私がデンマーク留学を決意した理由

私がデンマーク留学を決意した理由

デンマークへの留学を検討されている方へ、デンマーク留学中の現地在住者にその経緯や理由をお聞きしました。

何が彼女をデンマークへ導いたのか、参考にしてみてください。

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中学校の成績で人生が決まる?私がデンマーク留学を決めた理由

「テストの成績に進路を任せてきてしまった」という思いが、私をデンマークへ導きました。

人生の選択肢を広げるために勉強を続けてきたはずが、いつの間にか先輩の背中しか見えなくなっていました。

大学院に進学して程なく流れ始める就活ムードに疑問を感じた瞬間に、自分が無意識にレールに乗っていたことに気がつきました。

大げさに聞こえるかもしれませんが、中学校での成績はその後の人生のパターンをある程度固定化してしまいます。

中学校の成績で進学できる高校が絞られ、高校の偏差値はそのまま進学できる大学や就職先を決定してしまう、そんなレールに私はいました。

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ちょっと待って!大学院は「就活予備校」じゃない

しかし、そんな私に転機が訪れます。

今までの生き方、そしてこれからの「ベルトコンベヤー」に乗ったような進路に疑問を持ったのは、大学院進学後2か月が経った、修士1年の6月のことでした。

この年の就活解禁は6月であり、1つ上の修士2年の先輩方が内定をもらい始める時期でした。

それは、先輩方の就活が終わっていくことを意味します。

しかし、同時に修士1年の私たちの番が始まるのです。

近年、就活におけるインターンシップの重要性が高まってきており、その年はインターンシップの募集解禁が6月1日でした。

私は、周りの就活ムードに押されて大手の就活サイトに会員登録をしながら、違和感を感じました。

「大学院に進学を決めたのは、自分の研究者としてのスキルを高めるためであったはずなのに、どうしてもう就活を始めなければならないのだろう?これでは、ただ就活をする時期を先延ばしにしただけではないか。」そういう思いが浮かびました。

近年、理系の就活は「売り手市場」などと言われていますが、それはすべての理系分野に当てはまることではありません。

私は生物化学の分野を学んでいますが、バイオ系の学生はエントリーシートを何十社も出し、何か月もの間面接に奔走しなければならないのが現状です。

地方の大学の学生であれば、その間大学を休むことになります。

それに加えて、本就活の一年前から始まるインターンシップ。修士課程は2年しかないのに、そのうちの1年間を就活のことを考えて過ごします。

これではまるで「就活予備校」だと感じました。

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自分の進路を考える時間があまりに少ない

日本ではほとんどの人が20代後半までには就職しています。

また、就活を行っている人の年齢もそれほど幅はありません。

  • 1つの教育課程から次の教育課程の間に空白の期間を挟むことがまずないこと
  • 卒業直後の学生を優遇する新卒採用を多くの企業が取り入れていること

です。

さらに、大学などのアカデミックな職でも、年齢制限のあるポストがあります。

日本という国が、できるだけ早く働き始めるよう勧めているのです。

そのため、「自分が将来何になりたいか」「どういうキャリアを形成したいか」ということについて考える時間があまりに少ないのです。

本来、自分の学びたいことを深めるための機関である大学の、日本の最高峰である東京大学では、入試時に学部を定めず進級後に振り分けられる方式を採用しています。

これについては自分の意思を固めるという良い点もありますが、それは本来大学に入る前に行うべきものです。

ところが高校生は「どこかの大学受験を突破する」ことに精いっぱいで、自分のキャリアについて考える時間がありません。

高校を卒業したあと、学生でもなく働いてもいなければ「ニート」と称されてしまいます。これと同じような状況、しかもより選択肢の少ない状況が、大学院卒業後に待っていました。

何も決めてこなかった私が海外留学を決意

これまでの自分が、自分のことについて実際には何も決めてこなかったことに気づいた私は、これからの選択は自分で考えあぐねて下さなければならないと感じていました。

また、せっかく大学院に進学したので、もっと落ち着いて研究に携わりたいという思いもありました。

そして、そのための時間が必要でした。

そこで浮かんだのが「休学をして海外留学をする」というアイディアでした

「海外へ行かなければ時間を得ることができないのか?」と思う方もいるでしょう。

私が行きついた答えは「Yes」です。

何故なら、日本にはギャップイヤーという考え方が浸透していないからです。

休学をして時間を作っても、その期間ただ日本にいては、履歴書上では空白の期間となって残ってしまい、のちのち就活をする際にマイナス評価につながる恐れがあります。

ところが「海外留学」と名を打っておくと、逆にプラスになることもあります。

また、日本にいては周囲のムードに焦りを感じ、「とりあえず就活しておこう」という気持ちに戻ってしまう可能性もあります。

そしてもちろん、これらの戦略的な思考とともに「海外に住んでみたい」、「新しい文化に触れたい」という好奇心があったのは事実です。

この理由から、私は日本を飛び出すことを決意しました。

私の留学は、目標を探すための、いわゆる「自分探し」の旅です。

留学をする人は、自分の将来のキャリアをあらかじめしっかり見据えて、確固たる目的を持っているというイメージがあるかもしれませんが、少なくとも私はそうではありませんでした。

留学を開始した今では、それでよかったと思っています。

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デンマーク留学を選んだ理由

私は留学先としてデンマークを選択しました。

その理由は、私が農学分野のバイオ化学を専攻していたことに関係しています。

私の留学の主な目的は「目的をみつけること」でしたが、そうは言っても渡航後にどの機関にも所属していない状態になることに対する不安は捨てきれませんでした。

また、日本を含めすべての国で、外国籍の人間が長期間国内に滞在するためには「その国に滞在しなければならない理由」が必要です。

このような手続きにおいて「学生」という立場は最強の切り札です。

もちろん、自分の専攻に対する愛着があったことは大前提ですので書き添えておきます。

ライフサイエンス先進国デンマーク

「ライフサイエンス」と呼ぶべき分野の研究において、デンマークを含む北欧の地域は世界をリードしています。

「ライフサイエンス」は、食品や医薬品など、人の健康に注目した研究から、土壌学や植物学など、環境に注目した研究まで幅広く含む分野ですが、微生物や植物を含む「生物」を題材にして人の暮らしをより良くしていこうという目的が共通しています。

北欧の国々はエコと福祉に優れているということを聞いたことがある方もいるかもしれません。

徹底した社会制度が有名ですが、「エコ」に関しては技術的な研究も進んでいるのです。

デンマークのコペンハーゲン周辺からスウェーデンの南部にかけて、バイオテクノロジー、医薬・医療関係の研究機関が集積している地域があります。

アメリカの、半導体メーカー集積地区の「シリコンバレー」はお馴染みですが、これにかけて北欧のこの地域は「メディコンバレー」と呼ばれます。

「研究機関」というのは、メーカーなどの企業だけではなく、大学等の教育機関や、ベンチャー企業の立ち上げを支援する「インキュベーター」団体等も含まれています。

参照:MEDICON VALLEY MAPS

メディコンバレーの成り立ちには「カールスバーグ」という大きなビール会社が関係しています。

ビールに限らず、実はお酒というものは、原料の作物の栽培、微生物による発酵、風味の調整等、ライフサイエンス分野の技術の結晶です。

日本でも大きな酒造メーカーが医薬品事業を持っていたりしますが、2つの事業の研究基盤が同じであるからなのです。

デンマークでは、コペンハーゲン発祥のビール「カールスバーグ」が火付け役となって、ライフサイエンスが発達していきました。

酪農王国デンマーク

デンマークには、もう1つライフサイエンス分野の世界的大企業があります。「ノボノルディスク」はコペンハーゲンを本拠地とする、世界17位の製薬企業です。

参考:Brand Ranking(2017年)

同ランキングにおいて、日本の大企業の武田製薬とアステラス製薬はそれぞれ世界19位、21位でした。

ノボノルディスクは、糖尿病治療のためのインスリン研究の権威をもつ企業です。

当初、インスリンはブタの膵臓から抽出されました。

ここで、この章のタイトルからピンときた方もいるかもしれません。そうです、デンマークは豚肉の自給率が300%を超える酪農大国です。

豚肉だけでなく、チーズなどの酪農製品や、ライ麦の生産も盛んです。

デンマークは日本と同じように石油資源や鉱物資源に恵まれない国です。従って、産業としての農業が発達しています。

そして、農業がライフサイエンスの先端技術につながったのです。

ここまで知ってしまうと、農学部出身でバイオ化学を専攻している私がデンマークに行かない理由がありませんでした。

まだ留学先を検討している方は、この情報が少しでも参考になれば嬉しいです。

必要なものは「行きたい」という気持ちだけだった

海外では、中学校を卒業してから就職するまで、同期と足並みをそろえていなければならないなんて、そんなルールはもともとないのです。

「行きたい」と思えば、日本人だってどこへでも行けます。

開けた広い世界を見てから自分のキャリアを決めるのも、一度しかない人生に満足するための方法の1つでしょう。

私は今、自分の進路を自分で選んだ、と自信を持って言うことができます。

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