長期滞在する上で心配なのが街の治安。
フィレンツェはイタリアの中でも住みやすい街のひとつと言えるでしょう。
その理由として、
- 街が小さいので徒歩で回れる上に必要なものがそろっている
- 街全体が文化遺産ばかりなので、街がきれいに保たれている
- 観光業が強いので外国人でも仕事が見つけやすい
- 治安が比較的良い
この”比較的”というのは、強盗・ひったくりなど乱暴な事件はあまりないのですが、気をつけたいポイントが2つあります。
- スリ
- 自転車の盗難
です。
やはり、観光客が多い街だからでしょう。
これはイタリア人にとっても深刻な問題です。詳しくは後半に説明いたします。
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フィレンツェでのスリについて
まずは、ひとつめのスリについてです。
1. スリに遭いやすい条件
・身なり・行動が観光客っぽい
スリ常習犯はターゲットを良く見ています。
地図や旅行ガイドを手にきょろきょろ歩いている姿はもちろん、ブランドモノのバッグを持っているだけでもターゲットにされやすくなります。
また、歩く際は(例え迷っていても)きょろきょろせずしっかり歩くことをおすすめします。
・日本人だけで行動している
ひとりの時は警戒していても、数人になると気が緩むもの。相手はそれを狙っています。
フィレンツェは外国人在住者も多くいますので、ひとりで歩いているときは現地の人か旅行者か区別つけづらく、ねらわれる可能性も低いですが、
数人固まると旅行者に間違われるケースもあります。
一人の時に行きつけのバールやパブだからと安心していると、友人の荷物が盗まれた…なんて事態が起きてしまうかもしれません。
・バスや電車などの公共の乗り物内
最も注意したいのが、公共の乗り物です。
混雑しているバスの車内では特に注意が必要です。
友人とおしゃべりしている、スマホを見ている、空いた席を探しているなどほんの隙を見てカバンを空けるのが手口です。
混雑した車内では抱えるようにバッグを持ちましょう。
また、長距離バスや電車内でついつい居眠りしてしまうのは日本人の習慣じゃないでしょうか?
イタリア人ではまず見かけません。
隣の座席に荷物を置いて居眠り…なんて、取ってくださいと言っているようなもの。電車内には小銭目立てのジプシーが乗っていることも多いので特に注意が必要です。
・パブやディスコなど、暗闇で人が大勢集まるところ
当然と言えば当然なのですが、お酒が入ると気持ちも緩みがち。
新しい友人を見つける場にも成りやすく、積極的に行きたいところですが、荷物の自己管理を忘れずに。
これは2のケースとは逆で、日本人だけでいる時は用心していても、イタリア人や語学学校の外国人の友人と行った際、近くにみんなでまとめて荷物を置くのでつい大丈夫かな…と一緒に置いてしまいがちですが、盛り上がってくると場所を移動して踊ったり、煙草を吸いに行ったり…と気がつくと誰も荷物のそばにいなかったなんてことも。
大きい荷物は預け、貴重品は小さいバッグに入れるか必要な分のお金をそのままポケットに入れるくらいがおすすめです。
いかがでしょうか。
フィレンツェに限らず、どこの街でもある程度共通すると言えそうです。ほかにも、駅構内や観光客が多く集まる場所もやはりスリが多発します。
どれも当然かもしれませんが、注意したいのが、いずれも慣れた頃にうっかり、というパターンです。
誰でも最初の頃は用心すると思います。
カバンは抱えて歩き、お財布にはチェーンをつけ、パスポートはお腹の秘密のポケットへ…。
ただ、3ヶ月、半年、一年経つとどうでしょう。そんなことはしなくなります。
フィレンツェは小さい街です。
半年もすれば街のだいたいの位置関係がわかるでしょう。バスの乗り方もマスターする頃。
自分はもうすっかり住民の気持ちですが、はたから見れば私たちはやっぱりアジア人の顔をしています。
筆者も同じく、フィレンツェに住み始めて8ヶ月位経った頃に、同じ月に二度バスの中でスリに会い、ローマに旅行中にデジカメをなくしました。
また、これは少々乱暴な例ですが、ナンパを装って話しかけ、話しながら堂々とバッグに手を突っ込まれたこともありました。
スリの回避方法
スリ回避の方法としては、上記にあげたように堂々と住民らしく過ごしながらも、外見は外国人であるということを忘れずに。
また大きなお金は持たず、身分証明書などはコピーを持ち歩くことをおすすめします。
深刻な盗難問題。自転車の盗難について
何度も書いたように、フィレンツェは徒歩でも不自由しない位小さい街。これに自転車があれば最強。
また、仕事をはじめたりして帰宅が遅くなる場合は自転車通勤の方が安心です。
自転車屋さんや修理専門店も多く、ネットで探すと中古も見つけやすいので、長めに生活する予定の人には是非おすすめ。
…ですがついて回るのが盗難への不安。
上記した通り、フィレンツェの盗難問題は深刻です。
自転車利用率が高く、外国やほかの街からの学生が多いので中古自転車の回転率が高いのでしょう。
残念ながら盗難のプロ、それを商売にしている人がいるようです。
新品だろうが中古だろうが、盗まれるのは同じ。また、サドルだけ、前輪だけという場合もあります。
盗難回避のためにできることは?
- チェーンの2個付け、頑丈なチェーンを用意する
- 夜は外に放置せず部屋の中、もしくは建物内にしまう
(大家さんや同居人に相談しましょう) - 外に駐輪する際は出来るだけ人通りの多い場所に
- サドルなど外れるものは持ち歩く
チェーンは街の金物屋さんで売っています。
できるだけ頑丈なもの、南京錠で閉めるタイプよりダイヤル式や鍵とチェーン部分の繋ぎがないものがおすすめです。
盗難の手口は細い部分の金属を切ることがほとんどです。
中古の自転車でも容赦なく持って行かれますが、特に新品の場合はサドルは外し、屋内にしまうようにするのが懸命です。
もう一つ注意したい自転車事情
余談ですが、盗難ではなく、もうひとつ注意したい自転車事情があります。
定期的に市が街の美化のための自転車撤去を行います。
普通は数日前に張り紙や札をして移動を促します。ですが、緊急工事などの場合は事前通知なしに撤去されることも!
どちらの場合でも、まず連絡すべきなのが警察署
連絡先:polizia municipale firenze
電話:0553283333
いつ、どこで撤去されたかを伝えるとどこに取りに行くべきかを教えてくれます。
緊急のため撤去された場合は特に支払いは必要ありませんが、撤去通知が事前にあった場合はそれなりの額を支払わなければなりません。
旅行などで長期で不在にするときは注意しましょう。
フィレンツェも他の街とおなじく移民が多くいます。スリや自転車の盗難をするのはたいていがイタリア人ではなく、こういった移民の人たちが多いようです。
被害に遭いにくくするためにも、自分が住んでいる地域を知ることも大切。
大家さんや長く住んでいる近隣の人、もしくは近所のバールのスタッフとコミュニケーションを取ることで、危険な場所、過去に被害があった場所や手口を教えてもらえたりもします。
危険な場所はどこ?気をつけるべき地域
フィレンツェには、ここが危険!と言うほどの地域はないように感じますが、気をつけたいのがやはり駅周辺。
ほかに、piazza libertà周辺(ジプシーが多い)、 少し中心地から離れていますがnovoli地区(大学があり学生が多く、移民も合わせて多い)なども住むに当たっては考慮したいところです。
どこであれ、深夜の細い路地や公園は避けるべきでしょう。
もしももしも”万が一”が起きてしまったらの対応
・緊急時の連絡先
現地の警察(carabinieri tel=112)に連絡しましょう。
電話ではハードルが高いと思う方は、大家さんやまわりのイタリア人を頼りにすると良いでしょう。イタリア人は世話好きなので、頼りにされると張り切っていろいろ協力してくれますよ。
フィレンツェの治安事情まとめ
以上が、‟比較的”治安の良いフィレンツェでも気をつけたいところです。
これだけ読むとフィレンツェ滞在を不安に思うかもしれません。
ですが、これは“万が一”を防ぐための注意事項です。
日本のように安全で落としたお財布が現金ごと返ってくるような国で生まれ育った私たちには、びっくりするようなことも起きたりします。
そんな時にも慌てないための、異国で暮らす上での注意点、イタリア生活をより楽しむ上でのポイントのひとつとして捉えてもらえれば幸いです。
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