シンガポールで保育園・幼稚園選び!種類、学費などの5つのポイント

シンガポールの幼稚園、保育園選びのポイント

シンガポールには、東京23区とほぼ同サイズであるにも関わらず、色々な国からの多種多様な人種が混在しています。

国を挙げて能力主義を掲げているため、未就学児教育への熱の入れようは驚くほどです。

人気のある幼稚園は、子供が産まれたその日にウェイティングリストに名前を載せなければ入学できないと聞きます。

こういった理由から、シンガポールには多様なニーズに応えられるよう、様々な種類の保育園・幼稚園があり、子供にどういった教育を受けさせたいか・どのような言語を学ばせたいか等によって、数ある選択肢から選ぶことが出来ます。

ここでは、シンガポールの保育園・幼稚園を選ぶ際に知っておきたいポイントをご紹介します。

保育園・幼稚園の種類(日系/ローカル系/インター系)

シンガポールでは大まかに、

  • 日本で言うところの保育園であるチャイルドケアセンター
  • 幼稚園であるキンダーガーデン

とに分かれます。

チャイルドケアセンターでは、18ヶ月から6歳(生後2ヶ月の乳幼児から受け入れ可能のセンターもあり)まで、キンダーガーデンでは3歳から6歳までの子供が入園可能です。

日本との大きな違いは、両方ともにEarly Childhood Development Agencyと呼ばれる政府機関が管轄しており、チャイルドケアセンターでも、キンダーガーデンと類似した教育が行われるという点です。

しかし、それぞれのスクールで提供するカリキュラムや保育時間、ホリデーの期間などは異なります。

チャイルドケアセンターに入園希望の場合、共働きであるといったような条件は特にありません

3種類ある幼稚園

シンガポールには、大まかに

  • 日系
  • ローカル系
  • インター系

と呼ばれる3種類の幼稚園があります。

日系幼稚園:

日系幼稚園とは、日本語を主な言語として保育を行っている幼稚園です。

英語の教育も同時に行いますが、日本の文化や行事を取り入れ、スクールによってはバイオリンなどの情操教育に力を入れているところもあります。

日本へ帰国予定の場合や、日本人小学校へ入学を予定している場合には、こちらをお勧めします。

ローカル系幼稚園:

ローカル系幼稚園とは、英語・中国語(マレー語・タミール語を選択できるスクールもあり)を中心に保育を行います。

チャイルドケアセンターの多くがローカル系であるため、シンガポールのローカル小学校へ入学予定の場合、また共働き家庭で子供を預ける必要がある場合などは、ローカル系幼稚園がおすすめです。

インター系幼稚園:

インター系幼稚園とは、インターナショナルスクール付属の幼稚園を指します。

ほとんどのスクールで、英語のみの保育となりますが、一部で日本語や他言語のクラスを提供しているスクールもあります。

保育時間は、半日のところがほとんどです。

次項より、それぞれの幼稚園の特徴を詳しくご案内します。

なお、下記でご紹介する内容は、あくまでもそれぞれの主な例の特徴をご案内するもので、学校によっては異なる内容になる旨、ご了承下さい。

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シンガポールの日系幼稚園の特徴

保育時間

ほとんどの幼稚園で9時から15時となっています。

長期休み

8月と12月に夏休み・冬休み、3月に春休みがあります。

言語

日本語と英語。

スクールバスの有無

日系のほとんどの幼稚園で、スクールバスがあります。

ドライバーと、同乗しているスタッフは現地のローカルスタッフとなりますので、英語でコミュニケーションをとる必要がある事もあります。

大抵の場合、日本人が多くすむコンドミニアムがバス停となりますので、事前に行きたい幼稚園の目星をつけて、バス停の場所を調べてから住居を決めるのもいいかもしれません。

給食

幼稚園で用意した給食(日本食)が出ます。日本人幼稚園では、保護者向けに試食会も実施しています。

その他(メリット/デメリットなど)

ほどんとの日系の幼稚園の年度始めは4月ですが、日本人の園児が多く、日本語教育にも力を入れているローカル系の場合は、1月始まりとなります。

日系幼稚園と紹介されている場合もありますので、年度始めを確認するようにしましょう。

日本語教育に力を入れたい場合、また、小さなお子様が初めての海外での生活に馴染めるよう日本語の環境を整えてあげたい等の場合は、日系幼稚園がお勧めです。

デメリットとしては、せっかく海外にいるのに、英語や異文化に触れ合う機会が少ないという点でしょうか。

主なスクール名

シンガポール日本人幼稚園
WEB:http://www.jks.com.sg
住所:251 West Coast Road Singapore 127390(TEL:6779 3434)

1989年に設立された、文部省の幼稚園教育要領に基づき保育を行う、日本人幼稚園。日本の伝統文化や行事を行い、また英語教師によるクラスもあり。

このはな幼稚園
WEB:http://konohana.edu.sg
住所:16 Ramsgate Road Singapore 437462 (TEL:6342 0100)

1997年に設立。総合幼児教育研究会の提唱する「総合幼児教育」理念をもとに、保育を行う。日本人担任と外国人の担任が複数担任としてクラスを受け持ち、イマージョンプログラムを取り入れて、日本の保育を基本とした上で英語の習得を目的としたカリキュラムを行なっている。

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シンガポールのローカル系幼稚園の特徴

保育時間

ほとんど幼稚園で7時から19時までとなっています。スクールによっては、午前のみの半日保育など選択できるところもあります。

長期休み

基本的に長期のお休みはありません。ただ、先生のトレーニングなどの理由から、年に数日お休みとなる場合があります。現地の祝日などは、お休みとなります。

言語

英語と中国語。

英語は、アルファベットや単語などから始めますが、先生がシンガポール人であるため、発音は多少シンガポール訛りになります。

中国語も、書き取りから発音まで、厳しく教えられます。

園によっては、日本語のクラスを提供しているところもあります。

スクールバスの有無

ほとんどの園で、スクールバスを提供しています。

給食

園で調理した給食が出ます。ほとんどがローカル料理で、簡単なパスタやヌードル・おかゆなどのようです。

シンガポールでは、残念ながらあまり食育に力は入れていませんので、日本と比べると少々がっかりされることもあるでしょう。

その他(メリット/デメリットなど)

1月が年度始めとなります。

ローカル系の幼稚園は、ほとんど共働きの家庭のニーズに沿って保育を提供していますので、日系やインター系の幼稚園ほど父兄が平日参加する必要がある行事などは行いません。

入園式は基本的にありませんが、ほとんどの園で、卒園式兼お遊戯会を年に一度行い、こちらも週末行われます。

デメリットを挙げるとすれば、やはりローカル小学校入学を前提としているため、勉強が大変です。

ほとんどの園で毎週英語のスペリングテストや、中国語の書き取りテストがあります。

また、先生やお友達もシンガポール人がほとんどですので、シンガポール訛りの英語(シングリッシュ)を覚えてしまう事でしょうか。

シンガポール 幼稚園2

主なスクール名

Alphabet Playhouse
WEB:https://www.alphabetplayhouse.com.sg/jp/
住所:16 Dublin Road Singapore 239805 (TEL:6653 8083)

ローカル園だが日本人の先生がおり、生徒はシンガポール人・日本人・欧米人など様々。保育時間も7時から19時と、働くママには心強い。日本語クラスが週3回ある。この他に、イーストコースト校あり(440A Upper East Coast Road Singapore 466497)。

Kinderland Academy
WEB:https://kinderland.com.sg
住所:シンガポール島内に数校あり。(参考:https://kinderland.com.sg/regional-network/

ローカルの小学校に入学を希望しているママに定評の園。英語・中国語の勉強は言うまでもなく、音楽やフィットネスなどにも力を入れている。生後2ヶ月の乳幼児から預かってくれるセンター(Infant Care)も数カ所あり。

インター系幼稚園の特徴

保育時間

ほどんどのスクールで、8時から15時前後までとなっています。

長期休み

7−8月と12月に長期のお休み、4月と10月に一週間ほどのお休みがあります。

言語

英語のみ、または中国語・日本語のクラスを提供しているスクールもあり。

スクールバスの有無

ほとんどの園で、スクールバスを提供しています。

給食

園で調理した給食が出ます。ほとんどのインターナショナルスクールには、大きなカフェテリアがありますが、プレスクールの生徒はカフェテリアではなく、お教室で食べるようです。

その他(メリット/デメリットなど)

9月が年度始めとなります。

事項でご案内しますが、日系/ローカル系に比べてとにかく学費が高額なのと、お休みが多いことがデメリットと言えるでしょう。

しかし、英語での教育をしっかりさせたい場合や、小さな頃から異文化に触れさせたい、また将来は海外の大学へ進学を希望しているなどの場合は、こちらがお勧めです。

インター系の幼稚園の中には、ローカルインターと呼ばれる園があり、ローカルスクールのカリキュラムやカレンダーに沿って運営している園があります。

入園してみたら先生がほぼシンガポール人で、子供がシンガポール訛りの英語を覚えてきてしまった、などという場合もあります。

入園前に必ず見学に行くことをお勧めします。

シンガポール 幼稚園3

主なスクール名

Eton House Pre-school
WEB:https://www.etonhouse.com.sg/schools/schools-in-singapore/
住所:シンガポール島内に数校あり。

シンガポールプリスクールとインターナショナルスクールと2種類あり、シンガポールプリスクールはシンガポールのカリキュラムに沿った教育を行う、ローカルインター校。ローカルインター校とインター校では年度始めも異なりますので、ご注意下さい(1月と9月)。Newton校・Robertson Walk校およびMountbatten223校では、日本語のクラスもあり。

Overseas Family School
WEB:https://www.ofs.edu.sg/schools/kd/
住所:81 Pasir Ris Heights Singapore 519292

2歳(Pre-K1)から5歳(K2)までを受け入れている。Pre-K2(3歳)からは日本語やフランス語など、様々な言語を学ぶクラスもあり。International Early Years Curriculum(2〜5歳向けに発案された世界47カ国/140以上のスクールで取り入れられているカリキュラム)に基づいた教育を行い、チェスや水泳などのクラスもあり。

それぞれの学費について

下記に、それぞれの平均的な費用についてご案内します。

なお、年齢によって保育料が異なる場合がほとんどですので、詳しい保育料については各スクールへお問い合わせ下さい。

通常、Infant Careと呼ばれる生後2ヶ月からの入園を希望する場合は、保育料が高額となります。(下記日本円表示はSG$1=80円で計算)

日系幼稚園

  • 保育料 SGD1,000(8万円)程度/月
  • バス代 園からの距離によって異なりますが、平均SGD200(1万6千円)前後となります。
  • その他 保育料の他に登録料(通常返金不可)が平均SGD150(1万2千円)程度、入園料が別途SGD1,200〜1,500(9万6千円〜12万円)ほどかかります(園により異なる)。また、特別な行事などがある場合には、保育料に含まれない場合もある費用が発生するとのことです。

ローカル系幼稚園

  • 保育料 SGD1,500(12万円)程度/月(全日保育) SGD1,200(9万6千円)程度/月(半日保育)
  • バス代 園からの距離によって異なりますが、平均SGD200(1万6千円)前後となります。
  • その他 保育料の他に登録料(通常返金不可)が平均SGD200〜500(1万6千円〜4万円)ほどかかります。また、園で体操や音楽などのお教室を別途希望する場合には、その費用がかかる場合もあります。

インター系幼稚園

  • 保育料 園により大きな開きがあり、下はSGD1,000(8万円)/月程度から、上はSGD3,200(25万6千円)/月程度となります(入園を希望する年齢によっても異なります)。
  • バス代 園からの距離によって異なりますが、平均SGD500〜1,800(4万円〜14万4千円)前後となります。
  • その他 登録料(返金不可)は通常SGD300からSGD500(2万4千円から4万円)程度ですが、スクールによってはSGD3,000(24万円)程度かかる場合もあり、インター系はスクールによっての差がとても大きいです。また、この他に施設使用料などが別途かかります(平均SGD3,000ー24万円程度/年)。

まとめ

シンガポールでは、本当に驚くほどの数の保育園・幼稚園があり、選択肢には困りません。

また、共働きでなくとも保育園に入園することができるので、日本ほど子供を保育園へ預けることに対する敷居が、高くないように思えます。

ご家庭の教育方針や費用などを考慮しながら、お子様にぴったりのスクールを見つけましょう。

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