アメリカK1婚約者ビザ取得の流れと費用を徹底解説

アメリカK1婚約者ビザ取得の流れと費用を徹底解説

K1婚約者ビザ、またはフィアンセビザは、アメリカ国外に住む外国人がアメリカ人とアメリカ国内で結婚し、最終的に永住権を申請するために必要なビザです。

アメリカに国籍があるアメリカ市民が外国人である婚約者のために申請するビザで、他の国で婚姻関係が成立していると、このビザを申請することはできません。

どちらの国でも独身である2人がアメリカで籍を入れるために必要なのが「K1ビザ」です。

注意点:

このビザを取得して、渡米し結婚した後でないと永住権の申請は出来ないので、K1ビザが下りたから、またはアメリカ人と結婚したからといって自動的にグリーンカードがもらえるということではありません。

また、この婚約者ビザは特徴的で他のビザとは違い、有効期限は入国してから90日間のみ。

90日以内に申請者と結婚して籍を入れないと、アメリカから出国しなくてはいけません。

また、ここで公開する情報は申請時2018年8月時点でのものです。変更される事も予想されるので、その都度「米国移民局」のホームページで最新の情報をご確認ください。

米国移民局:United States Citizenship and Immigration Services(USCIS)

…と、なんだか難しい説明になってしまったかもしれませんが、結局は、国籍を超えて恋に落ちたアメリカ人と外国人が結婚するために必要なK1ビザ。

面倒な永住権の申請も結婚して愛する人の近くで出来ると、余計なストレスを感じることなく手続きに進めますよね。

今回はそんなK1ビザの申請方法を詳しく紹介します。

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K1ビザの申請に必要なもの

1.請願書 Form I-129 F

USCISのホームページ上でダウンロード出来ます。記入事項が多いので、間違えが無いように何度も見直し、確認しましょう。

参考:Visas for Fiancé(e)s of U.S. Citizens

2.申請者であるアメリカ人の国籍を証明する書類

アメリカのパスポートやBirth Certificate など

3.パスポートサイズの証明写真
申請者と婚約者2人分提出。サイズは2インチx2インチ(2.5cmx2.5cm)

4.アメリカに入国した際に使ったパスポート

5.アメリカ出入国記録(Form I-94)

I-94公式ホームページで名前やパスポートの詳細を入力してダウンロードすることが出来ます。

6.2人の関係性が本物であることを証明するもの

K1ビザを申請するにあたって、この書類が一番重要です。

グリーンカード目的の結婚詐欺やテロを予防するために、2人の関係性が本当に愛し合っている者同士であるか、この証拠を見て審査されます。ではどんな物を提出したら良いのでしょう?

以下を参考にしてみて下さい。

  • K1ビザが取れたら結婚することを誓う手紙(Letter of intent to marry)
  • どのようにして出会ったかを説明する文書
  • 2人が一緒に写っている写真
  • メールやチャット、電話でのやり取りの記録
  • 結婚指輪のレシート
  • 一緒に観た映画の半券など
  • 親からの結婚を許可する手紙

7.離婚歴や犯罪歴がある人はそれに関係する書類

8.申請料金

2018年8月時点で申請料は535ドル。変更されることもあるので、その都度確認しましょう。

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K1ビザ申請の流れ

1.United States Citizenship and Immigration Services (USCIS)

上記の書類の準備が整ったら、USCISに郵便で提出します。

送って2週間ほどで「書類を受け取りました」という内容の手紙が届きます。

この手紙にはレシートナンバーといって、今後の問い合わせの際に必要な番号が記載されているので、大切に保管しておきましょう。

USCISにて受け取られた書類は、受け取られた順番に審査・処理されます。

2、3年前までは申請からビザ取得まで最短3カ月とも言われていたK1ビザですが、最近では短くて6カ月、長くて10カ月ほどかかるそうです。

書類が全て承認されました、という知らせが届くまで辛抱強く待つしかありません。

もうすぐ日本を出て遠いアメリカに引っ越してしまう身、家族や友達と過ごす時間を大切に過ごして下さい。

2.National Visa Center

USICSで審査・承認された嘆願書は、次にNational Visa Centerに送られます。ここでは、ビザを米国大使館で申請するにあたって必要なケースナンバーが割り当てられます。

最初にもらうレシートナンバーとは違うので要注意です。

最終な犯罪歴調査が済むと、嘆願書はここから日本のアメリカ大使館に送られます。

また、ケースナンバーが分かった時点で「U.S Department of State」のホームページで進行状態をチェックすることができます。

参考:U.S Department of State

3.米国大使館

ビザセンターから届いた嘆願書が大使館で受け取られると、日本にいる婚約者の元に茶色い封筒が届きます。

これからのビザ申請にあたって集める書類や面接の予約方法などの説明書が入っています。ここまで来たら、ビザの発行もそう遠くはありません。

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面接

1. 面接前に集める書類

面接にもっていく書類はたくさんあります。その中でも集めるのに時間がかかるものもあるので、面接までに必ず受け取ることができるように余裕をもって準備を始めると良いでしょう。

a) 犯罪歴証明書

現在住んでいる国からと、16歳以上で半年以上住んだことがある国からの犯罪歴証明書が必要です。

日本では各県の警察署で無料で申請することができます。

個人情報保護の法律により、なぜ犯罪歴証明が必要なのかを証明する書類が必要です。大使館から茶色い封筒と一緒に届いた説明書や書類を持っていくと良いでしょう。

b) 健康診断書

移住にあたって、健康上問題がないか検査してもらう必要があります。

また、この際にアメリカで義務付けられている予防接種も一緒に受けておくと、後からグリーンカード申請時に受ける必要が無いので安心です。

ビザ申請に必要な健康診断が受けられる医療機関は決まっているので、米国大使館のホームページにてご確認下さい。

参考:ビザ健康診断指定医療機関

c) 扶養証明(Form I-134)

アメリカで生活保護を受ける可能性が無いことを証明する書類です。

K1ビザではアメリカでの就労が認められていないため、アメリカ市民が婚約者を経済的に支援することが出来ることを証明する書類でもあります。

直筆のサインが必要なため、面接に前に余裕をもってアメリカにいる婚約者から送ってもらいましょう。このフォームの他にタックスリターンや給与明細も必要なので、一緒に送ってもらって下さい。

フォームはUSCISのホームページでダウンロードすることが出来ます。

参考:I-134, Affidavit of support

2. 面接の申し込み方法

面接の予約をする前に、DS-160 というオンラインでビザ申請フォームを記入し、提出する必要があります。名前や住所、連絡先を記入するだけなので、嘆願書のI-129Fよりも簡単です。

詳細は米国大使館のホームページにて確認できます。
参考:DS-160 オンライン申請書の作成

このフォームの記入が終わった最後の場面では確認ページが表示されます。このページは面接の際に必要なので、ダウンロードするか印刷して保管しておきましょう。

次のステップは面接予約です。米国大使館のホームページでアカウントを使って予約することが出来ます。
参考:米国ビザの申請

ログインして左手のメニュー欄の一番上に「New Application/ Schedule Appointment」とあります。そこをクリックして申請するビザの種類など質問に答えていくと、最後のページで面接日を決めることが出来ます。

K1ビザのインタビューは毎日行われているわけではなく、週に決まった曜日にしか受けることが出来ないので、スケジュール管理には注意が必要です。

最後に面接料(2018年8月時点で265ドル)をオンラインで支払うと、面接予約の完了です。
参考:ビザの申請料金

3. 当日の持ち物

  • パスポート
  • DS-160の確認ページ
  • 証明写真 5cm x 5cm
  • 戸籍謄本か戸籍抄本、原本と英語訳
  • 扶養証明 Form 1-134
  • アメリカ国民のTax Return Formや給与明細
  • 警察証明(犯罪歴証明書)
  • 健康診断の結果
  • 婚約関係の書類(一番最初のForm 1-129Fと一緒に提出した、2人の写真など)

当てはまる人は以下の書類も必要です。

  • 前の婚姻関係が解消していると証明されるもの
  • 裁判拘置記録
  • 軍隊隊所記録

変更されることもあるので、大使館のホームページでその都度確認してくださいね。

4. 質問の内容

面接と聞くと、「どんな質問をされるんだろう」と不安になりますよね。でも大丈夫。必要な書類全部を忘れることなく持っていけば、特に問題なく面接もスムーズに進みます。

それから、面接前に以下の質問の内容を参考にして少しだけ練習しておけば当日も安心でしょう。

  • 婚約者の名前と生年月日
  • 婚約者の職業
  • 自分の職業
  • アメリカには行ったことがあるか、あるとすればどの州へ行ったか
  • どこでどのようにして知り合ったか
  • 婚約者の親には会ったことがあるか
  • 婚約者は自分の親に会ったことがあるか
  • 渡米後どこに住む予定か

こんな感じで短くも中身がぎゅっとつまった面接を終えると、その場でビザ発行の許可が下りたか、却下されたか、結果を伝えられます。

面接当日はパスポートは預けて帰り、数週間以内にビザが張られたパスポートが自宅に送られてきます。これでやっと愛する婚約者がいるアメリカに引っ越せるというわけです。

面接受ける際のコツは「嘘をつかない」ということと「自信をもって答える」という2点です。

面接をしてくれる領事は毎日何十人とも面接をするプロ。嘘はすぐに見抜かれますし、変にそわそわしていると不信感を与えてしまいます。

自信をもって、相手の目を見て、日本人らしく礼儀正しく回答すればきっと大丈夫です!

まとめ

K1婚約者ビザの申請方法とその流れ、いかがでしたか?

「アメリカ人と結婚するために必要なビザ」なんて変わっていて面白いですよね。でも、このビザのおかげでアメリカにいる婚約者と無事結婚できた、という外国人は毎年何千人もいます。

取得にかかる時間も決して短くはありませんが、他のビザと比べると少し早めに下りるのも魅力の一つです。

最初の嘆願書の提出から実際にビザを受け取るまで、色々な書類を集めたり、申請用紙を記入したり、本当に大変なことの連続です。

でも、本当に愛する人と結婚して幸せに暮らすための第一歩だと思うと、モチベーションも上がりますよね。

全部の作業を一人でする必要はありません。これから人生を共にする婚約者と協力しあって準備を進めると、仲もより一層深まりますよ。

実際にアメリカ人と結婚を考えている人や、K1ビザの申請を準備している人たちにとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

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