いまだに発展途上国のイメージが根強いインド。
実は、IT業界の発展は世界トップレベルだと知っていますか?
例えば、QRコードによる電子決済Paytmは道端の野菜屋でも使えますし、銀行の口座管理もスマートフォンのアプリがとても便利です。
特に金融関係に関して、偽造通貨問題の絶えないインドでは現金への信用が著しく下がっています。そのため、キャッシュレス社会化が急激に進んでいます。
高額な決済は現金では受け取ってもらえないことも多いため、銀行の電子送金やカード決済が出来ないと困ることがあります。
身分証明には生体情報を記憶したアーダールカードが普及し、本人認証がとても厳格になりました。
タクシーを呼べるUberや、食料のデリバリーを行うZomatoも非常に便利です。
まだまだ後進国だと思って来てみると、日本よりずっと進んだIT化の側面を見て驚くでしょう。
そんなIT社会インドの生活で、知っていると格段に便利になるITサービスを紹介します。
インド社会に浸透するQRコード決済Paytm(ペイティーエム)
電子決済のシステムを提供するインド最大手のベンチャー企業。2018年時点で、700万社が利用しています。
店頭のQRコード決済だけでなく、オンライン決済で利用する人も多く、Paytm銀行のサービスも2017年から始まっています。
Paytmを使うメリット
QRコード、オンラインでの電子決済。
店頭にあるQRコードを専用アプリで読み取るだけで簡単に電子決済ができます。
インドは、格安スマートフォンの種類が多く、富裕層以外にもスマートフォンが普及しています。
アナログの紙幣は偽札などのリスクが絶えないため、電子決済はとても安心でスムーズです。
通常小銭の必要なオートなどに乗る時でも、携帯をかざすだけで簡単に支払いができます。
銀行振り込みが簡単
自分の銀行口座をPaytmのアカウントに登録しておくことで、いつでも簡単に銀行振り込みができます。
割り勘も簡単!
日本ではLINE payで割り勘が出来るように、インドではPaytmでの割り勘が簡単。
Paytmのアカウント間なら非常に簡単に送金できるため、レストランなどでの割り勘も簡単です。
公共料金や携帯などの振り込みが簡単。
公共料金の支払いを店舗で行うのは、かなりの手間と時間がかかります。
Paytmのアプリからだと、非常に簡単に振り込みができます。
インドでの携帯料金は、月額払いよりも、使う分だけチャージするプリペイドが一般的です。
そのため、その都度入金もPaytmのアプリで済むのは助かります。
フードデリバリーもアプリが便利!神アプリ2選
インドの移動を簡単にする神アプリUber
インドではタクシーの配車アプリ、Uberがとても普及しています。
田舎ではまだ使えない場所もありますが、都市部ではほぼ利用可能です。
インドでは、もう一社、インド独自のOlaという配車アプリもあります。
こちらもGPSで現在地を家族などと共有できるため、在留外国人も安心して使っています。
両方見比べて安い方を選ぶ人が多いです。
流しのタクシーやオート・リキシャーとのトラベルが頻繁に起こるインド、Uberの普及で一気に移動が楽になりました。
UberやOlaを使うメリット
安心の料金
時間や交通状況に合わせて、その時の目的地までの料金が計算されます。
料金を見て、小型車や大型車などの車のタイプを選べます。
ドライバーとの交渉が一切不要。インドでは画期的です!!
ドライバーとのトラブルも少ない
ドライバー、利用者は、お互いにフィードバックを送り合います。
評価が悪いとペナルティーがあるため、Uberのドライバーは常に評価を気にし、トラブルになることが少ないです。
またトラブル時は、Uberを通して苦情を言えるので、トラブル後のやり取りも気持ちが楽です。
女性でも安心して使える
何かあったときのために、信用できる相手にGPSで位置情報を共有することができます。
経路なども常にグーグルマップと連携して確認しているため、女性一人での利用も不安が少ないです。
Uberなら日本語も使える
Uberはアメリカのサービスなので、各国の言語で利用できます。
使用しているスマホが日本語ならば、当然インドでも日本語で利用できます。
インド独自のOlaは英語のみなので、英語に自信のない人はUberがお勧めです。
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フードデリバリーはスマートフォンアプリで。日本よりもずっと便利!
ここ数年、フードデリバリーのサイトが非常に増えてきました。
もともとレストランの検索サイトのイメージが強かったZomatoなどで、登録されているレストランの大多数がデリバリー可能となっています。
オフィスからランチをオーダーするのにとても便利です。
フードデリバリーが普及する前から利用者のレヴューも多く、口コミも参考になります。
Zomatoのほかには、SwiggyやFoodpandaなどのサイトがあり、デリバリーできるレストランや料金が違うため、複数のサイトを利用している人が多いです。
Zomatoの利点
アプリが使いやすい。
アプリを開くと、登録している住所の中から一番近い住所を選んで、その住所へ配達可能なレストランの一覧を表示してくれます。
その中からレストランを選んで、メニューを選び、登録している支払い方法を確認したら、後は確定を押すだけ。
配達時間が分かる
その時の渋滞状況などによって、オーダー前に配達時間が大体分かります。
また、大幅に遅れた場合、苦情を言えばキャッシュバックもあり。
インドで時間にコミットしてくれるなんて、神としか思えません。
ドライバーの位置が分かる
アプリ上で、ドライバーの現在地が表示されます。どれくらいで届くのか一目瞭然です(パソコンサイトでは見れません)。
割引が嬉しい
30%~50%割引のキャンペーンが非常に多いです。
デリバリー料金も安いので、レストランに直接行くよりも安いことが多いです。
毎日食事をオーダーするのには嬉しい割引です。
ホームページURL:
日本より安心できるセキュリティーシステムを持つ、インドの銀行の電子化
インドの銀行のサービスは、電子化が進んでいて便利です。
大多数の銀行は、携帯電話とリンクさせたサービスを行っていて、セキュリティーに関しては日本の銀行よりもずっと安心して使えます。(逆に、日本に帰国すると、セキュリティーが心配になってしまうくらい)
携帯電話のSNSを使った速報サービスで安心のセキュリティー
インドの多くの銀行で、利用の度に携帯電話に送られてくる利用速報。
使った金額と口座の残高が即送信されるので、本当に便利です。
すべての出入金の速報が届くため、「知らない間に悪用されていた!」なんて被害はまず起こりません。
身に覚えがない引き落としがあった場合、早急に銀行に連絡すれば不正利用された金額を保証してもらえる場合が多いです。
ネット利用などで必要なOTP(ワンタイム・パスワード)が安心
銀行や個人の設定にもよりますが、デビットカードでオンライン決済を行う場合、携帯電話のSNSやEメールで送られてくるOTP(ワンタイムパスワード)がないと、決済を完了することができない銀行が増えています。
そのため、万が一カード番号を盗まれても、携帯電話がない限りオンラインで悪用されることはありません。
当然、ATMや店頭では暗証番号がないと使えないため、悪用の心配は日本よりずっと低い気がします。
国民の管理もITで。登録者12億人。画期的な生体認証システム
インドのマイナンバー【アーダールカード】
アーダールカードは12桁の番号で国民を管理する、インドのマイナンバー制度です。
2009年に始まりましたが、すでに12億人の国民が登録してます。
これだけの国民の生体情報を記録するシステムが、現在まで大きな問題もなく運営されているのは本当に素晴らしい技術です。
生体認証システム
アーダールカードが画期的なのは、目の虹彩や指の諮問での生体認証です。
生体認証を採用したことで、今まで身分証を保持していなかった地方や、貧困層も身分証明を持てるようになりました。
ブラックマネーの撲滅に向けて
アーダールカードは銀行口座と紐づけされ、所得税などが必ず納税されているかのチェックに役に立ちます。
小規模な商売を行う国民の多いインドは経済の実態が掴みにくいのですが、国民全てがアーダールカードを保持することで、経済の透明化がなされ、ブラックマネーなどの問題も改善されます。
生活面で便利なことも
まだあまり使うことのないアーダールカードですが、日常生活で便利なこともあります。
携帯電話のシムカードなどを買うときに、沢山の書類を集めなくても、アーダールカードがあれば、指紋認証で簡単に本人確認が出来るのでスムーズです。
今後、さらに日常生活の中でも利用する場面が増えてくるでしょう。
日本人も登録しなくてはいけないの?登録のメリットは?
外国人のアーダールカード登録が義務かどうかは、2018年時点でさまざまな情報が飛び交っていました。
インドの制度改革はスピードが速く、末端職員まで情報が行き届いていません。
そのため、公式ホームページでは外国人は必要ないと言われていましたが、日本大使館からは取得を勧めるメールが在留日本人に届き、多くの混乱が起こっていました。
結論として、在留外国人のアーダールカード登録は義務ではないようです(在留許可の無い外国人は取得できません。)。
しかし、今後アーダールカードが必要な公共サービスが増える可能性も高く、取得しといた方が安心というのが、在留日本人の一般的な認識のようです。
外国人が取るメリットはある?
・携帯電話のSIMカードが無期限になります。
以前は在留外国人がSIMカードを取得する場合、インドビザを提出していました。
そのため、ビザの滞在期限が切れる時にSIMカードも無効化され、同じ番号を使いたい場合には、ビザが切れる前に継続手続きが必要でした。
しかし、アーダールカードは無期限の身分証明書のため、外国人でも無期限のSIMカードが手に入り便利になりました。
・PF(プライベートファンド)の取得時に必要
インドで就労している人は、インド版の年金、PF(プライベートファンド)を毎月支払わなければなりません。
こちらは日本の年金と違い、仕事を退職した時点で払い戻しの請求が可能です。
しかし、PFの払い戻し申請にはアーダールカードの登録が必要なので、インドで所得を得ている人は持っておいた方が良いでしょう。
これからの日本も反面教師にしたい。IT社会のデメリット
以上のように、日本で生活するよりもインドでの生活の方がより最先端の技術の恩恵を感じることが多いです。
しかし、全てIT化するのはリスク管理が難しく、サイバーテロへの対策が常につきものです。
実際、銀行ATMサーバーから顧客情報が盗まれたり、2018年にはインド最古の銀行から約12億円が盗まれる事例がありました。
次々と進化している技術に、窓口対応のスタッフが付いていけていないことも多く、スムーズな時には便利なサービスも、ひとつ問題があってマニュアル対応が必要になった途端に何カ月も時間がかかることもあります。
インドIT社会のまとめ
いかがでしたでしょうか。
保守的傾向の強い日本と対照的に、インドは新しいアイディアを次々と実行に移すイノベーションに積極的で、毎年さまざまな新サービスが普及しています。
もちろん、リスク管理面での課題は常にありますが、世界の最先端のIT社会を体感できる国の一つでしょう。
まだまだ整備されていないゴミにまみれた街並みと、IT。
そのコントラストがインドの面白さだと思います。
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