北欧の中でも特に年収が高いことで知られるノルウェー。
その高い給料に魅力を感じ、欧州各国から多くの出稼ぎ労働者が来ています。
若い世代を中心に、隣国スウェーデンやデンマークからも出稼ぎに来ていますよ。
ノルウェーで10年以上、仕事をしている筆者が具体的な給料や仕事探しのコツなどをお伝えします。
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日本と比べてのノルウェーの平均年収
2017年のノルウェーの平均年収は921万円で世界第2位でした。
日本の2倍以上の平均年収ということになります。
ノルウェー人の平均年収は年々、上がってきています。
2017年と2018年の1ヵ月の給料を男女別に比較してみました。
男女平等のノルウェーですが、仕事に就かない移民女性の影響もあり、平均年収は男性の方が多い結果となっています。
2017年男性平均月給 61万2820円(47,140クローネ)
→ 2018年男性平均月給 62万9460円(48,420クローネ)
2017年女性平均月給 53万1180円(40,860クローネ)
→ 2018年女性平均月給 54万8210円(42,170クローネ)
※ Statistisc Norway調べ 参考サイト:https://www.ssb.no/
※ 1クローネは13円で計算しています。(2019年3月現在のレート適用)
ノルウェーでのバイトの時給は?
ノルウェーでアルバイトをすると、一体どのくらい稼ぐことができるのでしょうか。
平均年収、平均月収についてはお伝えしましたが、時給についても具体的にご紹介いたしましょう。
某世界的ハンバーガーチェーン店の厨房で働いていて友人は時給130クローネ(1,690円)もらっているそうです。(ちなみに、経験者です)
幼稚園や小学校のアシスタント職は子供が好きな人に人気がありますし、割と募集も多い職ですが、こちらは時給100~150クローネ(1,300円~1,950円)で働いている人が多いです。
アシスタントではなく、幼稚園の先生となると、時給は200クローネ(2,600円)程度です。
専門的な知識や技術を必要とする職業の場合は時給が高い傾向にあります。
時給200クローネ~300クローネ(2,600円~3,900円)は平均的な額となります。
2018年にStatistisc Norwayが調べた平均時給は以下の通りです。
- 一般事務職:245クローネ(3,185円)
- サービス業:215クローネ(2,795円)
- 看護師:284クローネ(3,692円)
- 教師:298クローネ(3,874円)
- 美容師:192クローネ(2,496円)
- コック:208クローネ(2,704円)
- 販売員:200クローネ(2,600円)
- エンジニア:344クローネ(4,472円)
- ウェイター:182クローネ(2,366円)
ノルウェーの最低賃金
ノルウェーの最低賃金は、大体100クローネ(1,300円)程度です。
経験、未経験によって金額が異なりますが、100クローネ以下というのは聞いたことがありません。
ブラックアルバイトのような現金支給のアルバイト(税金を払わない違法な労働)の場合は、100クローネ以下での募集もある可能性もありますが、こういう契約書を伴わない仕事はお勧めしません。
日本人はどのような職につけるのか
専門的な職業(音楽家、デザイナー、プロダンサー、建築家、システムエンジニア、医師、看護師など)は、経験や実力から仕事を見つけることができるでしょう。
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ノルウェー国立劇場のバレエダンサーやプロオーケストラでは何人もの日本人が活躍されています。
専門職の中で一番募集の多い看護師の場合は、月給4万5千クローネ(58万5千円)です。
システムエンジニアの月給は、専門度によって4万2千クローネ(54万6千円)から7万クローネ(91万)までと幅広い差があります。
専門知識はないけれど、日本人であることを生かすならば、
- 日系企業インターン
- 日系食材店員
- 和食レストラン
- 日本語教師
- 日本人を対象とした観光業
などを当たってみると良いと思います。
参考までに、筆者は過去に語学学校で日本語教師をしていましたが、その時は時給300クローネ(3,900円)程度の給料をいただいていました。
レストランスタッフの平均的な月給は27万クローネ(35万円)程度です。カフェや屋台スタッフはレストランよりも、やや低めの給与が一般的になります。
日本人が多く集まるイベントなどに顔を出し、まずは様々な人とつながり、情報を集めましょう。
小さな子供がいる駐在者や現地移住者が日本人のベビーシッターを探していることがありますよ。
レストランやカフェなどではノルウェー語が完璧でなくても、経験があって英語が堪能であれば採用されることもあります。
英語が通じるノルウェーですが、基本的な英会話力(英検2級程度)以上がないと仕事で苦労すると思います。
働いてみたいと思う職場がある場合にはCV(履歴書)を作って、直接自分を売り込みに足を運ぶことをお勧めします。
公募がなくても臨時スタッフなどを求めている職場は多くあります。
具体的な仕事の探し方とコツ
まずはCV(履歴書)を作りましょう。
可能であれば、ノルウェー語で作ると良いでしょう。ノルウェー語でのCV作りが難しい場合には英語でも大丈夫です。
ノルウェーでは学歴よりも職歴を重要視する傾向にあります。
短期のアルバイトなどでも、職歴として堂々と記載して、自分をアピールすると良いでしょう。
仕事はFinn.noというサイトのJobb(仕事)という項目からノルウェー全土のあらゆる求人情報をチェックすることができます。
また、NAVのサイトのledige stillinger(求人)という項目にもノルウェー全土からあらゆる業種の求人をチェックできます。
https://www.nav.no/Forsiden (ノルウェー語)
https://www.nav.no/en/Home(英語)
ノルウェーでは求人情報が出る以前に、口コミで仕事が決まることが非常に多いです。
知人や友人を頼りに仕事を探すという方法も有効です。
具体的に働いてみたい職場が決まっている場合は、直接連絡を取ってCV(履歴書)を送ると良いでしょう。
今すぐに採用がなくても、空きが出来たときに連絡をくれる場合があります。
食費・交通費・住居手当
ノルウェーでは職場によってカンティーナ(食堂)があり、良心的な値段で食事を取ることができます。
カンティーナがない場合は、基本的にお弁当などを自分で準備することになります。
ノルウェーでの外食は高くつきます。
業種によっては、まかないがついている職種もありますので、時給は安いがまかないに惹かれて仕事を決めたという話も聞いたことがあります。
食費援助、交通費援助、住居手当などはノルウェーでは一般的ではありません。
交通費は自腹ですので、遠方の職場に通う場合には注意が必要です。
関連記事:ノルウェーの交通手段を解説。賢く乗れるチケット情報と注意点
労働条件における注意点。税金で半分近く手取りは減る!
給与の半分近く(約40%~)は税金として納める必要がありますので、手取り額はぐっと減ります。
職場によっては試用期間がある場合もあります。条件を確認しましょう。
法定労働時間は37.5時間/週です。
労使協定に基づく残業時間の上限は20時間/週、300時間/年となっています。
残業や週末労働、夜間労働の場合は基本的に時給が高くなる傾向にあります。
休暇は年間5週間の有給を取る権利があります。60歳以上の場合は年間6週間の有給を取る権利が与えられています。
採用条件はfast(本採用)とvikar(臨時採用)があります。
fastの場合は病気などで休んだ場合にも給与が出ます。
vikarは時間給の場合が多いため、休んだ場合の給与は発生しないことが多いので注意が必要です。
ノルウェーの平均年収は高いが、やりくりは必要
ノルウェーは物価も高いですが、年収も高いので、上手にやりくりすればお金を貯めることができます。
仕事を決める際には、細かな部分までしっかりと確認して、必ず労働契約書をもらいましょう。
契約書を作ってくれないような職場は危険です。
違法な労働条件を課してくる場合に、契約書があるとないとでは大違いです。
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