スイス・チューリッヒの病院事情と保険のシステムを詳しく解説

スイスの病院事情と保険システム

仕事や留学、家族の都合など、様々な理由で海外へ移住する人は年々増えていますが、その際の不安材料の一つとして、異国での病気や怪我が挙げられると思います。

  • 具合が悪くなったらどうしたらいい?
  • 救急車はどうやってよべばいい?

などなど、

考えれば考えるほど、不安は募るばかり。

そんな「困った時」に「困らない」為に、スイス・チューリッヒを中心とした病院事情を保険のシステムも加えてご紹介します。

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スイスの健康保険

スイスでは病院へ行く際に、どのような手続きをとって受診すべきかは、それぞれの契約した保険内容によって内容が大きく関わってきます。

まずはその健康保険から解説します。

基礎保険とは

スイスにおいて、居住者は「基礎保険」と呼ばれる健康保険の加入が義務付けらており、移住者は入国から三ヶ月以内に保険契約をする必要があります。

日本では職種によって役所や勤務先にて手続きしますが、スイスは国から認可された民間の保険会社が保険業務を行なっているので、個人で保険会社と契約を結ばなければなりません。

どの保険会社と契約するかは自由に選べますが、言い換えれば保険会社を自分で探さなければなりません。

100社近くある保険会社の中から一社を選ぶのは骨の折れることです。

さらに注意したいこととして・・

  • 契約内容で保険額はもちろん、病院の受診方法も変わります。
  • 加えて一度契約したら一年間は他の保険に変更できません。

ですので、スイスでの保険会社選びは慎重に行った方がよいでしょう。

基礎保険料の設定

基本保険として払う額は、一年間の自己負担額によって異なります。

日本では基本的に受診の都度、加入している保険によって定められた割合を診察料として支払いますが、スイスでは「ある金額」までは診察料を自己負担し、その額を超えると約1割負担となり、残りは保険会社が支払う、というシステムです。

この「ある金額」というのはFranchise(フランシーズ)とよばれ、いくらまで自分で全額負担するか、つまり自己負担額の上限で、この額は自分で選んで決めることができます。

例えば、一年間の医療費自己負担額の上限を1000フラン(約11,000円)した場合

年間に医療機関に支払った金額が500フランであれば、保険会社からの返金はありません。

もし1500フランであった場合、1000フランは自己負担をし、残りの500フランのうち約1割だけを自分で支払う形となります。

この年間自己負担額の上限は現在300フラン(約33,000円)から2500フラン(約275,000円)の間で決めることが可能です。

当然ながら上限を2500フランと設定した場合は、毎月の保険料は安く、上限を下げれば下げる程、保険料は上がっていきます。

また、年齢や居住地区によっても保険料金は若干異なります。

チューリッヒ市内は病院が点在していること、また勤務する医師の収入も高いことからか、市内居住者は市外居住者よりが若干保険料は高めとなっています。

参考までに、A社における30歳チューリッヒ市内居住者の基礎保険料は

  • 年間自己負担額の上限が300フランの場合…月額460フラン(約50,000円)
  • 年間自己負担額の上限が2500フランの場合…月額330フラン(約36,000円)

と上限額で毎月の保険料の差が10,000万円以上あるのですが、それよりも、
「毎月そんなに払わなければならないの?!
とびっくりする方もいらっしゃることでしょう。

さらに残念なことは、歯科医療は基礎保険の対象外、、、オプションをつけない限り、全て実費です。

ただし、妊娠や出産、乳幼児健診は基礎保険で全額カバーされるので、帝王切開であっても支払いは発生しません。

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保険のプランや追加オプション

毎月最低でも300フラン程の保険料を支払わないとならないわけですが、その保険料は受診プランによって割引されることもあり、また一方で特別な診察を受けるためのオプションによって保険料が上がることもあります。

3つの受診プラン

スイスでは、病院へ行きたいと思ったら、

  • 病院へ直接連絡
  • 予約する
  • 指定の日時に受診

という流れで受診します。

ところが、保険会社の指定する方法で受診、または電話連絡するプランを基礎保険に加えることで、保険料を割り引いてくれる「受診プラン」があります。

・HMO(Health Maintenance Organization)プラン

HMOプランを契約した場合、どんな病気でも、まずは保険会社が指定する診療所で診察を受けなければなりません。

HMO指定の診療所には一般医の他に専門医もいる場合があるので、初診から専門医に診てもらえる可能性もあります。

加えてHMOプランは基本の保険料が25パーセントほど安くなるメリットも!

逆にデメリットとして、保険会社の指定する診療所が自宅から遠い場合がある、という点が挙げられます。

・ホームドクタープラン

病気なったらまず主治医の診察を受けるプランで、保険料が15~20パーセント安くなります。

主治医は自分で選べるので、家の近所のお医者さんを主治医として登録する可能です。

メリットは家の近所の馴染みのお医者さんに診てもらえること、逆にデメリットは、どんな状態であれ、まず初めに一般医にかからないといけない点です。

・コールセンタープラン

コールセンタープランは、まず保険会社指定する医療コールセンターへ連絡して病状を説明するプランで、ホームドクタープラン同様に保険料は15~20パーセント安くなります。

メリットはすぐに気になる病状などを気軽に電話相談できる点ですが、デメリットは大抵は病状に合った専門を紹介してくれるわけではなく、アドバイスに従って自分で専門医を探して受診しなければならない点です。

オプション

スイスの基礎保険は歯科医療が含まれていないので、歯科医療に対応する保険、整体やホメオパシー治療などに対応する保険などは、オプションとして加入することができます。

また、プライベート、半プライベートと呼ばれるオプションは、簡単に言えば、個人の意見を尊重してもらえる内容となっています。

入院時の部屋を例に挙げると、通常入院患者は4~6人部屋ですが、プライベートや半プライベート加入者は個室または二人部屋に入れてもらうことが可能です。

また医師を指名できる場合や、中にはプライベートや半プライベート加入者しか診察を受けれない病院などもあります。

スイスの病院の3種類

「病院へ行きたい!」と思った時にどのような手続きをとって受診すべきかは、それぞれの契約した保険内容によって異なりますが、当然ながら緊急時はプランの内容など関係なく救急病院や緊急時に対応している診療所にて受診することも可能ですので、ご安心ください!

総合病院

医療設備が整っており、様々な専門医がいるので、どの科で診察を受けるべきかわからない時などは、総合病院へ連絡することが一番簡単です。

ただし、病院の規模が大きい分受診希望者は多く、予約が取れても随分先の日程になってしまうこともあります。

また、どの病院も同じですが、急患が入ったらそちらを優先するので、予約しても時間通りに診察を受けられない場合もあります。

総合病院は大抵24時間救急対応していますので、念のために、居住地近くの総合病院の場所と連絡先は控えておきましょう。

診療所

眼科、耳鼻科、産婦人科、皮膚科など、単一の診療科目しか設けていない医療施設はチューリッヒに点在しますが、看板などを大々的に掲げているわけではないので、あまり目立たちません。

受診したい科が決まっており、総合病院より自宅から近いのであれば、総合病院へ連絡するよりも、専門医に連絡する方が簡単です。

スイスのチューリッヒ市内にある診療所

診療所の入り口

ただし診察は予約制なので、飛び込みで行っても診察を受け付けてもらえる可能性は極めて低いでしょう。

医療センター

医療センターと聞くと、総合病院を想像してしまいますが、スイスでいう医療センターとは様々な専門医が集まって成立した医療施設を指します

簡単に言うと、一つの建物に多くの個人診療所がある病院です。

スイス、チューリッヒの医療センター

医療センター

この医療センターは保険のMOFプランとも提携している場合もあり、施設によっては急患も受け付けてもらえます。

スイスでもしもの時は?緊急時の対応

スイスで、もしもの怪我や急病などの際は救急車!なのですが、一つどうしてもお伝えしたいのが、救急車が有料ということ、、、しかも最低でも5万円近く請求されます。

とはいえ、緊急時は迷わず救急車を呼びましょう。

もしくは、救急だけど、救急隊員の早急な処置を必要としない場合や救急車の到着を待っていられない場合などは、タクシーにて救急病院へ向かうことも一つの手段です。

緊急時に備えて最寄りのタクシー会社の連絡先を控えておくことをお勧めします。

救急車:144

*緊急時はパニックになりがちです。

正確な状況を説明できるように、あらかじめ例文を作っておくと良いでしょう。

なお、大抵どこの医療機関においても英語は通じますが、チューリッヒ市内にあるチューリッヒ大学の付属病院病院やトリムリ市立病院は、英語のホームページがあり、外国人の対応にも慣れています。

病院の情報

・チューリッヒ大学付属病院/UniversitätsSpital Zürich

電話番号:044 255 11 11
URL:www.en.usz.ch/Pages/default.aspx(英語)

スイスのチューリッヒ大学付属病院

チューリッヒ大学付属病院

・トリムリ市立病院/Stadtspital Triemli

電話番号:044 416 11 11
URL:www.stadt-zuerich.ch/triemli/en/index.html(英語)

また、救急ではないけれど、数日後の予約じゃ遅すぎる、、、という場合は、チューリッヒ中央駅とチューリッヒオエリコン駅近くに、予約なしで診察してもらえる診療所があります。

24時間対応ではないのですが、基本的に年中無休で、朝早くから夜遅くまで受診可能です。

ただし、予約が不要と言うことは、診察は「来た順」である為に、長時間待つ覚悟で、、、、

・Permanence Hauptbahnhof

所在地:Bahnhofplatz 15, 8021 Zürich
電話番号: 044 215 44 44
URL:www.permanence.ch/en/

・Permanence Marktplatz Oerlikon

所在地:Querstrasse 15, 8050 Zürich
電話番号:044 315 16 36
URL:www.permanence-oerlikon.ch/de/home-kontakt/home-kontakt.html

スイスの病院事情・保険システムのまとめ

スイス人は、医療費の高さや予約云々の煩わしさからか、頻繁に病院へ行く人は決して多くありません。

その分、病気にならないよう食事に気をつけたり、風邪の兆候を感じたらハーブティーを飲んで身体を温めたりと、予防を心がけています。

病気にはならなければ、それが一番ですが、日頃どんなに気をつけていても、怪我や予期せぬ病気で医師の診断を必要とする状況もなきにしもあらず。

もしもの時に慌てないためにも、緊急時の連絡先は目につく場所に控えておくことをお勧めします。

また、体調の異変を感じたら、ためらわずに受診申し込みをしましょう。

放置して悪化しては、せっかくのスイス生活が台無しです。

みなさんが健康で有意義なスイス生活を送れますように。

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