世界の主要な新興国のなかで、インドネシアの経済の堅調さは際立っています。
主要振興国の中において、2000年以降、経済成長率が1度もマイナスになっていないのはインドネシアだけなのです。
また、インドネシアでは近年、インフレ率や経済成長率をはるかに上回る賃金の上昇傾向が続いています。
例えば、首都ジャカルタ特別州を見てみると、2007年に90万0560ルピアであった最低賃金が、2017年には335万5750ルピアにまで上昇しており、この10年で3.5倍以上も増加しているのがわかります。
これまで、低く抑えられすぎていた賃金の反動是正という声もあるものの、経済指標からは想定しきれないレベルの上昇率です。
この記事では、インドネシアの仕事に興味がある方へ
著しい経済発展で賃金も右肩上がりのインドネシア人の人気職業別平均月収および、インドネシアで働いてみたい日本人への情報をまとめてみます。
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インドネシアの職業別収入
まず、以下のインドネシア人の職業別の平均月収をそれぞれ見てみましょう。
- エンジニア・技師
- 会計士
- 事務職
- IT関連
- 法律事務
- 品質保証
- コミュニティマネージャー
- ジャーナリスト
- 専門医
- パイロット
- CEO
エンジニア、技師
著しい経済発展のさなかのインドネシアでは、そこかしこで交通インフラ整備や大規模な高層建築のプロジェクトが進行中です。
これに伴って技師やエンジニアは非常に需要の高い職業であり、必要とされる専門的知識とスキルにより、給与も高めになっているようです。
平均的な月給は
- 新卒:
490万ルピア〜(約4万1500円) - 7~8年目以降:
700万ルピア〜1,500万ルピア(約6万円〜12万7千円) - ベテラン:
2,000万ルピア〜6,000万ルピア(約17万円〜51万円)
となっています。
会計士
会計士も、安定した求人がある人気の職業です。
平均的な月給は
- 4年制大学を卒業し、5年間の勤務経験を有する場合:
350万ルピア〜800万ルピア(約3万円〜6万8千円) - 管理職レベル:
1,500万ルピア〜2,500万ルピア(約12万7千円〜21万2千円)
となっています。
事務職(総務、人事等)
優秀な人材を確保し、安定した会社経営のための最前線として、企業は総務課や人事課の有能な事務スタッフを求めています。
また、人事課マネージャーは、会社の事業の柱となる人材を募集、採用するという重責を負うため、その責任に比例して、給与も高額となっています。
平均的な月給は
- 新卒:
400万ルピア〜600万ルピア(約3万4千円〜5万1千円) - 5年以上の勤務経験を有する人事課マネージャー:
7,500万ルピア(約63万円)に達する場合もあります。
IT関連
ニーズが高く、求人が多い職種ですが、給与の幅も非常に幅広いです。
平均的な月給は
- 5年未満の経験を有する場合:
400万ルピア以上(約3万4千円以上) - 5年以上の経験を有する場合:
1,300万ルピア〜1,500万ルピア(11万円〜12万7千円)
となっています。
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法律事務
法務関連の業務は、企業がライセンスや法廷問題など、法律や規制に関する事項を手続きするために必要とされます。
平均的な月収は
- 5年未満の経験を有する場合:
400万ルピア〜1,200万ルピア(約3万4千円から10万2千円)
となっています。
品質保証
製品品質を保証し、会社の信用を維持するため、企業は優秀な品質保証または品質管理のための人材を求めています。
平均的な月収は
- 新卒の場合:
300万ルピア〜400万ルピア(約2万5千円から3万4千円) - 中堅レベルの場合:
1,000万ルピア〜1500万ルピア(約8万5千円から12万7千円)
となっています。
コミュニティマネージャー
コミュニティマネージャーという職業をご存知でしょうか。
コンテンツマネージャーと呼ばれることもあります。
コミュニティマネージャーの仕事は、SNSを通じて既存顧客や潜在顧客との関係を構築し、自社の製品やサービスの愛好者が集まる活発なコミュニティを成長させることです。
その他、プライベートなオンラインフォーラムで対話を促したり、社内のイントラネットに携わったり、カスタマーサポートの役割を果たしたりすることもあります。
まだまだ新しい職業ですが、インドネシアではスタートアップ企業から有名大手企業まで、コミュニティマネージャーを置く企業は業種を問わず増えてきており、その重要性はますます高まっています。
平均的な月給
- 5年以上の経験を有する場合:
2,000万ルピア以上(約17万円以上)
となっています。
ジャーナリスト
紙媒体、テレビ、ラジオ、またはオンラインメディアなど、さまざまなジャーナリストが活躍しています。
平均的な月給は
- 新卒:
270万ルピア〜580万ルピア(約2万3千円から4万9千円) - ベテランまたは編集者の場合:
900万ルピア〜1,100万ルピア(約7万6千円から9万3千円)
となっています。
専門医
医師の給与はたしかに高額ですが、医師になるまでに受けなければならない教育の費用が非常に高額なのもまた事実です。
平均的な月給は
- 国立病院勤務の専門医(インセンティブ、手当、訪問診療等を除く):
1,000万ルピア以上(8万5千円以上) - 私立病院勤務の専門医:
5,000万ルピア以上(約42万円以上)
となっています。
パイロット
知識、技術、勤勉さ、忍耐力、健康な身体、などさまざまな要素が必要とされる、人気の職業です。
民間航空機のパイロットになるために費やされる教育のコストも、かなりの高額になります。
また、職務の責任は重大でリスクもあるため、それに応じた給与が支払われます。
平均的な月給は
- 4,500万ルピア〜7,100万ルピア(約38万円から60万ルピア)
となっています。
CEO(Chief Executive Officer)
企業のリーダーやCEOは、多くの人の羨望のまなざしを受けるような給料が支払われています。
しかし、会社の発展はCEOのリーダーシップに委ねられているため、その責任や負担に比例した給料であるといえます。
- CEO:
年俸10億ルピアほど(848万円ほど)
日本人の平均月収は?
経済の成長により賃金は上昇していますが、インドネシアの平均月給は、職種によって金額にかなり差がありますね。
また、インドネシアでは順調な経済成長が続く一方、経済格差も大きくまだまだ貧しい人も多いため、上に述べたような月給を受け取ることができている人はまだまだ少数です。
政府はこの格差解消を今後の課題としています。
最後に、現在勢いにのっているインドネシアの熱気をぜひ現地で直接感じてみたい、働いてみたい、という人の参考になるよう、現地採用で働く日本人のおおまかな月給を書いてみたいと思います。
年齢、経験、スキル等で変動しますが、
- 事務職:
約15万円~20万円 - 営業職:
約17万円~25万円 - 専門職・管理職:
約25万円~50万円
管理とともにローカル社員の教育も求められるので、給与水準も高い
となります。
先ほど挙げた現地のワーカーの給与と比べると、かなり高額であることが分かります。
これは、外国人の雇用が、現地ワーカーに対し、技術や知識を伝えるという教育的な意味を持たれているからです。
その分責任も重大ですが、やりがいがありますね。
日本人ならではの職業も
インドネシアに住むと感じることは、近年ますます日本の人気が高まってきているということです。
空前の日本食ブームで、日本食は贅沢な料理ではなく、インドネシア人にとって身近なものになりました。
このため、給与も腕や経験によって大きく異なるものの、飲食分野での日本人の求人はますます増えてきています。
新規立ち上げの店ではメニュー開発等から関わる仕事など、業務の幅も広いです。
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また、インドネシアでは日本のアニメやバンドの人気が高いため、それらの情報発信やイベント開催に携わる、マスコミなどのメディアの職種も増えてきました。
また、インドネシア人向けだけではなく、ますます増加している現地の邦人向けのメディアの仕事もあります。
インドネシアの平均月収まとめ
このように、新しく需要の高まってきた仕事も多く、インドネシアで働くことの魅力がますます高まってきています。
一度は日本をでて海外で働いてみたい方は、ぜひインドネシアも選択肢にいれてみてはいかがでしょうか。
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