日本では「真面目で勤勉」「家族思い」「器用」そして何より「親日」といったイメージが強いベトナム人。
日本人のパーソナリティとも似ている部分が多いことは、ベトナムに進出している多くの日系企業が進出理由として挙げているほどです。
実際現地に生活してみると見えてくる、住んでいるからこそ分かる、ベトナム人の性格の特徴や国民性についてご紹介します。
4K?6K?ベトナム人の国民性
彼らの国民性やパーソナリティを説明する時によく出るのが「4K」。
それらは
- 器用
- 向学心旺盛
- 近視眼
- カカア天下
のローマ字頭文字を取ったものです。それに加え、「コネ社会」「交渉上手」も加えて6Kだ!との声も。
K-1:器用
個人差はあるものの、ベトナム人は手先が器用な人が多いです。
伝統工芸である刺繍や縫製もベトナム女性の専門職で、今後のベトナム経済を引っ張っていく産業の一つでもあります。また、ネイルやまつ毛エクステなどの細かい作業も得意なので、世界中のサロンで活躍しています。
K-2:向学心旺盛・真面目で勤勉
ベトナムの若者の多くは「親世代が戦争で苦労した分、自分が頑張って高い給料をもらって、家族を養おう」と考える傾向にあります。
また、言語スキルがあると外資系企業に勤めることができ、収入の差は歴然です。
もちろん英語が一番人気ですが、日本語や韓国語、フランス語にスペイン語やロシア語、そして中国語など様々な言語を複数学んでいる人も数多くいます。
仕事の後に語学学校や大学に通っていたりダブルスクールしている人も非常に多いです。
金銭的に余裕がない人はYouTubeを使用したり、外国人が多く訪れる場所で働いて実践でスキルを身につけたりしています。
ちなみに、日本人が言う「勤勉」とは、自分の時間を犠牲にして一生懸命働くことを指しますが、ベトナムでは必要に応じて役立つ新しい知識やスキルを身につける努力をするということを指します。
このような勤勉さはもちろん、自分の人生や家族を大切にしたい、という思いからきています。
K-3:近視眼的・計画性が足りない
ベトナムは長い歴史の中で外国から植民地にされていたり、戦争をしていたため、「明日、どうなるか分からない」という将来が見えない日々を長い間過ごしてきました。
そのため、中長期的に物事を考えることよりも、今どうするかという短期的な視点で考える傾向があります。それは食べ物に困らず年間温暖な南部によく見られる特徴でもあります。
「1年後の100万円より、今日の100円」という金銭感覚の人が非常に多く、また特に楽観的な南部の人は「欲しいものは借金してでも買う」という傾向が強いようです。
目の前の娯楽を優先してしまう傾向があるので、家を担保にして賭博に負けて無一文、なんていうマンガのような話もよく聞きます。
仕事でいうと、日本人のような綿密な計画を立てず感覚・感情で物事を進める傾向があり、納期に遅れたり、見積もりがどんぶり勘定だったりする事がよくあります。
ただ、リスクを恐れ過ぎて行動力に欠ける日本人と比較すると、彼らの勢いや行動力は素晴らしく、尊敬する点でもあります。
K-4:かかあ天下
ベトナム人女性は非常に勤勉で一家の大黒柱。
夫よりも給料が高いことも少なくなく、管理職は女性の方が多いほど。公私ともに女性がしっかり主導権を握っており、夫を尻に敷く傾向が見られます。
コネ社会・家族第一、交渉上手
K5:コネ社会・家族第一
ミニ中国とも呼ばれるベトナム。
中国の体制からイメージすると分かりやすいかと思いますが、ベトナムの場合は体制の他、長い植民地支配下時代や戦時下において家族や血縁でのコネを大切にする、そこに頼る、というのが生きる術の一つであったようです。
現実主義(今が一番大事)で自分の家族だけでも生きていけるように、という考えから家族主義が根付いているようです。
コネや血縁関係そして賄賂までも入試や就職などにおいて、さらにはビジネスでも重要です。
それが外国企業がベトナムに参入する際の難しい点の一つでもあり、成長するための懸念点・障壁でもあるのです。
ただ、このような「コネ」は悪いものとして見られておらず、「人脈」「恩恵」のように受け取っている印象です。
人脈は丁寧に大切にしていく、という考えのようです。
逆を言えば家族以外の他人は全く信用していないとも言えるのです。
「自分や家族の利益の追求」に重きを置いているので、他人や社会に対する責任や配慮が欠けているように見える時もあります。
K-6:交渉上手
ベトナム人は商売上手で価格交渉が得意な人が多いです(特に市場のおばちゃん)。
相手を自分のペースで丸め込むのが上手く、外国人である私たちがそれに対抗するのは至難の業です。
国民性は地域によってかなり違う?!
日本でも、東京と大阪の気質が異なるように、ベトナムも地域差があります。
日本同様、縦に細長い地形で、地域によって気候も異なりますし、そもそも戦争をしていた南北の2つの国でしたので大きく分けて北部と南部、細かく言うと中部も含めた3つのパーソナリティがあります。
北部の国民性
北部は中国も近く、政治的にも社会的にも中国からの影響が非常に色濃い地域です。
気候も四季があり秋や冬は肌寒くなります。資源も乏しく、寒い季節のために食料と確保したりなど、少し先の事も考えて慎重に動く傾向があるようです。
南部の人は北部の人を冷たい、無愛想、などと言う事もありますが、勤勉で真面目な人が多いので、どちらかというと北部の人の方が日本人のパーソナリティに近い気がします。
中部の国民性
中部は現在、ダナンを中心とした開発が進んでおり人気が高まっています。
中部のフエには長く古都が置かれていたのですが、現在中部のほとんどの地域は田舎で貧しい所が多いです。
貧しさ故、人々は非常に現実的ですが、それと同時に成功して一旗揚げたい!という気持ちが強く、ダナンやホーチミンに進学したり就職して一攫千金を狙うチャレンジャー精神溢れる人が多いです。
南部の国民性
南部の人は熱帯気候の影響か、オープンで楽観的でフレンドリーな傾向があります。
明るくて親切な方も多く、旅行で助けられた人も多いのでは無いでしょうか?
在越日本人の間では、ハノイは東京、ホーチミンは大阪、と言うくらい、南部の人は大らかな商人気質が多い反面、短気で適当な人もよく見られる印象です。ですが、ホーチミン以南の海沿いの地域の人々は、心優しく穏やかで怒らない、とよく言われます。
その他よく言われるベトナム人の特徴
前述のように、地域差や代表的なパーソナリティの他、在住者の中でもよく挙がるベトナム人の特徴を紹介します。
親切で世話好き・子ども好き
外国人の私たちが困っていると親切にしてくれる人は多く、またベトナム人は小さな子どもや赤ちゃんが大好きなので、子どもと一緒にいると老若男女問わず可愛がってくれたり、お世話を手伝ってくれたりします。
昭和の日本の人情あふれる近所の人、みたいな人が沢山います。
おしゃべりな人が多い
初対面でも年齢や年収などかなりパーソナルなことまで聞いてきますが、彼らからすると悪いことでは無く、相手の事を知りたいから、会話を楽しんでいるだけなのです。
知らない人同士であっても、バイクの運転中に隣の走っている人と話したり、ほんの10分タクシーで一緒だった運転手さんに身の上話をしている姿(それもおばちゃん等では無く若い女性も)をよく見かけます。
レジでもお客さんと会話を楽しんでいます。ただ、噂話が好きな人も多いので注意も必要!
時間にルーズ
これは東南アジア全域に言えることかもしれませんが、ベトナム人もそれに漏れず、一般的に時間にルーズです。日本人が正確過ぎるとも言えますが。
約束に5分程度遅れるのは遅刻では無いようです。筆者が働いていたローカル企業では、タイムレコーダーがありましたが、ベトナムナイズされた私も何度となく遅刻していたのですが、給料から引かれている事はありませんでした。
ビジネスにおいては、納期を守らない、アポに遅れてくる(または来ない、いない)などもよくありますので、事前確認をおすすめします。
プライドが高く、自分の非は認めない。見栄っ張り。
こちらは全般的に言われることです。
自分が間違ったことをしていても、自分の非は認めないで責任転嫁する傾向があります。
日本人からすると、この傾向が国の成長を阻んでいるように見えます。小さなことで言うと「すみません」「ごめんなさい」が言えない人が多いのです。自分がした行動は何があっても正しい事なのだと思いたいのがよく見えます。
また、プライドが高く、感情的になってしまう人が多いので、口論になると建設的な議論ができず解決策が見つからない事があります。
ですので、ビジネスの場で彼らが犯した間違いなどを他のスタッフの前で叱責すると、酷くプライドが傷つくようなので、注意をする時には個別で話すなどの配慮が必要です。
それも頭ごなしに言うのではなく、「なぜダメなのか」「なぜこうした方が良いのか」を論理的に話しましょう。
そのように話すことで納得してくれれば、素直に受け入れ、またそのように諭してくれた人を敬う傾向もあります。
また、プライドが高いことゆえ、見栄っ張りな一面も。
お金がなくても人の目につくスマートフォンや車、パソコンは高級品を購入したり、結婚写真撮影に給料数ヶ月分の金額を費やしたりすることはよく見られます。
老若男女問わずセルフィー大好きで、皆さん、Facebookで買い物や旅行自慢やキレイに撮れた画像をアップしています。でも誰も「痛い人」などとは言いません。そんな所が彼らの憎めない所なのかもしれません。
ベトナム人の国民性や性格まとめ
ベトナム人は全般的に素朴で温厚な人情溢れる人が多く、文化も近い日本人にはとても親しみやすい人たちだと言えます。
ベトナムに来た際には、是非ローカルの人たちとコミュニケーションを楽しんでみてください。
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