インドネシアは、人口数では中国・インド・アメリカに次いで世界第4位、2億6千万以上の人口を誇る巨大島国です。
今後の経済発展が大いに見込まれるインドネシアの人たちとうまくやっていくために知っておきたい、インドネシア人の性格や特徴7つを現地在住者から紹介します。
1.陽気で楽観的
赤道近くに位置するインドネシアは、高山地帯など一部を除いて、年中熱帯気候です。
そのため、みんな常にリラックスモード。
特別な制服があてがわれる公務員や外資系企業のオフィスワーカー以外の人は、年じゅう開襟シャツと素足にサンダルのような格好をして過ごしています。
民族によって多少の差はありますが、基本的にみんなが明るく、陽気で、のんびりしています。
知らない人でも、目があうと必ずニコリと笑顔が返ってくるフレンドリーさ。
そして、何においても楽観的な考えをしています。
今日もご飯を食べられたのだから、明日も今後もきっとなんとかなるだろうと考えるので、貧困層の人でも笑顔なのです。
インドネシアに移住してまず最初に学ぶ言葉のひとつは「tidak apa apa」(ティダアパアパ)です。
「なんてことない」「大丈夫」という意味ですが、彼らは毎日のように口にしています。
本当は大丈夫じゃない時でも「ティダアパアパ?」と聞かれたら「ティダアパアパ」と答えるのが常識です。
車やバイクが接触しても、よほどの事故でないかぎりお互いに「ティダアパアパ」と言ってそのまま別れます。
警察を呼んだり、保険会社に連絡などということは珍しいと言えます。
怪我したわけじゃないし、向こうの車も傷ついたからお互い様だし、まぁいいか、と考えるわけです。
小さなことは気にしない、大らかな人たちなのです。
2.面倒見がよく、親切
公共の乗り物の中で女性や年配者に席を譲るとか、道に迷っている人に助けを差し伸べるなど、見知らぬ人への親切がインドネシアでは当たり前。
知り合ったばかりのインドネシア人の家に呼ばれて、ご飯を食べさせてくれるということもよくあります。
しかも気前がよく寛大なので、大量の料理を準備してくれて、食べろ食べろと勧めてくれます。
少ししか食べなかったり残したりすると、拒否されているように感じてしまう人もいます。
なので、料理が口に合わなかったり体調の関係であまり食べられない場合は「あとで食べれるように少し包んでもらってもいいですか」と頼むのがベスト。
さらに、インドネシア人は困っている人を見て見ぬふりをすることができないのです。
例えば、車が走っている途中に止まってしまったら、その辺に座っているおじさんたちがやってきて押してくれます。
道端で転ぼうものなら、他の通行人が来て怪我の手当てをしたり、散らばったカバンの中身を拾ってくれたりと、みんなで助けてくれます。
ただし、その治療や気遣いがアダになることも。
骨折したところをグリグリとマッサージしたり、捻挫部分を激しく引っ張って伸ばしたりと、間違った民間療法で悪化してしまうこともあるので要注意です。
また、体調が悪いといえば必ず家にお見舞いに来てくれますが、日本人ならば「きっと静かに休みたいだろう」と考えて、そっと差し入れを届ける程度が常識的でしょう。
しかし、インドネシア人の場合は、何人かでワイワイと家にやってきて、しかも揚げ物などカロリーの高い物を持ってきて食べろと勧めてきます。
病気で家に一人でいる人は寂しくて可哀想だから、みんなで賑やかにして元気づけてあげよう、と考えるようです。
手術や病気で入院すると、知り合いがひっきりなしに病室に来て2〜3時間おしゃべりしていくので、ゆっくり休む暇もありません。
このように、病人や怪我人への気遣いの示し方が日本とはかなり異なっています。
3. 全体的には仕事もプライベートもゆっくり
インドネシアでは年中常夏なので、厳しい冬に備えて一生懸命働く必要がありません。
道端の木にバナナやパパイヤなどが自然と生えていますし、海に近い地域ではよく魚も釣れます。
餓死の危険がないので、あくせく働かなくてもなんとか食べていけるという人がほとんど。
そのため、例外はもちろんありますが、全体的にぐうたらです。
仕事中でも携帯をいじったり、おしゃべりに夢中、ということが日常的に見られます。
家や車の修理をお願いしても、今日終わらなかったらまた明日やればいい、今月終わらなかったらまた来月、今年無理ならまた来年、とずるずる先延ばしになっていく傾向にあります。
「あとでやっておく」「あとで行く」などと返事だけは良いのですが、いくら待っても来ないのが当たり前。
インドネシア人に何かをお願いする時は、お願いした側が何度も連絡して催促しなければいけません。
日本の建設会社のある方が「インドネシア人との仕事は全く進まないから、正直やりたくない」と嘆いていたのが印象的です。
その点、インドネシア人女性は比較的勤勉です。
主婦は、朝4時に起きて市場で買い物をして、せっせと料理するのが当然と思われていて、実際一日中働き回っています。
そうすると、男性はますます働かなくなってしまうのです。
妻が朝一番に料理を済ませ、作ったお菓子を外に売りに行き、帰ってきたら子供の世話と家事に追われている間に、夫は家でスマホ片手に一日ゴロゴロしている、というパターンも。
4.時間にもルーズ
インドネシアに移住すると学ぶことになるもう一つのフレーズが「jam karet」です。
jam=時間、karet=ゴム、つまり「ゴム時間」という意味。
時間は、ゴムのように長ーく伸びるものだという考え方です。
例えば、午後3時というのは、3:00〜3:59のこと。
約束の時間ぴったりに相手が現れることは稀で、遅れて相手を待たせてもまず謝りません。
街中を見ても、急いでいる人や走っている人は滅多に見かけません。
南国特有のゆったりとした時間が流れています。
インドネシア人の自宅に行ってみると、結構な割合で壁時計が止まっている、あるいは時間が狂っています。
それは、時計をあまり見ないからです。
彼らにとっての1日は、
- pagi=朝
- siang=昼
- sore=午後
- malam=夜
の4つにざっくりと分けられており、大抵の人は大まかな予定しか立てません。
地域によっては、洪水や車の渋滞などが頻発し、移動が思い通りにいかないこともよくあります。
なので、約束に1時間遅れても「雨だったから」の一言で済まされるのです。
そのため、日本のように分刻みの生活を送る人はわずかです。
BNIという国営銀行ですら、8時のオープン時に行っても窓口に人はいません。
実際に窓口が開くのは8:15〜30ごろ。
それでも、閉まる時間は厳粛です。
16:00 CLOSEとなっていれば、16:03に行っても残念ながら受け付けてもらえません。
仕事始めはルーズ、でも仕事終わりだけは守っているのがチャッカリしていて、なんとも笑えます。
5.滅多に怒らないし、ミスを責めない
インドネシア人は、何をされても怒らないという点では世界一と言われています。
イスラム教では怒ることは悪いこととされているため、人前で怒る人は、感情をコントロールできない恥ずかしい人とみなされます。
物事を荒立てたくない、穏便に済ませたいという考えが根本にあるので、誰かがミスをおかしても大きな損害がでていない限りきつくは責め立てません。
大抵の小さな失敗や間違いは、そのまま受け流されます。
でも、物事が思い通りに進まないと、当然イライラが募ってきますよね。
そのように普段からちょっとした腹立ちを押し殺しているため、たまに怒りが爆発して、人を刺してしまったとか殴りかかってしまったなどという事件が起きます。
特に、毎年5月〜7月ごろに行われる断食の月は、昼間は食事や水をとってはいけないため、精神的に追い詰められている人が多いのです。
溜まったイライラが運転や人間関係に表れてくるので、その時期はイスラム教徒には十分配慮して労ってあげるのが賢明です。
6.怒られるのが苦手。プライドは傷つけないように
人に怒らない、人のミスを責めないという環境で育ったインドネシア人は、逆を言えば人に責められることも少ないため、きちんとした叱られ方を経験したことがない人が多くいます。
4人、5人兄弟は当たり前なので、一人一人があまり躾をされていないというケースもありますし、男尊女卑の傾向があるので、特に男の子は甘やかされてしまうようです。
小さい頃から叱られ慣れていないため、大人になって社会に出た時に、ミスを指摘されるとひどく怒られたと感じてふてくされてしまいます。
自分の失敗や短所を指摘されると、親にさえそんな言い方されたことがないのになんと失礼な、とプライドが傷ついてしまうのです。
なので、インドネシア人の仕事上のミスを叱らなくてはならない場合は、プライドを傷つけない巧みな仕方で話しましょう。
さらに、人に何かを尋ねられた時に「知らない」と認めるのが嫌なので、知ったかぶりをしたり、間違っていることを自信たっぷりに断言したりしてしまいます。
そこに面倒見の良さが加わって、事実と逆の情報を一生懸命に教えてくれる、ということが時々あります。
ですから、道に迷ってインドネシア人に道を尋ねる際は、1人だけではなく何人かに聞きましょう。
本当は右なのに、自信たっぷりに左と教えてくれる人も少なからずいるからです。
7.とても信心深い
インドネシアでは、国民ほぼみんなが宗教を持っています。
統計を見ると、9割弱がイスラム教徒、1割強がクリスチャン、仏教、ヒンズー教など他の宗教を持っていることになっています。
宗教を持たないことは、国家原則の違反とさえされています。
インドネシアに移住すると、必ず「あなたの宗教は何?どんな教え?」と聞かれるので、答えを準備しておきましょう。
無宗教だと答えてしまうと、相手によってはトラブルになりかねません。
インドネシア人はみな何かしらの崇拝を日常的に行なっており、それは生活の中で何よりも優先されるべきことです。
イスラム教徒の場合は、1日4回の礼拝や、金曜日の長い礼拝儀式、断食などを守ることが当然とされています。
祝日や宗教儀式が行われる日は、仕事もストップです。
玉ねぎのような屋根が特徴的な礼拝所モスクで、大音量でイベントを行い、礼拝のために一部道路がふさがれたりします。
彼らは崇拝を中心に生活が回っているので、その信条に対する理解を示すことが大切です。
さらに、イスラム教徒は豚肉とアルコールを避けており、独身の男女の親密な関係や女性の肌の露出も禁じられていますので、インドネシア人と一緒にでかける際はそういった面での配慮も必要です。
お店選び、服装選びは慎重にしましょう。
まとめ:インドネシア人は素朴で人情味あふれる良い特徴と性格
インドネシア人は、基本的に楽観的また親切で、ちょっとだらしないところがあるけれど滅多に怒らず、信心深い良い人たちです。
仕事の関係で付き合っていくのは少し辛抱が必要ですが、文化背景や国民性を理解した上で上手くやっていけば、長く良いお付き合いができるはずです。
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