ワーホリに留学、就職と、色々な目的でアイルランドへ来ると思いますが、筆者は日本でアイルランド人と結婚し、配偶者ビザを取得してアイルランドに住んでいます。
最初に住んだ場所はアイルランド第4の都市ゴールウェイの小さな町でしたので、ゴールウェイ市のイミグレーションオフィス(移民局)ではなく、地元の警察署で配偶者ビザを取得しました。
多くの日本人が大きな都市に滞在するため、イミグレーションオフィスでの手続きが基本となりますが、筆者のように田舎に住む人は警察署へ行きます。
今回は、筆者の配偶者ビザ取得までの経験を紹介いたします。
特に、イミグレーションオフィスではなく警察署での取得方法を中心にお伝えしたいと思います。
アイルランド人と結婚して田舎に住む予定の人必見です!
※あくまでも、筆者の個人的な例です。それぞれの状況によって少しずつ違ってくるかもしれません。その点はご了承ください。
※最新のビザ情報の入手を心がけてください。
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アイルランドの配偶者ビザとは
配偶者ビザ(Spouse/Marriage visa)は、アイルランド人、もしくはEU出身者と結婚している人が取得できるビザです。
配偶者ビザがあれば、働くこともできます。選挙によっては投票もできます。
日本で結婚してアイルランドへ来る場合でも、配偶者ビザは日本にいる間に取得する必要はありません。
アイルランドに入国してから外国人登録をすると言うかたちで、配偶者ビザを取得します。
日本から用意してくるものは、「婚姻届けの受理証明書」です。
区役所で発行してもらった受理証明書と英訳の受理証明書の両方に、在日アイルランド大使館の証明印が必要です。
ビザの申請条件や必要書類
申請条件:
アイルランド人、もしくはEU出身者と結婚していることが条件になります。
申請に行くまでの期間:
観光ビザでは90日間滞在することができますが、目的や入国審査官によっては、1ヶ月か2ヶ月間だけしか許可をくれない場合もあります。
必ず許可のある期間内に申請に行きます。
結婚を理由にアイルランドに移住したい場合は、1ヶ月間の許可しかおりないこともあります。筆者もそうでしたので、1ヶ月以内に申請に行きました。
申請に必要なもの:
- 自分のパスポート
- 結婚相手のパスポート
- 婚姻届け受理証明書の英訳
- (婚姻届けの英訳)
- (PPSナンバー)
- (住所を証明できるもの)
必ず必要なものは、上記最初の3点です。
()内は市民局のホームページによるとなくても大丈夫ですが、一応用意するといいかもしれません。
PPSナンバーとは
Personal Public Service Numberの略で、日本のマイナンバーのようなものです。
公的手続きには必ずPPSナンバーが必要です。
アイルランドに住む場合はPPSナンバーを取得しなければいけませんが、アイルランドに来て間もない場合はまだPPS ナンバーはないかもしれません。
その場合は、なくても支障がないことがほとんどです。
筆者は、自分のパスポート、旦那のパスポート、婚姻届けの受理証明書の英訳だけで大丈夫でした。
住所は、とにかく暗記して言えるようにして行きました。住所は必ず聞かれます。
アイルランドに来てすぐに申請に行かなければいけませんが、英語での住所は意外とすぐに覚えにくいです。ぜひ暗記してスラスラ言えるようにしておきましょう。
日本で結婚してからアイルランドへ入国する場合、空港の入国審査官に婚姻届け受理証明書の英訳も見せる必要があります。
飛行機に乗る時から携帯してくださいね。
ビザの申請場所
最寄りのイミグレーションオフィス(移民局)か警察署です。
ダブリン、コーク、リムリック、ゴールウェイなど、大きな都市に住んでいる場合は、イミグレーションオフィスがあるので、そちらで申請手続きを行います。
都市から離れた所に住んでいる場合は、最寄りの警察署で申請手続きができます。
しかし、手続きが出来る警察署と出来ない警察署があるので、事前に問い合わせてください。
INISのウェブサイトからチェックできます。
尚かつ、申請手続きが出来る警察署でも、担当の警察官が常駐していない所もあります。
田舎に行けば行くほどその確立が高いです。たいていは週2回、月曜日と木曜日など、決まった曜日にしかいません。
筆者は徒歩で行ける場所に警察署があったので、直接申請に出向き、手続きできる警察官がいなくて改めて後日行きました。
申請方法
必ず結婚相手と一緒に行き、警察署の受付で配偶者ビザを取得したいと伝えます。
すると、担当の警察官が来てくれるので、一緒に手続きをする部屋まで行きます。
申請に必要な書類をすべて渡し、住所も伝えます。
警察官がその場で申請用紙に記入してくれ、写真もその場で撮ってくれます。指紋も取られます。
パスポートにビザが捺印され、滞在許可の日にちを書いてもらいます。
最初は1年の滞在許可がもらえることが多いですが、筆者は最初から3年もらえました。担当した審査官や警察官の判断で多少違いがあります。
イミグレーションオフィスで申請手続きすると、1年の場合が多いようです。
警察署の方が長く許可がおりやすいかもしれません。
勝手な想像ですが、わざわざ田舎に住むということは、結婚の目的に嘘や偽りがないと判断されるからかなと思っています。実際、当時その町の日本人は、筆者一人だけでした。
ダブリンのように忙しいイミグレーションオフィスでは、審査官がフレンドリーじゃない時もありますが、田舎の警察官はフレンドリーです。
筆者は、にこやかな雰囲気で手続きが行われてちょっと安心した記憶があります。
イミグレーションオフィスは、都会に行けば行くほど行列ができます。
地方の警察署でも、外国人が多く住んでいる地域は行列ができます。筆者の住む町は少ないので、待ち時間はありませんでした。しかし、隣町に住む友人はブラジル人が多く住んでいる地域なので、少々混み合い待たされたそうです。
最近はダブリンでは予約制で直接行けないしくみに変更しています。
その他の都市や警察署へ行く場合は、今でも予約なしで行けます。
しかし、ルールはよく変更するので、最新情報は市民局(Citizens information)とIrish Naturalisation and Immigration Service(INIS)のホームページで確認してください。
申請費用
結婚相手がアイルランド人の場合は、費用はかかりません。
アイルランド人以外と結婚してアイルランドに住む場合は、費用がかかります。
2018年11月時点では300ユーロです。
費用も年々上がっているので、今後変更する可能性があります。
居住証明カード(IRPカード)
配偶者ビザの申請時に、居住証明カード(IRP Card)がもらえます。
以前は外国人登録カード(GNIB Card)と呼ばれていたカードです。
2017年に呼び方が変わったばかりなので、外国人登録カード(GNIB Card)の方が今でも一般的です。
IRPカードはビザと同じくらい大切なカードで、アイルランドに住む外国人は必ず必要なカードです。
公的な手続きやアイルランド国外に出入国する際には掲示が求められます。
筆者が配偶者ビザを申請した時はその場でIRPカードがもらえましたが、現在はもらえません。一旦申請用紙をダブリンへ送るので、それからカードを発行するように変わりました。1週間後くらいに警察署に送られるので、取りに行きます。
筆者は、IRPカードがない状態で一度日本へ一次帰国した経験があります。
ビザを延長してパスポートにビザの捺印はもらいましたが、IRPカードだけが間に合わなかったのです。
アイルランドに戻って来る時に入国できないと困ると思い、警察署で一筆書いていただき、その手紙を持って日本へ行きました。
実際に日本からアイルランドに戻る際の空港で、IRPカードがないため止められ、手紙を見せるように言われました。
それぐらい、IRPカードは大切です。
配偶者ビザの種類はスタンプ4(Stamp4)で表される
IRPカードを見ると、スタンプという項目があります。配偶者ビザの場合はスタンプ4と表示してあります。
スタンプの数字によって、ビザの種類がわかるしくみになっています。
スタンプ4には、配偶者ビザの他に
- ディ・ファクト・ビザ(De facto visa)と呼ばれる婚約者ビザ
- 永住権(Long term residency)
も含まれます。
日本人に多いワーキングホリデイ・ビザはスタンプ1、学生ビザはスタンプ2になります。
アイルランド人と結婚して地方に住まれる方へ
今回は、配偶者ビザ取得までの道のりを紹介しました。
筆者のように、地方の警察署でビザ申請手続きをする人は、アイルランドに来る日本人の中では少数派です。
それ故に、情報が少ないです。
これからアイルランド人と結婚してアイルランドに住む予定がある人は、もしかしたら旦那さんの出身地の田舎に住む可能性があるかもしれません。
この記事が、そんな人の参考になれば幸いです。
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