全体的に物価の高い西ヨーロッパ。アイルランドもその1国です。
留学や移住を考えた場合、1ヶ月の生活費はどれくらいか気になると思います。
ここでは、アイルランド在住の筆者が実際に1ヶ月いくらの生活費がかかっているのか、お伝えしたいと思います。
アイルランドで生活していくためには一体いくら必要なのか?
アイルランドは英語圏でありながら、イギリスほど知名度が低いので想像がつきにくいかもしれません。
そこで、ゴールウェイ在住の筆者の1ヶ月の暮らし(4人家族)をベースに、1番日本人が多く住んでいる首都「ダブリン」と比較しながら、1ヶ月の生活費を紹介していきたいと思います。
1ヶ月の生活費は、4番目の都市ゴールウェイ郊外で大人2人、子供2人で暮らす場合、約€2,000(26万円)になります。
内訳として、
- 最低賃金
- 家賃
- 食費
- 日用品
- 光熱費
- 通信費
- 交通費
- 外食
の順に紹介していきます。
*€1=¥130で計算
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アイルランドの最低賃金 時給€9.55
まずは、アイルランドでの最低賃金から紹介します。
2018年時点の最低賃金は、時給€9,55(約1241 円)と言われています。
この金額は、働いた経験のある20歳以上の場合ですので、大卒で初めて働く場合や2年以下の就労経験の場合等は、これより少なくなります。
最低賃金だけを見ると、日本より高いですね。
ただ実際は失業率も高いので、全体的に誰もがこの金額をもらっているかと言うと少し違ってきますが、なんとなく物価の目安にはなると思います。
ちなみに、アイルランドの平均月収は約€2,936(381,680円)になります。(アイランドは週で計算されます。週€734(95,420円))
日本と似たような感じです。
家賃
アイルランドの生活費で1番大きな割合を占める家賃。
アイルランドでは、ここ2015年から数年で家賃が大高騰しています。
そして家不足も重なって、家探しがとても大変な状況が続いています。買う場合も借りる場合も、同じように大変です。
駐在等で家が提供される場合はいいですが、自分で探さなければいけない場合は、家探しを早く始める事をおすすめします。
アイルランドでは、大家さんやシェアメイト(家を数人でシェアする場合)が誰に貸すかを決める時、働いているかいないかの条件だけでなく、気が合うかや話しが合うか等のフィーリングも重視するので、運や縁も大きく関わってきます。
特にダブリンは本当に家不足なので、想像以上に家探しに時間がかかります。
では、具体的に家賃を紹介していきます。
3LDKの家を借りる場合(ゴールウェイ)
市内:€1,300~€1,500(169,000~195,000円)
郊外:€1,000(130,000円)
一人暮らしで家を数人でシェアする場合: €300~€500(39000~65000円)
(部屋のみを借りて、キッチン、リビング等は共用)
3LDKの家を借りる場合(ダブリン)
市内: €2,000~3,000(260,000~390,000円)
*アパートと1軒家、場所によりかなり差があります。
一人暮らしで家を数人でシェアする場合: €600~€1,000(78,000~130,000円)
補足:家探しはDaftを利用しよう
「Daft」が一番大きなウェブサイトです。家の価格はこちらからチェックできます。
食費
1ヶ月約€400(54,000円)
これには、トイレットペーパーやシャンプー等の日用品、ワインやビール等も含まれています。
アイルランドでは、普通のスーパーでもオーガニック食品が比較的揃っているので、オーガニック食品や質のいいものを選んで買っていると、食費はかなりかかってしまいます。
しかしドイツ系スーパーAldiやLidlは全てがお値打ちで、オーガニック食品でさえ安めに購入できます。
上手に色々なスーパーを使いわけると、食費はけっこう抑える事ができます。
詳しい値段は、「アイルランドの物価・4種類45品目を大公開」を参考にして下さい。
日用品
品目 | 価格 |
---|---|
歯ブラシ | €2(260円) |
はみがき粉 | €4(520円) |
トイレットペーパー(9ロール入) | €4(520円) |
シャンプー | €3~5(390~650円) |
洗濯用洗剤(22回分) | €9(1170円) |
シャンプー、トイレットペーパー等、日本ではドラッグストアの方がお値打ちで品揃えもいいですが、アイルランドには日本のようなドラッグストアはほとんどありません。
なので、日用品はスーパーで購入します。
定価だと日用品は日本より高めですが、チェーンの大型スーパーでは、シャンプーや洗濯用洗剤等お値打ちになっている時も多く、うまく利用すれば定価の半分位で買える事もよくあります。
多くの国がそうであるように、アイルランドも紙製品は質が悪く値段も高めです。
日本の質の良さと値段では、なかなか手に入りません。
光熱費
3LDK 3~4人家族の場合
水道代:無料
電気代:約€80(10,400円)
ガス代:約€40 (5,200円)
アイルランドでは、現在のところ水道代は無料です。
2年前、政府は有料にしましたが、国民の反対で結局無料のまま現在に至ります。
電気代とガス代ですが、実際にはガスを使っている家庭は少ないので、電気代のみの家庭では、1ヶ月€80より高くなります。
夏と冬の場合でも、冬は暖房を使うので電気代が高くなります。
ちなみに電気代もガス代も、2ヶ月毎の支払いです。
アイルランドの多くの家庭では、冬にはオイル(石油)や暖炉の燃料も使うので、それも別途必要です。
しかし、ハウスシェアの場合は家賃に光熱費込みの場合が多いので、自分で支払う心配はありません。
通信費
携帯代
prepayの場合:€20~30(2,600~3,900円)
bill payの場合: €55(7,150円)
(使用できるDataの大きさによりかなり値段が変わります)
衛生放送+インターネット代:
€50~€60(6,500~7,800円)
インターネットのみ:
約€30(3,900円)
日本ではほとんど見かけなくなったプリペイド(prepay)ですが、アイルランドでは多くの人が利用しています。
特に、アイルランド在住日本人はほとんどプリペイドです。
最近は日本同様インターネット使いたい放題(unlimited)プランが多くなってきたので、そちらを選べば家にインターネットを引く必要もなく、通信費はかなり安くおさえられます。
その場合は日本よりかなりお値打ちではないでしょうか。
ただし、アイルランドのテレビチャンネルは少ないので、一般の家庭では衛生放送(eirやイギリス系のスカイやヴァージンメディア、NETFLIX等)も取り入れている家が多いので、衛生放送もインターネットも携帯も全て支払うとなると、それなりに高い出費になります。
しかし、通信費も光熱費同様ハウスシェアの場合は家賃込みの場合が多いですので、インターネット代や衛星放送代は自分で支払う心配はありません。
交通費
バス料金:
ゴールウェイ市内 €2,3(299円)
ダブリン市内 €2,85(370円)
(距離により値段は変わります)
LUAS(路面電車):片道
Adult | Child | Leapcard Adult&Student Off peak | Leapcard Adult&Student Peak | Leapcard Child Off peak | Leapcard Child Peak | |
---|---|---|---|---|---|---|
1zone | €2,10 | €1,00 | €1,44 | €1,54 | €0,80 | €0,80 |
2zone | €2,50 | €1,00 | €1,77 | €1,94 | €0,80 | €0,80 |
3zone | €3,00 | €1,00 | €2,20 | €2,27 | €0,96 | €0,96 |
4zone | €3,00 | €1,20 | €2,20 | €2,50 | €0,96 | €0,96 |
Dart(ダブリン近郊電車):例 ダブリン・コノリー駅からブレイまで(4駅間)
大人片道€3,85(500円)、往復€6,95(903円)
車の燃料費:
ガソリン:€1,39(180円)
ディーゼル:€1,29(168円)
交通手段は大きく分けると2通り
- 公共交通機関を使用する
- 車を使用する
です。
それによって交通費も変わってきます。
ダブリン近郊はバスや列車を活用:
交通機関は、ダブリン近郊のみ、バスと「LUAS」と呼ばれる路面電車と「dart」と呼ばれる近郊列車がありますが、その他の地域はバスと電車のみです。
ダブリンに住む場合は、公共交通機関を使う事が多くなります。
そして、日本のsuicaと同じような「leap card」がありますので、頻繁に交通機関を使う場合はleap cardが現金での支払いよりお得になります。
スチューデントプライスや定期券のように1ヶ月分購入もできるので、詳しくは公式サイトを参考にして下さい。
購入場所は、街中のSpar等のショップ、スチューデントプライスの場合はトリニティカレッジです。
ちなみに、leap cardは、ダブリン以外の都市でも使えます。
バス、LUAS、Dartと共に1例をあげましたが、距離やピーク時等で料金が変わりますので、詳しくは公式サイトでご確認ください。
交通費はそんなに安くはないので、自転車で通える距離の学校や職場であれば、雨の日以外は自転車移動にすると交通費をかなりおさえる事ができます。
(しかし、アイルランドは雨が多いのが難点ですが….)
ダブリン以外の地域:
必然的に車が必要になってきます。
その場合は、ガソリン代やディーゼル代がかかってきます。毎日使用する距離と車により燃料費は大きく違ってきます。
筆者の場合、エンジン1,6Lの車で、毎日の学校の送迎(車で5分の距離)、週に数回の買い物(車で15分の距離)、週末のお出かけ程度の使用で、
1ヶ月€60(7,800円)
です。
ただし以前の車(エンジン1,9L)では€100(13,000円)でした。
LUAS公式サイト: http://www.luas.ie
ダブリンバス公式サイト: http://www.dublinbus.ie
leap card公式サイト:http://www.leapcard.ie
dart公式サイト; http://www.irishrail.ie
外食
ランチ(メイン): 約€10(1,300円)
ディナー(メイン):€15~20(1,950~2,600円)
ビール: €4~5(520~650円)
カクテル: €8~10(1,040~1,300円)
全体的に外食は高めです。
日本同様、ランチの方がお得感がありますが、日本のラーメンやうどんのような1,000円以下で気軽に食べられるような食事が少ないです。
もちろん、アイルランドも昔よりはるかにグルメになり、色々な種類のレストランがあるので外食は楽しいです。
ただお値段もそれなりにするのが現状です。
ディナーのメインに、前菜やデザート、お酒も飲んだりするとかなりの出費になってしまいます。
上記の価格は、ゴールウェイ市内の価格を上げましたが、ダブリンだと高いレストランも多く、ホテル内のパブではビールが€6、テンプルバーのパブでは€8するところもあります。
ただ全体的には大きな差はないように感じます。
アイルランドの一ヶ月の生活費をまとめると
1ヶ月の生活費、4人家族で約€2,000(26万円)の内訳を紹介してきました。
外食が増えたり、さらに交際費を入れると、実際に
はもう少しかかってきます。
一人暮らしの場合は、家賃が大幅に下がりますし食費ももっと抑えられます。ただその分、外食費や交際費がかかってくると思うので、友達とカフェでお茶やレストランやパブなど贅沢に過ごすと、意外とお金を使ってしまうかもしれません。
日本の物価と全体的には同じような感覚ですが、アイルランドは家賃がすごく高いです。
特に一人暮らしの場合は、部屋のみを借りて数人で一緒に住む値段で€600~€1,000ですから、同じ値段だと日本なら小さくても一人でアパートを借りられます。
その代わり、食費は自炊を毎日すればかなり抑えられます。
その場合の食費は日本より安いかなと感じます。自炊を増やして外食を減らす等、工夫次第では生活費は抑える事は可能です。
上手に節約しながら、たまには旅行もして楽しくアイルランド生活を送れるといいですね。
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