アイルランドに移住するにあたって、アイルランドの銀行口座を開設したいと思っている方もいますよね。
働くなら給料振込のため、留学生なら日本からの送金のためアイルランドの銀行口座が必要でしょう。
実は、アイルランドで銀行口座を開くのは難しいと言われています。
必要書類さえ揃えれば大丈夫なのですが、その必要書類を揃えることが大変なのです。
今回は、アイルランドでの銀行口座開設を詳しく説明するとともに、ATMでのお金の引き出し方とキャッシュバックの方法も紹介いたします。
アイルランドの2大銀行
アイルランドの主要銀行は5つほどありますが、その中で大きな銀行は2つ、
- Bank of Ireland
- AIB Bank (Allie Irish Bank)
です。
日本人やその他の外国人にとって口座開設がしやすく、ほとんどのアイルランド人もどちらかの銀行に口座を持っています。
どちらの銀行も、支店、ATMともに多いので、口座開設にもお金をおろすにも便利です。
銀行口座開設のための必要書類
アイルランドのどの銀行にも共通する必要書類をお伝えします。
銀行によって多少の違いがあるかもしれません。事前に確認することをおすすめします。
誰が口座を開設できる?
必要書類さえ揃えれば、誰でも銀行口座は開設できます。
しかし、アイルランドへ来たばかりの外国人にとっては必要書類を揃えることが難しいです。
アイルランドに滞在している日本人の多くは、学生ビザかワーキングホリデイビザを持っていると思いますが、どちらでも銀行口座は開設できます。
もちろん、その他の就労ビザ、配偶者ビザなどを持っている人でも開設できます。
学生で滞在している人の必要書類
必要書類は、学生の場合だけ違います。
ただし、学生として6ヶ月以上フルタイムで学校へ通う事が条件になります。
パートタイムや6ヶ月以内の語学留学では、銀行口座の開設は難しいです。
必要書類は3点です。
- パスポートなどの顔写真がついた身分証明書
- 在学証明書
- 日本の銀行口座に3000ユーロ(372,000円)以上の残高があることを証明する英文証明書
在学証明書は、通っている語学学校や大学から発行してもらえます。
銀行口座を開きたい旨を伝えるともらえます。
日本の銀行口座の残高証明書は、アイルランドに来てからだと、郵送などで手間がかかります。
留学中に日本から送金してもらう予定でアイルランドで銀行口座を開くつもりなら、日本にいる間に準備した方が簡単です。
ワーキングホリデーなどその他のビザで滞在している人の必要書類
必要書類は2点です。
- パスポートなどの顔写真がついた身分証明書
- 住所証明
たったこれだけです。
他にも在職証明などがいる場合もありますが、基本的にはこの2点だけです。
住所を証明するには、
- 公共料金の請求書
- Revenue(税務署)からの手紙
- 保険会社や金融機関からの手紙
以上3点の中のどれかが必要となります。しかし、アイルランドに来たばかりだとどれも持ってない状態です。
それが銀行口座を開設するのが難しいと言われる理由です。
一番入手可能なRevenueからの手紙を取得するには?
賃貸でも持ち家でも自分の家がある人は公共料金の請求書が証明になりますが、複数人で家をシェアしている人は公共料金の請求書は大家さんの名前なので使えません。
実質的に一番入手可能な証明書は、Revenueからの手紙になります。
Revenueからの手紙をもらうには、仕事をして税金を納めなければなりません。
ですから、まずは仕事を探す必要があります。
- 仕事が見つかったら*PPSナンバーを取得
- Revenueにてアカウントを取得し、個人情報を登録
- Revenueから手紙が送られてくる
このような流れになります。Revenueからの手紙が届いたら、やっと銀行口座開設ができます。
*PPS ナンバーとは、Personal Public Service Numberの略で社会保障ナンバーのことです。
日本のマイナンバーと同じです。
仕事をする場合は、アイルランドでは必ずPPSナンバーが必要です。
【参考ウェブサイト】
アイルランドの銀行の口座開設方法
必要書類が揃ったら、口座を開設したい銀行へ行きます。
その場ですぐに口座開設の手続きをしてくれる支店もありますが、最近は予約制のところが多いようです。
その場合はまず予約だけをしに行き、再度予約日に銀行へ行きます。
必要書類を渡すと、銀行員が必要事項をコンピューターで入力してくれます。
基本的にはこれだけです。30分程度で手続きは終わりです。
あとは、カードとPINナンバーが家へ届くのを待つだけです。
デビットカード
口座を開設する時に、デビットカードを付けたいと伝えるとデビットカード機能を付けてもらえます。
デビットカードはクレジットカードと同じように使えますが、クレジットカードのように月末締めなどなく、即日引き落としになります。
デビットカードがあれば、日本のクレジットカードを使うより手数料が安く済みますし、カード社会のアイルランドではほぼどこでも使えてとても便利です。
日本にない口座維持費とは
アイルランドの銀行では、2種類の手数料がかかります。
1つは、ATMで出金したりデビットカードで支払いをしたりする時の手数料。
例:
- AIB bank ATMで出金 0,35ユーロ(約43円)
- デビットカードで支払い 0,20ユーロ(約25円)
- Bank of Ireland ATMで出金 0,25ユーロ(約31円)
- デビットカードでの支払い 0,10ユーロ(約12円)
もう1つは、口座維持費です。こちらは、日本の銀行にはない手数料です。
学生の口座では無料ですが、一般的な口座ではたいていの場合、4ヶ月に1度の割合で口座維持費がかかります。
例:
- AIB bank 4ヶ月に1度4,5ユーロ(558円)
- Bank of Ireland 4ヶ月に1度5ユーロ(620円)
ただし、一定額以上の残高があれば口座維持費は免除されます。
例:
AIB bank 2500ユーロ以上(310,000円)
Bank of Ireland 3000ユーロ以上(372,000円)
【参考ウェブサイト】
ATMでのお金の引き出し方
アイルランドはカード社会ですので、だいたいどこのお店や飲食店でもカードが使えます。しかし、やっぱり現金も必要です。
ATMはお金をおろす度に手数料がかかるので、現金はなるべく1回に多くおろす方がお得です。
ATMはどこにでもある?
Bank of IrelandとAIB bankなら、どんな街にも必ずあります。
路上にむき出しか、ショッピングセンターやスーパーの屋内にある所が多いです。
ATMでのお金のおろし方
具体的に、Bank of IrelandのATMを使って説明します。
*屋内のため、照明が反射して一部画面が見にくいですがご了承ください。
1. 画面に「カードを挿入してください」と表示されるので、まずは右下のCARDと書いてあるところにカードを挿入します。
2. 「作業が完了するまでカードを挿入したままにしてください」と表示されます。
3. 「言語を選んでください」と表示されるので、サイドのボタンを使って「アイルランド語」か「英語」を選びます。
4. 「PINコードを入力してください」と表示されるので、画面下の数字パネルで入力し Enterを押します。入力中は手で数字を隠しましょう!
5. 「出金額を選択してください」と表示されるので、希望額のボタンを押します。120ユーロ以上出したい場合は、Other Amountsを選択すると次の画面で数字を入力できます。Bank of Irelandは最高700ユーロまで、AIB bankは600ユーロまで出金できます。
6. 残高が知りたい場合のみ、Advice slipを選択します。おろした金額と残高がプリントされて出てきます。そうじゃない場合は、環境を考えてなるべくContinueを選びましょう。
7. 以上です。カード、現金ともに取り忘れないように気をつけましょう。
キャッシュバック方法
手数料の項目に既に書きましたが、ATMでお金をおろすより、キャッシュバックでお金をおろす方が手数料が安いです。
日本でキャッシュバックと言うと、お店のキャンペーンなどで1万円以上買うと1000円キャッシュバックのような現金還元のことですよね。
アイルランドでのキャッシュバックとは、お店でデビットカード支払いをした時に、一緒に自分の口座からお金を引き出すことを言います。
キャッシュバックはどこでもできる?
どこのお店でもできる訳ではなく、服屋などの小売店や個人経営のお店では、カードは使えてもキャッシュバックはできない所が多いです。
しかし、大型スーパーのTesco、Dunnes Stores、Super Valueでは必ずできます。
買い物をしたついでに一緒にキャッシュバックすると、手数料はカード支払い分のみで済みます。
筆者は、ほとんどATMは使わず、買い物ついでにキャッシュバックすることがほとんどです。
キャッシュバックでのお金のおろし方
すごく簡単です。レジでお会計の際に支払い方法を聞かれるので、「カードで」と告げ、そのあとに、100ユーロおろしたいなら、「100euro cashback, please.」と伝えるだけです。
そのあとは通常のカード支払いと同じです。
レジの人が100ユーロくれますので、忘れずもらいましょう。
時々買った物を袋につめている間に忘れてしまいそうになりますので。
キャッシュバックにも限度額があります。
- 1日にキャッシュバックできる限度額は、1回100ユーロです。
- 1日の合計金額は300ユーロまでです。
まとまったお金をおろしたい時はATMの方がいいですし、小額でいい時はキャッシュバックの方がお得です。
まとめ
アイルランドの銀行口座を開設するのは、もしかすると他の国より面倒かもしれません。
住所証明を得るためには少し時間がかかると思いますが、辛抱強くがんばってみてください。
住所証明さえあれば、誰でも口座開設ができます。
アイルランドの銀行のデビットカードがあれば、日本の銀行カードやクレジットカードよりも断然安い手数料で利用できます。
アイルランドは日本以上にカード社会なので、必ず重宝するはずです。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
*2019年1月 1ユーロ=124円で計算しています。
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