通貨がペセタだった時代のスペインは、物価が安い国として知られていました。
しかし、ユーロ導入後は日本とあまり変わらないという印象があります。
一言でスペインの物価と言っても、南部は北部より、田舎は都会より物価が安いのがスペインです。
すべての地域に共通の物価は存在しませんが、スペイン物価の相場感を知るために、5つの物価を紹介します。
その他に、日本と比べて高い物と安い物の具体例を紹介します。
※€1=¥120で換算
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1. 家賃
まず、スペインの家賃は場所によってかなりの差があります。そして、アパートがシェアかシェアでないかでも変わってきます。
シェアアパートとは他人とアパートを共有することです。
シェアアパートの場合、シェアする人数によって家賃が異なります。
バルセロナ市内とタラゴナの田舎の平均家賃を例に挙げてみてみましょう。
- バルセロ市内のアパート(2LDK): 約€750~€1,000(¥86,400~¥120,000) /月
- タラゴナの田舎のアパート(2LDK): 約€350~€450(¥42,000~¥54,000) /月
- バルセロナ市内のシェアアパート:約€350~€450(¥42,000~¥48,0000) /月
- タラゴナの田舎のシェアアパート:約€150~€200(¥18,000~¥24,000) /月
*シェアアパートの家賃は2人シェアの場合です。
これを見ると、バルセロナとタラゴナの田舎では家賃に2倍ほどの差があります。
都会の家賃が高めなのはどこの国にも共通している事ですが、2倍も違うとなると、郊外に住んで、都会まで通勤する方が経済的かもしれません。
2. 光熱費
スペインではオール電化の家庭が多く、光熱費は基本、電気代と水代です。
ガスを使用している家庭もまだありますが、現在は少なくなってきています。
ガスはオール電化よりは経済的ですが、ガスがなくなると、自分でガスボンベを交換しなければいけません。
オール電化の家の電気代は、ガスを使用している家より高くなりますし、季節によっても電気代にはかなりの差が出ます。
そして、スペインの光熱費は自治州ごとにも差があります。
カタルーニャ州の光熱費の平均を例に挙げてみてみましょう。
- 電気代:約€70~€150(¥8,400~¥18,000) /月
- 水代: 約€20~€30 (¥2,400~¥3,600) /月
- ガス代:約€20(¥2,400) /本
まとめると、一ヶ月約€110~€200 (¥13,200~¥24,000) ほどになります。
カタルーニャ州の光熱費はスペイン全土からすると、少し高めになっています。
他の地域には、もう少し低めの光熱費で生活できる所もあります。
3. 食品
スペインでは食品は全体的に安めですが、売っている場所や物によっては値段が高くなる事もあります。
例えば、デパートの地下にあるスーパーだと、街中のスーパーより全体的に割高になりますし、日本の食品はかなり高めです。
具体的に5つの食品の値段を例に挙げてみてみましょう。
5つの食品の値段(普通のスーパーでの値段)
- 卵: €0.95~€1.35 ( ¥114~¥162) /6個
- 牛乳:€0.95~€1.85 ( ¥114~¥222) /L
- 鶏肉:€2.50~€7.00 ( ¥300~¥840) /kg
- ヨーグルト : €0.85~€2.50 ( ¥102~¥300) /6個
- オリーブオイル:€3.50~€5.00 ( ¥420~¥600) /L
この様に、一般のスーパーでの買い物だと全体的に安めです。
更に、スペインには各地域に市場が存在するので、市場で買い物をすると、普通のスーパーよりも更に品物を安く購入できます。
4. 外食費
外食費に関しては、もちろん何処で何を食べるかで変わってきます。
スペインには日本の様にコンビニがないので、外食となるとレストランでの食事になります。
いくつかのレストランを例に挙げて、相場をみてみましょう。
- スペインバル: €10~€20 ( ¥1,200~¥2,400) /人
- ピザ屋さん:€15~€30( ¥1,500~¥3,600) /人
- 日本食レストラン:€20~50€ ( ¥2,400~¥6,000) /人
- ファインダイニング:€40~€75 ( ¥4,800~¥9,000) /人
まとめてみると、外食費は一人€10~€75 ( ¥1,200~¥9,000)で、平均して一人€25~€30 ( ¥3,000~¥3,600)ぐらいというのが相場です。
スペインは外食の税金が10%なので、全他的に少し高めになります。
アメリカの様にチップ制度はありませんが、気持ち程度に置いていきます。
スペイン人の一番多い外食先はバルです。
サッカー大国のスペインでは、バルでサッカー観戦をしながら夕食を食べる人が多い様です。
5. 仕事の収入
スペインの収入は北部と南部で、差があります。
そして、都会の方が仕事もあり、賃金も良いので、多くの人達が都会に出てきます。
自治州ごとの平均年収を例に挙げてみてみましょう。
- バスク州:€26,915.07 ( ¥3,229,808.40 )
- マドリード州:€26,215.36 ( ¥3,145,843.20 )
- カタルーニャ州:€24,253.73 ( ¥2,910,447.60 )
- アンダルシア州:€20,782.03 ( ¥2,493,843.60 )
(2013年のデータ)
バスク州とアンダルシア州の差は€6133(¥735,960)で、月に平均€511(¥61,320)の違いとなります。
この差は、家庭を持っている人達にはかなり大きな差です。
南部は観光業での仕事はありますが、他産業の仕事が北部に比べて少ないので、多くの南部出身者が、バスク州やカタルーニャ州に仕事を求めて移住しています。
日本とスペインの値段を比較。スペインの方が高い物とは?
車
- スペイン:新車の普通車 €17,000~€25,000/台(¥2,040,000~¥3,000,000)
- 日本: 新車の普通車 ¥1,150,000~¥2,000,000/台
スペインでは車の価格がかなり高めです。
その理由には車の税金が21%だからだそうです。
スペイン人の多くがヨーロッパ車に乗っていますが、日本車も他のヨーロッパ車と同じぐらいの価格で売られています。
日本では見た事にないヨーロバ車種も多く、ほとんどの車がマニュアル車です。
スペインの多くの地域では、車は必需品です。
ですので、車の需要率はかなり高いはずなのですが、その割には価格が高すぎる気がします。
税金
- スペイン:
食品は、4~10%
電化製品や衣服は21% - 日本:
消費税8%
スペインの消費税は物によって異なりますが、全体的に高めです。
21%というのは、日本の8%から比べると驚く様な税率です。
しかし、スペインでは価格表記が税込み価格となっているので、購入時に税金が高いと感じる事はありません。
ガソリン
- スペイン:
€1.13~€1.31( ¥135.60~¥157.20)/L(レギュラー)
€0.95~€1.17( ¥114.00~¥140.40)/L(軽油) - 日本:
¥122~¥133/L(レギュラー)
¥98~¥112/L ( 軽油)
レギュラーも軽油も日本に比べると少し高めです。
スペインは、軽油を使っている車が多いので、レギュラーの需要率が低く、価格が高めになるそうですが、レギュラーと軽油の価格比率は日本とあまり変わりません。
スペインの方が安い物
パン
- スペイン:バケットパン一つ:€0.35~€1.30 (¥42~¥156)
- 日本:バケットパン一つ:¥200~¥350
スペインはパンが主食で、日本の米の様に、毎日必ずパンを食べます。
例えば4人家族だと、1日にバゲットパン2、3本位を消費するのが普通です。
ですので、もしパンが日本のような値段だと生活していけません。
バケットパン以外のパンも日本に比べると安いですが、日本のようなおかずパンは存在しません。
こんなに安いスペインのパンですが、昔と比べると現在はかなり高くなったそうです。
野菜と果物
- スペイン:
トマト: €0.99~€2.19/kg(普通サイズのトマト8個ぐらい)(¥118~¥262)
リンゴ:€.095~€1.40/kg (普通サイズのリンゴ5個ぐらい)(¥114~¥168) - 日本:
トマト:¥98~¥250/個
リンゴ:¥98~¥350/個
スペインは、野菜と果物がとても安く、味も良いので、ヨーロッパ各国に輸出されています。
特にトマトはスペイン料理には欠かせない物なので、サラダ用からスープ用などがあり、種類も豊富で低価格です。
ビールとワイン
- スペイン:
ドラフトビール一杯:€0.90~€1.50(¥108~¥180)
ハウスワイン一杯: €1.25~€1.75(¥150~¥210) - 日本:
ドラフトビール一杯:¥330~¥650
ハウスワイン一杯: ¥290~¥500
スペインはワインを食事時に飲む習慣があったり、仕事終わりにバーでビールを一杯というバル文化なので、ビールやワインがとても安く飲めます。
コーラやミネラルウォーターよりも安い事が多いので、お酒好きには嬉しい情報です。
まとめ
以上が、スペインの物価についてです。
スペインのおおまかな物価の相場感が掴めたでしょうか?
一概に、スペインの物価は日本より安い。とは言えませんが、全体的にみると少し安めになっています。
そして、スペインはヨーロッパ内で物価が安い国なので、他国のヨーロパ人からも移住国として人気です。
これらの物価をみる限り、 日本人がスペイン移住や留学をする際に、物価が妨げになるという事はないでしょう。
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