フィラデルフィアへ訪れる際、治安が気になる方が多いのではないでしょうか。
フィラデルフィアはアメリカの最も治安の良い都市ランキングでは189都市中169位となっており、比較的治安は良くないと言われています。(ちなみに、このランキングで近隣都市のニューヨークは113位、ワシントンD.C.は167位となっています。)
ランキングでは治安評価は微妙なところなフィラデルフィアですが、統計やランキンが示すほど、実際にそこまで危険な街なのでしょうか。
実際に筆者が4年間住んでみてどうだったのか、以下の5点に沿ってお伝えします。
- 治安の概況
- 犯罪の種類
- 危険地域と安全地域
- 5つの安全対策
- 万が一の連絡先
フィラデルフィアの治安概況
歴史、芸術、学術の面で重要な都市とされているフィラデルフィア ですが、他の大都市同様、治安の面では注意する点がいくつかあります。
治安ランキングで169位のフィラデルフィアは、 犯罪率は全米平均より46%ほど、暴力犯罪率は202%ほど高いという統計が出ています。
そんなフィラデルフィアですが、危険区域をなるべく避け、 海外旅行の際に気をつけることを守っていれば、比較的安全に生活をすることが可能です。
実際に私も4年以上住んでいましたが、何のトラブルに合うことなく過ごすことができました。
そこで、ここからは犯罪の種類、危険な地域、安全対策と、万が一の連絡先の詳細をお伝えしていきます。
フィラデルフィアではどんな犯罪が起こりうるのか?
フィラデルフィアは暴力犯罪が多いと言われていますが、その中でも 殺人事件の約80%で銃が使われています。
銃が使われている傷害・殺人事件は、多くが若い貧困層のアフリカ系アメリカ人が多く住むエリアで起きています。
ですので、旅行者や移住を始める方が銃の被害に遭う可能性は珍しいと言えます。
気をつける必要がある主な犯罪としては以下の3つが挙げられます。
・すり
旅行客の多いエリアや公共交通機関内ではすりや置引きが多発しています。特に置引きには要注意です。
・強盗
人気のない地域や危険区域と言われているエリアでみられますが、他の都市に旅行に行かれるとき同様、明らかに旅行客に見られるような服装や所持品(特にブランド物)を身につけていると狙われやすいようです。
・客引き、詐欺
詐欺も旅行客の多いエリアで多く見られます。
観光名所で写真を撮っていると、撮ってあげるから、と言って近づいてきてチップのぼったくられることもよくあります。
クレジットカード情報を盗まれることも稀ではないので、目を離さないようにし、利用履歴等はまめにチェックしておいた方が良いでしょう。
先ほど、フィラデルフィアの暴力犯罪率は全米平均より202%ほど高いという統計が出ていると紹介しましたが、街の中心部周辺で暴力犯罪に巻き込まれることはごく稀で、これはいくつかの危険区域での犯罪率が極めて高いということなので、どの地域が危ないのか、次の項目で紹介していきます。
安全な地域と危険な地域
フィラデルフィアですが、中心部のセンターシティと呼ばれる地域とその周辺地域の犯罪率は低くなっており、その他にも以下の地域は安全と言われています。
- Rittenhouse Square
- Old City and Society Hill
- The Art Museum Area
- Chinatown
- The Parkway
- Northern Liberties/Fishtown
- Bella Vista
上の地域のほとんどがセンターシティ周辺、もしくはセンターシティより南の地域となっています。
逆に、危険区域と言われている犯罪率の高い以下のエリアはセンターシティの外側に位置している地域です。
特に北部と西部は大学のキャンパスを境に危険度が上がる傾向にあります。
- Temple Universityエリア(キャンパス周辺は安全)
- University of Pennsylvaniaエリア(キャンパス周辺は安全)
- South Street以南
上記のエリア内でも特にフィラデルフィア の南北を横断するブロードストリートから遠ざかると危険度が上がるので、むやみにうろついたりするのは控えた方が良いでしょう。
また、フィラデルフィアから橋を渡ってすぐの街、ニュージャージー州のカムデンはFBIが全米で2番目に危険な都市とランキング付けしているほど犯罪率が高いので、なるべく立ち寄らないように気をつけてください。
5つの安全対策
フィラデルフィア滞在中に安全に過ごすための対策を5つほどここで紹介していきます。
1. 所持品の管理
海外旅行に慣れている方や海外生活されている方は慣れていると思いますが、中身の見えてしまう鞄を避け、常に所持品から目を離さないようにしておいてください。
レストランやカフェ内でトイレに行くくらいでも、必ず自分の所持品は席に置いていかないことで置引きに合いにくくなります。これは大学のキャンパス内でも気をつけてください。
2. 危険なエリアは避ける
上記で紹介した危険なエリアはなるべく避けるようにしてください。
詳細なエリアはインターネットで検索すると出てくるので、確認してみてくださいね。
もし、どうしても危険区域に行かなければいけない場合は、車かタクシーで目的に直接向かうことをおすすめします。
留学される方は、なるべくキャンパスに近いエリアで住むことをおすすめします。
キャンパスから離れた方が家賃は安くなりますが、その分トラブルに合う可能性は高くなってしまいます。
また、夜遅くに一人で出歩くのはなるべく控えた方が良いでしょう。学校の施設によっては24時間開いていて、研究やプロジェクトで学校に夜遅くまで滞在することがあると思うので、その際は学校から出ているシャトルバスを使うか、学校警察の方に家まで付き添ってもらうようにしてください。
3. 飲酒量に気をつける
当たり前のことですが、飲み過ぎには気をつけてください。というのも、アメリカ自体、日本ほど酔っ払いに寛容ではないということと、盗難など犯罪に巻き込まれる可能性が高くなるためです。
日本よりもレストランやバーが早い時間に閉まるので、夜中の人通りは繁華街とはいえ、少なく、すりなどの犯罪に狙われる可能性は高いです。
お店だけでなく、ホームパーティーなどに参加した際も、トラブルに合わないよう、飲み過ぎには気をつけてください。
4. ブランド物は身につけない
すりや強盗は、観光客やお金持ちの外国人をターゲットにしています。
そのため、華美なブランド物を身につけていると、お金持ちで現地に馴染みのない外国人として狙われやすくなってしまいます。
普段の生活ではなるべく現地の人と同じような格好をすることで、すりや強盗に合う確率は低くなります。
【厳選!安全対策グッズと知識をお伝えします】
・財布の数は2つ以上
・革財布で高級感を。さらにチェーンも複数つける
・「スキミング防止」機能付きのパスポートケースやバッグを選ぶ
・体に密着したかばんを持つ
・窃盗防止アイテムをいくつか所持する
・犯罪の100倍遭遇!?交通事故を防ぐ反射リストバンド
・スーツケース施錠は必須。必須の南京錠
など、防犯グッズと安全対策を押さえておきましょう。
5. 絶対に挑発しない
フィラデルフィアの観光名所ではチップ目当ての客引きに声をかけられることがありますが、はっきりとNOと伝え、断ってください。
基本的に断ると離れていきますが、それでも諦めず勧誘してきた際は何も言わずその場を離れるようにし、どんなにしつこくても挑発したり、罵倒したりしないようにしてください。
特に女性は客引き以外でも街中で声をかけられることはあると思いますが、なるべくスルーするように気をつけてください。
万が一の連絡先をメモしておこう
・警察
TEL:911
・在ニューヨーク日本国総領事館 (Consulate-General of Japan)
TEL: 212-371-8222(代表)、212-888-0889(領事部)
FAX: 212-319-6357(代表)、212-755-2851(領事部)
住所: 299 Park Avenue, New York, NY 10171, U.S.A.
受付時間: 月~金 09:30~16:00
休館日: 土~日、アメリカの祝祭日と一部の日本の祝祭日
・邦人保護サービス ( Japanese Association of Greater Philadelphia )
日本政府より依頼を受け、海外で日本国総領事館を設けていない地域において(フィラデルフィア及びその周辺地域)、在ニューヨーク日本国総領事館と協力し、フィラデルフィア日本人会がその地域の在留邦人及び旅行者に対し、突発事故、盗難紛失、犯罪に巻き込まれた際等の援助を出来る範囲で行います。
TEL: 215-840-4645、610-745-1700 (夜間・週末)
また、海外を訪れるかたは、短期、長期に関わらず「たびレジ」の登録を忘れずに。
フィラデルフィアは危険地域を避ければ比較的安全
アメリカ国内でもあまり治安が良くない都市と言われているフィラデルフィアですが、海外生活で気をつけるべきことを守り、危険な地域にむやみに近づかなければ安全な都市と言えます。
安全対策を十分におこない、歴史的にも芸術的にも魅力的な フィラデルフィアでの滞在を楽しんでください。
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