イタリア留学を成功させるためにはどこに住むかも重要です。学校へ通うことだけが留学生活ではありません。
24時間のうち学校に通うのは数時間で、圧倒的に家で過ごす時間の方が長いのです。
毎日を快適に過ごせるかを決めるのは住居です。そこでイタリアにはどんな種類の住居があるのか、また自分に適したところを探すにはどのようにしたらよいのか紹介します。
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イタリアの住居の種類は主に3つ〜ホームステイ、賃貸アパート・マンション〜
1. ホームスティ
ホームスティというと大家族のホストファミリーがいる家庭をイメージするかもしれませんが、イタリアではこの限りではありません。
空き部屋で家賃収入を得るためにホームスティを受け入れているので、子供が独立した老夫婦や大きめの家を持つ単身者の家にホームスティするケースが多いです。
・メリット
いずれにしてもイタリア人と一緒に生活するので、イタリア語を話す機会が多くなります。
また語学学校で学ぶのとは違った日常でイタリア人が使う言い回しなどが身に付きます。
イタリア人の日常生活を見ながら自然とイタリアの文化や習慣を知ることができます。
老夫婦だけの家庭に滞在しても、娘夫婦が子供を連れて遊びに来たりするので色々なイタリア人と接する機会があります。
些細なことでも分からないことがあったらすぐに聞くことができます。近くにある安いスーパーや家から最寄りの駅までの行き方などの情報がすぐ手に入ります。
大概のものは貸してもらえるので持参する荷物や現地で購入するものは少なくて済みます。
食事付きでホームスティを提供しているような場合は、イタリアマンマが食事を作ってくれるのでイタリアの家庭料理が体験できますよ。
・デメリット
滞在する家によってはイタリア語を話す機会がないこともあります。
仕事が忙しい単身者の家では、ほとんど家では顔を会わせないかもしれません。
滞在する家庭の生活ペースに少し自分を合わせる必要があります。そのため使いたいときにキッチンやバスルームが使えず不便な思いをすることもあります。
2. 賃貸アパートシェア
イタリアではワンルームマンションの数は少ないので一軒のアパートを数人でシェアして住んでいる人もたくさんいます。
各自個室がありキッチンやバスルームを共同で使います。
2〜4人くらいでシェアするのが一般的で、それぞれが自分のペースで生活します。
同じ語学学校に通う学生同士でアパートをシェアする場合と、大学生や社会人とシェアする場合があります。
・メリット
最大のメリットは一人で住む場合よりも家賃が安く済むことです。
語学学校の学生とシェアする場合、多国籍な学生と一緒に生活することになりイタリアにいながら色々な国の文化に接することができます。
また同じ語学学校に通っている学生とは生活のペースが同じなので、気軽に一緒に出かけたりできます。
大学生や社会人との場合にはイタリア人とのシェアになることになり、家でもイタリア語を話す機会ができます。語学学校とは違った友達も増え交流範囲が広がります。
・デメリット
ルームメイトは選べないので自分と合わないルームメイトがいると、家に帰るのが憂鬱になり留学生活を楽しめません。
多国籍な学生が集まるときには、それぞれの生活習慣や常識が違って困る場合もあります。
光熱費もシェアするので自分が使っている以上に払うこともあります。また反対に極端な節約家がいると、洗濯機やシャワーの回数などで文句を言われることもあります。日本人はきれい好きなので回数が多いように感じられるようです。
3. 賃貸ワンルームマンション
イタリア語ではmonolocale/モノロカーレと言います。
日本のワンルームほど狭くなく、天井も高いので広い印象です。
イタリアにいても家でくらいは日本と同じように生活したいならやはりワンルームマンションです。日本人には一番慣れた滞在方法なので落ち着いて生活できることは間違いありません。
・メリット
何と言っても一人なので完全に自由に自分のペースでくつろげます。
家具付きの物件がほとんどなので、大きな家具や電化製品を買う必要はありません。
調理器具や食器も付いている場合もあります。
・デメリット
ミラノやローマの大都市で便利なところを探すと東京と同じくらいの家賃相場です。
イタリアの光熱費は高めで特に冬は暖房費がかさみます。使い方と季節で変わりますが、ざっと平均すると100-150ユーロ程度かかります。
何かあってもすぐに相談できる人はいないので、とりあえず何でも自分で対処しなければなりません。
また家にいるときはイタリア語を話す機会がなくなってしまいます。
大きなものは買う必要はないのですが、細々としたものを買い揃えるとそれなりに初期経費がかかります。
契約は長期になり、1年以下できる物件は限られます。基本的には年単位の長期契約のみです。
イタリアで住居を探すにはどうしたらいい?
語学学校を通して
出発前に日本で学生ビザを取るために住居証明書が必要なら、語学学校を通して契約するのが一番です。
語学学校は通常ホームステイとアパートシェアを斡旋しています。
事前の情報は住所くらいしかなく、実際のところは住み始めてみないと分かりません。
気に入らなかった場合には我慢しないではっきり理由を言って別の場所に変えてもらうようお願いします。
特に長期滞在する人は引越を面倒くさがらずに、納得するところが見つかるまで変えてもらいましょう。一度で希望するような住居が見つかる人はほとんどいません。
張り紙で
アパートシェアは近くに大学があれば、大学の掲示板でも探すことができます。
イタリアではいまだに張り紙で募集する方法が有効です。
年中張り紙はありますが、特に大学が始まる9月頃はたくさんの張り紙を見かけます。
張り紙には簡単な部屋の情報や金額、そして電話番号が書いてあるので興味があったらとりあえず電話して聞いてみます。
不動産会社を通して
ワンルームマンションを希望するなら不動産会社を通して契約するのが一般的です。
インターネットでは大家さんとの直接契約の物件なども見かけます。仲介手数料を払わない分安くはなりますがトラブルの元なのでおすすめできません。
イタリアでは敷金のみで礼金の風習はありません。
退去時に部屋に大きな損傷などがなければ敷金は返金されます。日本と比べてどこが損傷してるかのチェックはそれほど厳しくありません。
口コミで
実はイタリアで住居を探す方法は、これが一番確実です。
いい物件は不動産会社にたどり着く前に知り合いの間で決まります。
自分が家を探していることを周りの人にアピールしておきましょう。友達の友達あたりが引越すときに声をかけてもらえるかもしれません。不動産会社への仲介手数料も節約できます。
イタリアの家探しで見るべきポイントや注意
イタリアのアパートはよく言えばアンティーク、築100年以上の建物は珍しくありません。
日本での家探しとは違った注意点もあるので、少し細かく家を探すときに気を付けることを見ていきましょう。
バスルーム
まずシャワーのお湯がきちんと出るか確認します。
生温いお湯しか出なかったり、水圧が足りず十分な量のお湯が出ないのは問題です。
シャワーヘッドが取り外せない、上部に固定されたシャワーも使いにくいので要注意です。
周りに水が飛び散ったり漏れない構造になっているか確認しておきましょう。
バスタブ付きのアパートは多くありません。たとえバスタブがあってもトイレや洗濯機も一緒に設置されたバスルームでは身体が暖まらないので、あまりバスタブに期待しない方がいいです。
治安のチェック
自分が住もうとしている場所が危険な地域でないか、語学学校のスタッフや知り合いのイタリア人に確認しましょう。
特にまだ滞在して間もない土地勘が十分でない時期には必要です。
イタリアは本当に空き巣が多い国です。
玄関のドアの鍵は3回以上まわして閉めるタイプの頑丈な鍵でなくてはいけません。
日本のような鍵だけでは簡単に空き巣に入られます。
窓は1階なら窓ガラスの外側に鉄のフェンスが防犯上必要です。
道路に面した共有の門、アパートの共有の入り口のいずれも常に閉められているかも確認しましょう。開けっ放しにしておく住人がいるようなアパートは空き巣に狙われます。
下見と契約
できる限りイタリア人と一緒に行って下さい。
言葉の問題だけでなく、イタリア人がいることで様々なトラブルを回避することができます。
そして契約書にサインする前に内容をきちんと確認しましょう。できればイタリア人の目で正当な内容か確認してもらった方がいいです。
イタリアでの引越はどうする?
引越業者
イタリアでも引越業者を頼むことはできますが、日本のようなサービスは期待できません。
一人分の荷物くらいだったら自力での引越の方がスムーズです。
イタリアの引越
イタリアでは通常車を持っている友達に助けてもらって引越します。
そうした友達が見つからないときは、運転できるならレンタカーを借りるのがいいでしょう。
運転もダメならタクシーを利用するのがいいですよ。
イタリアはエレベーターが無いアパートが多いことも頭に入れておいて下さいね。
イタリアに留学する人は実際どうしてる?
今まで紹介してきた情報のまとめとして、ここでは一番多いパターンを紹介しておきます。
1. 日本で
最初はまず日本で学生ビザを取るために、語学学校を通してホームスティかアパートシェアでの滞在先を契約し住所証明書を発行してもらいます。
2.イタリアに着いたら
イタリア到着後少し滞在してみて、自分に合わなければ変えてもらうに語学学校にお願いします。
同時に大学の掲示板なども見て自分でも探してみます。
3. イタリア語がある程度のレベルになったら
不動産会社とのイタリア語の契約が何とかできる、もしくは助けてくれるイタリア人がいるようになったら、ワンルームマンションを探し契約します。
4. イタリア人の友人が増えたら
だんだん交遊範囲が広がり色々なイタリアの友人ができてくると、口コミで空きアパートの情報が入って来るようになるので、条件のいいものが探せるようになります。
イタリアの住居の種類と探し方のコツの最後に
イタリアでのあなたの生活がイメージできましたか?
納得のいく住居に出会うのは簡単ではありませんし、日本よりも時間がかかるでしょう。
でも最初の家が気に入らなくて大丈夫、次の家を探せばいいだけです。
最終的に自分に合った住居が見つかれば、イタリア生活もより充実したものになりますよ。
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