ここ最近スペインを訪れる人が年々増えています。そんな観光大国スペインは常にたくさんの観光客がいるだけあってスリや置き引きなどの犯罪は絶えません。
これからスペインへ行こうと考えている方は現地での治安面がやはり気になるところの一つでしょう。
ということで今回はスペインの首都マドリードの治安について、現地在住者からご紹介したいと思います。
外務省が発表するスペインの治安は?実際の悪さはどのくらい?
外務省が発表するスペインの治安事情について、レベル1(注意してください)〜レベル4(退避勧告)の注意が出されている地域はありません。
つまり、スペインの治安は皆さんが思っているほど悪くはありませんが、やはり私たちの住む日本と同じ感覚でいると、トラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
平和ボケした日本人はスリや泥棒などからしたら格好の餌食です。
ましてや旅行のためにたくさんのお金、金品を持ち歩いている観光客は狙いやすいどころか狙ってくださいと言っているようなもので彼らからしたら最高の獲物です。
つまりスペインの治安が悪いというよりは日本の治安が良すぎる、とも言えるのです。
マドリードの実際に被害が多い場所は?
犯罪はごく身近で起きます。
スペインの中でも、マドリードはやはりサグラダファミリアのあるバルセロナと並んで被害が多いと言えるでしょう。
それはやはりスペインの首都でもあるマドリードは交通機関やお店、美術館などが集中しているため、それだけ観光客だけでなくたくさんの人が集まります。
その分犯罪の起こる確率も上がります。
では一般的にはどのような場所が被害に遭いやすいでしょうか。
たくさんの人が集まる分犯罪率も上がると言いましたが、実は人が多く集まるところ=スリや窃盗が起こりやすいかというと少し違います。
犯罪の起きやすいところはどこ?
大きく分けると
- 身動きできないくらい人がたくさんいるところ
- 人々の意識が他に向いてしまうところ
- 人通りが少ないところ
などが挙げられます。
しかし例えば地下鉄などで①のような状況に出くわした場合、私たちは自然と警戒心を持ちカバンを自分の前に置いたりと持ち物に意識を集中させます。
それはこの状況が明らかにスられやすい状況だからです。
私が実際に聞く限り多いのはやはり②と③の場合です。
特に②は、これまで聞いた体験談のほとんどがこれです。
幸い私自身はまだ被害に遭ったことはありませんが、一緒にいた友人がスリの被害に遭ったことは計2回あります。
そのどちらもが②のような状況で、本人もそして一緒にいた私たちも誰も犯人や盗られている瞬間を見ることなく被害に遭っています。
一人は一緒にサッカーの試合を観に行ってスタジアムに入るための入り口を探していた際、4人のうちの一番後ろを歩いていた友人のリュックのチャックが気づいた時にはもう全開で中にあったマフラー、筆箱などと共にお財布が盗られてなくなっていました。
また他の友人は一緒に旅行に行った際、一度も個別には行動せずまたカバンはいつも自分の前に置いていたにも関わらず、これまた気づいたらカバンのチャックが開けられ一番上にあった財布だけなくなっていました。
他にもセール中で人がたくさんいる洋服屋さんで服に夢中になっている間にカバンのポケットに入れていたスマホを盗られてしまった人やエスカレーターで後ろのリュックが開けられて中身を盗られたという人もいました。
マドリードの注意すべき場所を抑えておこう!
このことからその地域自体の治安の良い悪いに関わらずスリや犯罪は起こってしまうと言えますが、中でも特に注意すべき具体的な場所があります。
やはり
- アトーチャ駅
- ソル駅の周辺
- グランビア通り
- マジョール広場
などが挙げられます。
ここは交通機関が集中しているため、どうしてもたくさんの人、特にアトーチャ駅は大きな荷物を持った観光客が集まってくる場所、そしてソル駅もお出かけの際は必ずと言っていいほど人々がよく使う主要な駅です。
そのためスリやタカリなどももちろんウヨウヨいます。
また一本入ると急に薄暗く人通りが少なくなるような場所もあります。そのような道に入ってしまった場合はとりあえず一旦人通りのある大きな通りに出ましょう。
また集団で行う手口もよく聞くので話しかけられても“No,no.”と言ってその場を速やかに立ち去り、立ち止まって隙を見せたりすることのないようにしましょう。
安全の確保!具体的な対策方法
これまでいくつかの被害例と注意すべき場所を挙げてきました。
ではそれを踏まえて実際にするべき効果的な対策を教えします。
貴重品は自分の身から離さない、目の届く場所で持つ
スリの場合はだいたい本人や周囲に気付かれない範囲で犯行します。そのためわざわざ衣類の中にまで手を入れてくることはまずありません。
大事なものは上着の内ポケットやカバンの上から上着を着てしまえば、まずスリのターゲットになることはありません。
また普通に持つ場合でもリュックを後ろに背負うと目が届かないのでその場合はリュックには盗られてもいいもの、貴重品はもう一つ小さいカバンに入れて自分の前に置くなどの工夫が必要です。
他ショルダーバックなども横ではなく自分の前に抱えるように持つか、常にカバンに手を添えていることをおすすめします
現金、クレジットカード、身分証明書などは分けて持つ
スリなどの場合はほとんどがカバンの中のお財布やスマホなどを抜き取って盗んでいき、ひったくりのようにカバンごと奪っていくことはあまりありません。
そのため例えばカバンからお財布を盗られてしまった場合、その中に現金、カード、身分証すべてのものを入れていたとしたらもうそこで試合終了です。
盗られたら最後戻ってこないと考えていいのでそこで一気に全てを失ってしまうことになります。
そうなることのないよう、現金を半分に分けて違う場所に入れておいたり身分証類はカバンの底に入れたりしておくことで被害を最小限に抑えることができます。
【厳選!安全対策グッズと知識をお伝えします】
- 財布の数は2つ以上
- 革財布で高級感を。さらにチェーンも複数つける。
- 「スキミング防止」機能付きのパスポートケースやバッグを選ぶ
- 体に密着したかばんを
- 窃盗防止アイテムをいくつか所持する
- 犯罪の100倍遭遇!?交通事故を防ぐ反射リストバンド
- スーツケース施錠は必須。必須の南京錠
など、防犯グッズと安全対策を押さえておきましょう。
そもそも現金を多く持ち歩かない
現金は盗られてしまったらもう帰ってきませんが、クレジットカードの場合は盗られてしまってもすぐにカードを止めることができますし保障もあります。
特にスペインはレストラン、ホテル、バル、電車、お店などカードが使える場所の方が多いためとても便利です。
タクシーや美術館などのカードが使えない場所のための最低限の現金だけ持ってあとはカードでというのも賢い方法かと思います。
また、中身はそれほど入ってなかったとしてもお財布が高そうだと中身もたくさん入っているように見えて狙われてしまいます。
海外では安い小銭入れにお金を入れて持ち歩くことをお勧めします。
ある程度人通りのある場所を通る
人が多すぎて身動きできないような場所も危険ですが、人通りのない場所はもっと危険です。
集団のグループに狙われ、気づいたら数人に囲まれ全て奪われます。
元から人通りの少ない薄暗いような道も危ないですが、マドリードのレティーロ公園なんかも大きくて人が集まる場所ですが、
シエスタの時間(“シエスタ”とはお昼寝という意味もあるが、スペインの人は一般的にだいたい14時~17時までの間にお昼を食べに家に帰ったり一旦休憩するという習慣がある。そのために小さな店は閉まり、街の人も一気に少なくなる時間帯でもある。)になると一気に人がいなくなり、途端に人気(ひとけ)のない空間となってしまいます。
そのため、シエスタの時間帯は開いているレストランやカフェ、大きなショッピングモールなどの中で過ごす方が安全と言えるでしょう。
マドリードで、もしも被害に遭ってしまったら…
どんなに気を付けていたとしても被害に遭ってしまうことももちろんゼロではありません。
そうして被害に遭ってしまった場合、まず初めにしなければならないことは
盗られたクレジットカードと携帯の会社に連絡して一刻も早くカードと携帯を止めてもらうことです。
次は警察に盗難証明をもらいに行きます。海外保険に入っている場合は保険の申請の場合にこれが必要になることもあります。
スペイン警察電話番号
091 (国家警察)
092 (市警察・交通事案)
062 (治安警備隊)
* その他マドリッドの警察署
・Comisaria de Centro (中央地区警察署)
TEL: 91-548-7985
・Comisaria de Salamanaca (サラマンカ地区警察署)
TEL: 91-444-8120
・Comisaria de Retiro (レティーロ地区警察署)
TEL: 91-322-1027
・Comisaria de Barajas (バラハス空港警察署)
TEL: 91-301-0917 (24h)
・Comisaria de Chamartin (チャマルティン駅警察署)
TEL: 91-315-9116
・Comisaria de Atocha (アトーチャ駅警察署)
TEL: 91-527-4627
海外保険に入っている場合は今回の被害も対象になるか、申請する場合は何が必要か確認します。
実際に被害に遭ってしまうとパニックになってしまいますが、そんな時こそ落ち着いて行動しましょう。
マドリードの治安まとめ
観光地などを歩いていても、見ているとスペイン人は観光を楽しみながらも手は常にカバンに添えられ、緊張感を絶やしていません。
手放しで「うわあ素敵~」とあちこちに気をとられ観光に集中してしまっている人はだいたいアジア人…というかもうほぼ日本人です。
スペイン人はとてもいい人達ですが、実際にスリをしている人はそんなスペインに移住してきた人たちだということをよく聞きます。
仕事がなくスリで生計を立てている人たちはもうその親の代からスリをやっており、彼らはその道のプロです。
自分は絶対に盗られないと思っている人こそ気づかぬうちにやられます。
旅行やお出かけが楽しめなくなるほど怯える必要はありませんが、今回の話を参考に普段より少し気を付けることで、ハプニングのない楽しいスペイン旅行、スペイン生活になることを願っています。
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