皆さんこんにちは、原田慎太郎です。
前回書かせて頂いたコラム「アメリカの現役プロサッカー選手が明かす海外渡航論」では、僕がどうのようにしてアメリカ行きを決断し、どう来たのかなどを書かせていただきました。
今回はそれから海を渡り、海外に降り立ってからの話。
そして、これが一番海外でやっていく中で大切なことといっても過言ではないかもしれないもの「コミュニケーション」のとり方、人との関わり方。そしてそれにおける語学習得への道をお話したいと思っております。
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アメリカ生活の始まり
初海外、トライアウト、契約、そして日本に帰国してからのビザ取得と、短い時間で様々なものを経て海外に来た僕だったのですが、いざ来てみると、あまりにも慌しく過ぎた渡米までの日々で英語を渡米までに勉強しておこうなどとは思えず、ビザを取ったらすぐに荷物をまとめて渡米したといったところです。
そしていざ来てみたらすぐさまチームとトレーニングを開始し、そして怒涛のごとく降りかかる手続きの連続。
フィジカルテストに始まり、アメリカで給料をもらうための書類の手続き、ソーシャルセキュリティナンバー取得のための手続き、携帯電話の購入に、銀行口座の開設…。
やることがありすぎてどれから手を付けていけばいいのか分からないほどで、唯一トレーニングの時間だけそういったことを忘れてサッカーを純粋に打ち込めたという思い出が今でも残っています。
実際3つか4つのことを済まさないと給料が手続き上もらえないし、早くそういった手続きを片付けないといけないし…。
そして何よりも大変だったことが、クラブの人たちはもちろん手伝ってはくれるのですが、自分からそういったことをしっかり働きかけないと動いてくれない人たちだということでした。
日本でしか生活したことのない僕、日本のオーガナイズされた何もかも問題なく揃うサッカークラブの中でプレーしてきた僕はそれに慣れ切っており「アメリカの常識(普通)」について何も知りませんでした。
そこで初めて「僕は自からガンガン働きかけないとこれはまずいぞ」と思ったものでした。
そこからクラブの人に
「今日の午後ソーシャルセキュリティナンバー取得のためにその役所へ連れて行ってくれない?」とか
「今日トレーニング終わったら銀行連れて行ってよ」
「今日携帯買いたいのだけれどどこかショップ知らない?」
などと自分のつたないゼロから始まった英語をなんとか駆使してそれを伝えては、チームメートやクラブの人に連れて行ってもらったものです。
そうこうしているうちに、書類や手続きも終わり、必要なものもそろってゆき、なんとかかんとか生活を落ち着かせていったといったところです。
アメリカ生活がスタートし一ヶ月で気づいたあること・・
そして慌しいアメリカ生活がスタートし一ヶ月ほど経ち少し落ち着いたところで、僕はあることに気づきました。
この短期間でもう英語が少し来たときよりも話せるようになっている、ということに。
必要なものをそろえようと必死で周りに働きかけ、これやってくれあれやってくれ、今度は何が必要でここに行きたいから連れて行ってくれなどと周りに手助けを求めたりそういったコミュニケーションをとる中で僕は生活に必要な英語(語学)をもう習得し始めそれを使っていたことに気づいたのです。
僕はその時感じました。どこへ行こうと自分から行動し働きかけ、こうやって周りとコミュニケーションをとっていく中で言葉を覚えていくのだということに。
もちろん、流暢に語学を話せるにこした事はありませんが、コミュニケーションをとるのに最初からぺらぺらしゃべれる必要もないとも感じました。
コミュニケーションとは「自分の意思を相手に伝える」という意味なのです。
それはもちろん話すことだったり、もしかしたら身振り手振りかもしれません。
自分の意思を周りにはっきり伝えなければならないということを、アメリカに来てさらに強く思ったものでした。
そんなアメリカに着いてから怒涛の1ヶ月かそこらでしたが、そういった感覚をつかめた僕は、何か少し手応えと嬉しさを覚え、アメリカに来れて良かったと思い始めたきたのでした。
コミュニケーション+自己主張
そんな慌しい生活もやや落ち着きをもち、ようやくサッカーにもより専念できるかな、と思い始めていた僕はアメリカでのサッカーライフを楽しみ始めていました。
ただそれと共に、日本とアメリカのサッカースタイルの大きな違いに驚いてもいました。
ダイナミックなアメリカのサッカースタイルに中々順応できず結果の出ない日が続いたのです。
監督、コーチたちは結果の出ないチームにストレスを溜め、選手たちもお互い怒鳴りあい罵り合いがありと、嫌な雰囲気でした。
もちろんそれは多国籍国家アメリカのサッカーチーム、僕のクラブにはなんと10各国以上にも及ぶ多国籍な選手たちがいて、ポルトガルにアイルランド、ブラジルやら、コロンビア、カメルーンにボリビア…。
上げればきりがないほど。
そういった選手たちが英語を使って選手同士で言い合って、要求し合って、自分のポジションを確保しようと必死になってプレーしていました。もちろんそんな僕も例外ではなく、英語が話せる話せないなんて関係なく罵声が飛んできます。
そしてさらに驚いたのは、全くそのプレーに関係していない僕に、パスミスの責任をなすりつけようとする選手がいるではありませんか!!
全く日本のクラブでは見なかった光景に、すかさず僕も強く言い返しました。
もし何も言い返さなかったらそれは僕のミスになってしまう。その日のトレーニングも終わりその午後、僕はあの時怒りに身を任せ言葉を発したので何を言い返したのかさえも覚えが無く、何を言い返したのだろうとふと思い返しては辞書を引き、色々と単語を調べては覚えてと、そういった日々が続きました。
アメリカのサッカーは(海外のサッカーは)、想像以上にお互いへの要求やコーチングが激しく、時にそれが度を越すと罵り合いにまで発展するそんな激しいスポーツ社会です。
そしてそれは僕のような言葉の話せない外国人も関係なくその中に入っていたのでした。
主にトレーニング中に起こることから、どうやって選手たちと話せば良いだろう、どうやって指示を出せば良いだろうと考えることが多くなり、トレーニング後はひたすらに辞書を引いた日々でした。
そしてそこから監督、コーチ達へもどのようにして自分はこうしたい、ああしたい。こうなればもっとチームが良くなる、変わる。
そういったことを伝えられるのだろうと、考え続けました。
そして僕はそこでも気付いたのです。「アメリカは自己主張をしていかないとやっていけない」と。そう、自己主張です。
コミュニケーションあっての語学習得
ここアメリカでは(もしくは他の国々でも)様々な人種が混在しているため、自分は誰なんだ、自分はこう思っているんだ、と主張することが当たり前な国なのです。
なので、英語が話せない、単語を知らないってだけでもし周りに自己を何者かと知らさなければ「変わった奴だ」と思われるのが落ちです。
それに気付いた僕は、英語がしゃべれなくても単語を知らなくても自分から積極的に選手や監督、コーチに歩み寄り、ありったけの英語の知識をもってしてこうこうこうであり、僕はこうしたいと思っているのだけどどう思っているのか、などと積極的にコミュニケーションを図ることを試みました。
するとそうこうしているうちに、周りも僕のことを認めだし「シンタロウはこういう奴なのだ」「シンタロウはこう思っているのか」と理解され始め、自然と結果も良いように出ていったのでした。
まず海外でやってほしいこと
もし皆さんが「早く言葉を覚えたい」と思っているのなら、友達を多く作ることです。
こっちの人たちは気さくで、打ち解けるのも早いし自分から話しかけて言ったらすぐに仲良くなれるのが特徴です。
なのであえて日本人の友達と一緒にいるのではなく、現地の人達と仲良くなり普段でも週末でもいつも一緒にいる関係を作ることが大切です。こっちの(アメリカの)人々は皆で遊ぶことが大好きで「楽しいことをする名人たち」です。
そんな人々に混じっているだけで楽しく、その中にいれば自然とコミュニケーションを図り、それにともない言葉も覚えていくものです。
何より行動してゆくことが大切です。
せっかく外国にいるのに日本人たちばかりで一緒にいても言葉を覚える助けには全くなりません。僕自身もそうやって仕事の時間以外でどんどん言葉を習得していきました。
僕はさらに行動範囲を広げるために運転免許をアメリカに来た1年目のうちに取得しました。アメリカは国土が広く、車社会で車がないとやっていけないような場所です。
免許を持つことによって行動範囲がグッと広がり、さらに生活を面白くさせます。
しかしその免許を取ることさえも最初は至難の業。しっかり英語で勉強してテストを受けて、ようやく合格したときには交通ルールもばっちり英語で覚えていたものです(笑)。
とにかく海外に来ても行動行動。自分から動けば周りにいる外国人たちはしっかりと助けてくれるはずです。そしてそこでコミュニケーションがまた生まれていくのです。
コミュニケーションを図る、自己を主張する
そういったことをアメリカの異文化の中で発揮しだしていた僕は、本当にどんどん変わっていき成長してゆく自分を誇りにさえ思いました。
そしてどんどん変わり行く自分の成長過程を本当に楽しみました。
そしてさらにそこで感じた大切なことは「言葉があるからコミュニケーションが取れるのではない、コミュニケーションがあるから言葉を覚えていくのだ」と悟ったのです。
そんなこんなでかれこれ10年近くの海外生活。僕はコミュニケーションを図っていく中で英語を年々覚えて、話せるようになってきました。
語学学校も良いでしょう、家庭教師を雇うことも良いと思います。
ただ、実際の生活の中で覚える「実践的英会話レッスン」は何より素晴らしい勉強だと、自分がしてきた経験から断言できます。
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