夜ごはんは21時以降』と世界から見てもめずらしく3時間ほど食事をする時間が遅いため、あっという間に一日が終わるという感覚がないのはスペインの生活ならではです。
3. 外へ出てどんどん交流する
スペイン人は1日のなかで積極的に外へでて、たくさんの人と関わって生活をしています。
挨拶は女性の場合、両方のほっぺにキスをします。男性同士では、ハグをすることが一般的です。
このような挨拶がマナーで、スキンシップを取ることが生活の一部となっています。
そして、ひとりでいることが苦手な人が多くみんなで集まることが大好きです。
よく日当たりがよいベンチには自然と人が集まって、友達や近所の人とのおしゃべりを楽しみます。
また、他の国と比べると車の移動に頼らない生活をしている割合が大きく、日常生活の中で適度な運動が取り入れられているのも特徴です。
多くの人は散歩を習慣としていて、夫婦や友達、犬と一緒に外へ出かけます。
食料品の買い物はこだわっており、パックされている野菜や魚・肉を買うことは値段が高く、質も良くない、と考えるひとが多いため、中央市場や対面式で買えるお店へ買い出しに行きます。
買い物中に誰かに会い、話に花を咲かせ、『またね』と挨拶をしてからが長いのがスペイン流のコミュニケーションのとりかたです。
4. 若いころと生活を変えない
スペインでは『年甲斐もない』という考え方はまったくなく、常に自分らしく生活をします。
ライフスタイルは人それぞれですが、若い子と同じような洋服を着ていても、政治的なデモに参加していても不思議に思われません。
また、昔からの友人と定期的に食事をしたり、旅行をしたり、ビーチで日焼けをしたりと若いころと変わらない生活を自然と続けています。
夏は23時まで明るいので、夕食後に友達に会うためバーへ行ったり、何歳になっても1日を楽しむことを忘れません。
また、結婚式などのパーティーに参加をする機会があれば、音楽やダンスを思う存分楽しみます。
いつまでも好きなことを続けることが心を若く保つ秘訣です。
5. 家族の中での役割
家族とのコミュニケーションを大切にしているスペインでは、
「何を食べたか」
「どこへ行ったか」
など日々の出来事を毎日のように電話やチャットで話します。
また、週末はお母さんやおばあちゃんの手料理を食べて一家団らんを楽しむことが定番です。
なによりもスペイン人の多くは、家族と一緒に過ごす時間や家族の役に立つことをとても幸せに感じています。
例えば、共働きの家庭が増えており、忙しい両親に代わって赤ちゃんのお世話や2才から始まる学校の送り迎えは、おじいちゃん、おばあちゃんが担当しているということがよくあります。
毎日のように公園や散歩へ連れて行ったり、孫のお世話を進んでしています。
子供の生活を支えるために一役かっており、家族からとても必要とされています。
そして、家族が近くに住んでいる場合は、老人ホームに入る高齢者は少なく本人の意見を尊重してできるかぎり家族がケアをします。
どんなときも家族でサポートし合う仲の良さが、日々の生活を豊かにします。
6. ポジティブに新しいこと向き合う姿勢
スペイン人は好奇心と探究心が強く新しいトレンドやテクノロジー、世界の情勢を知ることが大好きです。
最近では、シニア向けのワークショップが各都市で開催されており
中でも、スマートフォンの使い方についてのセミナーはとても人気があります。
『孫とテレビ電話もしたいし、写真を送る方法を覚えないと!』と学ぶことにもポジティブです。
また、50才以上から参加できる大学の生涯学習プログラムも充実しており
科学や文学、演劇、アート、外国語など好きなクラスに参加をします。
生活の質を向上させるために
楽しみながらいつまでも学び続ける姿勢が若々しいです。
7. 世界トップクラスの医療制度
昔とくらべて長く生きられるようになったのは、医療技術の進歩のおかげですが、その中でもスペインの社会保障は世界トップクラスであるといわれています。
賛否両論な意見がある制度ですが、憲法の中で『住民が医療を受けることは当然の権利である』と記しているため、救急車を呼ぶことや入院費、出産費など公立病院へ行く場合、薬代を除き費用はかかりません。
関連記事:スペイン医療事情。押さえたい保険システムや受診方法
待ち時間の短縮や手厚い医療を受けたい場合は、プライベートの保険に加入をしますが、『医療費を払えるかどうかの心配がいらない』といったことも、安心して暮らせる理由のひとつです。
スペイン人の老後のライフスタイルと長生きの秘訣まとめ
2040年までに世界平均寿命が1位になるかどうかは、今の生活習慣が続けられるかがキーとなっています。
実際、若い世代はシエスタの習慣はほどんとなく、ファーストフードなどの加工食品を多く食べているのでとても健康的とはいえませんが、人と関わって生活していくことや、自由で好奇心が強い国民性はすべての人に共通しています。
なによりもアンチエイジングになっているのは
- よくしゃべって
- よく食べて
- よく歩いて
- 細かいことにこだわらず
- 自然体を楽しむ
ライフスタイルです。
いきいきと暮らせるスペインは、北ヨーロッパではリタイア後の移住先として人気があるので、都市によっては英語だけで問題なく生活ができてしまいます。
気候がよく、美しく、ゆっくりと時間が流れるスペインへ移住されてはいかがでしょうか。
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