30代OLの社会人語学留学体験ストーリー

今回は社会人としてOL就職した後に、マルタ、アメリカの2カ国へ留学を経験した女性の体験談を紹介します。

これから英語を上達させたい、という目的で社会人で留学する方にとっては、参考になる体験や語学に対する考え方をシェアします。

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30代OLの社会人留学体験記

「バイリンガルになりたい・・。」そう思ったことはないだろうか。私は、子供の頃からバイリンガルに憧れていた。

多くの人が分からない言葉で、子供の頃の私にとってはまるで異星人のような外国人と当たり前のようにペラペラと話す帰国子女たち。海外に長期で留学ができるか、子供の頃から海外旅行に慣れているなんて、それなりの経済力の持ち主だろうし、当時は自分とは別世界の人たちだと思っていた。

そして、最初はなんとなく「カッコイイな・・」という憧れからのスタートだった。

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グローバリゼーションの波

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大学受験で猛勉強をしたお陰で、社会人になってから休暇の度に海外旅行に出かけるようになっても、旅行英語ではあまり困ったことはなかった。

渡航先の国にもよるが、最近は現地で日本人の添乗員がつくツアーもたくさん販売されているし、空港でもショッピングでもホテルでも、限られた英語力しか必要としないのだ。

英語の勉強も、TOEICレベルではちょこちょこ続けていて、当時私が勤めていた会社では「まあ、そこそこ英語ができる人」のレベルで認定されていたものの、どこかでやはり満たされないものがそこにはあった。というのは、旅行先でも、現地の人と話す機会があっても、定型会話以上は先に進まないのだ。

現地の人も、「ああ。このコはあんまり話せないんだな・・。」と悟ると、憐れむような笑顔で、「英語、上手ね。」とお世辞を言うのだ。それがたまらなく恥ずかしく、そして悔しかった。

人生とは不思議なものだ。そんな私が、否応なしにグローバリゼーションの内に押し流されたのだ。

新卒から勤めていた会社から、新しい会社に転職した時だ。

面接で「私、バイリンガルじゃありませんが。」と面接官に告げても、「勉強する気があるならそれでよい。」と採用された。当時の私は若かったせいか、物事を自分の都合のよきように考えていた。「この会社は英語できる人はたくさんいるし、私が話せなくても、仕事を頑張れば大丈夫かな。うまくいけば、海外出張行けるかも♪」

人生とは不思議なものだが、そうそう甘いものではない。試練はすぐにやってくる。

なんと、英語が私以上に全くもってできない同僚たちと共に、リサーチプロジェクトのための海外出張が決まってしまったのだ。

行先はアメリカとベルギーだ。

旅行だったらどんなにうれしいことか・・しかし、仕事がヒアリングと議事録取とは、ヤバイことこのうえないではないか。

出発の日までほぼ緊張で眠れず、飛行機の中でもほぼ眠らずに調査とヒアリングの準備、口語表現集の丸暗記。

そして、現地ではすべての会話を録音し、その場では適当に分かっているフリまでして、ホテルに帰っては何度も何度もレコードを聞きなおして、なんとか議事録らしきものを作った。

帰国後、英語が分かる同僚にレコードと共にチェックしてもらったら、案の上ボロボロであったが・・。こんな状況は数年続いた。

しかし、一向に自分の成長を感じ取ることができない。

「留学しよう。」

英語圏に住んで英語だけの環境に慣れなければ成長はない。憧れのバイリンガルにはなれない。そう思い、私は会社に休職届を出し、なけなしの貯金約400万円近くをはたき、留学を決めた。

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世界は不平等。日本語を恨む

最初は、アメリカかイギリスのような、The英語圏に行こうと決めていた。しかし、恥ずかしながら予算の関係もあり、それでは貯金をはたいても全く足りないことが判明した。

そこで、色々と調べて、英語留学の穴場とも呼ばれているマルタ共和国と、アメリカはロサンゼルスの2ケ国で、3ケ月ずつ、計半年間勉強することに決めた。

大学やカレッジも考えたが、MBA目的ではなく、完全なる英語習得のため、現地でも大手の語学学校に入学することにした。

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マルタ共和国は、地中海に浮かぶ、地球儀の上では米粒程度の島国だ。温暖で、人々は(適当だが)陽気。南イタリアの文化を色濃く受けていて、イタリア領?とも思える島だが、実は最近までイギリス領であったため、公用語は英語と現地語であるマルタ語である。

マルタは小さな島国で、産業といえばわずかばかりのワイン生産とハチミツ精製、そして大半が観光業であるため、語学学校がここぞとばかりに乱立している。

物価が安いので授業料も安いのだ。

入学して、簡単な試験を受け、私は日本人が多い「中級」クラスに配属された。

中級といっても、レベルはかなり低い。クラス初日から私はとてもショックを受けた。

まず、日本人留学生がクラスに多いこと。そして、大半が20代前半だ。私のような30代のおばさんはまずいない。

それに対して、外国人はというと、やはり20代の若者が多いものの、日本人に比べたらその年齢層にはバラエティーが見られた。50代の人もいれば、30代の人もいる。留学の理由もそれぞれだ。

さらにショックだったのは、外国人留学が初日からマシンガンのように喋りまくることだ。先生の授業さえ遮る始末だ。年長者としては、先生の授業を邪魔するなんて・・と言うべきところだが、圧倒されるほどの喋りようだった。

「なんだよ!!喋れるのに留学してるのか?あそび??」

私は最初本気でそう思い、ショックで、学生寮に帰ってひとりマルタワインを飲み、飲みすぎで眠ってしまった。

1ケ月経っても、全くクラスにも、そして英語にも慣れる気配はなかった。学校の授業もつまらなく感じてきた。何しろ、喋る外国人生徒のマシンガントークを先生と、私も含めた日本人留学生がただ圧倒されて眺め、ひたすらうなずくという不思議な空間なのだ。

何のために大金をはたいてきたのか・・・。そう思うと情けなかった。

自由に英語で喋って、放課後はビーチに繰り出して日光浴。夜はクラブ巡り。中には早速彼氏・彼女を作った子もいて、外国人たちは思い思いにマルタをエンジョイしている。

しかし私はスピーキングの時間に発音が悪すぎて、先生にまで笑われ、ショックすぎて次の日は学校を休んでいる始末だ。

何かが違う。世界は不公平だ。そう感じた。外国人学生のほとんどが、マルタに近いヨーロッパ諸国の出身者だ。

英語はラテン語を起源としているから、ヨーロッパ言語と英語は発音や文法の体系がよく似ている。だから、違和感なく喋れるのだ。自国語の単語をそのまま英単語に置き換えれば意味が通じるのだから。

ボキャブラリーの授業でも、新しい単語が現れても、「これはドイツ語でいうと○○だ」とか「この単語はイタリア語にもある」といった具合に、みんな自国語と英語を比較してあっという間に覚えている。私はというと、紙に書いて何度も書いて覚えるというアナログ暗記法だ。

そして、口にしても正しく発音ができない。こうなると、何をやっても自暴自棄である。せっかく話しかけてくれた友人も遠ざけ、平日は部屋にこもって勉強し、週末はふらりとバーで酒を飲む生活・・・。自分が悲しかった。

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そんな生活にも疲れてきて、滞在2ケ月目には、完全なホームシックにかかっていた。

日本に帰りたい。英語なんかもうできなくてもいいや。日本人に、しかもこんな30過ぎてからバイリンガルになろうなんて、土台無理な話だったんだ・・。ネガティブさが心も、そして表情も支配した。

しかし、そんな私にもターニングポイントがやってきた。

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ある朝。その日は、私が最も苦手とする先生による、大嫌いなスピーキングテストの時間だ。このテストは、2人1組でディスカッションをしてみせるというものだ。

私は、当時19歳のドイツ人の男子とペアになった。彼は、当然ながら私からすると、ネイティブか?と思えるほど英語が堪能だ。そしてそんな彼は私をあからさまに小馬鹿にしていた。苦手な先生は、いかにもなブリティッシュウーマンだ。ドラマに出てきそうな厳しそうな女校長のイメージそのままの。

ディスカッションのテーマは、「現代人はテクノロジーに頼りすぎているかどうか。」だ。そんなの知ったこっちゃない。

しかし、そうも言っていられず、英語堪能なドイツ人の少年と3分間のディスカッションをしなければならない。

「僕から始めます。僕は、確かに現代人はテクノロジーに頼りすぎていると思えますが、それは使い方によると思います。進歩は素晴らしいことです。インターネットは我々の視野を飛躍的に広げました。」日本語で書くと、変哲もない学生らしい意見だ。

しかし、これを英語で言うとなると一苦労も二苦労もするだろう。

「君はどう思う?」と聞かれ、私が何かを言わねばならなくなったことを知る。「・・・・。私は・・・ええ・・と、テクノロジーは・・確かに・・」

そこまで話して、私は急激に胸から色々な感情がこみ上げてくるのを感じた。

恥ずかしさ、悔しさ、やるせなさ・・・。そうしたら、わけもなく涙が出てきて、先生とドイツ人男子が見ている前でボロボロと泣き出してしまった。職場でどんなに辛くとも、新卒の時に意地悪な先輩にいじめられても、決して泣かなかった自分。

しかし、この時初めて社会人になってから人前で泣いた。

ドイツ人男子は、私がえぐえぐと泣きじゃくるのを見て、あっけにとられている。もうテストどころではない。

すると、例の女校長風の先生が、「ちょっと彼女と二人にしてくれる?」と言って、ドイツ人男子を先に帰らせた。私はまだ泣き止めない。どうせ怒られるに決まっている。そう思っていたが・・・。

女校長の言葉は意外にも優しかった。

「悔しいでしょうね。」

慰めでもない、諦めでもない、侮蔑でもない。なんとも言えない優しさがこもった言葉だった。

「私は英語教師生活が長いから、日本人も含めて多くの生徒を見てきました。アジア系の言語と英語は、どうしても語学体系が違うから、みんな特にリスニングとスピーキングにはとても苦労しているの。だから、私にはあなたの気持ちがよくわかる。」

私はそんな優しい先生の言葉に、なぜかカチンとくるものを感じたのだ。

そして、気づいたら一気にまくし立てていた。カタコトの英語ではあったが。

「先生には絶対に分かりませんよ。あなたはイギリス人で、英語は世界の中心にあって、同じように自分たちも世界の中心にいると思ってる。言語だけじゃない。芸術も文化も。ベラベラ喋って、人の意見遮って、ロクに勉強しなくてもテストでいい点とって、彼氏作って。でも私は違います。これまでどんな思いで英語を勉強してきたか、あなたにわかりますか?英語ができないってだけで仕事では一段劣るみたいな目で見られて、英語しかできないやつが丁重に扱われて・・。バカみたい。本当にバカらしいですよ!!」

驚いた。言いたいことがあると、これほど、躓きながらでも英語が出てくるものなのか、と。正確に私が発した言葉を今では覚えていないが、先生には十分伝わったようだ。

そうると、先生は、

もっともっと、言いたいことを言いなさい。もっともっと、怒りなさい。もっともっと、皆と議論しなさい。そうやって語学は磨かれていくんです。

あなたがどれだけ頑張ってきたのか、あなただけじゃない。多くの日本人学生が頑張ってきたのか、私は知ってます。あなたたちは記憶力と学習力、そして応用力がとても高い。うちのクラスでもあなたはスピーキングでは他の子に劣るかもしれないけど、ライティングをやらせたらクラスでもトップに入るぐらいよ。よほど、苦労して勉強したんでしょう。よく聞いてみなさい。

他の子たちは、皆お喋りだし、流暢に聞こえるでしょうけど、よく聞くと文法的には間違いが多いし、正しい表現とはいえない話し方をしています。でも、日本人はきっと完璧主義なのね、あなたも含め、流暢ではないけど、話していることはほぼ文章としては正しいのです。

どちらが優れているわけではないんです。

語学とは、聞く・話す・書く・読むの4つがうまくバランスされて成り立っているのです。あなたはスピーキングが苦手かもしれないけど、他の子はライティングやリーディングを苦手としています。お互い、苦手分野を教え合って、このバランスを上げていくのが本当じゃないのかしら?

ここから、私の行動は少しずつ変わった。

「完璧なバイリンガルになろう」と、私は知らない間に自分のハードルを、先生の言う通り上げていた。

語学は優劣を付けるための道具ではない。言葉を、気持ちを伝えるための道具なのだ。行ってしまえばそれだけのことで、大昔から使い古された言葉だ。しかし、ここでようやく腹にストンと落ちた気がした。

行動が変わると、表情が変わる。表情が変わると、クラスメートからも話しかけてもらえるようになった。放課後にお互いの苦手分野を教え合ったり、週末は一緒に出掛けたり。

マルタで出会って、帰国してもなお親交のある世界中の友達ができた。

格好をつけて、素敵な発音をしようと気取らなくてもよい。他の子がそういう英語を得意とするならば、私は正確な英語を身につけよう。

美しい表現をたくさん覚えよう。礼儀正しく、会話しよう。自分なりの英語力を身につけよう。

目的は、コミュニケーションをとることなのだから。

これは、私のターニングポイントだった。マルタの後はロサンゼルスに渡ったが、ここでももちろんカルチャーショックや差別など、アメリカならではのショックはあったものの、コミュニケーションという意味では、人脈を広げることができた。

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帰国後の自分

帰国後、友人からはよく、「変わった」「一皮むけた」と言われるようになった。自分としてはさほど変わってはいないと思う。

海外デビューして派手になっちゃうほどの年でもないので、容姿も変わらない。英語力という意味でも、今でもBBCを聞いていて、「あーわかんない。」と思うこともある。

しかし、それでよい。今の自分は仕事で、そしてプライベートで、十分会話ができる。分からなければ聞けばよい。

そんな具合でいたら、外資系企業の転職も決まり、今では英語を使って仕事をしている。英語に対する過剰な先入観を取り除いたら、ふっと楽になったからだろう。しかし、今思うのは、留学前の自分のドタバタっぷりも、無駄ではなかったと思う。

それは、受験英語も含めて、だ。

少しでも英語に触れよう、とにかくやってみようと挑戦し続けたこと。これで、基礎的な文法力、単語力、そして何よりも強い意志を日本にいながら身につけることができたのだから。

今の英語力に不安や不満を感じて、とにかくペイパーバックを読み漁っている人も、TOEICを受け続けても750ぐらいから全く進歩のない、という人も、申し上げたい。

その努力は決して無駄ではないと。後は、アウトプットをする場を作るだけなのだ。留学は例え半年でも、その意気込みさえあれば絶対に収穫はある。

社会人になってからなんて・・とためらっている人がいたら、こんな私の話も参考にしていただけだらと思う。

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