アイルランドで暮らすことになったら、まず考えることは家ですよね。
「どうやって探すか?」
「どんな家に住めるか?」
「家賃はいくらか?」
気になることがいっぱいです。
家不足のアイルランド。住まい探しは本当に大変です。想像以上に時間もお金も必要になります。
特に首都ダブリンは競争率が激しいので、すぐに希望の家が見つからない可能性が高いです。
ここでは、在住者の目線からアイルランドの住宅事情と家の探し方について解説します。
なぜ家不足?アイルランドの住宅事情
現在アイルランドは、景気が上向きです。
それに伴いEU圏などから多くの人がアイルランドに働きに来ます。
しかし、2008年に経済バブルがはじけて以来、家の建設はあまり行われていないのが現状です。
人口増加と家の数が合わないため、都市部では家を獲得するため競争率が激しくなっています。不動産会社や大家もこの状況に便乗して家賃を上乗せするため、家賃も高騰。しかも、高く売れるこの時期に家を売りに出し、今まで家を借りていた人は出て行かざるを得ない状況まで生まれています。
そこでやっと政府は住宅建設に力を入れ始めましたが、まだまだ家の数は追いついていません。
どんな家に住める?アイルランドの家の種類
アイルランドで家を借りる場合は、たいてい一軒家でもアパートでも家具や家電は揃っています。食器類もほぼあるので、日本より身軽に引っ越しができます。
家を探す際には、部屋の数や広さが気になるところでしょう。
日本ではLDKで表示されますが、アイルランドではベッドの数で表示されます。
例えば、1bedroomと表示されていれば、キッチン・ダイニング・リビング+1部屋(寝室)になります。
時には、3beds+2bathsとも表示されますが、その場合は、キッチン・ダイニング・リビング+2部屋(寝室)と、2つトイレまたはシャワーかお風呂があるという意味になります。
家のタイプは3つある
1.アパートメント(Apartment)
都市部で最も多いのが「アパートメント」です。日本の「マンション」に値します。ダブリンでは日本のマンションのように大きな四角いビルもありますが、その他の地域では屋根の付いた大きな家のような感じの建物です。
先程書いたような、キッチン・ダイニング・リビングと寝室というレイアウトが主流です。
2. フラット(Flat)
スタジオ(Studio)とも呼ばれます。日本の一人暮らし用のアパートのように、部屋の中にキッチンもある大きなワンルームです。アイルランドではあまり主流ではありません。
3. 一軒家(House)
都市部の一軒家は購入するにしろ賃貸するにしろとても高いので、中心地から少し離れたところに多くあります。
ハウジング・エステート(Housing Estate)という住宅地が郊外にはいくつもあり、敷地内に同じ形の家が連なって建てられているのが特徴です。
単身者ならハウスシェアが最も一般的
アイルランドではハウスシェア(House sharing)が一般的です。
特に都市部に住む20~30代の若い独身者は、ほとんどがハウスシェアをしています。
アパートか一軒家に2〜4人のシェアメイトと一緒に住み、部屋のみを借りるスタイルです。
部屋を選ぶ時は、シングルベッドかダブルベッドとベッドのサイズで選びます。キッチン・リビング・トイレやお風呂は共同で使います。大家は一緒に住む場合とそうでない場合があります。
ダブリンは家賃が高いため、ルームシェア(相部屋)もあります。
アイルランドは、日本に比べると家賃が全体的に高いです。一人でアパートや一軒家を借りるには負担が大きすぎるので、ハウスシェアはかなりの節約になります。
また、ハウスシェアの場合は光熱費や通信費込みの場合が多いのもうれしい点です。
ダブリンの家賃の相場
首都ダブリンの家賃は、イギリス・ロンドンほど高くはありませんが、フランス・パリより高いと言われています。
では具体的に数字で見てみましょう。
ハウスシェアで1部屋を借りる場合:
550〜900ユーロ(62,500〜112,500円)
2bedroomのアパートを一人(または家族)で借りる場合:
2000〜4000ユーロ(250,000〜500,000円)
シティセンターと呼ばれる中心地周辺や治安がいいエリアは総じて高めで、中心地から離れれば離れるほど家賃は安くなります。
ちなみに、ダブリンにおける治安の良いエリアはダブリン2、4、6、6w、8、10、12、14です。
ダブリン以外の場所はここまで高くありませんが、コークやゴールウェイなどの都市部では同じように家探しは難しいです。
アイルランドの家探し:5つの方法とメリット・デメリット
一軒家 でもアパートでもハウスシェアでも、探し方は同じです。
インターネットを使用するのがメインの方法になりますが、ここからはおすすめウェブサイトとそれ以外の方法のメリット・デメリットを5つ紹介します。
1)MixB
アイルランドに来て間もない人や英語に慣れていない人には、日本語のアイルランド情報サイト「MixB」がおすすめです。
「MixB」なら投稿している人も日本人ですし、一緒に住む人の中に日本人がいることが多く、コミュニケーションが取りやすく安心感もあります。この点は大きなメリットです。
しかし、ダブリン以外の情報がほとんどありません。
ダブリン以外で家を探す場合は、残念ながら「MixB」はあまり活用できません。
参考ウェブサイト:MixB
2)Daft
アイルランド最大の家探しサイトと言えば「Daft」です。
賃貸情報だけでなく、購入する場合でも使えます。
アイルランド全土を網羅しているので、圧倒的な情報量です。英語に慣れてきた人、ダブリン以外の場所を探している人にもおすすめです。ほとんどのアイルランド人も必ずチェックするウェブサイトです。写真も多く詳細(何の家電、家具があるか、誰が一緒に住んでいるか等)もわかるので、物件の感じが想像しやすいのがメリットです。
デメリットは、とにかく情報量が多いことと、多くの人が見ているため競争率が高いことです。
参考ウェブサイト:Daft
3)Facebook
Facebookを活用している人なら、家探しのコミュニティやグループに参加することで情報を得ることができます。
例えば「Dublin room for rent」や「Galway rent」と検索すると、いくつかのコミュティやグループが見つかりますので、グループの場合は参加すると閲覧できます。
Facebookの方がDaftと比べると、問い合わせメールの返事がくることが多いそうです。プロフィールからどんな人かわかるため相手も安心なのかもしれません。
デメリットは、Daftほど写真や詳細がわからない点です。比較的返信が来るとのことなので、まずはとにかくメールで問い合わせるに限ります。
4)口コミ
学生の場合、日本人に限らずほとんどの人がハウスシェアをしています。特に語学学校だと入れ替わりも激しいので、アイルランドを去る人も多いです。
友達や知り合いに部屋を探していることを伝えておくと、「友人の友人が引っ越すから部屋が空く」などの情報が入りやすいです。
ワーキングホリデーの人でも、アルバイト先で部屋を探していることを同僚に伝えておくといいですよ。アイルランドは小さい国なので、実は誰々と誰々が知り合いだったということが多くあり、意外なところでつながって情報が入ってきたりします。
口コミは競争もないですし、部屋さえ気に入れば確実に物件が探せる方法でしょう。
ただし、知り合いだから部屋が気に入らない場合でも断りにくい、詳細が聞きにくい、家賃の交渉がしにくいなどのデメリットもあります。
5)地方紙
各地域には地方紙がいくつかあり、賃貸情報が載っています。ウェブサイトより量も少なく詳細もないので、競争率は少ないでしょう。携帯の電話番号が載っているので、直接大家本人に連絡ができます。電話がかけにくい場合は、メール(テキストと言います)でも大丈夫です。
ただ、本当に詳細がありません。場所も細かく聞いたりなどやりとりが大変なので、アイルランド在住歴が長くないと抵抗があるかもしれません。
物件下見(Viewing)の方法と5つのポイント
インターネットを使って家や部屋を探す場合、とにかく気になる物件になるべく早くメールを出しましょう。
返信が返ってこないことが多いので、出し過ぎかな?と思うほど出しても大丈夫です。
メールでは、簡単な自己紹介と下見をしたいことを伝えます。
自己紹介には、職業と社交的で綺麗好きなどのアピールポイントを書くと返事が来やすいです。
無事下見の予約ができたら第一関門突破です。ここまでに時間がかかる場合が多いです。
下見の際は、不動産会社や大家と直接やり取りをすることもありますし、部屋を借りる場合はシェアメイトとやり取りすることもあります。
カジュアルな会話ですが、気が合う人が選ばれやすい可能性が高いです。
こればかりは相性や縁もありますので、明るく振る舞い好印象を与える努力は必要ですが、残念ながら決まらない時もあります。
下見の際の5つのポイント
下見の際に、確認しておきたいポイントがいくつかあります。
- シャワーの水圧、お湯の熱さのチェック
- シャワーやキッチンは自由に使えるか
- 共同部分の掃除(キッチンやトイレ、お風呂)やゴミ出しは担当制か
- 冷蔵庫の仕切り方や門限などルールはあるか
- 光熱費や通信費は家賃込みか
特にハウスシェアをする場合は重要です。
1のシャワーの水圧とお湯の熱さは、どの家でもチェックした方がいいです。
アイルランドの急騰システムは日本ほど優れていないので、家の中で誰かがお湯を使ったら、シャワーのお湯が途中から水になったりという難点もあります。
もう1つ、日本人にとってビックリする点は掃除です。
下見に行ってみたら掃除されていないということがよくあります。
日本なら、引っ越す時は必ず部屋を掃除してから出て行きますよね。しかし、アイルランドは誰もが部屋を綺麗にして出て行くわけではありません。
ですので、掃除ができていない状態を見ることもありますが、掃除すれば簡単に綺麗になるかどうかを判断して決めた方がいいです。
契約が決まったら
お互いの条件が合ったら、いよいよ契約です。
不動産会社やしっかりした大家は、契約書を用意しています。
目を通してサインをし、デポジットと家賃1カ月分を払います。デポジット(敷金)は、通常は家賃の1カ月分です。そして支払いと同時にカギをもらいます。
シェアメイトや大家の中には、契約書は用意していない場合もあります。
支払いは、1カ月分を現金で渡すか銀行振込かのどちらかです。
銀行振込の場合は、1カ月単位での振込が主流です。
現金で渡す場合は、週払いや2週間分のこともあります。現金の場合は、なるべく領収書をもらうようにしましょう。
問題があればまずは大家へ連絡
住み始めると、洗濯機やドアが壊れたりなどトラブルが発生することもあります。
その場合は、全て不動産会社か大家に連絡しましょう。基本的には自分で直さなくてもいいはずです。
アイルランドの住まい探しまとめ
2019年時点、家不足で家賃も高いアイルランド。今がピークで、これ以上は上がらないだろうと言われています。
もうしばらくは家探しが大変なことが予想されますので、時間に余裕を持って家探しを始めることをおすすめします。
時間がかかると覚悟していたら、意外にすんなり見つかるなんてこともあるようです。
がんばって下さいね。
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