インドと聞くと、犯罪の多い危険な治安の国なのでは?と不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。
実際、旅行でインドを訪れる方の多くが窃盗や詐欺にあってしまったという体験談を聞きます。
インドで多い犯罪は、金銭関係と性犯罪。暴力事件は、あまり聞きません。
今回は、インドの実際の治安と安全対策を現地在住者から解説します。
ところで、観光客に比べると、インドに在住している日本人の方々の方が、犯罪の被害者になることが少ないような気がします。
やはり、自分の身を守る情報を持っているかどうかで、雲泥の差があるのでしょう。
インドだけではなく、海外で働く方は、自分自身で身を守る意識を常に持ってください。私たちは世界一安全な国からやってきた!という意識は必要だと思います。
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インドの治安の実際。多い犯罪の種類と予防策
窃盗がほとんど
インドで圧倒的に多い犯罪は、スリを中心とした窃盗です。
特に、観光客、外国人の多いエリアでは毎日必ず被害者が出ていると言って過言ではありません。
90%の犯罪は、とても基本的な対策で防げるので安心してください。
予防対策:
- カバンのファスナーはキチンと閉める。
- 背中に背負うリュックには、貴重品を入れない。
- 持ち物をベンチなどに置いたまま席を立たない。(レストラン内などでも)
- 他人から飲食料品をもらったものを口にしない。(睡眠薬が入っている可能性も)
- ホテル内でも、部屋を出る時は出来るだけ貴重品を持って歩く。部屋に置いておく場合も、鍵のない場所には置かない。
詐欺
旅行者が悪徳旅行代理店などに騙されるケースはとても多いですが、インド在住日本人が詐欺に合うケースはとても少ないです。
それだけ、観光客が集中的に狙われているんです。
値札のないローカルのお店で、インド人より何倍も高い料金を取られる事は多いですが、それは、物価に対する知識で徐々に解消されるでしょう。
騙されたのではなく、交渉に負けた、と思って、腕を磨くしかありません。
それでも、悪徳な詐欺に合わないように、最低限気を付けましょう。
予防対策:
- 日本企業をはじめ、有名な企業の名前の看板があっても、簡単に信用しない。
今はネットですぐにチェック出来るので、少しでも怪しければチェックしましょう。 - 先に料金を払って、後から対価を受け取る事はできるだけ避ける。
オーダーなどで頼む場合は、少なめの前金のみ先に払いましょう。 - 契約書関係は、とにかく隅から隅まで読みましょう。
インドでクチ約束は全く信用できません。大事な事は、必ず証明できるよう、書面にしましょう。 - 慣れるまでは、大きなお金を使う時には、信用できるインド人、もしくは自分より在住歴の長い人と一緒に行き、妥当な取引かを判断してもらいましょう。インド人と一緒に行くと、急に値段が半額以下に…なんて事もあります。
- インドでは情報が命。
周りの人と、どこのお店なら安心か、相場がいくらか、お互いの経験を沢山話し合うと良いでしょう。
【厳選!安全対策グッズと知識をお伝えします】
・財布の数は2つ以上
・革財布で高級感を。さらにチェーンも複数つける
・「スキミング防止」機能付きのパスポートケースやバッグを選ぶ
・体に密着したかばんを持つ
・窃盗防止アイテムをいくつか所持する
・犯罪の100倍遭遇!?交通事故を防ぐ反射リストバンド
・スーツケース施錠は必須。必須の南京錠
など、防犯グッズと安全対策を押さえておきましょう。
性犯罪
残念ながら、インドは、性犯罪の多い国です!
女性は特に気を付けましょう。
特に、デリーを含めた北インドはとても危険です。過剰過ぎるくらい、警戒して下さい。
予防対策:
- 夜は女性一人で歩かない!とにかく基本中の基本です。
暗くなったら、路上を徒歩で歩かないようにしてください。(タクシーも安いので、どんどん使って下さい。) - また、暑すぎて人気の少ない真昼間も、実は危険です。人影の少ない場所は避けましょう。
- 夜のローカルタクシーやオートリキシャー(トゥクトゥク)には注意。
おススメは、携帯電話で呼べるUberやOla。GPSで管理されているため、間違った場所に連れていかれる心配がありません。携帯アプリをダウンロードして使って下さい。 - アパートを借りる場合は、ガードマンがいる家を選ぶ。
住人以外入れない建物にして下さい。
デビットカードで安全対策
クレジットカードを違法に使われてしまったり、銀行から引き出されてしまったりすると怖いですよね。
インドで銀行口座を作ると、デビットカード機能のキャッシュカードが作られます。
ほとんどの場合、クレジットではなく、デビットカードを使うことになります。
デビットカードの場合、即銀行から引き落とされますが、引き落としがある度にSNSやEメールでお知らせが来ます。
メッセージを受信するたびにちゃんと見ていれば、知らない間に残高が足りない!というようなことは無いと思います。
不正引き落としが万が一あった時も、即時に銀行に連絡すれば、大半はお金が帰ってきます。
また、ネットでデビットカードを使う場合も、銀行によっては必ずワンタイムパスワードが必要になります。
面倒でも、不正利用の可能性は確実に減らせて安心です。
交通機関でのトラブル
インドでは、移動中の交通機関でのトラブルも多いです。各交通機関ごとの注意点を纏めてみました。
バス 女性はローカルバスは避けたほうがよいでしょう。
スリがいる可能性が多いので、貴重品などの荷物からは目を離さないようにしましょう。
ローカルバスは痴漢などの犯罪も非常に多いです。値段の安いバスほど犯罪率は高いです。
女性は特に、ローカルバスには乗らない方が安全でしょう。
(悲惨な事件も)2012年、バスにカップルで乗っていたうちの彼女が性暴力にあい死亡してしまい、止めに入った彼氏も暴行で怪我を負った事件がありました。その時、通行人も警察も周りにいたけれど、誰も助けなかったそうです。
リキシャーは相場を事前に抑えよう
ほとんどの都市(ムンバイを除く)のリキシャーは、メーターを使ってくれません。
値段の相場を事前にチェックしておかないと、相場の何倍もの金額を請求されます。
タクシーは事前に手配しよう!Uberが安全
デリー空港のタクシーでは、指定したホテルに連れて行かず、ドライバーがマージンを貰えるホテルに連れていく被害が多いです。
デリーでインドに入国する際は、事前に車を手配した方が無難です。(デリー中心に行くなら、エアポートエクスプレスという電車も安全です。)
また、夜中のタクシーでドライバーが女性の乗客をレイプしようとすることもあるようです。夜の移動の際は、常にGPSで管理されているUberの方が安全でしょう。
電車はスリに注意。値段の高い席を選ぼう
安い席は、とにかくスリが多いです。
また、睡眠薬入りの飲み物を飲ませる被害も多いです。
電車でも、高い席を選ぶ方が安心です。
日本人の多い地方ごとの治安事情
デリー(グルガオン): 危険度★★★★★
首都で、在日本人の最も多いデリーですが、非常に犯罪が多いです。
窃盗、性犯罪、詐欺など、インドでも最も危険。
デリーは空港タクシーも危険なため、初めてのインド入国時には、準備を整えてから来ましょう。
ムンバイ: 危険度★★
インドで一番都会的なムンバイでは、夜にミニスカートの女性も頻繁に見かけ、とても治安の良い都市です。
外国人だからと、値段をぼったくる人も少ないです。
日本人にとっても比較的安全なので、最低限の危機管理だけしっかりと行えば住みやすい街です。
バンガロール: 危険度★★★
ムンバイと同じく、割と穏やかな人が多く、犯罪の率は高くなさそうです。
こちらも、最低限の危機管理だけしっかりとしましょう。
バンガロールの関連記事:インド移住14年の在住者が明かす!現地生活の光と影を本音で語る
チェンナイ; 危険度★★
インドは北に行くほど治安が悪く、南に行くほど安全になっていきます。
インド南部に位置するチェンナイも、とても穏やかな人が多く、あまり危機を感じることはありません。
もちろん、全く犯罪がないわけではないため、最低限の管理意識は持ちましょう。
その他注意の必要な場所:
インドでは、有名な観光地に治安の悪い地域が多いです。
- アグラ
- ジャイプール
- バラナシ
- カジュラホ
など、デリーからも行きやすい地域は外国人を狙った犯罪がとても多く、旅行の際には気を付けながら楽しんで下さい。
また、ビハーグ州は暴行事件などの凶悪犯罪がとても多いです。
日本人が行く機会はあまり多くありませんが、初めて訪問する際には、事前に安心できる移動手段と宿を手配しておきましょう。
インドでトラブルに巻き込まれたら
自分自身で危機対策が出来ていると、犯罪に遭遇する率はかなり減りますが、それでもトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。
インドでは、現地の警察が助けてくれる可能性は低いと思った方が良いでしょう。
スリなどにあった場合には、警察からの証明書が必要となりますが、まずは日本大使館に相談する事をお勧めします。(24時間電話対応)
携帯電話もスリの対象となることが多いので、連絡策はメモを持っていると良いかもしれません。
<在インド日本国大使館>
住所:50-G Chanakyapuri, New Delhi 110021
電話:(代表)(011)2687-6564,2687-6581~3
たびレジの登録も忘れずに
また、3ヶ月以内の滞在の場合は「たびレジ」に登録しましょう。
滞在先の安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、またいざという時の緊急連絡などが受けられます。
また、3ヶ月以上滞在する場合は、「在留届」に登録しましょう。
緊急事態が発生した場合、日本大使館や領事館からメールによる通達や迅速な援護が受けられます。
それでもインド生活を選ぶ?
インドに限らず、日本人が海外で生活するためには、日本の何倍も気を付けなければなりません。
はじめは窮屈に感じるかもしれませんが、一度身に付けたリスク管理能力は、将来どこの国に行っても役に立つスキルになります。
残念なことに、在日本人の一番多いデリー・グルガオンがダントツに治安が悪いのですが…。
この地域は日本人が多く、特に20代、30代の女性が一人で住んでいることも多いです。
自立した、とてもカッコいい女性が多い気がします。
インドに移住したら、出来るだけ周りの人と地域の情報を交換しましょう。身を守るコツがつかめれば、どこへ行ってもとても自由に行動出来るようになり、海外生活を楽しめるようになるでしょう。
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