言葉も文化も違うイタリアで、我が子を現地の幼稚園へ通わせるというのは、とても心配ではないでしょうか?
私も当時は分からないことばかりで、不安でいっぱいでした。
しかしそんな不安は嘘だったかのように、先生方やお友達からたくさんの愛情を注いでいただいて、親子共々とても幸せな3年間でした。
これからお子様をイタリアの幼稚園へ通わせる方の、不安材料を少しでも減らせるように、日本人の視点からイタリアの幼稚園についてご紹介します。
幼稚園探しの3つのポイント
イタリアの幼稚園は3歳から6歳の子供達が通います。
入園は9月からになりますが、1年前くらいからリサーチを始めましょう。
私は主に下記の3点を重要視して、幼稚園選びをしました。
私立にするか公立にするか
イタリアの幼稚園には、私立か公立の選択肢があります。
私立幼稚園といっても、日本のようなお受験はありません。
私立の場合、日本の私立幼稚園と同じくらいの費用がかかります。
そして公立幼稚園と比べて、設備が良かったりモンテッソーリ教育をしていたりと、園によって特色があるようです。
公立の場合は、必要な費用が給食費くらいなのが最大のメリットです。
ただ公立といっても、設備も申し分ない幼稚園がほとんどですし、先生方もしっかりしてるのでご安心ください。
自宅からの距離
イタリアの幼稚園は父兄の送り迎えが基本となります。
日本のようなスクールバスがある幼稚園は、ほとんどありません。
毎日の送迎となると、車でも想像以上に大変ですのでなるべく近い所をおすすめします。
幼稚園の雰囲気
もし可能ならば、実際に行って見学することをおすすめします。
私もいくつかの幼稚園を見学しましたが、幼稚園側もとても好意的に案内してくれました。
その際に先生方ともお話しする機会もあり、幼稚園の雰囲気を知ることができました。
入園の申し込み方法
入園は9月ですが、早いところだと1月くらいから入園の申し込みが始まります。
大きな都市などでは、人気のある幼稚園は枠がすぐに埋まってしまうので、早めに動き出しましょう。
私立の幼稚園
私立の幼稚園に関しては、幼稚園のホームページや電話などで直接問い合わせてください。
公立の幼稚園
公立幼稚園も最近はネットでの申し込みが主流になっています。
お住まいの地方自治体(COMUNE)のホームページを開くと、学校関係の項目がありますので、そちらから申請しましょう。
入園前に予防接種を!
イタリアでは2017年に予防接種に関する新しい法令が発布されて、予防接種が義務化されました。
幼稚園に通う場合は、予防接種表の提示を求められます。
もし接種していないと、入園を拒否されてしまいますのでご注意ください。
6歳までに済ませておきたい、14の予防接種
イタリアと日本では接種するワクチンに違いがあります。
もしまだ接種していないものがあれば、小児科の先生などに相談して入園前に済ませておきましょう。
- ポリオ
- ジフテリア
- 破傷風
- B型肝炎
- B型髄膜炎
- C型髄膜炎
- へモフィルス・インフルエンザB型
- 麻疹
- 風疹
- おたふく
- ロタウィルス
- 肺炎球菌
- 百日咳
- 水疱瘡
B型髄膜炎、C型髄膜炎、肺炎球菌、ロタウィルスの4つの予防接種は義務ではないですが、強く推奨されています。
予防接種に関しては3年ごとに、疫学データに基づいて方針が見直される場合があるので、その都度新しい情報を入手してください。
もし日本で受けてきた予防接種があれば、イタリアでも登録してもらえます。
その時に母子手帳があるとスムーズに登録してもらえるので、忘れずに持参することをおすすめします。
イタリア語の壁
残念ながら小さな子供にも、イタリア語の壁は立ちはだかります。
だけど、必ず乗り越えられる時が来ます!
子供はすぐに言葉を覚える?
世間一般では、「子供はすぐに言葉を覚える」と言われています。
しかし私は息子をイタリアの幼稚園に入れてみて、この意見には「NO」と言わせてください。
もちろん頭が固くなった大人よりは、早く外国語を習得する時間が早いのは間違いありません。
ただ子供がすぐに外国語を習得できるというのは、あくまでも大人と比べてということだと思うのです。
子供なりに寂しい思いをしたり、努力したりした積み重ねが、バイリンガルの道へつながるのではないでしょうか。
イタリア語の世界に慣れるまで
全てのお子さんに当てはまる訳ではありませんが、ここでは我が家の息子のケースをお話しします。
なんとなく何を話しているのか雰囲気を察して、周りの子供の動きを見ながら幼稚園生活に馴染める様になるまで約2ヶ月かかりました。
そして半年くらいになると、たどたどしいながらもイタリア語の単語を使って、自分の言いたいことを頑張って伝えることができるようになっていました。
最初は不憫に思ってしまいますが、少しずつイタリア語を学んでいきますし、上手く話せなくてもお友達とは仲良くできますので、焦らずに見守ってあげましょう。
日本の幼稚園との違い
ここではイタリアの幼稚園と日本の幼稚園の違いをご紹介します。
入園式や卒園式がない
日本では当たり前にある入園式も卒園式も、何もありません。
卒園に関してはちょっとしたイベントはありましたが、日本のような卒園式はありませんでした。
そして入園式もないので、初日から普通に登園が始まりました。
入園準備品がほぼない
日本で幼稚園に子供を通わせている友人の話を聞くと、制服や上履き、体操服、手作りの巾着袋など、本当に準備する物が多く大変だったと聞いていました。
私もかなり身構えていたのですが、結局準備した物は、スモックと小さなリュックだけでした。
9月に近づくとスーパーや衣料品店で、何種類かスモックが売り出されます。
特に指定はないですが、通わせる幼稚園がどのタイプのスモックなのかだけは把握しておきましょう。
ランチはイタリア料理のフルコース
幼稚園によって園内にキッチンがあったり、ケータリングの給食だったりと様々です。
ですがどの幼稚園でもパスタorリゾットから始まり、メインの肉or魚料理、付け合わせの野菜、そして果物類のデザートと毎日がフルコースメニューになっています。
アレルギーがあるお子さんの場合は、事前に申請すれば対応してもらえます。
またオーガニックの野菜を使うなど、さすが食にうるさいイタリアといったこだわりです。
縦割りクラス
息子の幼稚園では縦割りクラスになっていて、同じクラスに年少さん、年中さん、年長さんが一緒でした。
あまりイタリア語が話せない息子を、甲斐甲斐しくお世話をしてくれるお兄さんやお姉さんがいて、とてもありがたく頼もしい存在でした。
愛で溢れるイタリアの幼稚園
イタリア人はとにかく愛情表現が豊かです。
イタリアの幼稚園の先生方やお友達も、ちょっと大袈裟じゃない?と感じるくらいに愛情表現してくれます。
息子がイタリア語がまだ理解できず寂しい思いをしていた時も、いつも「愛してるよ」「かっこいいね」「すごいね」といって、ハグをしてくれたりキスしてくれたり…。
自分が愛されていると感じて肯定感を得られることは、子供の成長過程においてとても大切です。
息子がイタリアの幼稚園でたくさんの愛情を注いでいただいて、のびのびと成長できたことは、何ものにも代え難い尊い貴重な時間であり、私達家族の財産となりました。
言葉も文化も異なるイタリアで、我が子が楽しく幼稚園生活を送れるか心配もあるかと思いますが、愛情の塊のような先生方やお友達が待っています。
安心してイタリアの幼稚園へ飛び込んでください!
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