結婚を機にスイスへ移住し、スイスとイタリアの国境付近で暮らすこととなったゆりっささん。
両国を行き来する生活の中で、それぞれの特徴について話をしてくれました!
スイス移住のキッカケ
私が現在住んでいるのは、スイスのティチーノ州モルビオ・インフェリオーレという地域です。

モルビオ
5年前にオーストラリアのワーキングホリデー中で出会った旦那さんと結婚するにあたって、スイスへの移住を決めました。
旦那さんはイタリア人なのですが、現在はその両親と一緒にスイスで生活をしています。
また、イタリアにも家があるので、両国に住みながら生活しています。
イタリアとスイスの国境沿いでの生活
モルビオ・インフェリオーレはスイスとイタリアの国境付近の町。
私の住んでいるところから、車で10分ほどでイタリアに行くことができます。(ミラノへは電車で乗換えなしで45分)
実は、この地理的な位置関係を利用して、私たちはイタリアとスイスを器用に使い分けているのです。
私の住む地域の言語はイタリア語です。スイスは3ヶ国語を話し、チューリッヒがドイツ語、ジュネーブがフランス語、南がイタリア語と話す言語が別れています。
スイス現地でバイヤ―として活動中
現在、私はバイヤーとしても活動しています。
イタリアのミラノへ買い付けにいく仕事。
日本のショップに注文が入ると、私がヴィトンやグッチ、エルメスといったブランドに在庫があるか確認をし、注文のあったお客様にお送りする仕事です。
日本で購入するよりも安いのですが、日本での流行は現地から遅れていることもしばしば…。
今後は現地バイヤーとして、トレンドなども少しずつ発信していけたらと思っています。
スイスの国境だからできる賢い買い物術。イタリアは物価が全然違う!
ご存知の通り、スイスは物価の高く、例えば、日本では、たまごの8個入りパックを買うとしたら100円を切りますが、スイスでは800円~900円という値段が付いています。
その他、生活に関連すると、スイスの健康保険に入るだけでも一番安くて年間30万円ほどします。(それでいて医療費が無料ではない。)
スイスは、非常に物価の高い国なのです。
一方、イタリアではたまごが300円ほどで買えるので、買い物をする際には国境付近の人はイタリアに行く習慣があります。
この周辺の人は、スイスで稼いでイタリアで消費をするという、少し特殊な生活を送っています。
肉は100gまで?
とはいえ、イタリアでの買い物には規制があります。
例えばお肉。
イタリアからスイスに持ち込めるのは、1人1キロとなっており、国境沿いではそのチェックが行われています。
なので、買い物に行く際は1人で行くのではなく、家族全員で行った方がお得だったりもします。
(ちなみに、イタリアはガソリンが高いです。)
タックスリターンでさらにお得!
物価が安いこと以外にも、イタリアで買い物をするメリットがあります。
それは、タックスリターンがあること。
イタリアで100ユーロ以上の買い物をしてスイスに戻ると、2国間の税率の差額分が戻ってくるという仕組みです。
ちなみに、この二国では15%ほどの差があるので、かなりお得になります。
物価が安いうえに、お金が戻ってくるなんて、イタリアで買い物しない手はないですよね!
スイスには日本人会もある
スイスに移住して以降、日本人にあったのはたった一回だけなのですが、ルガーノ湖にハイキングに行った時に、こっちに20年以上住んでいる60歳近い女性と出会うことができました。

ルガーノ
初めて日本人に会ったので、「友達になって欲しい!」と伝えたところ、「日本人会」なるものが存在することを知りました。
やはり現地人と結婚した女性が多いようで、この秋にはバーベキューも行われるようです。
スイスにも日本人会があるので、日本人のネットワークも作れるでしょう。
スイスの持つ意外な顔
スイスに対しては、非常にのどかな国という印象が持たれていますが、実は売春が合法化されている側面もあります。
なので国境沿いには、風俗店が立ち並んでいます。
ここで働いている方々はスイス人というよりも、スロバキアやエストニアといった東欧の国から来ているようです。
観光地にはカジノも多く存在しますし、こういった場所には高級車が止まっていることが多いので、彼らがお金を落としていっているようです。(スイスでは日本車をほとんど見たことがなく、ドイツ車が多いです。)
永世中立国のスイスというイメージから考えると、かなり意外なことでした。
イタリア生活へのアドバイス
このように、日々スイスとイタリアを行き来しながら生活しているのですが、そこから見えてくるイタリアの印象についても話したいと思います。
イタリア語を覚えて親近感を
イタリアへの移住を考えている方は、なるべくイタリア語を勉強してから行った方が、スムーズにコミュニケーションが取れると思います。
もちろんイタリア人も英語は話せますが、こちらからイタリア語で話しかけるとすごく良い反応が返ってきます。
私たちが外国人に日本語で話しかけられたら嬉しいように、イタリア人も母国語で話しかけられると嬉しいのでしょう。
最初はドライなイタリア人ですが、仲間と認めてもらえるまで我慢すると、本当にファミリーのように接してくれます。
アジアを身近に感じられる!
イタリアには日本食レストランやアジアマーケットが多くあります。
調味料も普通に買うことができるため、日本で大量に購入する必要はないでしょう。
私がおすすめのレストランも、日本のテイストが少し入った創作系のメニューが多いところです。
失業率が高い
イタリアは、失業率がものすごく高いです。旦那さんの友人でも、職を持っていない人は少なくありません。
ミラノ周辺ではサービス業なども盛んですが、少し離れたところでは、職を持たずにフラフラしている20代の姿をよく見かけます。

ミラノ
その上時給も高くないので、中級以下のカフェやレストランでは、店員の接客態度もあまり良くないですね。
ですので、国境沿いのイタリア人はスイスで働くことを夢みる人も多く、イタリアからスイスに出稼ぎにくる労働者が多いです。イタリア人を労働を規制する法案も可決されているくらいです。
イタリアは移民が多い:
日本でも報じられているとは思いますが、皆さんのイメージ以上に、イタリアには毎日のように移民が到着します。
他国が制限するせいでイタリアに移民が溢れかえっており、それがイタリア人の怒りに繋がっているようです。
その影響で、労働も奪われてしまっています。
実はイタリア人は、プライドが高いという特徴があります。
皿洗いなどは嫌う傾向にあり、他国からの移民はそういった仕事を担うことが増えています。
おすすめ観光地は「ルガーノ湖」
私のおすすめ観光地は、イタリアとの国境近くにある「ルガーノ湖」です。
スイスの高級リゾート地の一つなのですが、イタリアの人も多く遊びに来るところです。
この湖の周辺は景色も良いですし、おいしいレストランもたくさんあります!
ちなみに、私の家からルガーノ湖に行く途中に、フォックスタウンというアウトレットがあります。
160店舗近くが入っている大きな施設で、週末になるとイタリアから来る車で大渋滞を起こすほど人気があります!
日本からイタリアに行くには??
話は少し脱線しますが、日本からイタリアへ行くルートをご紹介します。
ミラノまでの直行便はアリタリア航空から出ているのですが、12時間ほどの移動時間で、往復12万ほどかかります。これが、最も早く到着するルートです。
学生さんなど、時間と体力のある方に提案したいのは、アブダビ経由でイタリアに入る方法。
20時間ほどかかるのですが、安いときであれば往復5、6万に抑えることができます。
この2つ以外でおすすめするのは、アエロフロート・ロシア航空でのパターンです。
ロシアを経由してミラノに入るのですが、15時間ほどで7、8万円です。アブダビ経由ほどの時間はかかりませんし、値段も抑えることができます!
さいごに
言葉が通じなかったらどうしようと思ったり、海外生活をする上では多くの不安があると思います。
でも私が大事だと感じるのは、まずは何も悩まずに思い切って、現地に来てみること。
それなりの蓄えがあった方がなお良いですが、恐れずに堂々と来る心構えがあれば、きっと楽しい海外生活が送れるはずです!
スイスやイタリアへの移住を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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