筆者が実際にフィラデルフィアに住んでみて発見した10個の魅力と、住むまで知らなかった実情をお伝えしたいと思います。
フィラデルフィアは、アメリカ第5の都市であり、東海岸では第2の都市と言われていますが、ニューヨークやボストン、マイアミといった他の東海岸の都市に比べて情報が少なく、現地での生活の様子を想像しづらいかもしれません。
ここでは、今後フィラデルフィアに移住や引っ越しを考えている方にフィラデルフィアの魅力と他都市との違いをお伝えしたいと思います。
1.ダイバーシティを体感できる
都市人口で全米第5位のフィラデルフィアはアメリカ国内でも特にダイバーシティに富んだ都市と言えるでしょう。
フィラデルフィアに住んでいるアメリカ国外出身の人々の割合は年々増加しており、2017年には人口の14%となっています。
かつてはイタリア人移民が多かったフィラデルフィアですが、近年はインド人や中国人、ベトナム人などのアジア系の移民も街中で多く見られます。
フィラデルフィア内の大学では、中国系やアラブ系の留学生も多いので、アメリカだけではなく、世界各地の人と触れ合う機会に恵まれます。
また、フィラデルフィアはLGBTにも寛容な都市です。人種だけではなく、様々な意味でのダイバーシティを感じる事ができる点はフィラデルフィアに移住するメリットの一つだと思います。
2. フィラデルフィアはアフォーダブルな生活費と物価
生活費はアメリカ東海岸の他の大都市に比べて安くなっています。フィラデルフィアは東海岸第2の大都市であるにも関わらず、家賃はニューヨークの2分の1以下、物価は約20%安くなっています。
チャイルドケアにかかるコストも他の都市と比べて低いので、単身で移住される方だけではなく、家族連れで移住する方にも安心です。
また、日本人コミュニティが存在し、家具などの譲り合いも行われているので、必要な家具や家電はそこで手に入れることが可能です。
3. アメリカ有数の学術都市
20万人以上の学生が住むフィラデルフィアには、
- ビジネススクール名門校University of PennsylvaniaのWharton School
- Drexel University
- 日本校を持つTemple Universityの本校
が位置しています。
学校同士の距離が近いこともあり、他大学との交流も盛んに行われています。
語学学校や大学だけでなく、大学院に留学に来られる日本人も多く、年齢層も幅広いので、気の合う友人を作りやすいです。ほとんどの学生が学校の周辺に住んでいるので、予定を合わせやすいので、初めての海外移住でも安心です。
4. 歴史的都市
実はフィラデルフィアがアメリカの首都だったことはご存知でしょうか。
アメリカの首都といえばワシントンD.C.ですが、1790年に遷都されるまでの10年間は、フィラデルフィアがアメリカの首都でした。
アメリカ国議会でよく耳にする上院と下院という言葉は、当時フィラデルフィアが首都だった時代に議会で使われていた公会堂が2階建てだったことに由来しています。
上院が2階部分を、下院が1階部分を使っていた事でこう呼ばれるようになったそうです。
他にも、フィラデルフィア連邦準備銀行やフィラデルフィア株式取引所など、政治だけではなく経済的に発展した街でもあります。
アメリカ建国当初の街並みや歴史を学ぶということも、アメリカ誕生の地と言っても過言ではないフィラデルフィアに移住する醍醐味だと思います。
5. 芸術的な街並み。フィラデルフィア美術館を中心に魅力満載
ロッキーが映画の中で階段を駆け上がるシーンはご存知ですか?
実はその階段、フィラデルフィア美術館が舞台となっています!
階段横にはロッキーの銅像があり、ロッキーファンや観光客でいつも賑わっています。
このフィラデルフィア美術館ですが、ロッキーだけではなく、収められている美術品の数はなんと40万点!しかも毎月初めの日曜日と毎週水曜日の午後5時以降は入場料無料です。
近くにはロダン美術館、バーンズコレクションや現代美術館もあり、充実しています。
街中でアートを楽しむ事が出来るのもフィラデルフィアならではであり、フィラデルフィア南側のオールドシティには、フィラデルフィアマジックガーデンというガラスや割れた陶器を建物の壁に埋め込んだアートを見る事ができます。
街の至る所で、ミューラルアートを見る事もできます。日本でも有名なLOVEオブジェはフィラデルフィアのLOVE PARKにもあるので、是非大切な人と写真を撮ってみてくださいね。
6. 盛んなスポーツ応援
フィラデルフィアのスポーツファンたちはとても熱血です。
- アメリカンフットボールのイーグルス
- バスケットボールのセブンティシクサーズ
- ホッケーのフライヤーズ
- 野球のフィリーズ
の応援に年中盛り上がっています。
7. アメリカで最初の都市
フィラデルフィアには「アメリカ最初の○◯」がたくさんあります。
- アメリカ最古のフィラデルフィア動物園
- 医学校
- 革命戦争後に設立されたファーストバンク
- 初代大統領ジョージワシントンが住んでいたプレジデントハウス
などもフィラデルフィアに位置しています。
8. 抜群のアクセス網
フィラデルフィア内の移動は地下鉄とバスがお勧めです。
どちらもフィラデルフィア内であれば一律2.25ドルで利用できます。※料金は最新のものをご確認ください
5〜10分おきに運行しているので便利ですが、夜遅くの利用は治安が良いとは言えないので、お勧めできません。夜はUberやタクシーを使うことをお勧めします。
他の州へのアクセスもGood
フィラデルフィアは、市内だけではなく、他の州へのアクセスも充実しています。
ニューヨークへバスで約2時間、鉄道で約1時間で行く事ができる上に、ワシントンD.C.へはバスで約1時間で行く事が可能です。
また、市内中心部から約20分離れたところにあるフィラデルフィア空港からはボストン、シカゴ、フロリダなどのアメリカ国内主要都市へのアクセスが整っています。
ニューヨークの空港ほど混んでおらず、市街地からも近いので 、アメリカの他の都市への移動もとても便利です。
9. 景色の良い公園が多い
フィラデルフィア最大の市立公園であるフェアマウントパークは、なんと広さ2052エーカーを誇ります。
春には桜が満開になり、お花見を楽しむ事ができ、松風荘と呼ばれる日本庭園を楽しむ事ができます。
フェアマウントパークの他にも、ビジネスインサイダーの「都市デザイナーが選ぶ世界で最も美しい19の場所」に選ばれたスプルース・ストリート・ハーバー・パークという公園があります。
夏には川を見ながら散歩、冬はスケートリンクでスケート、と年中通して楽しめます。
10. バラエティ豊かなグルメ文化とショッピング
フィラデルフィアではフィリーチーズステーキと呼ばれる食べ物が名物として有名です。
アメリカ・フィラデルフィア名物のフィリーチーズステーキ。
炒めた薄切りの牛肉とウィズというチーズをパンに挟んだ食べ物。自分好みのチーズやトッピングを加えます。
ボリューミーでカロリー爆弾な食べ物ですが、アメリカ人にはランチやディナーに加え、〆や二日酔いフードとして愛されています。 pic.twitter.com/01Apa5eIz4— せかいじゅう (@sekaiju_team) 2019年12月5日
薄切りの牛肉とチーズをパンに挟んだホットサンドのようなものです。
チーズの種類の変更やトッピングを追加することもできるので、自分好みのチーズステーキを注文する事が可能です。
甘党の方にお勧めのバセット・アイスクリームもフィラデルフィアでは有名です。アメリカ最古のアイスクリーム屋さんと言われるバセット・アイスクリームはボリューミーで種類も豊富なので、毎回違う味を試すのもアリですね。
また、フィラデルフィアは移民の多い街ということもあり、ヨーロッパ系の料理の他にも南米やアジアのグルメも街の至る所で楽しめます。
食べ物だけではなく、ビール好きとしても有名なフィラデルフィアには、様々な種類のクラフトビールがあります。ブルワリーも多いので、ビール好きの方は工場ツアーなど参加してみてはいかがでしょうか。
ショッピングも生活上困ることはない
買い物できるお店が一通り揃っていて、食料品から 家電まで、生活をする上で困ることはまずありません。
イタリアンマーケットやチャイナタウンで異国の食品を手に入れる事ができる上、韓国系スーパーマーケットでは日本の食料品を多く扱っているので、日本食が恋しくなっても大丈夫です。
中心部のセンターシティには有名ブランドの路面店やコスメショップが並ぶストリートがあるので、衣類やコスメのショッピングにも便利です。カフェも多く、休憩がてらお茶やコーヒーを楽しむ事ができます。
フィラデルフィアは歴史・学術が揃ううえ、生活費も抑えられる移住先
歴史的都市であり、学術都市でもあるフィラデルフィアは、アメリカ第5の大都市であるにも関わらず、生活費もリーズナブルで文化の多様性を楽しむことができるので、海外移住を予定されている方には最適な街だと思います。
街の一部の治安は良くはないですが、海外に行かれる際に気をつける点を守っていれば安全に生活することができます。
関連記事:【4年住んで分かった】フィラデルフィアの本当の治安と安全対策
都会の中にも下町のような雰囲気を持つフィラデルフィアで、移住生活を楽しんでください。
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