イギリスで生活することになったとき、仕事や家族の事情により運転が必須となる人も少なくはないでしょう。
しかし慣れない土地での運転に不安ではないでしょうか?
ここでは、長期イギリス在住者がイギリスの運転事情について解説していきます。
イギリスは日本と同じく右ハンドルで車は左通行のため、日本人にとっては比較的運転しやすい国と言えます。
しかし日本にはない交通ルールなどもあり、戸惑うことがないとは言えません。
この記事でご紹介するイギリス運転のコツや交通事情を参考にすることにより、イギリスでの快適な運転生活を送ることができるようになります。
イギリスで運転するための免許は4つ
日本同様にイギリスでも運転するには運転免許が必要です。
イギリスで運転か可能な方法は4つあります。
1)日本の免許証(滞在期間:1年未満の方)
イギリス滞在1年以内に限り、日本の免許証のみで運転が可能です。
ただし、レンタカーなどを利用する際に免許証の翻訳の提出が必要となる場合があります。
2)国際免許証(滞在期間:1年未満の方)
イギリス滞在1年以内に限り、日本で取得した国際免許証でイギリス国内の運転が認められます。
ただし国際免許証の有効期限に関係なく、滞在が1年以上になると、国際運転免許証での運転は認められません。
3)日本の運転免許証からイギリスの運転免許証への切り替え
日本の運転免許証を保持している場合、日本の免許証からイギリスの免許証に書き換えが可能です。
ただし、連続滞在期間が5年を超えるまでに免許の書き換えが必要となります。
滞在期間が1年を超え、免許証の切り替えを行わずに運転を希望する場合は、イギリスの運転免許証を取得する必要があります。
切り替え方法については次の項目で詳しく説明します。
4)イギリスの運転免許証を取得
日本の免許証からの書き換えや国際免許証に頼らず、イギリスの運転免許証を直接取得することも可能です。
日本の運転免許証からイギリスの運転免許証への切り替え方法
上記の項目でご紹介したとおり、イギリスの滞在期間が1年を超え、イギリスの運転免許証を直接取得せずに運転を希望する場合は、日本の運転免許証からイギリスの運転免許証への切り替えが必要となります。
以下に切り替え手続きについて詳しく紹介していきます。
1)自転車運転免許証抜粋証明書の取得
まず日本の運転免許書の翻訳にあたる「自転車運転免許証抜粋証明書」を在英日本大使館において取得する必要があります。
申請には来館申請と郵送申請がありますが、申請に必要な書類は以下の通りです。
- 日本の免許証
- 申請者の旅券原本(郵送の場合は顔写真ページのコピー)
- 申請書(書類は日本大使館のページよりダウンロード可)
なお、申請は郵送が可能ですが、証明書は日本大使館に受け取りに行く必要があります。
また受け取りに行く際はパスポートおよび手数料(15ポンド=約2,250円)を持参しましょう。
2)イギリスの運転免許庁(DVLAもしくはDVA)への申請手続き
自転車運転免許書抜粋証明書を取得したら、イギリスの運転免許庁への申請手続きを進めます。
DVLAはイングランド、ウェールズ、スコットランドを管轄、DVAは北アイルランドを管轄しています。
申請に必要な書類は以下の通り
- DVLA申請書D1(郵便局またはオンラインで入手可能)
- 自動車運転免許証抜粋証明書
- 日本の運転免許証
- 手数料分の小切手もしくはPostal Ordder
- 写真1枚
- 身分証明書(通常はパスポート原本)
- イギリスの滞在許可を証明するもの(ビザなど)
なお、申請には
- 通常申請
- 日本人を対象にした特別申請
があり、特別申請の場合はバイオメトリックカードの両面コピーを担当者に郵送もしくはDVLAの事務所に出向くことで受けることができます。
DVLAの事務所に出向いて手続きした場合は、その場でイギリスの運転免許証の受領が可能です。
郵送の場合は手元にイギリスの運転免許証が届くのは約3週間後となります。
また郵送の場合、パスポートをDVLAに預けることになりますので、手続き中に出張や旅行の予定が入らないように注意しましょう。(事務所に出向いた場合は当日に返却してもらえます。)
さらにどちらの手続き方法でも日本の運転免許証は直接本人に返送されず、日本大使館経由で返送され、返送には3ヶ月から半年ほどかかります。
その期間日本では運転できないということになります。
イギリスの交通ルールや交通事情
ではここからはイギリスの交通ルールや交通事情を紹介していきます。
1. 歩行者優先!
イギリスで運転する際にまず頭に入れておくべきことは「歩行者優先」ということです。
イギリスでは都市部でも信号機のない横断歩道が多くありますが、通常そのような横断歩道には黄色の点滅灯がついています。
この黄色の点滅灯がついている横断歩道は歩行者優先であり、歩行者が渡ろうとしていたら、車は止まる必要があります。
2. 一方通行が多い!
ロンドンのような都市部では渋滞が日常茶飯事となっています。
それを少しでも解消すべく、一方通行となっている道路が多くあります。
そのため目的地まで遠回りをする形になってしまうことも稀ではありません。
道路標識をきちんと確認し、一方通行の道路を逆走しないよう注意が必要です。
3.合流に戸惑う?!ラウンドアバウト!知っておきたい原則
日本人がイギリスでの運転で一番苦手とするとも言えるラウンドアバウト。
日本ではあまり見かけませんが、いわゆる信号機のない交差点で、郊外や高速道路の出口などに多く設置されています。
ラウンドアバウトはうまく合流しないと、いつまでたっても先に進むことができず、後続車にも迷惑をかけてしまいます。
ラウンドアバウトの合流は慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、以下の原則を覚えておくと比較的スムーズにラウンドアバウトに合流できます。
- ラウンドアバウトの手前で速度を緩める
- ラウンドアバウトでは常に右から来る車が優先
- 内側を走っている車、すでにラウンドアバウト内にいる車が優先
4. 路上駐車OK?
イギリスの街中を歩いていると、路上駐車を多く見かけます。
実際、日本に比べて路上駐車には寛容ですが、いくつかルールがあり、違反すると罰金を取られますので注意が必要です。
- イエローライン2本:駐車禁止、一時停車は可
- イエローライン1本:表示されている時間外は駐車可能
原則、白ラインが引かれているところやラインのないところは駐車可能ですが、時間制限や住民のみ駐車可など制限があるので、その都度標識を確認するようにしましょう。
5. 禁止事項やペナルティ
イギリスも日本と同様、免許に点数がありペナルティを犯すと減点され、減点数が溜まってしまうと、講習の受講が必要となったり、最悪の場合免許停止となる可能性もあります。
以下にイギリスで運転の際の主な禁止事項を紹介していきます。
- スピード違反
- 飲酒運転
- 信号無視
- 無保険
- 事故
- 運転中の携帯電話使用もしくは飲食
6. コンジェスチョンチャージって何?
ロンドン市内を走行していると「コンジェスチョンチャージ」の表示を多く見かけます。
コンジェスチョンチャージとはいわゆる「渋滞税」でロンドン市内の道路渋滞緩和のため取り入れられています。
コンジェスチョンチャージ内を走行すると通行料の支払いが必要となり、通行した翌日までにオンライン、アプリもしくは電話を通して支払いが可能です。
支払い金額や支払い方法の詳細はTfL(ロンドン交通局)のホームページにて確認が可能です。
コンジェスチョンチャージ内に入るのに特にチェックポイントなどはありませんが、監視カメラで走行している車両を確認しているため、支払いを怠ることはできません。
なお、コンジェスチョンチャージ内でも週末、祝日、平日の夜中、クリスマスなどは制限が解除されるため、通行料の支払いは必要ありません。
7. ガソリンスタンドはセルフサービス
イギリスのガソリンスタンドはセルフサービスとなっています。
通常はガソリンの種類でマシーンが色分け表示されていますので、初心者でも迷うことはありません。
また迷ってもお店の人に聞けば親切に教えてくれます。
イギリスの自動車保険・税金事情
イギリスでは全ての車に保険をかけることが法律で義務付けられています。
また自動車保険は「車および人」に対してかけられるため、他人の車を運転することはできません。
また自動車税についても支払いが義務付けられており、支払いを怠ると罰せられることになります。
さらに、イギリスの車検は1年ごとに行うことが義務付けられており、車検が切れた状態で走行しているとやはり罰せられてしまいますので、必ず1年に1回車検を受けるようにしましょう。
イギリスは日本人にとって運転しやすい国
最初にお伝えした通り、イギリスは日本同様右ハンドル、左側通行のため、日本人にとっては比較的運転しやすい国と言えます。
イギリスで運転の予定がある方、ぜひ上記を参考にイギリスで快適な運転生活を送ってみましょう。
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