スペインでもひんぱんに使用されるようになったのが、オンラインを利用したキャッシュレス決済です。
もともと、スリや盗難のような犯罪が少なくなかった(そして今でも多い)スペインでは、防犯上の観点から多額の現金を持ち歩く人は多くはありませんでした。
そのため、以前からキャッシュレス決済が発達する下地はあったと言えるでしょう。
今回の記事では、スペインのオンライン決済事情をレポートします。
もともとカード決済が一般的だったスペイン
もともと、スペインは治安上・防犯上の観点から、オンライン決済の発達していた国でした。
そして近年のオンラインショッピングの増加により、よりいっそうスペイン人はオンライン決済を利用するようになっています。
2019年の調査では、オンライン決済を利用した人の60%以上がクレジットカードやデビットカードによるカード決済であったこと、そしてPayPal やGoogle Payに代表されるような電子マネーの使用率は19%にとどまっていることが報告されています。
新型コロナによるロックダウンでオンライン決済が増加
2020年3月からスペインで始まった、新型コロナ感染拡大を抑えるためのロックダウンは、その間、外出が制限されていたため、人々は様々な買い物をオンラインに頼ることになりました。
そして、スペインでオンラインショッピングが急速に成長します。
特にロックダウンの最初の1ヶ月で食料品などのオンラインショッピングの取引は、前月比168%まで増加しました。
そのオンラインショッピングの成長を支えた要因として、スペインがもともとオンライン決済が一般的な国であったことが挙げられます。
人々はクレジットカードやデビットカードをすでもっていたため、オンラインショッピングへ素早く対応することができたのです。
くわえて、この数年スペインの銀行は通常の銀行通帳を発行せず、オンラインで確認ができるようなシステムに切り替えるところが多くなってきていました。
各銀行の支払いアプリも一般的になっているため、既に多くの人がキャッシュレス決済を利用する準備ができていました。
こうした経緯もあり、スペイン人がオンライン決済を利用する準備は、新型コロナウイルスの感染拡大前から、すでにできていたのです。
スペインでのデビットカードとクレジットカードの違いは?カード決済のアドバンテージは?
前述とおり、スペインでメジャーなオンライン決済方法は、デビットカードによるものとクレジットカードによるものの2種類です。
そしてこの違いは、日本のデビットカードとクレジットカードの間にある違いと大きく変わりません。
デビットカード(Tarjeta de débito)とは
主に銀行が発行しているカードで、カードを使用するとカード保持者の銀行口座から支払いがされることになります。
スペインで銀行口座を持っている人は、その銀行が発行するキャッシュカードをそのままデビットカードとして利用できることが多いです。
そのため、デビットカードをキャッシュカードとして利用し、ATMから現金を引き出すこともできます。
デビットカードの利用可能額はカード名義人の引き落とし口座の残高と同じです。そのため、口座に入っている金額以上には使えないことが安心材料となっています。
クレジットカード(Tarjeta de crédito)とは
もともと、クレジットカードとはクレジットカード会社が独自に顧客を審査した結果として、ショッピング用あるいはキャッシング用の限度額を貸与するものです。
クレジットカードの限度額は、カード名義人の銀行口座にある金額とは全く関係なく設定されます。
そのため、クレジットカード会社とカード名義人の契約内容によっては、名義人の銀行口座にはいっている金額よりも、クレジットカードの限度額のほうが大きい場合もあります。
また、クレジットカードの発行者は銀行はもちろん、スーパーやデパートなどの流通系の企業、携帯電話会社なども発行することがあります。
なお、スペインの主要な銀行のWEBサイトでは、デビットカードとクレジットカードの違いを詳しく説明しています。
カードによるオンライン決済のメリットとは
デビットであってもクレジットであっても、カード決済のアドバンテージの一つは、例えば、スペインでの買い物を日本の口座から支払うこともできることでしょう。
両替などの面倒な手続きがないことは、海外生活をする人にとって大きな利点となります。
また、カードであれば、ATMから現金をひきだして使うこともできます。
例えば、デビットカードで自分の口座と同じ銀行のATMで現金を引き出した場合には、手数料は無料です。
しかし、他の銀行のATMを利用した場合には、時間帯などにより手数料がかかるので、ご注意ください。(なお、クレジットカードで海外キャッシングをした場合の手数料は、各契約ごとに異なります。)
スペインでカード決済ができるのは、どのような場所?
前述のようにスペインはキャッシュレス決済方法が一般的となっている国です。
そのため、あらゆる場所でカード決済が可能です。
例えば、スーパーマーケットや一般の市場でもデビットカードやクレジットカードを使うことができます。
またほとんどのバールやレストランでもカード決済が可能です。
街中のキオスコでもカードを使って新聞や雑誌を買うことができますし、タクシーでも利用可能です。
なお、スペインでは使用金額が50ユーロ以下であれば、サインレスで買い物ができます。
カード決済ができないのは、バスなどの公共交通機関で、運賃を運転手に直接支払うときくらいではないでしょうか。
しかし、同じバスに乗る場合でも、バスターミナル等でチケットを窓口で買うときには、カード決済が可能です。
なお、ガソリンスタンドでも、ほとんどがカードで決済できます。
なお、クレジットカードについてですが、実店舗では日本で発行されているマスターカードやVISAカードはほぼ問題なく利用することができます。
しかし、JCBカードなど、海外の加盟店が少ないクレジットカード会社もありますので、ご注意ください。
また、オンラインショッピングに関しては、日本で発行されたクレジットカードはスペインでのネットショッピングでは使用できないことも少なくありません。この点も注意が必要です。
スペインで利用されている主な電子マネーはどのようなものか?
カード決済と比較すると、スペインで電子マネーによる決済と言うのはあまり一般的ではありません。
しかし、若い世代を中心に広まっている決済方法でもあります。
特にPaypalはスペインでも一般的で、ネットショッピングなどでよく利用されます。そしてGoogle Payや Apple Payもよく利用されています。
オンライン決済が便利に使える国・スペイン
オンライン決済が一般的なスペインでは、その気になれば現金を持たずに生活することも可能です。
また、どうしても現金が必要なときなどは、街中のATMからカードを利用して現金を引き出すことできます。
これからのスペインは、コロナウイルスの感染拡大を防ぐための方法のひとつとして、キャッシュレス社会を推進することになります。
これからスペイン移住を考える人は、いまから何枚かデビットカードやクレジットカードをを準備しておいたほうが良いでしょう
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