「パラオに住んでみたいけど、ビザってどうやって取るの?」
これから移住を考えている方には、ビザ取得を身構えてしまう人が多いのではないでしょうか?
ビザは海外渡航において法律に関わる重要なものです。
今回は、
- パラオ移住したい方(90日以上)
- パラオに観光へいく方(30日未満。2回延長可)
へ、現地滞在に必要なビザの種類や取得方法を、パラオ在住者の実体験をベースに詳しく解説したいと思います。
※ビザの最新情報は随時入手するよう心がけてください。
実は簡単!パラオのビザ取得
パラオへ渡航前は何もわからず、不安なことでしょう。
政府機関とか役所とか回らないといけないなんて不安…などなど
考えれば考えるほど、ビザ取得にかかる手間と自分の知識不足にブルーになるばかりの方もいるかもしれません。
でも、実はパラオのビザ取得はそんなに難しくないんです。
ポイントを抑え、インストラクションに従えば、誰でもビザが取れちゃいます。
これから、そんなビザの取得方法を私の経験を含めながら一つづつ解説し、そんな不安を一気に解消しちゃいましょう!
パラオの長期滞在ビザの種類は3種類
観光の場合
パラオは日本人の観光の場合、30日以内であればビザは不要です。
・滞在を延長したいとき
パラオ移民局にて、滞在期間の切れる7日前までに手続きすれば、1回30日の滞在延長が2回まで、累積日数90日間までが認められますが、手数料として1回$50かかります。
・補足情報:パラオで新たに導入された環境税
ビザから少し話がそれますが、パラオでは入国の際に2018年1月より、世界でも珍しいプリスティン・パラダイス環境税(PPEF)が導入され、現在世界で注目を浴びています。
具体的には、一人$100ドルの環境税(PPEF)が航空券代金に上乗せされるようになりました。
パラオは島全体が世界遺産のような環境なので、自然保護に政府は大変熱心です。パラオの海を楽しむために、皆さんも渡航が決まったら、パラオの環境保護にご配慮・ご協力くださいね。
90日以上の滞在の場合
滞在ビザの取得が必要になります。
主に、
- 就労ビザ
- 経営者用の就労ビザ
- 配偶者ビザ
の3種類があります。
こちらは、パラオ現地の移民局にて本人または代理人が申請します。
※在日大使館では取り扱いがないので要注意しましょう。
ここから、パラオで生活する方のためのビザ取得情報を入っていきます。
移住など長期滞在する場合は、就労ビザが必須!
パラオに移住を考えている方が気になるのは、ビザですよね!
パラオは他の国と違って、ワーキングホリデーやスチューデント用のビザはありません。
基本的にみんな始めは仕事後確保し、就労ビザの取得がマストです。
通常の就労ビザ取得以外には、下記のビザがあります。
- 経営者用の就労ビザ
- 配偶者ビザ
その他2種類の長期滞在ビザ
1. 経営者用の就労ビザ 〜パラオで個人事業を始めたい場合〜
個人でビジネスを開始する場合は、外国人名義の事業はパラオでは認められないため、パラオ人パートナーに形式上の雇用主になってもらい雇用契約書を作成、経営者用の労働ビザを申請取得します。
パラオには外国人移住が多いこともあり、パラオ人の雇用を守るため、ビジネス開業に関しては、なかなか難しいようですよ。
2. 配偶者ビザ 〜パラオ人と結婚する場合〜
パラオ人との結婚に関しては、配偶者用ビザが取得できます。
パラオの裁判所にて入籍手続きを行うと婚姻が成立し、その後パラオ現地に住む場合は、健康診断書と無犯罪証明書を現地移民局に提出して、配偶者用滞在許可を申請。
許可証が発行されたら、一度日本に送ってもらい、それを持参して再入国します。
配偶者用ビザは離婚すると結婚期間に関係なく無効となります。
パラオには、パラオ男性と結婚して家庭を作り楽しく暮らしている日本人女性が、実はびっくりするほどたくさんいるんですよ。
参考:パラオ永住権の取得はできる??
東南アジアには、マレーシアのMM2Hのようになリタイア向けのビザを発行する国は存在します。
しかし、パラオの永住権というものは、基本的にはありません。
パラオに長く住みたいなら、労働ビザで働きながら住み続けるか、パラオ人と結婚して配偶者用のVISAを取得するのが早いでしょう。
では、次に労働VISAの取得方法を紹介します。
パラオの就労ビザで知るべきある1つのルール
ビザ取得方法に入る前に、まず始めに、パラオの労働ビザについて知るべきことをお伝えします。
有効期間は?
就労ビザの有効期限は2年間が一般的です。
一番始めに労働ビザを取得すると、その後のビザ更新は、会社が手続きを行ってくれます。
ビザを更新するかしないかは、会社と自分自身の継続する意思があるかどうかの合意で行われます。
パラオでは、長い方でもう35年以上仕事をしながら労働VISAで移住している方もいらっしゃいますよ。
パラオの独自ルール!転職できない
また、ビザの継続に関して、パラオ独特のルールが一つあります。
それは、一度その会社を辞めて日本に帰ると、再び同じ会社に戻る以外は、5年以上経たない限りVISAを再取得することができません。
いわゆる、移住者はパラオ国内で転職ができないんです。
これは、パラオ人の雇用を守るため政府が実施しているルールなんですね。
パラオのワーキングビザ取得方法の流れ ※筆者の体験談付き
就労ビザの取得までの主な流れ
まずは、仕事が決まってからビザ取得までどれくらいかかるのかざっくりご紹介。
- インターネットの求人サイトでパラオの仕事を探します
- メールで履歴書を送る
- スカイプで面接
- 採用決定
- 会社より早速VISA取得に関しての情報が送られる
- 書類集め開始
- 書類がすべて揃ったらパラオへ送る
- パラオから仮ビザが届く
- 仮ビザを持って、いざパラオへ渡航
- 現地に到着後、現地の健康診断を受け、ソーシャルセキュリティに加入
- 就労ビザ取得完了!
こう見ると、VISAの取得までって、結構長い道のりですね。
しかし、パラオの会社はどこも日本人が多いので、ビザの取得に関して、大変親切にサポートしてくれます。
ビザが必要だとわかっていても、どこから始めたらいいのかわからないケースがほとんどだからこそ、会社からインストラクションを送ってくれるので、安心してスタートが切れました。
これが、まず一番初めに私に送られてきたメールです。
大変簡潔で変わりやすい書類でしょう?
もうおわかりのように、パラオの就労ビザ取得には、10個の書類を揃えなければなりません。
それでは、各書類を解説していきましょう。
パラオの就労ビザ取得に必要な書類概要
1.申請書 (公証要)/ APPLICATION FORM
これは会社が「我々の会社はこの人を何年~何年まで、どんな仕事で雇いましたよ」と雇用契約を証明する資料になります。
したがって、この資料に関しては、会社が作成し、日本の自宅へ郵送してくれます。
自宅に届いた書類は開封し、必要箇所に直筆サインをします。
必要箇所も付箋なんかでマークをしてくれていたので間違うことなく安心でした。
2.無犯罪証明書/ POLICE CLEARANCE
これは、あなたが過去に犯罪歴がないことを証明する書類です。
こちらは、発出署や交番ではなく、住民登録を行なっている各県警本部へ出向かなければなりません。
私は当時、東京都在住でしたので、霞が関の警視庁本部に行きました。
警視庁本部へ行くなんて、人生初めての経験で緊張しつつ、ワクワクしたり…警視庁本部では、「就労ビザの取得のために無罪証明書を発行してほしい」というと、各指の指紋を採取され、当日は20分くらいで手続きは終わりますが、資料自体は約2週間後にできあがるので、再度、資料の受け取りに行きました。
警察署へ行く際は、パスポート(必ず有効期限ないのもの)と、次のいづれかの資料1点、
- 住民票(発行から6ヶ月以内のもの)
- 官公庁から発行され、氏名住所が記載されたもの(例:運転免許証)
- 住民基本台帳カード(氏名、住所が記載されているもの)
を忘れずに持って行ってくださいね!
3.健康診断書/ MEDICAL CERTIFICATION
パラオのビザ取得には、健康条件は実は大変重要視されます。
なぜならば、パラオは大変小さな島国で、日本のように医療施設が十分に充実していないからなんです。
例えば、持病の糖尿病があったりすると、治療が困難なので、ビザは下りません。
虫歯も、パラオでは抜くしかないので、日本で事前に治療しておくのが吉です。
ともあれ、健康状態は必ず良好にしてパラオへ渡航しましょう。
健康診断書は「海外就労ビザ取得のため」と言えば、病院でそれ用の健康診断を手配してくれます。それに従い、半日ほどの検査で終了でした。
4.エイズテスト/ AIDS CERTIFICATION
エイズテストなんてどこで受けるんだろう?とネット検索から始めたのですが、場所によっては健康診断と一緒に行ってくれるところもあるようです。
私は、性病科の個人クリニックへ行きました。
エイズテストは、想像以上にあっという間に終わり、即日で結果が出ます。
方法は問診と採血です。
この際、結果報告書を発行してもらわないといけないのですが、こちらも英語文が必要になります。たいていの病院で英語でもすぐに用意してくれます。
5.就業証明書/ EMPLOYMENT CERTIFICATE
私は結構これの取得に時間がかかりました。
こちらは、過去の就業証明を、過去に在籍していた会社から発行してもらうものです。
ただし、パラオに提出しないといけないので、英語でないといけません。
また、例えば、パラオの仕事がウエイトレスの場合、過去2年以上のウエイトレスの経験を証明するものではいけません。
これらのビザ取得に必要な条件はあらかじめ面接の際に、会社から説明が必ずあります。
インターネットの採用条件なんかにも、必ず「何年以上の〇〇の経験が必要」と書いてありますので、就労ビザの取得のためにしっかり把握しておくことが大切です。
さて、私の場合、まずは以前に勤めていた会社に連絡を取り、就業証明書が海外就職VISA発行のために必要だと伝えると、そうしたケースが以前にないので、どういう風に書けばいいのか、フォーマットなどがあれば送ってほしいと言われました。
この旨を取り急ぎ、パラオの会社に伝えると、下記のような資料を送ってくれました。
こちらを、再度以前勤めていた会社に送り、資料の作成と社印を押していただき、資料が完成しました。
資料が手元に届くまで、結局2週間ほどかかりました。
6.履歴書 RESUME
履歴書は英語のものと日本語のものと2つ用意いたしました。
会社のトップ、上司は日本人になることが多いので、日本語だけでも構わないというところも多いですが、英語のレジュメは海外に渡航するのに作っておいて損はないです。
自分の英語力アピールにもなりますし、現地スタッフでもマネージャークラスの人がいる場合は、スムーズなコミュニケーションをとるきっかけにもなります。
7.戸籍抄本 FAMILY REGISTER CERTIFICATE
こちらは、本籍の役場へ請求し取得します。
自分で役場に行けるのがベストですが、難しい場合、郵送でも取り寄せ可能です。
その場合、
- 運転免許証など「身分証明書」の写し
- 手数料(郵便亭がう小為替450円)
- 返信用の封筒(切手を貼っておくこと)
- 交付請求書(HPなどでダウンロード可能)
が必要になりますので、速やかに用意をして、取り寄せてください。
祝日や祭日を挟むと取り寄せに時間がかかるので、早めに行動しましょう。
8.卒業証明書 CERTIFICATE
卒業証明書は、自分の母校に問い合わせて、取り寄せます。
こちらも直接出向くのがベストですが、難しい場合、郵送もしてくれます。
9.写真(カラー 2.5cm角)
10.パスポートコピー
以上がパラオのビザ申請に必要な10の書類です。
また、書類とは別にパラオの会社に、
- 本籍
- 過去5年間の住所
- 過去にパラオに入国したことがあるか、あれば入国日と滞在期間
をメールにて報告しました。
しかし、これらの資料を全て取り寄せただけでは、まだ終わらない!
資料を手元に集めてから最後に行く場所が2箇所あります。
それは…
- 公証役場
- DHL
1)公証役場
これは、すべての申請書類が公的に認められているものであることを証明してもらうために行く役場です。
特に、英訳されたものは、日本語で書かれている原本と一致しているか、などもしっかり確認してもらいます。
東京在住だった私は、新宿駅の近くにある公証役場に行きました。特に印象に残っているのは、無罪証明書です。
無罪証明書は警視庁本部から頂いたもので、未開封の状態にしておかないといけないんですね。
何も知らずにそのまま役場に資料を持って行くと、この資料が何か、手書きでいいから英訳して紙に書いてハンコを押してと言われ、「この書類は警視庁本部から受け取った自身の無罪証明書です」と白紙に書き、その英訳した紙と警視庁からの無罪証明書の封筒をセットにして公印をもらいました。
こうして、公証役場まで出向き、すべての資料が完成したら、
最後にその資料をパラオの会社に郵送しましょう!
2)郵送はDHLへ
え、なんで郵便局じゃないの?って思ったでしょう?
私もびっくりしたのですが、重要書類を送るのはDHLを使うのが一番安心なんだそうです。
パラオはすべての荷物、手紙がグアム経由で日本から送られます。
途中で大切な書類がなくなった!なんてことのないよう、安心できる郵送会社を使いましょう。
就労ビザ申請に必要書類を送った後は・・
パラオ現地の会社から、仮のビザが送られてくるのを待ちます。
だいたい発行に1ヶ月~2ヶ月ほどを要します。
そして、ついに仮ビザが送られてきたら、いよいよ渡航になるのです。
ここ時点で既に会社からの航空券も手配済みとなっていることでしょうから、指定の飛行機に乗っていざ、出発!です。
ビザ取得にかかった費用
就労ビザ取得のための資料を集め終わると、結構費用がかかっていたことにびっくり!不安になりします。
特に公証役場は5万円ほどかかりました。
これらもろもろでかかった費用の各領収書は念のため残して置いてください。
多くのケースで後ほど会社から負担してくれ、パラオ現地でドル計算で支払ってくれることが多いです。
私は渡航後、渡航当日の空港までの交通費も含めて全部で$600ほど(6万円ほど)これまでにかかった費用が返ってきましたよ。
おまけ:その他、私がパラオ渡航の際、気になって質問した項目
質問①:運転免許は国際免許に変えたほうがよろしいのでしょうか?
答え:
パラオは国際免許対象国ではないため不必要となります。
こちらで免許を受けなければなりませんが$50ほど日本大使館に支払うと筆記試験が免除になるシステムがあります。
質問②:そちらでの健康保険、病気や怪我になった時はどのような対応になるのでしょうか?
答え:
出国前に、海外保険に加入していただきます。加入そのものは無料です。
また、任意加入で自己負担1万円の保険があり、ご本人・ご家族のご不幸で日本へ帰国する場合に、旅費が全額負担されるものがあります。
パラオ現地では病気・怪我の場合に備えて保険という形で積み立てをします。
これは会社ではなくパラオの法律上の決まりになっています。(ソーシャルセキュリティの加入)すると、保険カード(ソーシャルセキュリティ・カード)を配布されますのでそちらをもって、病気の際などは積み立てから差し引かれることになります。
質問③:渡航当日、現地パラオに到着後はどうしたら良いのでしょうか?
答え:
パラオ到着後は、空港まで会社の日本人スタッフが予迎えに行く定をしていますのでご安心ください。
出国ゲート近くにいます。その後は、スタッフがアパートへご案内しますので、その日はゆっくりと休んでください。
翌日は午後から病院に向かい、労働許可書申請のための健康診断を受けていただきます。
詳細は当日お会いした時に説明しますので何も心配しなくて大丈夫ですよ。
と返答がありました。
パラオのビザ取得まとめ
移住をしたい方は
- 就労ビザ
- 経営者用の就労ビザ
- 配偶者ビザ
が主なビザになるでしょう。
そのなかでも、パラオ移住で一番多い就労ビザの取得情報を解説しました。
パラオは外国人労働者が大変多く、VISAの申請や手続きには大変慎重なので結構な時間を要します。
根気よく、パラオ移住を心に強く描いて、一歩ずつ必要書類を集めていってくださいね。
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