世界でも物価が高いことで名の知れたシンガポール、家賃から外食・日用品に始まり、医療費も非常に高いことで有名です。
それでも、医療水準やレベルの高いサービスを求めて、海外から治療を受けに来る外国人が年々増え続けています。
外国人がシンガポールで出産する場合、
- どのような病院があり
- 費用はどのぐらいなのか
など、不安を抱えて来星する方が多いようですが、シンガポールには日本語の通じる病院が複数あります。
出産後に利用出来る家事代行サービスや、コンファイメントナニーと呼ばれる産まれたばかりの赤ちゃんとお母さんのお世話に特化したサービスも充実しています。
ここでは出産前・出産後のお母さんの不安を少しでも解消出来るよう、最新情報をご案内したいと思います。
(本記事内でのシンガポールドルから日本円の換算は、1ドル=80円の換算レートを利用)
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出産の病院選びについて
シンガポールには、公立病院と私立病院があります。
通常、公立病院の医療費の方が若干安くなっていますが、私立病院に比べると
- 待ち時間が長い
- 施設が古い
などのデメリットもあります。
ただし、シンガポールは医療先進国ですので、どちらの病院でも無痛分娩・帝王切開などどのようなお産にも対応でき、問題ありません。
どの病院でも病院のツアーを行っています(事前の予約が必要)ので、出産前にいくつか見学し、どのような施設かを見比べてから病院を決めるといいでしょう。
下記に、それぞれ公立および私立の病院、また日本語の通じる産婦人科をいくつかご紹介します。
公立病院
KK Women’s & Children’s Hospital
住所:100 Bukit Timah Road, Singapore 229899
シンガポールで産婦人科と小児科を専門とする唯一の公立病院。出生児数がシンガポールで一番多い。
National University Hospital
住所:5 Lower Kent Ridge Road, Singapore 119074
シンガポールで一番自然分娩の数が多い病院。水中出産をシンガポールで一番最初に取り入れた病院。
Singapore General Hospital
住所:Outram Road, Singapore 169608
シンガポールで一番出産費用を安く抑えることが出来る病院。待ち時間が長い。
私立病院
Gleneagles Hospital
住所:6A Nepier Road, Singapore 258500
10部屋のデリバリースイートルームを構える。医療費も高めだが、日本語の通じるクリニックも中にあり、下記に紹介する日本語の通じる産婦人科医が、この病院の施設を利用する。
Mount Elizabeth Hospital
住所:3 Mount Elizabeth Hospital, Singapore 228510
オーチャードというショッピングに便利な場所にあり、隣に大きなショッピングモールもある。シンガポールで一番医療費が高いと言われており、施設やサービスもとても良い。下記に紹介する日本語の通じる産婦人科医が、この病院の施設を利用する。
Mount Alvernia Hospital
住所:820 Thomson Road, Singapore 574623
水中出産の施設がある、カトリック系の病院。他の私立病院に比べ出生児数が多く、現地の人に定評のある病院。
日本語の通じる産婦人科
Motoko Clinic
住所:290 Orchard Road #11-13/14, Paragon Medical Centre, Singapore 238859
日本語の堪能な女性医師のクリニック。料金は高め、出産時は隣にあるマウントエリザベス病院の施設を利用。
Nippon Medical Care
住所:#03-31 Annexe Block Gleneagles Hospital, 6A Napier Road, Singapore 258500
産婦人科医として、日本人の男性医師がいる。日本人助産師による母親学級も開催、妊娠中から出産後まで通してサポートしてくれる。
Joy Clinic for Women
住所:#08-03 Gleneagles Medical Centre, 6 Napier Road, Singapore 258499
医師はシンガポール人の男性医師だが、日本人看護婦が常時在中しており、通訳もしてくれる。
シンガポールで出産にかかる費用
先述の通り、公立の病院と私立の病院での医療費を比べると、公立の病院の方が若干安いですが、
- 日本語対応で安心されたい方
- 待ち時間が少ない方がいい
- ホテル並のサービスを期待される方
は、私立病院を選ばれた方がいいでしょう。
通常、どの病院でも、妊娠後16週目以降出産までの診察代のパッケージ料金が用意されていますので、そちらを先にまとめて前払いすると、毎回受診の度に支払うよりも安くなる仕組みになっています。
- 公立病院:SGD850(6万8千円程)程度
- 私立病院:SGD1,500(12万円程)程度
この他に、各スクリーニングテスト代や薬代(ビタミン等)などが別途かかります。
また、シンガポールでは
- 普通分娩:通常2〜3日程度
- 帝王切開:通常4〜5日程度
の入院となり、下記にそれぞれの出産にかかる入院費用をご紹介します。
(あくまでも目安の為、施す処置や使用する器具・薬や入院日数などによっても費用が異なってまいります旨、ご留意下さい)
通常分娩
- 公立病院:SGD5,000程度(40万円程)
- 私立病院:SGD9,000程度(72万円程)
帝王切開
- 公立病院:SGD8,500程度(68万円程)
- 私立病院:SGD15,000程度(120万円程)
補助金制度について
シンガポールで出産する場合、シンガポール国民または永住権保持者は国から支給される補助金を利用することが出来ます。
外国人として出産する場合、補助金などはなく100%自己負担となりますので、出産費用は高額となります。
可能であれば、出産費用などもカバーできる保険などに加入されることをお勧めします。
シンガポールで出産した場合の国籍は?
シンガポールは、アメリカやカナダのように出生地主義(両親の国籍に関わらず、出生した国の国籍が自動的に与えられる)を取っていませんので、シンガポールで出生してもシンガポールの国籍を取得できません。
出産時に国籍を取得出来るのは、出生時に正式に結婚している両親のどちらかが、シンガポール人である子供のみとなります。
また、シンガポールは日本と同様2重国籍を認めていませんので、22歳になるまでにシンガポールかもう一方かの国籍を選択する必要があります。
出産後の母子が利用できるサービスについて
共働き家庭の多いシンガポールでは、出産後の女性の就業を可能にする環境が、良く整っています。
その一つは、ヘルパーと呼ばれる住み込みのお手伝いさんを、非常に安く雇えることです。
そのうち、新生児と出産したばかりのお母さんのお世話を専門にしているヘルパーを、コンファインメントナニーと言います。
ヘルパーと比べて費用は高くなりますが、彼女達は新生児を扱うトレーニングを受けており、新生児のお世話を始め、出産後の母体の回復を目的とした中国漢方を取り入れた料理の提供から、掃除などの家事も全てやってくれます。
料金は、住み込みで一ヶ月SGD2,500(20万円程)程度となります。
他人と一緒に住むのに抵抗があるという方は、通いで来てもらえる場合もありますので、手配先のエージェントに確認されるといいでしょう(通常、この場合住み込みよりも割高になります)。
また、英語に不安がある方は、日本語での掃除・ベビーシッターサービスなどを提供している会社もあるようです。
参考:http://cleancleansingapore.wixsite.com/cleanclean
赤ちゃんのお世話はなんとかなりそうだが、掃除まで手が回らない、という際に利用するのもいいかもしれません。
まとめ
シンガポールは、日本と同様、出生率は年々低下する一方で、政府は出生率を上げるためにいろいろな対策を取っています。
また、女性の社会進出を早くから推奨しており、職場でのワーキングママに対する理解度は、日本よりもあるかもしれません。
シンガポール人は子供好きの人が多く、バスや電車で子供連れだと必ず席を譲ってもらえたり、レストランで小さな子供連れで食事をしていて、子供が愚図っても迷惑そうな顔をせず、逆にあやしてくれたりすることもあります。
海外での出産・子育てに不安はつきものですが、
- 先述のコンファイメントナニーを活用
- 出産後落ち着いたら日本人ママ同士のサークル(http://plucinosingapore.blogspot.com)に参加
と、利用できるサービスはどんどん利用して、シンガポールでの妊娠・出産体験を楽しいものにしましょう!
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